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2015.10/31(Sat)

Op.308 ブラームス:「ピアノ三重奏曲第1番」 by ルービンシュタイン、シェリング&フルニエ

時折、思い出すかのようにルービンシュタイン・コンプリート・アルバム・コレクションからディスクを取り出しています。
このBOXを求めてからすでに2年以上が経ったでしょうか。
2年以上が経ってもまだまだ、聴き進むことができません。
生きている間に聴き終えることができるのかどうか。
聴きたいディスクは沢山あるのに・・・
人生の終着点まで短いもの、と痛感する昨今です。

久し振りにブラームスを聴いてみくなりました。
このBoxからブラームスピアノ三重奏曲第1番を。
初めて耳にする作品です。

               ブラームスピアノ三重奏曲第1番
       ルービンシュタイン・コンプリート・アルバム・コレクションより

                ルービンシュタイン コンプリート・アルバム・コレクション

                       (収録曲)

           ブラームスピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8
                   ピアノ三重奏曲第2番ハ長調Op.87

                アルトゥール・ルービンシュタイン(P)
                ヘンリク・シェリング(Vn)
                ピエール・フルニエ(Vc)

                     (録音:1972年)

   第1楽章:Allegro con brio ロ長調 2/2拍子(初版;アレグロ・コン・モート)
   第2楽章:Scherzo. Allegro molt ロ短調 3/4拍子
   第3楽章:Adagio ロ長調 4/4拍子(アダージョ・ノン・トロッポ)
   第4楽章:Finale. Allegro ロ短調 3/4拍子(アレグロ・モルト・アジタート)


ブラームスピアノ三重奏曲第1番は青年時代に書いた初稿と
晩年になって改訂されたものの2曲が存在するそうです。
初稿は1853年夏に曲のスケッチに取り掛かったそうです。
曲の完成は判然とせずブラームス自身は1854年1月としているとのことです。
曲は短期間に書きあげられたとのことで
本格的に作曲をしたのは3週間以内とされているそうです。
この曲のスケッチを始めた1953年、ブラームスはちょうど20歳でしょうか。
自分のメモとして。
20歳のブラームスはこの年の5月にヨーゼフ・ヨアヒムと知り合う。
9月、シューマン夫妻を訪問。
その翌年1月、ハンス・フォン・ビューローと知り合う。
多くの交友が結ばれたようです。

曲の改訂は1889年の夏ごろから始められたそうです。
1890年、20歳での初版から約37年。すでにブラームスは57歳でしょうか。
この年に入り本格的に手を加え改作をしたとのことです。

ブラームスはスケッチや放棄した作品を残さなかったそうですが
この曲の2つの作品は例外的に残されていたとのこと。
現在、演奏されるのは改訂版がほとんどだそうです。

初演。
初稿での非公開初演は1854年3月26日に
クララ・シューマンのもとで行われたそうです。
公開初演は1855年11月27日、ニューヨークのドットワース・ホールにて。
これがブラームスの作品のアメリカにおける最初の公開演奏だったそうです。

            308David Popper und Jenö Hubay 1904 an der Akademie
            David Popper ;Jenö Hubay  1904年    

改訂版の初演は1890年1月10日にブダペストに於いて
ピアノはブラームス自身、ヴァイオリンはイェネー・フバイそして
チェロがダーヴィド・ポッパーにより行われたとのことです。



第1楽章の始まりはピアノとチェロが奏でる第1主題での始まり。
曲が鳴り始め即、耳を奪われる主題です。
心打たれる調べ。心に焼き付く旋律です。
ブラームスの友人で支持者であり、またブラームス評伝を書いたマックス・カルベックはこの第1主題を「波の上に虹が架かり、岸には蝶が舞い、夜鶯の声を伴奏とする」
と表現しているそうです。
第2主題には重々しさも。
展開部での力強く高揚する趣。
コーダで再び穏やかな第1主題が顔を出しホッとします。
勇壮に終わる第1楽章。

第2楽章はコーダ以外は改訂において本質的な変更は行われなかったとのことです。
チェロのユーモアを感じさせる主題での始まり。
ユーモアが漂っている雰囲気です。
ピアノに受け継がれ3つの楽器たちは動きの早い舞踏曲を奏しているよう。
中間部で現れるの歌謡風な旋律の優しさ
温もりを感じさせる穏やかさが染み入るようです。
この楽章で最も印象的な旋律です。  
静かに閉じられる楽章。

第3楽章はピアノが奏する主題での始まり。
静かな趣の主題。
ヴァイオリンとチェロも和むような調べを奏で
瞑想的な雰囲気が漂っているような主題。
中間部でのチェロの穏やかな旋律に耳を奪われます。
この楽章は静かに物思うような調べに満ちているようです。
世俗から隔離された趣を感じます。
瞑想的であり幻想的。ゆったりと流れる時間と旋律。
静かに迎える楽章の終わり。

ピアノの細やかな伴奏に乗りチェロの調べで始まる第4楽章。
チェロが伸びやかに奏する第1主題。
チェロとピアノの対話のような趣です。
第2主題には重々しさも。
多彩に変化する情感の渦のような旋律の中に
ふと顔を見せる軽快な調べに緊張が解されるようです。
激しい感情を込めているかのように力強く閉じられ曲の終わりに。


第1楽章の第1主題に惹かれ、早々に気に入った作品です。
ルービンシュタインのピアノが曲に精彩を放っているように感じられます。
左手パートの打鍵も明瞭で曲を立体的(?)に感じさせられるようです。
シェリングのヴァイオリンは切れが良く、そして美しく。
フルニエのチェロは奥深い情感を伝えるかのようです。
「動」と「静」の対比に聴き入り、時には緊張をしつつ。
生き生きとしたスケールの大きな演奏のように感じられました。

この改訂版を聴き、初版に関心が湧いてきました。
第1楽章の第1主題は各楽章の主要旋律とも関係し
全曲を統一しているとのことです。
初版の方が忠実に行われているそうですので
是非、初版の演奏を聴いてみたく思いディスクを探しているのですが・・・・。
初版での演奏のディスクがありましたらお知らせ頂けると幸いです。


                    
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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : ブラームス ピアノ三重奏曲

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