2016.12/10(Sat)

Op.365 ブルッフ:「ヴァイオリン協奏曲第1番」 by パールマン;ハイティンク&コンセルトヘボウO.

懐かしいヴァイオリ二スト、イツァーク・パールマン。
コンサートで初めて聴いたヴァイオリ二ストがパールマンでした。
友人の都合が悪くコンサートに行くことができないとのことで
頂き物のティケットでの鑑賞。
当時、若かったパールマンも今年で71歳のようですので早いものです。
あれから云十年。

今まで特別な関心を寄せることがなかったパールマンです。
Box も必要なし、と思っていました。
ですが懐かしさと収録曲に惹かれついつい手が。
EMI、TELDEC,、ERATOへの録音を集大成したワーナーのBox です。
各ディスクは紙ジャケット入りで発売当時のジャケット・デザインだそうです。
紙ジャケットの中にはブックレトが入っていました。
他にハード・カバー仕様のブックレットは100ページとか。
とても丁寧な作りでこのような Box に出合ったのは初めてです。
ショップの在庫特価でしたので助かりました。

このBoxからヴァイオリン協奏曲でお気に入りの曲を数曲聴き
求めて良かった・・・と。
Box に目を向けてはニッコリとしています。

              ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
              パールマン~ワーナー録音全集より

         365:ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番イツァーク・パールマン/ワーナー録音全集より
                   
                       (収録曲)
          メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
          ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26

                イツァーク・パールマン(Vn)
                ベルナルト・ハイティンク指揮
                コンセルトヘボウO.
            (録音:1983年1月24-25日 アムステルダム)

        第1楽章:Introduktion, Allegro moderato ト短調 4/4拍子
        第2楽章:Adagio 変ホ長調 3/8拍子
        第3楽章:Finale, Allegro energico ト長調 2/2拍子


曲の完成は1866年、ブルッフ28歳の時だそうです。
ブルッフは1865年から66年にかけてコブレンツの演奏協会で
指揮者の地位にあったとのことです。

ブルッフが残したヴァイオリン協奏曲は3曲。
第1番はメンデルスゾーン以来では最も多く演奏されるヴァイオリン協奏曲の
一つとして有名であり、またブルッフの代表的な傑作とのことです。
曲の形式は一般的な3楽章でありながらも
通常の協奏曲形式よりかなり自由なものになっているそうです。
例えば第1楽章は「前奏曲」とされていることなど。

初演は1866年4月24日にコブレンツの演奏会において
ブルッフ自身の指揮、ケルンのヴァイオリニスト、オットー・フォン・ケーニヒスロウにより行われたそうです。
この初演は好評だったそうですがブルッフは満足しなかったとのこと。
ヨーゼフ・ヨアヒムに助言を求めて改訂をしたそうです。
この大規模な改訂は1868年初頭まで行われたとのことです。
改訂版の初演は1868年1月7日、ブレーメンにおいてブルッフ自身の指揮
ヴァイオリン独奏、ヨアヒムで行われたとのこと。
この改訂版が現行の形で演奏されているものだそうです。

曲の献呈はヨーゼフ・ヨアヒムに。


パールマンで聴くブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番


静かに奏されるオーケストラで始まる第1楽章。
間もなく現れる独奏ヴァイオリンはカデンツァを。
第1主題の豪快さ。
第2主題での独奏ヴァイオリンが奏する旋律の優美な趣。
耳に馴染んでいる第2主題。
独奏ヴァイオリンの重音奏法が旋律に立体的な趣を醸し出しているよう。
独奏ヴァイオリンと弦楽器の抒情的で美しい対話。
展開部での第1主題。オーケストラの豪壮さ。
転じて伸びやかなオーケストラを伴奏に華々しく奏される独奏ヴァイオリン。
静かな雰囲気になり気が付くとアタッカで第2楽章に。

静かに弱く第1ヴァイオリンの語りで始まる第2楽章。
独奏ヴァイオリンに寄り添うかのようにオーケストラは美しい旋律を。
主題を奏する独奏ヴァイオリンの調べも抒情味に溢れて。
オーケストラが穏やかに奏される中に漂う独奏ヴァイオリンの
抒情性豊かな歌に耳を奪われます。
束の間ホルンが奏する主題も印象的。
甘美な旋律を歌い続ける独奏ヴァイオリン。
曲が進み盛り上がる力強い高揚感は圧巻。感動的。
再び主題を奏する独奏ヴァイオリン。
消え入るように静かに終わる第2楽章。

明るく華々しく始まる第3楽章。
心躍るような明朗さ。
第1主題を奏する第1ヴァイオリンの力強さと明るさ。
弾むような喜びでもあるかのよう。
記憶に刻み込まれている主題はこの曲の代名詞のようにも感じられます。
オーケストラのトゥッティで始まる第2主題は力強く豪快な趣。
独奏ヴァイオリンもまた豪快に。
展開部では音楽が視覚化されるような感覚も。
コーダに入り現れる第1主題の面影。
高揚感とともに速度も上がり豪壮に締め括られる曲。


数年振りに聴いたブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番です。
抒情美と豪快さが融和したような終始、惹き付けられる魅力。
耳に馴染みの旋律には懐かしさを感じてしまいます。
ブルッフの作品では「スコットランド幻想曲」がお気に入りですが
この第1番も改めて聴き魅了されるものがあります。

パールマンのヴァイオリンの音色に対しては特別に美音という印象を
抱いていなかったのですが
今回、数曲のヴァイオリン協奏曲を聴き素朴な抒情性を感じさせる演奏
に惹かれるようになりました。
虚飾がなく自然体そして素朴さを感じる演奏に好感を抱きます。
このブルッフの第1番ではコンセルトヘボウO.の透明感があり
弱音の美しい響きが独奏ヴァイオリンを生かしているようにも感じます。

Box の77枚のうち4枚にブルッフの作品が収録されていました。
スコットランド幻想曲(2種)
ヴァイオリン協奏曲第1番(2種)
ヴァイオリン協奏曲第2番

ヴァイオリン協奏曲第1番では他に
1972年録音のプレヴィン&ロンドン響が収録されています。
未聴ですのでこれからゆっくりと聴いてみたいと思います。

目下、集中的に耳を傾けているお気に入りの Box です。
楽しみつつ・・・長くお付き合いをしたいディスクたちが満杯。

                

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2012.02/16(Thu)

Op.131 ブルッフ:弦楽八重奏曲 by コダーイ四重奏団+アウアー四重奏団

本日、16日に第25回、2012年のサラリーマン川柳が開催されたそうです。
約2万7千首が集まったとか。
拝読をしていると、気分爽快になりましたり、とにかく面白いですね。
昨年の第24回の1位は
 「久しぶり~ 名が出ないまま じゃあまたね~」だったそうです。
身につまされます。
第23回での1位は
 「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」
川柳を拝読しては当時の世相を思い出したり
つい苦笑も出てしまいます。


                 ブルッフ八重奏曲 変ロ長調 
                        by
            コダーイ四重奏団アウアー四重奏団



                メンデルスゾーン&ブルッフ:八重奏曲


                  コダーイ四重奏団
                  アウアー四重奏団
                  ツォルト・フェイルヴァリ(コントラバス)
             
                 (録音:2003年6月、2004年4月 
                     ブダペスト、フェニックス・スタジオ)



第1楽章 アレグロ・モデラート
       静寂に包まれた森の中から湧きだす泉のような調べに譬えたくなります。
       幻想を呼び覚まされそうです。           

第2楽章 アダージョ 
       叙情性豊かで夢見るような旋律
       聴くほどに愛おしさを感じる調べです。
       
第3楽章 アレグロ・モルト
       ほのぼのとした明るさや温もり。
       活き活きとしつつも豊かな歌心。
       口ずさんでみたくなる親しみを抱かせる調べ。
       第2楽章と同様に心を掴んで離さない魅力を感じます。



作曲されたのが1920年1月-2月だそうです。
ブルッフの死の7カ月前の作品。
遺作の一つとのことです。

初めて聴きました時には 退屈 との思いを抱いてしまいました。
退屈の文字が脳裏から消えたのは第3楽章です。

第1楽章を再び聴き直し・・・繰り返し聴いていました。
気付けば、この作品の虜に。
激しい劇的な盛り上がりのようなものはあまり感じなかったのですが
一度、気に入りましたら「聴かずにはいられない」
そのような作品になりました。

まるで静寂の世界から調べが浮遊するかのように漂い
ブルッフの心の奥底からわき上がる旋律。
頭で考え創作されたものではなく作曲家の語りかけを聴くようです。
耳を傾けていると穏やかな気分に。

2つの四重奏団との共演のコントラバスは
大きな存在感があるように感じられます。
作品の活性剤でしょうか。
「静」と「動」の融合も見事で
飽きることなく聴かせてくれるコダーイ、アウアーの両四重奏団の共演。

初耳のアウアー四重奏団
ショップHPに依りますと
1990年にブダペストで結成されたハンガリーの弦楽四重奏団
との記載がありました。

カプリングのメンデルスゾーン八重奏曲も魅力があります。
それ以上の魅力を感じてしまうブルッフ
メンデルスゾーン八重奏曲が誕生してから100年を経て
作曲されたブルッフの作品の方が古風な趣を感じます。
そのような趣に惹かれてしまうのですが。
「崇高」「深遠」「孤高」 との表現よりも
親しみを抱かせる(ように私には思われます)ブルッフの調べ。
ブルッフの作品に魅了されるようになり
作品以外にも、その人となりを知りたい思いが募ってきました。
ブルッフのことに関する書籍もあまり目に付くことがなく
人気がないのでしょうか・・・???です。

ブルッフ・・・魅力を秘めた作曲家と思いつつも
交響曲と弦楽四重奏曲では少々
難渋をしつつ聴いている日々ではありますが。


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2012.01/12(Thu)

Op.126 ブルッフ:スコットランド幻想曲 by アッカルド;マズア&ライプツィヒ・ゲヴァントハウスOr.

お気に入りの作品でありながら何故か忘却の彼方に。
ふとした機会に思い出して聴いてみると新たな発見もあるようです。

そのような作品の一つがブルッフの
ヴァイオリン協奏曲であり「スコットランド幻想曲」。
数年前にブログ仲間の御方がブログにて
ブルッフのヴァイオリン協奏曲全曲をご紹介されていらっしゃいました。
その御方の記事がキッカケとなり数年が経ち
やっとCDを求め聴いている昨今になりました。

              ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲全集より
        ヴァイオリンとハープのためのスコットランド幻想曲 Op.46


               ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲全集 by アッカルド


               サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
               クルト・マズア(指揮)
               ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

                   (録音 : 1977年 ステレオ)



ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番と「スコットランド幻想曲」には
懐かしい思い出があります。
クラシック音楽を聴き始めた頃は
関心のある作品をFM放送からカセット・テープに録音して
後から、ゆっくりと聴いていたものでした。
録音をしたテープを聴き気に入った作品の内から
レコード資金不足にて限られたものだけをLPで買い求めていました。

その中の一枚がブルッフです。
クリスティアン・フェラスのヴァイオリン
ジュスキント&フィルハーモニア管弦楽団の演奏でした。
ラロの「スペイン交響曲」とのカプリングの廉価盤。

ブルッフの作品はあまりにも美しすぎて
以前は聴いていて妙に悲しい気分になってしまったものです。

さて、念願のブルッフ:ヴァイオリン協奏曲全集のCDを手に
初めてヴァイオリン協奏曲第2番、3番を聴くことができました。
カセット・テープとのお付き合いだけでした「スコットランド幻想曲」。
改めて聴きとても印象に残りました。
今日は「スコットランド幻想曲」を。


作曲は1879-80年にかけての冬だそうです。
1880年9月、ハンブルクに於いて
ヴァイオリン独奏がサラサーテ(献呈も)で初演とのこと。
 
ブルッフが41歳の時に
スコットランド生まれの作家ウォールター・スコット(1771-1832)の
作品を読んで感動したことが作曲の直接的動機と言われているようです。
ブルッフはまた、イギリスに興味を持っていたそうで
自作の上演のために2回、訪れていたとのこと。
1880年にはりバプール交響楽団の指揮者にも就任したそうです。

各楽章に取り入れられたスコットランド民謡の旋律を併記をしつつ。

序:グラーヴェ 変ホ短調 4/4拍子
第1楽章:アンダンテ・カンタービレ 変ホ長調 3/4拍子
     (スコットランド民謡:“Auld Rob Morris”)

第2楽章:アレグロ 変ホ長調 2/3拍子
     (スコットランド民謡:“Dusty Miller")

第3楽章:アンダンテ・ソステヌート 変イ長調 4/4拍子
     (スコットランド民謡:“I'm a Doun for Lack O' Johnnie")

第4楽章:フィナーレ アレグロ・グェリエロ 変ホ長調 4/4拍子
     (スコットランド民謡:“Scots wha hae wi Wallace bled ”)



全体的に素朴で牧歌的な美しさや
懐かしさを漂わせた一篇のドラマでしょうか。

第1楽章の美しい旋律
そしてスコットランド民謡を基にしたヴァイオリンが奏でる穏やかな旋律。
シンフォニックな趣で始まる第2楽章。
舞曲風で楽し気に主題を歌うヴァイオリン。
第3楽章は深い川の流れのような趣を湛えつつも
スコットランド民謡を基にした主題を奏でるヴァイオリンの愛らしさ。
第4楽章では粗野な趣の中にも素朴さが感じられます。
主題はスコットランドの古い戦いの歌とのことで勇ましい限り。
力強く迎える終わりは恰も勝利を思わせるものがあるようです。

アッカルドのヴァイオリンの繊細さが
ブルッフ特有の哀愁美を際立たせているのでしょうか。
マズア&ゲヴァントハウスはベートーヴェンの三重協奏曲からも感じたのですが
悠とした落ち着きがあり
穏やかに包み込み、温もりを与えてくれる演奏に感じられます。
「スコットランド幻想曲」の愛聴盤になりました。

ブルッフは14歳で交響曲を作曲していたとのこと。
ヴァイオリン協奏曲(1~3番)や「スコットランド幻想曲」を聴き
交響曲や室内楽にもかなり関心が湧いてきました。

嘗ては「コル・ニドライ」を聴きましても全く心に響くものがなかったのですが
現在では愛聴曲の一つにもなりました。
「スコットランド幻想曲」、「コル・ニドライ」を始め
抗い難い魅力をブルッフの旋律に感じるこの頃です。

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タグ : ブルッフ スコットランド幻想曲 ヴァイオリン協奏曲 コル・ニドライ アッカルド マズア ゲヴァントハウス管弦楽団

19:48  |  ブルッフ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑
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