2010.07/09(Fri)

Op.53 J.シュトラウス:喜歌劇「ウィーン気質」 by アッカーマン、シュワルツコップ、ゲッダ、クンツ

オペレッタは長い間私の中ではオペラのように心を惹かれるものがありませんでした。
最近はオペレッタが少しづつ心の中の位置を占めるようになりました。

J.シュトラウスの「ウィーン気質」は、ワルツやポルカの宝庫ということに惹かれCDを入手してみました。
シュトラウスは「オペレッタの王様」と称されたオッフェンバックにオペレッタの作曲を勧められたそうですが、
初めのうちは演劇的才能がないことから、オペレッタを作曲することに消極的だったそうで。
オペレッタを作曲する気持ちに向けさせたのは、シュトラウスに降りかかった相次ぐ身内の不幸だったことを初めて知りました。
最愛の母と弟を1870年に相次いで亡くされたそうです。
肉親の死から心に大きな痛手を受けたシュトラウス。
その大きな悲しみを忘れるために、オペレッタの作曲に気持ちが向いたとのこと。


           J.シュトラウス二世:喜歌劇「ウィーン気質」全曲
                       by
          アッカーマンシュワルツコップゲッダクンツ


               J.シュトラウス:オペレッタ「ウィーン気質」 by アッカーマン


             イプスハイム=ギンデルバッハ侯爵:カール・デンヒ(Br)
             ツェドラウ伯爵:ニコライ・ゲッダ(T)
             ガブリエーレ:エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
             フランツィスカ・カリアリ(フランツィ):エリカ・ケート(S)
             ペピ・プライニンガー(ぺピ):エミー・ローゼ(S)
             ヨーゼフ:エーリヒ・クンツ(Br)
  
             オットー・アッカーマン指揮
             フィルハーモニア管弦楽団&合唱団

            (録音:1954年 ロンドン、キングズウェイ・ホール
                                   モノラル)
 


今回は「ウィーン気質」を聴いてみました。
ストーリーそのものは、特に関心を惹くものを感じられなかったのですが、
耳慣れたシュトラウスのワルツやポルカの旋律が重唱歌や合唱が心を明るく照らしてくれるようです。

それにしましても、ツェドラウ伯爵の三角関係を超えた四角関係というのでしょうか、
この複雑な関係の登場人物を把握するだけでも混乱してしまいました。
台本では、歴史的なウィーン会議・・・歴史で習いましたが、すっかり見事に忘れましたが・・・の中で、実在の場所や人物をモデルにして作られたそうです。
舞台になっているウィーンのデブリング、ヒーツィングはシュトラウスには馴染みの場所だったとも。
作曲はシュトラウス自身が発表したワルツやポルカなどから集約し編曲されたものとのことです。
編曲に於いてはシュトラウス自身が途中で病気(1899年5月22日、肺炎)になり、
6月3日に亡くなったことで、シュトラウスの了解を得て、アン・デア・ウィーン劇場の指揮者であったアドルフ・ミュラーが担当したそうです。
実際の上演では、手を加えたり自由にアレンジすることが多いので、演奏の都度内容にはかなりの違いがあるとか。


【作曲】1899年 シュトラウスの死により、アドルフ・ミューラーにより10月に全曲完成
【初演」1899年10月26日 (シュトラウスの死後4ヶ月目)ウィーン、カール劇場
    初演時は不成功。
    3年後のアン・デア・ウィーン劇場での再演後に人気作品に。
【台本】ヴィクトル・レオンとレオ・シュタインの共作
【登場人物】
 イプスハイム=ギンデルバッハ侯爵:架空の国、ロイス・シュライツ・グライツ国の首相
 ツェドラウ伯爵:グライツ国の大使
 ガブリエーレ:ツェドラ伯爵の妻
 フランツィスカ・カリアリ(フランツィ):ウィーンの踊り子
 ペピ・プライニンガー(ぺピ):お針子
 ヨーゼフ:ツェドラウ伯爵の従僕
【物語】
(第1幕)デブリング(ウィーン市の北端)にあるツェドラウ伯爵の別荘
 ウィーン在住の大使ツェドラウ伯爵は、生粋のウィーン女性ガブリエーレという妻がいるが、伯爵は大変な女好き。
別荘には愛称フランツィ(フランツィスカ・カリアル)という踊り子を囲っている。
伯爵の従僕ヨーゼフが登場。
ヨーゼフはウィーン会議に出席中の首相ギンデルバッハ伯爵から重大事があるので大使ツェドラウ伯爵に知らせるように命じられ別荘に来た。
だが、別荘に居るはずの伯爵の姿が見えない。踊り子のフランツィも近頃、伯爵が来ないのでヨーゼフにツェドラウ伯爵の居場所を尋ねる。
そこに、ツェドラウ伯爵が別荘に久しぶりに姿を現わす。
従僕のヨーゼフはツェドラウ伯爵に、首相が至急会いたいとの用件を話す。
ツェドラウ伯爵にとって、用件の心当たりは愛人問題。伯爵はヨーゼフに言い訳をする。
言い訳を聞いたヨーゼフは、伯爵が今度はお針子、愛称ぺピ(ペピ・プライニンガー)に熱を上げているのを知る。
伯爵はぺピへの恋文の代筆をヨーゼフに依頼する。
頼まれたヨーゼフは、実はぺピの恋人。
 ぺピが帰り、踊り子フランツィも部屋に戻り、一人残っているヨーゼフ。
そこに首相がやって来る。 首相はツェドラウ伯爵の愛人がいるとは思いもせず、家にいた踊り子のフランツィをツェドラウ伯爵の妻だと思い込んでしまう。
 伯爵夫人ガブリエーレが久しぶりに別荘にやって来る。
フランツィがツェドラウ伯爵夫人だと思い込んでいる首相は、町で見た本物の伯爵夫人の方をツェドラウ伯爵の愛人と誤解をしてしまう。
伯爵夫人とフランツィは互いに、ツェドラウ伯爵に詰め寄り、伯爵は首相に小声で助けを求める。
その窮状を救おうと首相は、踊り子フランツィに、伯爵夫人ガブリエーレを自分の妻であると紹介する。

 (第2幕)ビトウスキー伯爵邸の舞踏会
 舞踏会ではポロネーズの踊りと合唱。その片隅でツェドラウ伯爵が夫人に弁解をしている。
夫人は結婚が上手く行かない原因は、伯爵がウィーン気質に欠けているからと。
最初は堅物すぎて、結婚後は逆にドン・ファンになって二号を囲う伯爵を指摘する。
そのような夫人に、伯爵は妻への魅力を感じる。
そこへフランツィが現れて、皮肉を言って立ち去り、今度はぺピが現れる。
ツェドラウ伯爵はぺピを見つけ、ヒーツィングの祭りのデートに誘う旨の、ヨーゼフに口述させて書いた手紙を渡すが、ぺピはヨーゼフと一緒に行きたいので内心は断るつもり。
そこへ、伯爵を探しに来たヨーゼフをぺピはヒーツィングの祭りに誘う。
だが、ヨーゼフは伯爵の用があるからと断る。ぺピは憤慨して伯爵の誘いを受ける。
 ツェドラウ伯爵は、夫人ガブリエーレ、踊り子フランツィからもヒーツィングの祭りに連れて行って欲しいと頼まれるが断る。
 夫に断れた夫人ガブリエーレは、首相にヒーツィングの祭りに連れて行ってくれるように頼む。
首相は、フランツィを伯爵夫人だと思い込んでいるので、やって来たフランツィに本物の伯爵夫人を紹介する。
伯爵夫人ガブリエーレとフランツィは呆れ返ってしまう。
 舞踏会主催者のビトウスキー伯爵が、かつてのウィーン社交界の花形だったツェドラウ伯爵夫人に敬意を表したので、首相は初めて本物の伯爵夫人だと知り慌てる。
(ウィーンを讃えるワルツの大合唱「青きドナウ」で第2幕が終わります)

 (第3幕)ウィーン市の遊興地ヒーツィングの庭園
 テーブルでは飲んだり、歌ったりする客たちの中に、伯爵夫人と首相の姿がある。
踊り子フランツィをエスコートする従僕ヨーゼフ。
ツェドラウ伯爵とぺピもやって来て別々の東屋に。
この三組のカップルは互いに他のカップルがいることを知らない。
三組のカップルのうちの一つ、ツェドラウ伯爵とぺピの間で揉め事が始まる。
揉め事の声に、ヨーゼフはこのことをフランツィが知ると困ると思い、伯爵をその場から去らせる。
だが、その相手が自分の恋人のぺピと分かり、今度はヨーゼフとぺピが大喧嘩。
 一方、伯爵夫人と首相のカップルは、首相が眠ってしまい、伯爵夫人が外に出てくる。
そこで、伯爵夫人は偶然にフランツィに出会う。
ヨーゼフとぺピは仲直り。ツェドラウ伯爵も夫人ガブリエーレから許される。
全員で楽しく「ウィーン気質」を歌い、終幕。

ゴタゴタ、テンヤワンヤの末のハッピー・エンド。

この作品の中で印象的でしたのは、
第1幕で、ツェドラウ伯爵が従僕のヨーゼフに手紙の口述をさせる場面。
そこで歌われる伯爵役のゲッダとヨーゼフ役のクンツの二重唱はワルツをバックに、楽しいながらも、この作品中では心に残るもののようです。(CDのトラック番号:7)

また、同じく第1幕でツェドラウ伯爵夫人のガブリエーレが別荘に現れ、新婚時代を懐かしく思う場面。
ガブリエーレ役のシュワルツコップの歌もまた、心を引くものがありました。(CDのトラック番号:14)

第2幕に転じますと、伯爵夫人が伯爵にウィーン気質について説諭する場面。
ワルツ「ウィーン気質」の旋律で、伯爵役ゲッダと夫人ガブリエーレ役のシュワルツコップ、二人の歌も。(CDトラック番号:19)

第3幕では、三組のカップル(伯爵夫人ガブリエーレ&首相、ツェドラウ伯爵&ぺピ、ヨーゼフ&フランツィ)は互いのカップルがいることを知らずに歌う六重唱で、酒と女と歌を讃えるワルツ「酒と女と歌」。(CDトラック番号:31)
六重唱によるこのワルツもまた、それなりに楽しめます。

この作品の終幕で、全員が歌う「ウィーン気質」。
馴染み深いシュトラウスの有名なワルツの旋律が「人声」で歌われ、
ストーリーと相成って華麗な世界を彩っているように思われます。
前回、聴きました「こうもり」のような聴き応えには、一歩引くようですが。

梅雨の日々を、「ウィーン気質」の軽やかなワルツで、せめて心は晴れに。

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2010.06/21(Mon)

Op.49 J.シュトラウス:喜歌劇「こうもり」~C.クライバー;DG録音全集より

梅雨時に何も窓拭きをしなくても…昨日は窓拭き中に窓を明けましたら、
意外にも風が心地よかったです。
そして今日は午後から陽光も射し、梅雨空は何処へやらのようです。

聴きたいと思っていましたJ.シュトラウスの「こうもり」。
ディアゴスティー二のオペラ・コレクション・シリーズでC.クライバーの「こうもり」が発売をされました時に、購入を考えたものでした。
ですが、DVDですので、できればCDで聴きたく・・・。
DVDを入手しましても、視覚と聴覚を同時に駆使するのが私には、とても苦手です。
不器用者なのですね。ですから、やはりCDの方に重きを置いてしまいます。
CDの方でクライバーの「こうもり」を検討しておりました矢先に、
C.クライバー生誕80年記念のドイツ・グラモフォン録音全集の発売を知りました。

クライバーの名前を目にしましたら、購入は即決。
収録曲目の中に「こうもり」を見つけました。
思わず「アッ!」と喜びの声です。加えて「魔弾の射手」も!
両作品をクライバーで聴くことができる、と思うだけで心が高鳴ります。
どうも、最近は歌劇ばかりに目が行ってしまうように。
発売日を指折り数える日々でした。

これ程までに有名な「こうもり」でありながら、全曲を聴くのは初めてです。
ドイツ語圏の国では、年末年始の定番レパートリーとなっているそうですね。
ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートでも定番。
年末の日本での恒例行事のベートーヴェンの第九というところでしょうか。



              J.シュトラウス:喜歌劇「こうもり」全曲
                      by
         C.クライバー&バイエルン国立歌劇場管弦楽団

               C.クライバー DG録音全集

            C.クライバー:DG録音全集の詳細は、こちらから。


              アイゼンシュタイン男爵:ヘルマン・プライ
              ロザリンデ:ユリア・ヴァラディ
              アルフレート:ルネ・コロ
              アデーレ:ルチア・ポップ
              ファルケ博士:ベルント・ヴァイクル 他
 
              カルロス・クライバー(指揮)
              バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団
         
           (録音、1975年10月 ミュンヘン、ステレオ;セッション)
 

J.シュトラウスオペレッタ作品は16曲とか。
その代表的な傑作作品が「こうもり」と「ジプシー男爵」だそうですね。
「こうもり」については今更ながら・・・なのですが。
私自身が物語の内容他、理解をしておりませんので、いつものように備忘録としまして。

【作曲】1873年。この年の暮れに42日間で一気に完成。
【初演】1874年4月5日 アン・デア・ウィーン劇場
【原作】べネディクスの喜劇「監獄」をもとに、アンリ・メイヤック及び、
    リュドヴィク・アレヴィが「夜食」と題する台本に改編。
【台本】上記「夜食」を、リヒャルト・ジュネとカール・ハフナーの二人に依り、
    シュトラウス向きのオペレッタとして書き直される。
【時と場所】1874年。オーストリアの温泉地イシュルの町。
【構成】全3幕 約1時間30分
【主な登場人物】
   ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン:裕福な銀行家
   ロザリンデ:アイゼンシュタインの妻
   アデーレ:ロザリンデのお転婆娘の女中
   フランク:刑務所長
   ファルケ博士:アイゼンシュタインの友人、こうもり博士
   アルフレート:道楽者、ロザリンデの昔の恋人
   オルロフスキー公爵:ロシアの若い大貴族
【物語】
(第1幕)
アイゼンシュタイン家の居間。
 当家の妻、ロザリンデを慕うアルフレートの声。
小間使いアデーレは妹からオロフスキーの夜会に誘われ、暇が欲しい。
アイゼンシュタインは今夜、役人を侮辱した罪で刑務所に入らなければならない。
「こうもり博士」ことファルケが刑務所の前に夜会へと誘いに来る。
刑務所長フランクは、家に上がり込んでいたアルフレートを家の主人と勘違いして連行する。

(第2幕)
オルロフスキー公爵の夜会。
 ファルケはオルロフスキーに、今夜「こうもりの復讐」という劇をご覧に入れますと囁く。
小間使いアデーレが女優オルガという触れ込みで登場。
アイゼンシュタインはルナール貴族に、刑務所長フランクは騎士シャグランに扮する。
アデーレは、うちの小間使いに似ていると口を滑らせたアイゼンシュタインを歌で冷やかす。
アイゼンシュタインとフランクはフランス語の会話が噛み合わない。
ハンガリーの貴婦人として仮面を付けたロザリンデが登場。
ファルケが「こうもり博士」と呼ばれるようになった経緯も明らかにされる。
妻とも知らず貴婦人を口説くアイゼンシュタイン。
(第3幕)
刑務所長フランクの部屋。
 看守フロッシュの独白。アイゼンシュタインはすでに「自分」が牢に入っているという話をフランクから聞き、弁護士になりすまして真相を探る。
ロザリンデは夫の居ないうちにと弁護士に相談。
が、これが当の夫。お互いの浮気を罵りあう二人。
夜会の出席者たちが勢揃いし、すべてはシャンパンの泡のせいと乾杯する。
一同の陽気な合唱で華麗に終幕。


有名な序曲はニュー・イヤー・コンサートでも聴き慣れた曲。
活気、華麗さ、ワルツやポルカ風の旋律の登場で、とにかくウキウキと楽しい序曲です。
序曲に限らず、作品全体が心躍る愉悦感が満開というところでしょうか。

とにかく、何と言っても、オルロフスキーなる人物は一番印象に残っています。
滑稽な愉快さがあまりにも強烈でしたので。
アイゼンシュタイン男爵役のヘルマン・プライも関心の的でした。
そして、以外にもロザリンデ役のユリア・ヴァラディがとてもお気に入りに。

オペラやオペレッタを聴くときには、頭の中に入りきりませんのでメモを取りつつ、です。
興味を惹かれました曲には○または◎を付けましたり。
メモを読み直しつつ書いているのですが、混乱をしています。

さて、メモを頼りに・・・。

第1幕、第2番のアイゼンシュタインと弁護士ブリントそしてロザリンデの三重唱。
弁護士ブリントに怒りを向けるアイゼンシュタインとの仲裁をするロザリンデ。
ここでのロザリンデ役のユリア・ヴァラディの歌声に魅せられ、以降では彼女の歌に関心が集中してしまいしました。

そして続く第3番のファルケ博士とアイゼンシュタインの二重唱。
ファルケ博士がオルロフスキー公爵の舞踏会へと誘われたアイゼンシュタインが喜び勇み。
ここでのプライの歌唱が予想外でした。が、ウキウキとした心は伝わってきました。

第2幕、第7番のオルロフスキーとアイゼンシュタインの二重唱ではオルロフスキー役のイワン・ロブロフでしょうか。
本来、この役はMs.またはCt.なのだそうですが、ここでは女声を模倣的に歌っているので、とにかく滑稽、の一言です。
 
聴いていまして興味深かったのは、第2幕第10番のチャールダーシュを歌うロザリンデ。
ロザリンデ役のユリア・ヴァラディの歌唱と、芯の強さを感じさせるその声には、注目してしまいました。
この作品の中でも特異な感じを受けました。
この場面でアイゼンシュタインとファルケが物語る、ファルケの「こうもり博士」のあだ名の由来に誘われる一同の笑いは何と陽気なこと。

それにしましても、クライバーの高揚感のある「こうもり」で一気に、聴かせてくれました。
舞踏会の楽しさが目に浮かぶよう・・・いえ、舞踏会に参加してでもいるような、何とも楽しい錯覚を抱いてしまいました。


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20:09  |  J.シュトラウス?  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

2010.05/27(Thu)

Op.45 J.シュトラウスⅡ:オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」 by アッッカーマン

青果店の店頭には早くも?丸々としたスイカを見かける頃になりました。
夏、大好き、スイカ大好物ですので、ジーっとスイカを。
お店の御方にお値段を聞き…頭の中では欲しいCDがチラホラ。
「甘くて美味しいよ」とのお言葉につい誘惑が。
ですが、CDには勝てません。「スイカ、まだ我慢します~」
やはり、食べ物よりもCDが先になってしまい、季節は「初夏」ですのに懐は万年冬の寒さです。

さて、現実のお寒い話を忘れまして。オペレッタの世界に。

オペラに比べ、オペレッタに対する関心は以前は低かったものでした。
最近はオペレッタを聴く機会が少しづつ多くなってきました。
何と言っても、楽しい音楽の一言に尽きますね。

オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」は兼々、全曲を聴いてみたい作品の一つでした。
動機はただ一つ。
以前、フリッツ・ヴンダーリヒ「不滅の声~オペラ・アリア集」(COCQ-84633)の収録曲の中に「ヴェネツィアの一夜」から「さあ、ゴンドラへ(ゴンドラの歌)」と「何と素敵な眺め」の2曲がありました。
「何と素敵な眺め」を聴きまして「ぜひ!全曲を!」との思いを抱きました。
やっと、念願の全曲盤を入手・・・これまた、廉価盤なのですが。
キャストは先に取り上げました「メリー・ウィドウ」と同じで、
ニコライ・ゲッダ;エーリヒ・クンツ;シュヴァルツコップです。
この御三方のオペレッタを聴いていると、ホッとした、楽しい気分になれます。


           J.シュトラウスⅡ:オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」(全3幕)                

                J.シュトラウス:オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」

               アン二ーナ:エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)
               ウルビーノ公爵:ニコライ・ゲッダ(T)
               カラメッロ:エーリヒ・クンツ(Br)
               デラクア:カール・デンヒ(B.Br)
               パパコーダ:ペーター・クライン(T)
               チボレッタ:エミー・ローゼ(S)
               バルバラ:ハンナ・ノルベルト(語り手)他
  
               オットー・アッカーマン(指揮)
               フィルハーモニア管弦楽団&合唱団

          (録音 1954年、ロンドン、キングズウェイ・ホール(モノラル)



【初演】1883年10月1日
【時代・場所】18世紀半ばのヴェネツィア
【主な登場人物】
  グイード(ウルビーノ公爵):ニコライ・ゲッダ(T)
  カラメッロ:ウルビーノ公爵お抱えの理髪師):エーリッヒ・クンツ(Br)
  バルトロメオ・デラクア(ヴェネツィアの元老院議員):カルル・デンヒ(B.Br)
  アン二―ナ(漁師の娘。カラメッロの恋人。バルバラの妹):リザベート・シュワルツコップ(S
【物語】
(第1幕)ヴェネツィアの街。
 カーニバルの最後の日。
好色なウルビーノ公爵がヴェネツィア視察に来ることになっている。
ウルビーノ公爵は女性を見れば、見境なく口説くことで有名。
町の人は頭を抱え込んでいる。
デラクア議員に至っては評判の美人妻バルバラが被害に合わないようにムラーノ島に避難をさせることにした。
ウルビーノ公爵の登場。 皆を舞踏会に招待する。
バルバラは妹のアン二―ナと服を取り換え海軍士官エンリコと密会する。
ゴンドラの先頭になり済ましたカラメッロはアン二―ナをバルバラと思い込みゴンドラに乗せて公爵の舞踏会へ連れ出す。
(第2幕)ウルビーノ公爵、宮殿の舞踏会
 ウルビーノ公爵はカラメッロが連れてくるバルバラを待っている。
カラメッロは自分が連れてきた女性がバルバラではなく、自分の恋人のアン二―ナと分かり驚く。
アン二―ナに帰るように命じるが取り合わない。
カラメッロはウルビーノ公爵がアン二―ナを口説くのをハラハラしながら見守っている。
そこへ、デラクア議員がやって来る。
侍女のチボレッタを妻だと偽って、ウルビーノに紹介する。
ウルビーノは二人の偽バルバラを代わる代わる口説き始める。
(第3幕)サン・マルコ広場
 サン・マルコ寺院の鐘が真夜中を告げカーニヴァルはたけなわになる。
デラクア議員がムラノー島に行かせた筈の妻バルバラがいなくなったことを知り慌てて探していた。
エンリコが現れて宮殿に連れて来るようにした叔母のバルバラを無事救出したと知らせる。
デラクラ議員は一安心。
ウルビーノ公爵はは、また来年のカーニヴァルまでと別れを告げる。


序曲は重々しい感じで始まるのですが、すぐに叙情的な旋律に転じ耳を奪われていると、次にはコミカルな軽快さに。
旋律の展開の激しさ?面白さ?に耳は驚くばかりです。
序曲で何よりの圧巻は、「ワルツ王」シュトラウスのこと、、美しいワルツの旋律には事欠きません。
オペレッタの序曲でこれ程までに興味深く聴くことが出来たのは、この作品が初めてのように思います。

このNAXOSのCDなのですが、歌詞対訳こそは付属していませんものの、
各曲に日本語のタイトルが丁寧に記載されていますので、とても助かります。
さて、「ヴェネツィアの一夜」の中での主要曲である「さあ、ゴンドラへ(ゴンドラの歌)」と「何と素敵な眺め」。

この2曲をヴンダーリヒで聴いた印象にはとても強いものがありました。
ヴンダーリヒの歌唱でこの曲を初めて聴いたにも拘らず、
口づさむことが出来るような親しみのある旋律です。
「いつか、どこかで、聞いたような」懐かしい思いに駆られました。
心にしっとりと染み入る懐かしさ。
素朴な趣をたたえた歌唱は、ヴンダーリヒ自身が心に向けて語りかけるような朴訥とした趣も好ましく感じられました。

一方、カラメッロ役のクンツの「何と素敵な眺め」(CDでの訳は「ああ、何と見目美しい」)。
クンツはカラメッロの役どころを押さえて、感情を込めて歌っているようです。
ヴンダーリヒの素朴な歌いかけとは別に、クンツでは洗練されたものを感じました。
個人の好みですが、やはりヴンダーリヒの「何と素敵な眺め」がお気に入りであり、心の歌の一つです。

初めから最後まで、愉快で楽しく、軽快な旋律に満たされ、飽きることなく聴くこと(ストーリーは別として)が出来るオペレッタでした。



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