2015.04/25(Sat)

Op281 メンデルスゾーン:「ピアノ協奏曲第1番」 by デレク・ハン;ガンゼンハウザー&イスラエル室内O.

メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲を聴きたく思いディスクを探していた際に
出合ったのがメンデルスゾーン・ポートレートBOXセットです。
弦楽四重奏曲全曲はゲヴァントハウス四重奏団の演奏で収録されていました。
他の収録曲を見ているうちに聴いてみたい曲が多々目に付き始め・・・。
ですが・・・演奏者名は知らない名前が多く・・・。
収録曲に惹かれて求めてみました。

お目当てのゲヴァントハウス四重奏団が後回しになってしまいました。
ピアノ協奏曲の第1番から聴いています。
ピアニストのデレク・ハンは初めて目にする名前です。
指揮者のスティーヴン・ガンゼンハウザーの名前も初めてです。
演奏者が有名が無名とか、名前で演奏を聴く訳ではないのですが・・・。
聴く前に演奏者名を見て期待と少なからずの不安を感じてしまいました。

ピアノ協奏曲第1番では手元にあるディスクで
ゼルキンオーマンディフィラデルフィアO. の演奏も聴いてみました。

                メンデルスゾーン・ポートレートより
                     ピアノ協奏曲第1番


                 281:メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲

                         (収録曲)

                 ピアノ協奏曲第1番ト短調作品25
                    同    第2番ニ短調作品40
                 華麗なカプリッチョOp.22

                デレク・ハン(P)
                スティーヴン・ガンゼンハウザー指揮
                イスラエル室内管弦楽団


        第1楽章:モルト・アレグロ・コン・フォーコ ト短調 4分の4拍子
        第2楽章:アンダンテ ホ長調 4分の3拍子 
        第3楽章:プレスト 
              モルト・アレグロ・エ・ヴィヴァーチェ ト長調 4分の4拍子


作曲の完成は1831年10月6日だそうです。
メンデルスゾーンは22歳頃でしょうか。
曲の構想は1830年に交響曲「宗教改革」を書いた後にイタリア旅行をし
その際に最初は自身の演奏会のためにと、曲の計画を立てたそうです。

メンデルスゾーンが作曲したピアノ協奏曲は少なくとも4曲はあると
いわれているとのこと。
ピアノ協奏曲第1番の前に作曲されたのは次の作品だそうです。
1822年に「ピアノと弦楽のための協奏曲」
1823年、「2台のピアノのための協奏曲 ホ長調」
1824年、「2台のピアノのための協奏曲 変イ長調」

ピアノ協奏曲第1番はメンデルスゾーンが印刷をさせた最初の協奏曲とのことです。
メンデルスゾーンの自信作であり、意欲作でもあったそうです。

門馬直美氏によると
この曲には構成的に伝統から離れた進歩的な点があるとのことです。
1つは、第1楽章で独奏呈示部と総奏呈示部の区別を置かず
序奏の後にすぐピアノを加えていること。
2つ目は、3つの楽章構成だが各楽章は休みなく接続をしていること。
楽章間の連絡に2回とも、ファンファーレ風の句を置いている。
3つ目、第3楽章で第1楽章の第2主題が姿を見せ全体の凝縮化が図られている。
またこの曲の特徴として、独奏のカデンツァがない。
以上の点が挙げられるそうです。

初演は1831年10月17日にメンデルスゾーン自身のピアノで
ミュンヘンで行われたとのこと。
曲はイタリア旅行前にメンデルスゾーンからピアノを学んでいた女流ピアニストの
デルフィーネ・フォン・シャウロートに捧げられたそうです。


颯爽として勇壮なオーケストラの力強い序奏で始まる第1楽章。
序奏が終わりピアノが奏する第1主題。
覇気のある華麗な主題。
漲る活力を感じるようです。
軽快で口ずさみたくなる親しみを感じる旋律。
そしてスケールの大きさも印象的です。
第2主題では、ピアノが内省的な雰囲気を湛えつつ
柔和で優しい調べを歌っているようです。
第1楽章の終わりの合図のようにファンファーレ風の旋律が現れ
暫しピアノの静かな調べに耳を傾けているとアタッカで第2楽章に。

第2楽章の序奏はオーケストラが奏でる静かで穏やかな旋律。
心に残る調べです。
懐古的な美しさ、抒情性を感じさせる主要主題。
この主題もまた心に刻み込まれるようです。
中間部ではピアノのみが奏され沈黙をするオーケストラ。
ピアノ・ソナタの趣も。
ピアノが紡ぎ出す調べは懐古するかのように感じられます。
穏やかに悠とした流れのように曲が進み。
ピアノの力が強まり、主題を歌うピアノ。
ピアノとオーケストラに交互に歌われる主題。
静かに閉じられる楽章。
とても気に入った心惹かれる楽章です。

トランペットが奏するファンファーレ風な趣に始まる第3楽章。
力強い勇壮さ。
加わるピアノもまた力強く、そして軽快さも。
躍動感と生命力を感じさせられるようです。
第1楽章の第2主題が顔を出しホッとするのも束の間で
活気と華々しさに彩られて曲の終わりに。


今までじっくりと耳を傾けることがなかった曲です。
魅力あるピアノ協奏曲との思いが強くなってきました。
特に緩徐楽章の調べには琴線に強く触れるものがあります。

2種の演奏で耳を傾けたこの曲。
ゼルキンオーマンディフィラデルフィアO.
私にとっては未知のデレク・ハン;スティーヴン・ガンゼンハウザー&イスラエル室内O.

ゼルキンの方は生気がありキビキビとした演奏として耳に届きます。
デレク・ハンの運指には重さのようなものを感じてしまいました。
生気を感じさせるゼルキンの演奏とは対照的に
良く言えば落ち着いた雰囲気のハンでしょうか。
また、ガンゼンハウザー指揮のイスラエル室内管弦楽団は
ティンパ二が前面に出ていてエネルギッシュな趣を強く感じさせられました。

魅力を感じ気に入った作品になりましたので
また他の演奏でも聴きたいと思うようになりました。

こちらの曲と同程度に、もしかしたらそれ以上に気に入ったのが
3曲目に収録されている「華麗なカプリッチョ」です。
楽しみなBOXになってきました。

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タグ : メンデルスゾーン ピアノ協奏曲 デレク・ハン ゼルキン オーマンディ フィラデルフィアO.

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