2012.10/27(Sat)

Op.166 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番 by グリュミオー&ハスキル

急に思いついて聴きたくなったのがベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第6番です。
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタでのお気に入りは
第5番の「春」、その次が第6番です。
久しく第9番の「クロイツェル」が一番のお気に入りでしたが
年月の経過とともに穏やかな作品が好みになってきたようにも思います。

ヴァイオリン・ソナタ全曲はLP時代
オイストラフ&オボーリンが愛聴盤でした。
CDになってからは特に愛聴盤と言えるものはありませんでした。
今回は、ほとんど聴くことがなく今日に至ってしまった過去に求めたCDから
第6番だけを聴くことにしました。
すでに廃盤になっているものや入手困難のCDが多いようです。


シェリング&へブラーから聴き始めてみました。
どうも、イメージがしっくりとしません。
穏やかな大らかさが感じられないのです。
ヴァイオリンのシェリングは良いのですが
どうも、へブラーのピアノが・・・荒々しいとしか耳に届かず
シェリングの存在感が掻き消されてしまうような。


気を取り直してインマゼール&シュレーダーで。
こちらの全集では第5番がとても気に入っていた演奏でしたので
第6番にも期待をして。
ですが、こちらもどうも・・・。
インマゼールのピアノフォルテが力み過ぎているような印象です。
聴いていて疲れてしまうような。


ここまで聴いてみて、もう聴くのを諦めようかとおもいましたが。
またまた、気を取り直して最後にグリュミオ―&ハスキルです。
やっと、この作品に抱いているイメージに近い演奏でホッとしました。
1957年のモノラル録音とのことですが
素晴らしい演奏で大満足をして聴き惚れていました。

            ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集
                     by
                グリュミオ―&ハスキル


            ヴァイオリン・ソナタ第6番 イ長調 Op.30-1

                ヴァイオリン・ソナタ全集 グリュミオー&ハスキル

                アルテュール・グリュミオ―(Vn)
                クララ・ハスキル(P)

                (録音:1957年9月 ウィーン)




ベートーヴェンの3曲ある作品30のヴァイオリン・ソナタは
1801年から翌年の1802年に作曲されたそうです。
中期の充実した世界に踏み入れつつあった時期とのこと。
出版は3曲まとめて1803年5月。
ロシア皇帝アレクサンドル一世に捧げられたことから
「アレキサンダー・ソナタ」とも呼ばれているとのことです。


第1楽章 アレグロ イ長調 3/4拍子
 のんびりとした趣に気持ちが和らぐようです。
 明るさや爽やかさも兼ね備えた旋律も快く感じられます。
 爽やかで愛らしくもあるハスキルのピアノがとてもお似合いでしょうか。

第2楽章 アダージョ。モルト・エスプレッシーヴォ ニ長調 2/4拍子
 心静かに追憶をしているかのような美しい調べ。
 そこはかとなく悲哀を感じさせつつも暗さはなく
 あくまでも美しさに徹している旋律が穏やかに心に語りかけてくるようです。
 グリュミオーのヴァイオリンの美しい音色
 そしてヴァイオリンに呼応して歌うハスキルのピアノの清楚な響きには
 好感を抱きます。
 美しい旋律に相応しい演奏のように思いました。

第3楽章 アレグレット・コン・ヴァリアツィオー二 イ長調 2/2拍子
 大のお気に入りの楽章。
 明るく、楽しく、親しみ易く 
 そしてとても懐かしい思いを抱かずにはいられない楽章です。
 ベートーヴェンの作品から「懐かしさ」を感じることは
 あまり思い浮かばないのですが
 この第3楽章の主題には郷愁を誘われます。
 旋律が鳴り出す途端に釘付け状態になってしまいます。
 最初のピアノの弾むような、それに加わるヴァイオリンの軽快さ。
 ピアノとヴァイオリンが無邪気に楽しく戯れているようです。


ほとんど耳を傾ける機会がないままに時が過ぎ去りましたが
今回、集中をして聴くことで心に浸透し共鳴するものを強く感じたのは
グリュミオ―とハスキルの演奏でした。


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