2010.09/15(Wed)

Op.64 レハール:オペレッタ「微笑みの国」全曲 by アッカーマン

顔で笑って、心で泣いて・・・。
これ程までに、悲痛なオペレッタがあるものとは・・・。
オペレッタがこれ程までに、感銘を与えてくれるものだったとは・・・。
強く心に残るオペレッタになりました。
レハールの「微笑みの国」。

          
         フランツ・レハール:オペレッタ「微笑みの国」全曲
                     by
         アッカーマン;シュワルツコップ&クンツ&ゲッダ


              レハール「メリー・ウィドウ」アッカーマン

             
              リーザ:エリザベート・シュワルツコップ(S)
              スー・ホン皇太子:ニコライ・ゲッダ(T)
              グスタフ:エーリッヒ・クンツ(T)
              ミー:エミー・ローゼ(S)
              チャン:オタカール・クラウス(Br) 他

              オットー・アッカーマン指揮
              フィルハーモニア管弦楽団&合唱団
                 (録音1953年)


舞台作品で30を越す作品を書いたオペレッタのプッチーニことレハール。
その作品で第一次世界大戦後の作品「パガニーニ」以降は、
オペレッタのハッピー・エンドとの常識を破ったものが多く、
結末を悲劇にしているとのことです。
こちらの「微笑みの国」もまた然り。

レハール伝の著者、マリア・フォン・ペテアー二は、
「オペレッタに涙を入れたのはレハール」と記述をしているそうです。
また、日本オペレッタ協会を設立(1977年)した寺崎裕則氏に依りますと、
 
 「人間を描こうとすれば必ずしもハッピー・エンドで終わらないものもある。
  それを無理してハッピー・エンドにしたら作り物になる。
  芸術に嘘があってはならない。かといって、ありのままでもいけない。
  嘘を真にするのが芸術である。
  芸術は虚と実の間にある。
  『虚にして虚にあらず、実にして実にあらず、この間に慰みがある』のだ。
  慰みとは舞台芸術のこと。」
           (寺崎裕則著:「魅惑のウィンナ・オペレッタ」より引用)


旧作の「黄色いジャケット」はあまり評判にならなかったとのこと。
プッチーニの影響を受けていたレハールの魅力的な音楽を葬り去られることを惜しんだ、
「フリデリーケ」の台本作者であるフリッツ・レーナー・べダ博士の勧めに依り、
「黄色いジャケット」が改作され「微笑みの国」として誕生したそうです。
その際に、当時、ベル・カントの王様と称されたリヒャルト・タウバーに合わせた新しい曲、<君こそわが心のすべて>が加えられ全面的に改作されたとのこと。
有名な<君こそわが心のすべて>、また<いつも微笑みを>は、
リヒャルト・タウバーの歌で、当時ラジオが普及したヨーロッパ中の家庭で親しまれたそうです。
<君こそわが心のすべて>の作曲経緯をまったく知らずに、
かつてはカレーラス、最近ではタウバー、ヴンダーリヒのCDで耳にしておりました。

「微笑みの国」・・・初めて全曲を聴きまして、
口ずさむことができるような、親しみのある旋律が多く、
また、またお気に入りの作品の仲間入りになりました。
どの歌も素晴らしいものばかりです。
キャストは以前取り上げさせていただきました「メリー・ウィドウ」と同じメンバーです。
シュワルツコップ、クンツ、ゲッダは私にとりましては、
レハールのオペレッタのベスト・キャストになりました。


また、いつものように虎の巻からの引用などを備忘録的に。

【初演】1929年10月10日 ベルリン・メトロポール劇場
【原作・台本】原作:ヴィクトール・レオンの台本、レハール「黄色いジャケット」
      (1923年2月4日、ウィーンで初演)を、ルドヴィヒ・ヘルツァと
       フリッツ・レーナーに依る新台本と詞の改作
【時と場所】1912年。ウィーン、及び北京
【主な登場人物】
    フェリディナンド・リヒテンフェルス伯爵:陸軍中将
    リーザ:リヒテンフェルス伯爵の娘
    グスタフ・フォン・ポッテンシュタイン伯爵:竜騎兵中尉
    スー・ホン:中国皇太子(外交官と記述されているものもあり)
    ミー:スー・ホンの妹
    チャン:スー・ホンの伯父
【物語】

第1幕 ウィーンのリヒテンフェルス伯爵邸のサロン

 リヒテンフェルス伯爵の令嬢リーザが馬術大会で優勝した祝賀会。
幼なじみの竜騎兵中尉のグスタフ伯爵が祝辞を述べる。
人々が去った後、りーザは一人ピアノを弾きつつ、会ったばかりの中国皇太子スー・ホンを思い出している。
そこへグスタフが現れ、リーザは結婚を申し込まれるのだが、
「ずっといいお友達でいましょうよ」とはぐらかしてしまう。
訪ねて来たスー・ホンが誰もいなくなったサロンで、
「どんなに苦しくても悲しくてもいつも微笑みを浮かべ」と<いつも微笑みを>を歌う。
スー・ホンの来訪を知って食堂から出て来たリーザ。
リーザとスー・ホンの二重唱<二人でお茶を>が楽しく歌われる。
食事が終わって大広間に戻ってきた一同はスー・ホンに東洋の話をせがむ。
ウィーンの女性たちは故郷の中国では殿方が恋を伝えるにはどうするのかと聞く。
スー・ホンが<リンゴの花の冠>をに情熱を込めて歌う。
この時、中国大使館の書記官からスー・ホンが本国の皇帝に任命されたので翌朝に出発と伝える。
彼はただちに帰国しなくてはならない。
リーザは彼に愛を打ち明け、ともに中国へ行きたいと申し出る。
スー・ホンは、自分が異国人であることや、彼女を生活風習の異なる国へ連れて行くことに躊躇いを抱く。
が、リーザの愛の強さに感動する。
スー・ホンとリーザの二重唱で<リンゴの花の冠>を歌う。

第2幕 北京 スー・ホン皇太子宮殿の広間

 スー・ホン皇太子が皇帝陛下となる“黄色の上着”授与式が叔父のチャンより行われている。
しかし、妻のリーザが同席し栄誉を得ることはできないことが、彼女は不可思議であり不服でもある。
二人は中国に来てからの夢のような日々を思い出して、
スー・ホンとリーザの二重唱<愛を胸に刻みつけたのは>を歌い愛を確かめ合う。
 スー・ホンの妹ミーがテニス姿で現れる。
古い慣習の宮中で兄から西欧の息吹を受けたミーが歌う<青い塔のサロンでは>。
そこへ、大使館の竜騎兵中尉として赴任してきたグスタフ伯爵が現れ、ミーに魅せられる。
グスタフ伯爵とミーが、<僕の愛は、君の愛>を歌う。

 スー・ホンの伯父チャンは、この国の欧化を懸念する。
彼はスー・ホンに、この国の慣習に従って四人の自国女性を妃にし、リーザを帰国させようとする。
チャンは今夜、結婚式を行うことを告げる。
スー・ホンは嘆きつつも、自国の慣習であり掟に従う他はない。
スー・ホンは自分の愛情と心はすべてリーザのものと、有名な<君こそわが心のすべて>を歌う。
  
 チャンはリーザにスー・ホンが四人の妻と結婚することを告げる。
結婚式が終わればリーザは居場所を失うと話す。
リーザには大きな侮辱。
居合わせたグスタフは帰国を勧め手伝いを約束して去る。
リーザは故郷ウィーンを想い<今一度ふるさとを>を歌う。
スー・ホンが来てリーザに結婚は形式だけであり、リーザへの愛は変わらないと話す。
が、リーザには理解できない。
二人は応酬の末、スー・ホンが部下を呼び「妃を閉じ込めておけ」と命じる。
スー・ホンは一人、「君こそ私の心のすべてだった」と過去形で悲しみの心を歌う。

第3幕 スー・ホンの宮殿の後宮
 
 後宮に軟禁されてしまったリーザ。
グスタフはミーと共に、リーザの逃走を助ける。
ミーはリーザとグスタフの脱出を助けるべく寺院の前まで来る。
しかし、スー・ホンが立ち塞がる。
スー・ホンはリーザへの変わることのない愛で、グスタフにリーザを故郷に届けるようにと頼む。
リーザはスー・ホン、そしてミーに感謝しグスタフと共に去る。
そして、スー・ホンが涙を浮かべるミーを引き寄せて、
故郷に帰るリーザとグスタフを見送り、歌う<いつも微笑みをたたえ>で迎える終幕。
  
         

このオペレッタで心に残るのは・・・どの歌も充実した素晴らしいものばかりで選ぶのが難しいのですが。
その中から特に次の4曲を。

第1幕でスー・ホンが歌う<リンゴの花の冠>
  
  「春、四月、りんごの花で冠を作り
   月の明かりの降り注ぐ恋しい人の窓辺に置いて
   熱い想いを歌に乗せれば、月琴は涼やかな銀の音色を響かせる
   あなたは人生の甘い夢 あなただけが私の女神
   りんごの花のようなあなたの唇 ビロードの春の宵のようなあなたの髪
   四月の夜があなたの頬をバラ色にし その香りが私を優しく包む」
スー・ホン役のゲッダの優しく甘美な歌声で歌われ、崇高とも感じられる思いに溢れているようです。

第2幕で、グスタフとミーが歌う<僕の愛は 君の愛>
 
   「僕の愛と君の愛は、二つが一つ、ぴったり重なる
    誰もが持つのは、一つの心と一つの天国・・・」
親しみ、愛着を感じる曲で、グスタフ役のゲッダ、ミー役のエミー・ローズも、
意気投合して歌っている様が浮かぶようです。
この歌は、ウィーンの子供であれば皆、知っている歌だそうです。


同じく第2幕、スー・ホンが歌う<君こそわが心のすべて>
一般的には<君こそわが心のすべて>との邦題で有名ですが、
先日の「歌曲つれづれ話」のPianistinさまの邦題、
   <僕の心のすべては君のもの>
を拝読し自然に心に伝わるタイトルで、響きも柔らかく気に入ってしまいました。
一部引用をさせていただきたく思います。
  
   「僕の心のすべては君のものだ!
    君がいなければ、僕は生きられない。
    花が日の光から口づけを受けなければ
    枯れてしまうように。
    僕の詩の中で一番美しい詩は君のものだ。
    その詩を花開かせるのは、愛以外にないのだから。
    僕にもう一度言っておくれ、ただ一人の恋人よ、
    ああ、僕にもう一度言っておくれ、
    あなたを愛している!と」
 (詳細はPianistinさま発行のメルマガをご参照ください→「歌曲つれづれ話」

  Pianistinさま、ご紹介のヴンダーリヒの<僕の心はすべて君のもの>です




さて、続きまして第3幕、最後にスー・ホンが歌う<いつも微笑みをたたえ>。
第1幕で歌われる以上に、この終幕で歌われるのは悲痛さがひしひしと伝わります。
むせび泣くような、か弱いヴァイオリンの音色が、スー・ホンの悲痛さをより強く感じさせるようです。
  
  「どんなに辛くても泣いてはいけない。
   リーザには私たちの心が通わなかったけれど、
   リーザを幸せにしてあげよう。
   どんなに悲しくても、運命のままに、
   いつも微笑んで耐えて行こう。
   秘めた心をだきしめて!」


以上の他にも、どの曲にも共通するのは愛着を感じさせ、
また親しみも抱くことのできる素晴らしい歌のオン・パレードです。
物語としても、音楽的にも、今まで聴いてきましたオペレッタとは一線を画しているようです。
「微笑みの国」は「メリー・ウィドウ」以来のヒット作とのことですが、
「メリー・ウィドウ」を凌駕する素晴らしい作品との思いが深まりました。
これからは、レハールの作品でお気に入りの筆頭は、この「微笑みの国」になりそうです。


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タグ : レハール オペレッタ 微笑みの国 アッカーマン シュワルツコップ クンツ ゲッダ リヒャルト・タウバー 歌曲つれづれ話

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2010.05/15(Sat)

Op.42 レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」 by シュワルツコップ&アッカーマン

四季の中で、春はあまり歓迎したくない時期なのですが、唯一この時期の楽しみは 花。
外を歩いていると、色鮮やかに咲き乱れる花々の姿に目を奪われてしまいます。
そして、ふと脳裏を横切るのがオペレッタの楽しいメロディたち。


             フランツ・レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」全曲


                レハール「メリー・ウィドウ」アッカーマン


             ハンナ・グラヴァリ:エリザベート・シュワルツコップ(S)
             ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵:エーリッヒ・クンツ(Br)
             カミーユ・ド・ロジョン:ニコライ・ゲッダ(T)
             ヴァランシエンヌ:エミー・ローゼ(S)
             ラウル・ド・サン・ブリオシュ:ヨーゼフ・シュミディンガー(T)
             ミルコ・ツェータ男爵:アントン・ニースナー(Br)
 
                オットー・アッカーマン指揮
                フィルハーモニア管弦楽団
                フィルハーモニア合唱団
             
              (1953年 モノラル、セッション録音)


昔々、耳にしました音楽で今でも心に残っているのは、
レハールの「メリー・ウィドウ・ワルツ」もその中の一つです。
現在のように「クラシック音楽大好き!」時代に突入をする前、
何かの折に「メリー・ウィドウ・ワルツ」が耳に飛び込みました。
それ以来、このメロディは心の中に棲みついています。

ヨハン・シュトラウス二世の「ヴェニスの一夜」に接してから、
最近はオペレッタにも興味が出てまいりました。
昔お気に入りでした、レハールの作品を入手することに。

こちらのCDはレハールのオペレッタ「微笑みの国」と「メリー・ウィドウ」の全曲盤のセットになっておりました。
キャストが、シュワルツコップ、エーリヒ・クンツ、ニコライゲッダ。
シュワルツコップ、クンツはLP時代の懐かしいお名前であり、
リート曲ではシュワルツコップのLPで親しんでおりました。
クンツはシューマンの歌曲「二人のてき弾兵」で声楽ジャンルへ関心を持つ扉を開けてくれた忘れ得ぬバリトンでした。
勿論、ゲッダはお気に入りです。
このメンバーで「メリー・ウィドウ」を聴くことができるとは夢のようでした。
因みに「微笑みの国」でも、こちらの御三方が登場し興味は尽きることがありません。

EMIのレコーディング・プロデューサーのウォルター・レッグ。
その伴侶のシュワルツコップ、レッグ所有のフィルハーモニアO.ということで、差し詰め レッグ・ファミリー?の大集合によるオペレッタというところでしょうか。

まだ「微笑みの国」は聴いていませんが、今日は「メリー・ウィドウ」の方を。

原題“Die lustige Witwe”「陽気な未亡人」。
虎の巻の解説書を読みますと、19世紀末のウィーン・オペレッタの黄金時代のスッペ、ヨハン・シュトラウス二世たちの星が消えた後、沈滞していたウィーン・オペレッタ界の隆盛のきっかけになったのが「メリー・ウィドウ」だったそうです。
作曲者のレハールについては全くと言っていいほどに知識がなかったのですが。
師であるドヴォルザークの勧めで作曲家を志したとか。
歌劇や管弦楽曲等を書いたとのこと。
アン・デア・ウィーン劇場の楽長にも就任したそうです。
レハールの才能に着目したヴィクトール・レオンとレオ・シュタインが新しい台本の作曲をレハールに依頼したことで、この「メリー・ウィドウ」の名作が誕生したとのことです。
初演以来、連続500回を超えるヒット作。
ウィンナ・オペレッタの記念碑的存在でしょうか。

【作曲】1905年
【初演】1905年12月30日 ウィーン、アン・デア・ウィーン劇場
【原作】アンリ・メイヤック「大使館随行員」
【台本】ヴィクトール・レオン・レオ・シュタイン
【構成・上演時間】3幕 1時間40分ー2時間
【主な登場人物】
   ハンナ・グラヴァリ:富豪の未亡人
   ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵:公使館書記官、退役近衛騎兵中尉
   ミルコ・ツェータ男爵:パリ駐在ポンテヴェドロ公使
   カミーユ・ド・ロジョン:フランス大使館随行員(ヴァランシェンヌの恋人)
   ヴァランシェンヌ:ミルコ・ツェータ男爵の妻
   ラウル・ド・サン・ブリオシュ:パリの伊達男
【物語】
 パリにあるポンテヴェドロ(スラブ系の仮想の小国)公使館でのパーティ。
巨額の遺産を相続した美貌の未亡人ハンナが話題の中心になっている。
ツェータ男爵はハンナがパリの男と再婚して母国の財産が国外へ流出することを案じ、妻ヴァランシエンヌの浮気(お相手はパリの伊達男カミーユ)に気がつかない。
ツェータは、ハンナと公使館の書記官ダニロを結び付けようとする。
二人はかつて結婚まで考えた仲で、今も愛し合っているのだが、意地を張り合うばかり。
ダニロは、財産目当てと勘繰られるのを嫌っている。
 公使館でのハンナのパーティ。
彼女は祖国の「ヴィリアの歌」(第2幕)を歌う。
ハンナはダニロの気を引こうとするが、彼はまだ乗ってこない。
ツェータ男爵の妻ヴァランシェンヌとカミーユの浮気騒動をハンナが機転を利かせて救うが、彼女は行きがかり上、カミーユとの婚約を宣言してしまう。
ダニロは苦しい胸の内を昔話にたとえて歌う。
ハンナは彼の本当の気持ちを知って喜ぶ。
ダニロの行きつけの店マキシムの踊り子たちによる華やかなダンス(フレンチ・カンカン)。
ようやく誤解も解けてダニロが歌う「唇は黙しても」。そして結ばれるハンナとダニロ。
財産流出は免れた。
ヴァランシェンヌの浮気も事なきを得る。
終わり良ければすべて良しで、めでたし…全員で歌う「女房行進曲」で幕。 

この作品での注目は、
第1幕で面白いのが、ハンナを囲み舞踏の輪が広がっているところに、
ダニロがマキシムでのドンチャン騒ぎの余韻を残して現れるところ。
欠伸はするし、豪勢な鼾も…。ダニロ役のエーリヒ・クンツは持ち前の地のまま?本当に芸達者というべきでしょうか。
最後のハンナとダニロが歌う二重唱「メリー・ウィドウ・ワルツ」。
何も言うことなしの楽しさ!です。

次に、第2幕でハンナが歌う有名な「ヴィリアの歌」。
ハンナ役のシュワルツコップではリート作品しか耳にしたことがなかったのですが、この民謡風なバラードの「ヴィリアの歌」を物思わし気にしっとりと情感が込めつつ歌い、好印象を持てました。
このオペレッタの中では最も有名な曲の一つだそうで、ハンナが催すパーティで客をもてなすために歌う郷里の歌だそうです。
歌詞と筋は無関係とのこと。
ヴィリアというのは妖精だそうです。
「ヴィリアの歌」の歌詞の1番だけですが。

   ヴィリアは妖精、森の乙女、
   岩の上にいるのを狩人が見つけて魂奪われた。
   森の乙女をまじまじ見詰めたその果てに
   見たこともない気高さに 若い狩人は震える思い。
   焦れるあまり それから溜め息つくばかり。
   ヴィリア、おおヴィリア、森の乙女よ、
   私を捕まえて 私をお前の最愛の恋人にしておくれ。
   恋煩いの男は気弱く祈る。

最後に第3幕ダニロ、ハンナが歌う「唇は黙しても」。
祖国のためと自分自身のためにハンナとの結婚を決心したダニロが心をこめて歌い、唱和するハンナ。
美しい叙情的な旋律がひと際耳を奪います。
落ち着きと気品のあるシュワルツコップの声は作品の中で突出し虜にされてしまいました。
今日この頃、このようなソプラノは思い当たらないのですが。

さて、全員で歓喜に溢れた楽しさ満開のフィナーレ。

オペレッタを聴いていますと、心が軽やかにスキップをします。
楽しいオペレッタは心の滋養剤でしょうか。
オペレッタの効能は 人生はバラ色…と、錯覚?をさせてくれることでしょうか。

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