2011.02/13(Sun)

Op.88 ボッケリーニ:交響曲二短調「悪魔の家」 by ビルスマ&ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ

ゆっくり、のんびりし過ぎまして
やっと10日目の更新になりました。

最近は読書の面白さに惹かれてしまい
読書に時間を費やすことが多くなりました。
音楽を聴く時間が激減している日々です。
集中して音楽に耳を傾ける日がないことも。
聴くとしましても
過去に聴いたお気に入りの作品ばかりを聴いています。
異常事態発生?の心境でもあります。

今年に入りCDを注文することもなく。
入手するのは本ばかり・・・音楽は後回しという
これまた異常事態の様相を呈してきました。

手元に届きましても・・・聴くことなく一ヶ月以上が経過してしまいましたのが
アンナー・ビルスマのボッケリーニ演奏集です。

更新をしないまま10日目になってしまいましたので慌てて・・・。

                     ルイジ・ボッケリーニ:
            交響曲二短調 Op.12-4 G.506「悪魔の家」


              ボッケリーニ:アンナー・ビルスマ

            
                アンナー・ビルスマ(Vc)
                ジーン・ラモン(指揮&Vn)
                ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ

                     (録音:1988年)


ボッケリーニのこの交響曲二短調は広く知られているそうですが
初めて耳にするものです。

昨年、ボッケリーニのチェロ協奏曲全集を聴きまして以来
ボッケリーニの虜になっております。
チェロ・ソナタを聴きたく思いまして
コメントをいただきましたアンナー・ビルスマで聴いてみることにしました。

こちらの5枚組には
チェロ協奏曲、チェロ・ソナタ、弦楽五重奏曲や交響曲も収録されています。
ボッケリーニの作品の全体像を掴むことができそうです。

チェロ・ソナタの方を先に聴いてみました。
全曲は収録されていませんので
やはり全曲収録盤も聴きたくなりました。

ところで
交響曲はどのような感じなのかと興味が湧きました。

交響曲二短調作品12はボッケリーニの最初の交響曲集になるそうです。
作曲をされたのはスペイン皇太子のドン・ルイスの宮廷に
ボッケリーニが入るようになった1771年とのことです。

ボッケリーニからは意外に思える「悪魔の家」または「地獄」のタイトルですが
初版の第3楽章の主部にボッケリーニは
 
   「地獄を表わすシャコンヌ。
    石の客におけるグルック氏のシャコンヌを模して作曲」

と記しているそうです。
解説に依りますと
「石の客」はグルックのバレエ「ドン・ジュアン」(1661年作曲)。
「シャコンヌ」は第30曲で、ドン・ジュアンが地獄に落ちる場面で演奏されるそうです。
ボッケリーニがグルックに捧げたオマージュとも。

そもそも、グルックの「ドン・ジュアン」を聴いたことがないのですが。

第1楽章:アンダンテ・ソステヌート
第2楽章:アンダンティーノ・コン・モート
第3楽章:アレグロ・コン・モルト

こちらのディスクには交響曲変ロ長調Op.21-5 G.497も収録されています。
交響曲変ロ長調の方は聴き易く親しめる感じがします。
が、二短調「悪魔の家」の方は
  
   これがボッケリーニ?!

と、ボッケリーニの他の作品から受ける印象から隔たったものを感じました。
殊に第3楽章は劇的です。
余りにもドラマティックですので耳を疑いました。
楽器編成はオーボエ2、ホルン2、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ各2部
そしてコントラバスだそうですが
迫力を感じさせる演奏です。
個人的には変ロ長調の方の交響曲が好みになってしまいますが。

ボッケリーニには
明朗さと叙情性を兼ね合い
親しめる旋律を求めてしまいます。

未聴の作品29、収録されています6曲の弦楽五重奏曲は
聴くのが楽しみになってまいりました。


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タグ : ボッケリーニ 交響曲 ビルスマ チェロ協奏曲 チェロ・ソナタ 弦楽五重奏曲

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2010.11/11(Thu)

Op.75 ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集 by エンリコ・ブロンツィ

バロック音楽の中でもボッケリーニの旋律を聴いていますと、
時が緩やかに、静かにゆったりと流れて行くようです。
平和、現代には真の平和があるようには思われないのですが、
少なくとも心の中は平和で満たされる思いがします。
ボッケリーニの旋律のような夢の国。
ボッケリーニの旋律が良く似合うのは地上の何処でしょうか。
もしもそのような国?があったら訪れてみたいものです。
そのような夢見る想いを抱かせてくれましたのが、
今日の主人公のチェロ協奏曲全集です。

     
                 ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集
                      by
                   エンリコ・ブロンツィ


            ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集byエンリコ・ブロンツィ

               エンリコ・ブロンツィ(Vc、指揮)
               アカデミア・イ・フィラルモニチ・ディ・ヴェローナ

           (録音 2005年 ヴェローナ、
            サラ・マ・フェイアーナ・デル・テアトロ・サンドラ=ヴェローナ)



過日、ヨーヨー・マ&コープマンで「シンプリー・バロック」の
第1集と第2集に収録されていましたボッケリーニのチェロ協奏曲。
ボッケリーニの旋律に漂う明るい楽しさには強く惹かれるものがありました。
以来、全集で聴きたいとの思いを抱いておりました。
2か月が経過してしまいましたが
先日のカラヤンのCDと心中をさせてしまいましたボッケリーニを
やっと聴くことができました。

ボッケリーニのチェロ協奏曲には、
「本物はどの作品?」と思いたくなってしまうほど、
疑作、偽作である作品が多くあるようですが・・・。
そもそもチェロ協奏曲は全部で幾つ作曲をされたのでしょうか。
イーヴ・ジェラールに依りますと10曲だそうですが。
肝心の第9番に至りましても、
「この曲の厳密な意味での原典版は存在しないに等しい」
との記述が目に留まります。

ボッケリーニ自身の手になる作品、或いは「疑作」「偽作」ということは
取り敢えず、置いておきまして・・・。

エンリコ・ブロンツィのチェロの弾き振りに依りますこちらの3枚組には、
12曲が収録されています。
全曲を聴きまして、私などはすべて12曲にボッケリーニの
あの明るく楽しい旋律が散りばめられているのを感じます。
「疑作」などという文字は念頭から消え去ってしまいます。

どの作品も一言で表現すると
幼子の無邪気なお喋りを聞いているような気分になります。
微笑ましくて、思わず笑みを誘われてしまいます。

ヨーヨー・マ&トン・コープマンで親しんでまいりましたのは
第3番(G.476)、5番(G.478)、7番(G.480)、9番(G.482)の4曲でした。
今回聴きましたブロンツィのチェロの弾き振りに依る作品で
初めて耳にしまして印象深かったのは第4番(G.477)でした。
第1楽章Allegro moderato ではヴァイオリンのトリルが何とも美しいのです。
同じ旋律の繰り返しで始まる第3楽章もボッケリーニ色です。

聴いていまして「?」と感じましたのが第2番(G.479)でした。
第1楽章Allegroは弦楽合奏での活気ある旋律でいかにも
これぞボッケリーニと感じさせられるものです。
「?」が生じましたのは第2楽章Adagioです。
やや重々しさのある旋律からは意外性を感じてしまいました。
AdagioというよりもMaestosoを思わせるようです。

そして最後の第12番。
この作品はG番号(イーヴ・ジェラール;Yves Gerard:
ボッケリーニのチェロ協奏曲について「主題別解説付批判的作品目録」
を1969年に完成させた人とのこと)がない偽作とのことなのですが。
第1楽章から軽やかで愛らしさ満点です。
能天気と言ってしまえば・・・それまでなのですが。

チェロという楽器にとりましてはボッケリーニは重要人物?。
ボッケリーニの業績について次のように記述されていましす。

イタリアの弦楽合奏形式を近世フランス器楽形式と結合させたこと。
またヴァイオリン音楽でのコレッり、タルティーニと同様に
チェロ音楽に於いてはボッケリーニがチェロと室内楽に残したという
その業績の偉大さ。

ボッケリーニの作品についての引用になりますが、

  「美しい旋律、典雅な形式、軽快な感情、
   特に憂いを含んだ柔らかい表現が独特」
  
  「彼の作品の本領はチェロ曲と室内楽曲にあり、
   特にチェロ音楽では、彼以前にイタリアとフランスで
   築かれたチェロ奏法を作曲形式の範囲を大きな協奏曲に拡大し、
   その中で楽句を発展させることによって目覚ましく飛躍させ
   チェロに名技的性格を与えて独奏楽器としての位置を高める糸口を作った。
   また、室内楽曲のチェロ・パートを、協奏曲の高さに引き上げ、
   室内楽に於ける低音域の役割を拡大した。」
              (「名曲解説」より井上頼豊)


さて、こちらの演奏を聴いていまして
ヨーヨー・マ&コープマンの演奏が浮かんでしまいました。
後者の演奏には音の厚さと深さや、悠とした旋律の流れを感じましたし
音楽が立体的にも感じられました。
ブロンツィ盤では、全体がとても軽やかです・・・そして平面的。
各作品のカデンツァでは、ヨーヨー・マ&コープマンですと
曲想に完全一致という感じで、まったく違和感がありませんでした。
ブロンツィ盤では、唐突とも思えるカデンツァにかなりの違和感を抱いてしまいました。

それらは、さて置きまして。
ボッケリーニのチェロ協奏曲全曲を聴くことができましたので
ブロンツィ盤にも心の中では、ありがとう。

ブロンツィ盤での全12曲のうちには偽作、疑作とされる
オマケが入っていることになりそうですが。
オマケとは言え、ボッケリーニの息吹を感じます。
こちらのCDに出合えましたことも喜びの一つになりました。


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タグ : ボッケリーニ チェロ協奏曲 ブロンツィ ヨーヨー・マ コープマン

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