♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.75 ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集 by エンリコ・ブロンツィ

バロック音楽の中でもボッケリーニの旋律を聴いていますと、
時が緩やかに、静かにゆったりと流れて行くようです。
平和、現代には真の平和があるようには思われないのですが、
少なくとも心の中は平和で満たされる思いがします。
ボッケリーニの旋律のような夢の国。
ボッケリーニの旋律が良く似合うのは地上の何処でしょうか。
もしもそのような国?があったら訪れてみたいものです。
そのような夢見る想いを抱かせてくれましたのが、
今日の主人公のチェロ協奏曲全集です。

     
                 ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集
                      by
                   エンリコ・ブロンツィ


            ボッケリーニ:チェロ協奏曲全集byエンリコ・ブロンツィ

               エンリコ・ブロンツィ(Vc、指揮)
               アカデミア・イ・フィラルモニチ・ディ・ヴェローナ

           (録音 2005年 ヴェローナ、
            サラ・マ・フェイアーナ・デル・テアトロ・サンドラ=ヴェローナ)



過日、ヨーヨー・マ&コープマンで「シンプリー・バロック」の
第1集と第2集に収録されていましたボッケリーニのチェロ協奏曲。
ボッケリーニの旋律に漂う明るい楽しさには強く惹かれるものがありました。
以来、全集で聴きたいとの思いを抱いておりました。
2か月が経過してしまいましたが
先日のカラヤンのCDと心中をさせてしまいましたボッケリーニを
やっと聴くことができました。

ボッケリーニのチェロ協奏曲には、
「本物はどの作品?」と思いたくなってしまうほど、
疑作、偽作である作品が多くあるようですが・・・。
そもそもチェロ協奏曲は全部で幾つ作曲をされたのでしょうか。
イーヴ・ジェラールに依りますと10曲だそうですが。
肝心の第9番に至りましても、
「この曲の厳密な意味での原典版は存在しないに等しい」
との記述が目に留まります。

ボッケリーニ自身の手になる作品、或いは「疑作」「偽作」ということは
取り敢えず、置いておきまして・・・。

エンリコ・ブロンツィのチェロの弾き振りに依りますこちらの3枚組には、
12曲が収録されています。
全曲を聴きまして、私などはすべて12曲にボッケリーニの
あの明るく楽しい旋律が散りばめられているのを感じます。
「疑作」などという文字は念頭から消え去ってしまいます。

どの作品も一言で表現すると
幼子の無邪気なお喋りを聞いているような気分になります。
微笑ましくて、思わず笑みを誘われてしまいます。

ヨーヨー・マ&トン・コープマンで親しんでまいりましたのは
第3番(G.476)、5番(G.478)、7番(G.480)、9番(G.482)の4曲でした。
今回聴きましたブロンツィのチェロの弾き振りに依る作品で
初めて耳にしまして印象深かったのは第4番(G.477)でした。
第1楽章Allegro moderato ではヴァイオリンのトリルが何とも美しいのです。
同じ旋律の繰り返しで始まる第3楽章もボッケリーニ色です。

聴いていまして「?」と感じましたのが第2番(G.479)でした。
第1楽章Allegroは弦楽合奏での活気ある旋律でいかにも
これぞボッケリーニと感じさせられるものです。
「?」が生じましたのは第2楽章Adagioです。
やや重々しさのある旋律からは意外性を感じてしまいました。
AdagioというよりもMaestosoを思わせるようです。

そして最後の第12番。
この作品はG番号(イーヴ・ジェラール;Yves Gerard:
ボッケリーニのチェロ協奏曲について「主題別解説付批判的作品目録」
を1969年に完成させた人とのこと)がない偽作とのことなのですが。
第1楽章から軽やかで愛らしさ満点です。
能天気と言ってしまえば・・・それまでなのですが。

チェロという楽器にとりましてはボッケリーニは重要人物?。
ボッケリーニの業績について次のように記述されていましす。

イタリアの弦楽合奏形式を近世フランス器楽形式と結合させたこと。
またヴァイオリン音楽でのコレッり、タルティーニと同様に
チェロ音楽に於いてはボッケリーニがチェロと室内楽に残したという
その業績の偉大さ。

ボッケリーニの作品についての引用になりますが、

  「美しい旋律、典雅な形式、軽快な感情、
   特に憂いを含んだ柔らかい表現が独特」
  
  「彼の作品の本領はチェロ曲と室内楽曲にあり、
   特にチェロ音楽では、彼以前にイタリアとフランスで
   築かれたチェロ奏法を作曲形式の範囲を大きな協奏曲に拡大し、
   その中で楽句を発展させることによって目覚ましく飛躍させ
   チェロに名技的性格を与えて独奏楽器としての位置を高める糸口を作った。
   また、室内楽曲のチェロ・パートを、協奏曲の高さに引き上げ、
   室内楽に於ける低音域の役割を拡大した。」
              (「名曲解説」より井上頼豊)


さて、こちらの演奏を聴いていまして
ヨーヨー・マ&コープマンの演奏が浮かんでしまいました。
後者の演奏には音の厚さと深さや、悠とした旋律の流れを感じましたし
音楽が立体的にも感じられました。
ブロンツィ盤では、全体がとても軽やかです・・・そして平面的。
各作品のカデンツァでは、ヨーヨー・マ&コープマンですと
曲想に完全一致という感じで、まったく違和感がありませんでした。
ブロンツィ盤では、唐突とも思えるカデンツァにかなりの違和感を抱いてしまいました。

それらは、さて置きまして。
ボッケリーニのチェロ協奏曲全曲を聴くことができましたので
ブロンツィ盤にも心の中では、ありがとう。

ブロンツィ盤での全12曲のうちには偽作、疑作とされる
オマケが入っていることになりそうですが。
オマケとは言え、ボッケリーニの息吹を感じます。
こちらのCDに出合えましたことも喜びの一つになりました。


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Comment

Re: NoTitle

colorkoさん、こんばんは〜。
いつもコメントをありがとうございます。
colorkoさんのコメントはいつも、別の角度から音楽を
また音楽以外のことも考えさせてくれているんですよ。
そして、いつもブログの記事に込めた思いを捉えてくださって、
ありがとうございます。
今回はココに思いを託しました。
    ↓
>ボッケリーニの旋律が良く似合うのは地上の何処でしょうか。
>もしもそのような国?があったら訪れてみたいものです。
そうなんです、素敵な音楽なんです〜。
それを伝えたい思いで・・・。
チェロが好きな者同士、colorkoさんも機会がありましたら
是非、お聴きくださいね〜♪
などと知ったかぶりをしているのですが
私自身、本当に音楽に疎いので日々、先輩方に教えられることがいっぱいです。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.11/14 20:01分
  • [Edit]

NoTitle

うっ...
音楽にうとい私には難しくてついていけず...
気のきいたコメントがかけません しくしく
でも
>ボッケリーニの旋律が良く似合うのは地上の何処でしょうか。
>もしもそのような国?があったら訪れてみたいものです。
そんな風に感じる音楽ってとても素敵なんだろうなって思い
チェロは大好きだし聴いてみたくなりました
いつも感じることですがluminoさんは
一曲一曲をとても深く理解し愛しているのですね
素敵です^^
  • posted by colorko
  • URL
  • 2010.11/14 18:10分
  • [Edit]

Re: 私も愛聴してます

木曽のあばら屋さま、はじめまして。
コメントを嬉しく拝読させていただきました。

やはりこちらの全集を愛聴されていらっしゃるのですね。
全曲聴くことができまして、ますますお気に入りになりました。
私にも愛聴盤になりました。

CD付属のリブレットの方はまだ読んでいないのですが、
手元にあります解説書にとても助けられました。

チェロ・ソナタも全集で聴きたく願っていました。
先程、ショップ・サイトでご紹介くださいましたブリリアントのチェロ・ソナタ全集を見つけることができました。
素敵とのご感想を拝読しまして、是非聴いてみたいと思います。
チェロ協奏曲が演奏者に依り受ける印象がかなり違い、
いろいろな演奏者でも聴いてみようと思います。
ボッケリーニとは末永いお付き合いになりそうです。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.11/12 20:12分
  • [Edit]

Re: ボッケリーニは良いですね

burleskeさま、こんばんは〜。
いつもコメントをありがとうございます。

フルニエの演奏・・・そうでしたね、ヨー・ヨー・マの時のコメントでお書きくださいましたね。
ビルスマですが、早速ショップ・サイトで探しました。
とても素晴らしいCDを発見しました〜。
チェロ協奏曲、チェロ・ソナタや弦楽五重奏曲、シンフォニアなどが5枚組で、
先月発売されていたのですね。
チェロ・ソナタも弦楽五重奏曲(ヴァイオリンがクイケンでした)も
聴きたく思っておりましたので嬉しい発見です。
勿論、ビルスマのチェロでボッケリーニを聴きたく思います。
疾風怒濤のシンフォニア・・・ますます聴きたくなります。e-343

チェロ協奏曲はどの作品もすっかり気に入ってしまいました。
是非、一度全曲をお聴きくださいね〜。
ホント、良いですから。(*^_^*)
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.11/12 19:53分
  • [Edit]

私も愛聴してます

こんにちは。
この全集は私も楽しく聴いています。
偽作も含まれてるのですね。
解説読んでないので知りませんでした。
同じくブリリアントから、ボッケリーニのチェロ・ソナタ全集(4枚組)
も出ていますが、これも素敵です。
  • posted by 木曽のあばら屋
  • URL
  • 2010.11/11 21:04分
  • [Edit]

ボッケリーニは良いですね

luminoさま、こんばんは。
ボッケリーニの全集購入されたんですね。
僕はチェロ協奏曲はG.480しか持ってません。たしかフルニエの演奏が素敵だと以前書いたと思いますが、ビルスマのCDもありました。これも良い演奏です。
このビルスマ盤に収録されているG.506のシンフォニアが疾風怒濤の面白い曲で気に入っています。
他のチェロ協奏曲も聴いてみたいですね。

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特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
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