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2016.10/22(Sat)

Op.358 パガニーニ:「ヴァイオリン協奏曲第2番」 by ドゥバッハ;フォスター&モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団

パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章、ロンド主題で
標題「ラ」・カンパネッラ」(鐘)。
リストの編曲で有名な「パガニーニによる大練習曲第3番」。
有名な曲なのに旋律が思い浮かばず、リストの編曲を聴いて
思い出した次第です。


今日はご本家(?)パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番を。
一昔程前に求めたパガニーニのヴァイオリン協奏曲全集からです。
第1番ばかりを聴いていたので第2番以降は未だ聴いていなかったような・・・。
演奏はピアノ、アレクサンドル・ドゥバッハ
フォスター&モンテカルロ・フィルハモニーO. 。

               パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番 
          ドゥバッハ~パガニーニ ヴァイオリン協奏曲全集より
 
              
             358パガニーニ ヴァイオリン協奏曲全集ドゥバッハ モンテカルロ・フィル
                         (収録曲)

              パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ短調
                      ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 Op.7


                 アレクサンドル・ドゥバッハ(Vn)
                 ローレンス・フォスター指揮
                 モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
                       (録音:1991-94年)


          第1楽章: Allegro maestoso ロ短調 12/8拍子―4/4拍子
          第2楽章: Adagio ニ長調 2/2拍子
          第3楽章: Rondo Andantino - Allegro moderato
                 “La campanella”  ロ短調 6/8拍子


作曲年代は不明だそうですが
1811年頃作曲の第1番の直後に書かれたとも言われているとのことです。
また第1楽章の主題が1816年、ロッシーニの「セヴィリアの理髪師」序曲の
主題から引用との説もあり、その場合1816年以降に書かれたことになるとのこと。
いずれにしても演奏旅行に明け暮れていた30歳代の間に作曲されたそうです。
パガニーニが自分の演奏のレパートリーの一つとして作曲したとのこと。
初演年代についても不明とのことです。

鈴木順子氏の解説には次のように記されていました。
「パガニーニのヴァイオリン作品は彼が演奏するために、彼の特異な技巧を余すところなく見せるために書かれている。
従って彼の協奏曲はソナタ形式、或いはロンド形式を一応とってはいるものの、主題や主題の論理的発展をまったく持たず、即興的なカンティレーナで技巧的な見せ場をつなぎ合わせたものに過ぎない。
管弦楽は前奏と間奏のほかは終始伴奏の役だけを務めている」
私にとってパガニーニは数多くの作曲家の単なる一人ではあるものの
この一文に少々、疑問等を抱いてしまいました。


オーケストラの軽快で明朗な前奏で始まる第1楽章。
現れる独奏ヴァイオリンが奏する旋律の美しさ。
第2主題に相当する旋律にはロッシーニの「セヴィリアの理髪師」序曲の
旋律が引用されているとのこと。
ゆっくりとしたテンポで独奏ヴァイオリンが歌う調べには抒情性を感じます。
オーケストラの軽やかな旋律の間奏を経て独奏ヴァイオリンの独壇場でしょうか。
駆使されるヴァイオリン技巧。
再び現れる美しい調べを奏するヴァイオリン。
オーケストラの演奏を終え楽章が閉じられるものと・・・。
楽章の終わりの方にカデンツァを挿入されることがあるとのことで
この演奏ではカデンツァがあります。
技巧を駆使したカデンツァを想像をしていたのですが、さにあらず。
このカデンツァはドゥバッハ自身の作とのこと。
抒情性が漂う歌うようなカデンツァ。
歌心を込めたドゥバッハのカデンツァには聴き入ってしまいます。
カデンツァを終えオーケストラが生き生きと奏され閉じられる第1楽章。
楽章を終えても旋律の美しい余韻が脳裏に残ります。

木管で奏される長閑な雰囲気で始まる第2楽章。
オーケストラトの木管の対話も穏やかに。
現れる独奏ヴァイオリンは弦のピッツィカートを伴奏に
静かで柔和な調べを歌うかのようで惹かれます。
ヴァイオリンが歌う甘美な調べ。
中間で現れるオーケストラ。
ヴァイオリンが美しい響きを消え入るかのように奏しつつ終わる第2楽章。
美しい旋律で印象的な楽章です。

独奏ヴァイオリンが奏するロンド主題での始まる第3楽章。
主題は例の有名な「ラ・カンパネッラ」。
明るく躍動的。生き生きとした生命感が満ちているようです。
技巧を要するパートになり速い重音奏法等を聴かせる独奏ヴァイオリン。
このパートは極めて演奏が難しいとのこと。
曲芸的な数種の難しい奏法にはひたすら聴き入るのみ。
耳を傾けつつ手に汗を握るような緊張感を抱いてしまいます。
ロンド主題が現れ・・・ホッと一息。
明るく閉じられる曲。


曲を聴き終え、気分が明るくなるようです。落ち込んでいる時の特効薬?
ドゥバッハのヴァイオリンを聴くのはこのディスクが初めてです。
1955年生まれのスイスのヴァイオリニスト、ドゥバッハはミルシテインや
アッカルドに師事をしたそうです。

ヴァイオリンの奏法については無知に等しいのですが
特に第3楽章で駆使される種々の奏法に興味深く耳を傾けていました。
ドゥバッハの演奏は各種のヴァイオリン奏法が明瞭に聴き取ることが
できるようにように感じられます。
また旋律の美しさを歌い上げる演奏にはただただ聴き入ってしまいます。
今までこれほど美しく感じれたことはなかったような・・・。

カプリングの第5番の演奏も歌心を感じさせる美しさに魅了されました。
今回、ドゥバッハの演奏で第2番を聴きパガニーニのヴァイオリン協奏曲に
対する認識が新たになったように思います。

                   

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : パガニーニ ヴァイオリン協奏曲 ラ・カンパネッラ ドゥバッハ

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2009.11/13(Fri)

Op.14 パガニーニ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 から

                                     素材:秋わんことどんぐり
                                  

先週、ミュージック・バードで2日間に分けOAされたパガニーニのCD8枚セット、
「ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集」は聴き応えがありました。
イタリアのDynamicレーベルが、イタリアのヴァイオリン作曲家、
パガニーニ(今回のOA)やヴィオッティ(全29曲のヴァイオリン協奏曲を10枚のCDに収録したものがリリース済み)のヴァイオリン作品を集めたシリーズの一つだそうです。

OAされたパガニーニの作品は
5つのヴァイオリン協奏曲を始めとしてCD8枚の全集からの7枚。
ヴァイオリン協奏曲では、マッシモ・クァルタの弾き振り
オーケストラはジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場管弦楽団。

  
                パガニーニ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集



残念ながらOAから外れてしまいましたのが、
8枚目のボーナス盤?でした。
      ヴァイオリン協奏曲第1番
      メニューインのVn、ピエール・モントゥ&パリ交響楽団で1934年の録音。
      同第2番は、
      ルッジェーロ・リッチのVn、ピエール・モンディーニ指揮
      イ・ヴィオルトゥオージ・ディ・アシッジで1970年の録音。


さて、こちらの全集で期待を寄せていたのは、
やはり、5曲のヴァイオリン協奏曲。
他では、世界初録音の「アダージョ」にも期待。
そして、この全集で特に心に残ったものが小品を集めた7枚目のCDでした。

    ヴェネツィアの謝肉祭
    常動ソナタ
    ロッシーニ『モーゼ』の主題による(G線のためのヴラヴーラ変奏曲)幻想曲
    ナポレオン・ソナタ 変ホ長調
    ロッシーニ『タンクレディ』のアリア「この胸の高鳴りに」による序奏と変奏曲
        サルヴァトーレ・アッカルド(Vn) 
        フランコ・タンポーニ&ヨーロッパ室内管弦楽団
        シャルル・デュトワ&ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

小品と言えども、「小品」の粋を超えたものを感じます。
親しみ易い旋律の数々
穏やかに奏でられるヴァイオリンの音色に感じ入っていると
軽快に躍動する旋律に変り
ヴァイオリンは楽し気に踊るかのように旋律を刻み
彩り豊かな作品ばかりです。

今回のように長時間に渡りパガニーニの作品を聴いたのは初めてでした。
以前は、自分から好んでパガニーニの作品に耳を傾けることもなく。
ヴァイオリン協奏曲以外のディスクを購入することもなかった作曲家でした。
ですが、このように小品も数多く聴く機会に恵まれ幸いでした。

パガニーニ・・・本当に楽しく明瞭で「憩い」「癒し」を感じさせるメロディ・メーカーでしょうか。

       いつか どこかで 聞いたことがある 
       CMのBGM?
       放送番組のテーマ音楽?

聞いていて自然に心が和みます。
郷愁をも感じさせる作品ばかり。
明るく楽し気、そして優雅さを兼ね備えた曲想で、
色彩感豊かな作品ばかりなのですが・・・。
何回も、繰り返し聴いているうちに・・・。
旋律の中に、時々 垣間見られる寂寥感のようなものも・・・。

「明」と「暗」が微妙に入り混じった作品が多いようにも感じてきました。
この全集を通し、パガニーニの作品に対する認識が変りました。


  

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