2015.02/14(Sat)

Op.274 バーバー:「弦楽のためのアダージョ」 by トスカニーニ&NBC交響楽団

数年前に初めて作曲家名と曲名を知ったバーバーの「弦楽たのためのアダージョ」。
いつか聴いてみたい・・・気になりつつ、望みつつも
すでに7年程が経ってしまいました。

バーンスタイン・エディションの中に収録されているのを見付け
早速、聴いてみたものの・・・。

初演をしたのがトスカニーニとのことを知り
トスカニーニ・RCAコンプリート・コレクションを探してみました。
未だに収録曲の全部を記憶できずで・・・見つけた時には「あった~!」と。
このBOXに収録されていたことを今頃になって知りました。

早速、トスカニーニの演奏で聴いてすっかり気に入っています。
一日の用事がすべて終わった夜、ホッとする自分の時間。
大好きなクロススティッチ刺繍の針を動かしつつ
音楽に耳を傾けるのが一日の最高のひと時。
音楽としての高揚感、感激、感動の渦に巻き込むことのない曲ですが
静かに包み込んでくれる調べに心が休まるようです。


             バーバー:「弦楽のためのアダージョ」作品11
                         by
                 トスカニーニ&NBC交響楽団


               274:バーバー「弦楽たのためアダージョ」トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション

                     (収録曲)

              ガーシュイン:パリのアメリカ人
              スーザ:カピタン行進曲
              グローフェ:組曲「大峡谷」
              バーバー:弦楽のためのアダージョ Op.11
              スーザ:星条旗よ永遠なれ
              スミス(トスカニーニ編):星条旗

              (録音:「弦楽たのためのアダージョ」
                  1942年3月19日 カーネギー・ホール)


                 (wikiドイツ)274Samuel Barber
                      Samuel Barber
                (1910年3月9日 - 1981年1月23日)


1937年に弦楽四重奏曲第1番の第2楽章として書かれたものが原曲だそうです。
翌年の1938年にオーケストラ用に編曲されたのが「弦楽アダージョ」とのこと。
当時、1935年にピュリッツァー奨励金とアメリカ・ローマ大賞を得たバーバーが
イタリア留学中に作曲されたとのことです。
弦楽四重奏曲第1番と同じ頃に完成された交響曲第1番などとともに
バーバーの出世作でヨーロッパ楽壇にも認められることになったそうです。

原曲の弦楽四重奏曲第1番とオーケストラ用に編曲されたこの曲も
伯母夫妻に捧げられたとのことです。
伯母ルイーズ・ホーマーはメトロポリタンを中心に活躍したアルトで
その夫シドニーは作曲家だったそうです。
この2人はバーバーに音楽的影響を与えた、と考えられるとのこと。

初演は1938年11月5日、ニューヨークにおいて
トスカニーニ指揮、NBC交響楽団によって行われたとのことです。
この初演以来、原曲よりもオーケストラ用に編曲されたこの曲の方が
広く知られるようになったそうです。

Wikipedia に、この曲について次のようなことが記されていました。
アメリカでこの曲が有名になったのはJ・F・ケネディの葬儀で
使用されてからだったそうです。
訃報や葬送などでの定番曲のように使われるようになった、とのこと。
バーバーは「葬式のために作った曲ではない」と不満だったそうですが。
日本では、昭和天皇の崩御の際にNHK交響楽団の演奏を放映した、との
記載も目に付きました。


バーバー「弦楽のためのアダージョ」。
4分の2拍子 モルト・アダージョ
トスカニーニでは7分17秒、因みにバーンスタインでは9分55秒。
70小節にも満たない小曲とのことです。

楽器編成は5部の弦を第2ヴァイオリンとチェロを
さらに各2部に分けた7声部の編成だそうです。

曲の始まりは弱音のヴァイオリンが奏する静かで穏やかな主題で。
静かに淡々と歌い紡ぎ続けるヴァイオリン。
瞑想するかのような調べ。
主題がヴィオラに代わり翳りを帯びた趣に。
そしてヴィオラからチェロに。
次第に強くなる音力は一瞬の激情でしょうか。
再び音力に弱さが戻り静かに歌い始められる主題。
そして静かに静かに消えるように閉じられるこの曲。


バーンスタイン&ニューヨーク・フィルで聴いた時には
何と静かな曲・・・との印象だけでした。
次にトスカニーニで聴き印象が変わってきました。
ヴァイオリンの音色が透明な美しさを感じさせられます。
単に静かな曲との印象だけではなく
美しく清楚な調べ、抒情性、束の間ですが感じられる情熱的な趣。
多くのものがトスカニーニの演奏から伝わってくるようです。

耳に届く調べに多々の想念が次々と心を過ぎってゆきます。
多くの「想い」が脳裏に浮かびます。
日常の中で忘れていたことも、ふと脳裏に浮かび上がります。
心に深く刻まれている想いは殊更に強く描き直され
鮮明な形として思い出されてくるようです。
心の中のアルバムの一頁、そしてまた一頁が
調べと共に頁が開かれてゆくようです。
懐かしさや、愉しかったこと、ちょっぴり悲しい想い出も。

曲が持つ瞑想的な趣からでしょうか
心静かに回想をするひと時を与えてくれる音楽になりました。
短い曲ながらも多くのものが詰まった曲のようにも感じています。

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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : バーバー 弦楽のためのアダージョ トスカニーニ NBC交響楽団 バーンスタイン

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