2016.01/30(Sat)

Op.320 フォーレ:「ピアノ四重奏曲第1番」 by ボザール・トリオ

昨秋、フォーレピアノ四重奏曲第2番を聴き
長年、フォーレに抱いていたトラウマから解放されたようです。
ピアノ四重奏曲第1番を初めて聴いてみました。
過日と同じくボザール・トリオのBOXからの一枚です。


                  フォーレピアノ四重奏曲第1番
               ボザール・トリオ~フィリップス録音全集より

                318ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番 ボザール・トリオ
                         (収録曲)

               フォーレピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op.15
                     ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120

                   メヘナム・プレスラー(P)
                   イシドア・コーエン(Vn)
                   ピーター・ワイリー(Vc)
                   キム・カシュカシャン(Vla)
                      (録音:1990年)

        第1楽章:アレグロ・モルト・モデラート ハ短調 3/4拍子
        第2楽章:スケルツォ アレグロ・ヴィヴァーチェ ホ長調 6/8拍子
        第3楽章:アダージョ ハ短調 2/4拍子
        第4楽章:アレグロ・モルト ハ短調 3/4拍子


1876年から79年(初稿)にかけて作曲されたそうです。
同年、1876年にヴァイオリン・ソナタ第1番を書き上げ
それと前後して着手されたとのことです。
初演は1880年2月14日に国民音楽協会の演奏会において
フォーレ自身のピアノ、ヴァイオリンはオヴィッド・ミュザンほかの演奏で
行われたとのこと。
ヴァイオリン・ソナタ第1番の初演に続いての成功だったそうですが
第4楽章に懸念を抱く友人たちに不安を感じたフォーレ
初演後に第4楽章を書き直し完成したのは1883年とのことです。

尚、書き直された終楽章の改訂稿での演奏は
1884年4月5日に国民音楽協会の演奏会において
フォーレのピアノ、ルキアン・ルフォールのヴァイオリン他により行われたそうです。

                  320フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番Hubert Léonard
                       Hubert Léonard
                  (1819年4月7日-1890年5月6日)

曲はヴァイオリン・ソナタ第1番の作曲に助言を与えてくれた
ベルギーのヴァイオリニスト兼作曲家のユベール・レオナールに捧げられたそうです。


曲が流れ出した途端に耳を奪われてしまいました。

滑らかで優美な旋律で始まる第1楽章。
弦とピアノが歌う第1楽章の流麗さ。
夢見るかのような趣も感じ印象に残る主題です。
高揚する展開部ではドラマティックな趣に姿を変える主題。
変容する第1主題に耳を奪われるばかりです。
静かに終わる第1楽章。

第2楽章は弦のピッツィカートで始まりすぐに加わるピアノ。
戯れるかのようにリズミカルに奏され陽気な雰囲気で始まる楽章。
動的でリズミカルなピアノと弦楽器たちの愉快な戯れに耳を傾けていると
フォーレの作品に抱いていたイメージが変わるような気が・・・。
トリオでもピアノは相変わらずリズミカルに、弦は伸びやかに奏され。
ピアノはまるで道化師でしょうか。

ゆったりと重々しいチェロとピアノで始まる第3楽章。
悲劇的な趣も漂っているような旋律が続き聴き入ってしまいます。
中間部でのピアノとヴァイオリンはゆったりとした歌を。
優しく美しい歌のように耳に響きます。
夢幻的な美しさを感じる楽章です。
静かに閉じられる第3楽章。
いつまでも聴いていたくなるお気に入りの楽章になりました。

躍動を感じさせるピアノすぐにヴィオラが加わり奏されて始まる第4楽章。
各楽器からは動的な生き生きとした趣が伝わってくるようです。
コーダで現れる第1主題ヴァイオリンの美しさが心に残ります。
華麗な流動さのうちに迎える曲の終わり。


心に残った第3楽章。
空気と自然に融和して心の邪魔をすることのない調べ。
それでいながら強く印象に残る不思議な楽章。

プレスラーのピアノばかりに耳が集中してしまいます。
そのピアニズムの微細さ、表情付けの豊さなど聴いていて爽快に響いてきます。
ヴァイオリンのコーエンも重心の低い落ち着いた演奏で好感を抱きます。
各奏者の伸び伸び、生き生きとした息遣いが伝わってくるような演奏のように感じられました。

次に収録されているフォーレのピアノ三重奏曲も初めて耳にする曲でしたが
こちらも気に入ってしまいました。
フォーレの作品から逃避をしていた自分。
変われば変わるもの・・・自分の中で起きた変化に嬉しさを感じてしまいます。

                 
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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : フォーレ ピアノ四重奏曲 ボザール・トリオ

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