2012.11/24(Sat)

Op.169 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第10番 by シュターミッツ四重奏団

ドヴォルザークの弦楽四重奏曲は多くを聴くことがありませんでした。
多分、シュターミッツ四重奏団のドヴォルザーク弦楽四重奏曲全集に
出合うことがなければ数曲しか聴く機会がなかったようにも思います。

過日のドヴォルザークの弦楽四重奏曲第9番に続いて第10番を聴いてみました。
この1週間、毎日聴いていても飽きることなく
聴けば聴くほど、この作品の虜になっています。
日によって新たな発見や魅力が次々と。
聴き込むほどに心惹かれる曲になってきました。


             ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲全集より
                シュターミッツ四重奏団

            弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.51

           ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲全集 シュターミッツ四重奏団

                 Bohuslav Mtoušek(Vn.Ⅰ)
                 Josef Kekura(Vn.Ⅱ)
                 Jan Pěručcka(Vla.)
                 Vladimir Peixner(Vc.)

                     (録音:1990年)

        第1楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ 変ホ長調 4/4拍子
        第2楽章 ドゥムカ アンダンテ・コン・モート ト短調 2/4拍子
        第3楽章 ロマンツァ アンダンテ・コン・モート 変ロ長調 2/8拍子
        第4楽章 アレグロ・アッサイ 変ホ長調 2/4拍子




作曲に取り掛かったのは1878年12月25日だったそうですが他の作曲にて中断をし
完成は1879年3月28日とのことです。

               作曲を依頼したフローレンス四重奏団の
               ヴァイオリニスト、ジャン・ベッカー
                 Jean Becker
                       Jean Becker
                (1833年5月11日-1884年10月10日)


こちらの弦楽四重奏曲第10番が作曲された当時は
ドヴォルザークが「スラブ舞曲集」第1集で国際的名声を得て
多くの作曲の依頼が舞い込むようになった頃だそうです。
その依頼の一つが1878年12月、当時高名だったフローレンス四重奏団の主宰者で
ヴァイオリニストのジャン・ベッカーから
スラブ的な弦楽四重奏曲の依頼を受け作曲されたものだそうです。
この作品はドヴォルザークのスラブ時代の代表作の一つでもあるとのこと。

公開初演については二説あるようです。
1880年の半ばにウィーンでヘルメスベルガー四重奏団によるもの
他の一説はフローレンス四重奏団によって行われたもの。
私的初演は1878年7月29日にベルリンのヨアヒム邸に於いて
ヨアヒム四重奏団の私的な 室内楽の夕べ だったそうです。
この私的初演にドヴォルザークはヨアヒムの招待で出席をしていたとのことです。

献呈は作曲の依頼者、ジャン・ベッカーに。
出版は1879年にジムロック社から。
 

初めて耳にするドヴォルザークの弦楽四重奏曲第10番。
深く印象に残るのは、第1楽章のポルカ風の第1と第2の主題です。
軽快で楽しげであり、つい口ずさみたくなる親しみも感じられます。

第2楽章も耳を奪われるもので
一言で表現すると「春のまどろみ」でしょうか。
希望を抱かせるような光明にも似たものを感じます。
この楽章に題されているドゥムカについて
 ウクライナのバラード風の様式に従ったのではなく
 ドヴォルザークはチェコ語の「瞑想」を意味するドゥムカを念頭にして
 書いたのではないか
との意見もある、とのことです。

美しい調べに心を釘付けにされる第3楽章。
この楽章には静けさがお似合いでしょうか。

最後の第4楽章では一転して躍動と活気が漲るのを感じさせられます。
気分もウキウキとしてくるようです。
この楽章の第1主題について
「モラヴィア東部からスロヴァキアにかけてみられる男性だけのための
 飛び跳ねて踊る民族舞踏の曲の特徴を反映したものとなっている」
との記述がありました。
この記述のなかの「民族舞踏」とは何と言う舞踏なのでしょうね?


こちらの全集で初めて演奏を耳にしたシュターミッツ四重奏団。
以前に第9番を取り上げさせていただきましたが
第10番でも、その演奏に大満足をしています。

第1、2ヴァイオリンともに音色が刺激的ではなく
渋さを感じられるようで好感を抱いています。
この渋さが奏でる調べには全く疲れを感じることがありません。
如何にお気に入りの作品であってもヴァイオリンの音色によっては
聴いていて不快感を抱いてしまい
曲の最後まで我慢比べのような心持ちや
意地で聴いていることもあるのですが。
シュターミッツ四重奏団では、ヴァイオリンに限らず
安心をして心から音楽を楽しみことができるようです。

こちらの第10番の調べの中で
軽快な楽しさや、美しく穏やかな旋律
覇気を感じさせる躍動感
いずれに於いても惹き付けられる演奏です。
残念ながらシュターミッツ四重奏団の演奏しか聴いていないのですが。


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