♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.95 シューベルト:「ミューズの子」D.764  by  ディスカウ、シュライアー、プライ

今日の五月晴れの空のように
爽やかに 明るく・・・楽しい気分に誘ってくれる「歌」。
とても楽しく、とても明るく、とてもリズミカルな[歌」。
何の翳りも感じられない、このような歌曲には
初めて出合ったように思います。
シューベルトの「ミューズの子」。



                 ヘルマン・プライ:EMI録音集

               ヘルマン・プライ~EMI録音集


作曲は1822年12月初めとのことです。
シューベルト25歳、まだまだ青春真っ盛りの頃
とは言え、6年後には人生を閉じたシューベルト
青春の作品と言うべき?
晩年の作品と言うべき?
初版はシューベルトの詩の4か月前、1828年7月11日
ウィーンのM,J.ライデスドルフとのことです。

この年1822年の12月
シューベルトにとっては悩みになる病気に感染し発病で
彼自身気落ちをし人生の危機的時期では?
そのような心情の折に誕生をしたリズミカルで活気に満ちた「ミューズの子」。

5節から成るゲーテの詩。
第1節、ト長調 と 第2節、ロ長調
が交互になっている変奏有節形式だそうです。

前回に引き続きゲーテの詩ですが
シューベルトの最もお気に入りでしたのがゲーテの詩だったそうです。
ゲーテの詩に作曲したリートは68作品とのこと。
ゲーテの詩によってシューベルトのリート様式が大きく変化し
シューベルトにとりゲーテは恩人であったようです。
一方、ゲーテの方はシューベルトが楽譜の献呈をしたにも係わらず
シューベルトの音楽を理解していなかったようで無視をした。
との記述も見当たります。

さて、いつものディスカウ「シューベルト歌曲全集」及び
シュライアー「シューベルト:ゲーテの詩による歌曲集」
そして今回はお気に入りのバリトンの一人ヘルマン・プライの「EMI録音集」より
この御三方の三人三様の「ミューズの子」を聴くことができました。

ディスカウの歌で耳に馴染む日々でしたので
シュライアーで聴きました時には頭の中はビックリ・マークです。
とにかく早いのです。
LPで鑑賞していましたらターンテーブルの回転速度を確認せずにはいられなかったことでしょう。


因みに演奏時間ですが
 ディスカウ&ムーア(P)     :2分09秒
 シュライアー&オルべルツ(P) :1分57秒
 プライ&ムーア(P)         :2分11秒
と表記されています。


ディスカウ&ムーアは
ムーアのピアノ伴奏は今にも踊りださんばかりの活気で漲っています。
左手の打鍵を聴いていますと、まるで行進曲のようにも。
ディスカウも心の底から楽しみつつ歌っているように感じられます。
小さな子どもたちが輪になって手を繋ぎ
この歌を歌いつつ笑顔いっぱいで踊っている情景が思い浮かんでしまいました。
ディスカウの歌が終わり、終結でのピアノの強い打鍵は
あたかも今までの明朗な楽しさを否定するかのように
心に対する一撃のようで・・・ハッと現実に引き戻されますが。

シュライアー&オルべルツは
とにかくオルべルツのピアノ前奏が 早い!の一言でしょうか。
シュライアーもまた、オルべルツに負けじと早いようで。
やはりシュライアーにはこの手の作品は不向き?
叙情性のある作品がシュライアーの持ち味、と再認識をさせられます。
とは言いましても、軽快な「ミューズの子」を心底、楽しむことができるようです。

プライ&ムーア。
お気に入りのバリトンで、この作品を聴くことができまして嬉しい限りです。
但し、こちらのプライ:EMI録音集の10枚組にシューベルトの作品は
「冬の旅」を含みCD2枚ほどしかありませんので少々残念です。
プライに抱いておりますイメージに「ミューズの子」はピッタリのように思えます。
ムーアのピアノはディスカウの時とは別人のように感じられ
活気は少し影を潜めているようですが
その分、プライの歌が生き生きとして耳に響きます。
殊更に、楽しさを強調する歌唱ではないように思えますが
プライの歯切れのよいドイツ語が活気を倍増しているようです。
また、詩の終結で
   
   ミューズの神よ 
   あなたの胸で永遠に憩うことのできるのはいつだろう。

この部分をプライは歌い始めから心の深奥に秘めつつ
歌を進めているようにも感じられました。


    風と樹と空と
 
       ミューズの子:Der Musensohn D.764
             (詩:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ)

   野や森を彷徨い
   あちらこちらに私の歌は響く。
   拍子に合わせ 
   まわりのものはすべて踊り出す。

   庭や木に予期もせぬ花が咲き出る。
   それらは私の歌を讃える。
   冬がまたやって来ても
   やはり私はあの夢を歌う。

   遠く氷の原に私が歌を歌えば 
   冬も花は咲き
   この花が萎めば
   耕された丘に新たな喜びが生まれる。

   菩提樹のそばに若い人々がいるとき
   私はすぐに彼らの心を動かす。
   鈍い若者も浮かれ始め
   堅気の娘も踊りだす。

   ミューズはお気に入りの子に翼を与え
   谷や丘を通り抜けてとおくまで彷徨わせる。
   ミューズの神よ 
   あなたの胸で永遠に憩うことのできるのはいつだろう。

       (大木正興・大木正純氏の歌詞大意を引用させていただきました)

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Comment

Re: またまたお邪魔します。

burleskeさま、こんばんは。


ヴンダーリヒの「ミューズの子」
何回もシツコイのですが、とても良いですよね。
ヴンダーリヒは個人的には「波」の多いテノールとして受け止めざるを得ないのですが
「ミューズの子」では音程も発声も確かで安心して聴くことができました。
私自身はシュライアー・ファンなのですが、同じテノールでもこの作品に関しては
ヴンダーリヒの方が素晴らしいと思いました。

burleskeさまがお持ちのヴンダーリヒのCDでシューマン「詩人の恋」と
私が聴いています7枚組の「ヴンダーリヒの芸術」の中の一枚が
すべて収録曲が同じようなのです。
シューマン「詩人の恋」も、このヴンダーリヒのCDで聴きまして
初めて「良い曲」と思ったものでした。
「ミューズの子」の次に有名な「音楽に寄す」が収録されていると思いますが
昨日聴きまして、とにかく美しさでは最高の
美し過ぎる「音楽に寄す」であると感動してしまいました。
burleskeさまの表現をお借りしますと
ヴンダーリヒは「声の詩人」
ディスカウは「心の歌人」になりますでしょうか。

改めまして昨日のコメントに感謝しています。
ありがとうございました!
  • posted by lumino
  • URL
  • 2011.05/17 20:18分
  • [Edit]

またまたお邪魔します。

luminoさま、再びこんばんは。

僕の持っているヴンダーリヒの『詩人の恋』のディスクにも『ミューズの子』は収録されていました。
ディースカウが表現力豊かなら、ヴンダーリヒは詩情豊かとでもいうところでしょうか。
どちらもとっても素敵ですよね。
  • posted by bulreske
  • URL
  • 2011.05/16 21:06分
  • [Edit]

Re: 聴き比べは面白いですよね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。

コメントを拝読しまして
ヴンダーリヒをウッカリと忘れていたことに・・・。
所有しているヴンダーリヒのCDの中に「ミューズの子」がないかと探してみました。
何と、ありました!
早速、聴いてみました。
ヴンダーリヒ、良いですね、とっても・・・自然体で歌っているようで。
すっかりお気に入りになりました。
コメントを拝読しなければ、ウッカリのままで聴く機会を逃していたようです。
ありがとうございました。
burleskeさまがお持ちのヴンダーリヒのCDにもシューマン「詩人の恋」の他に
こちらの「ミューズの子」も収録されているようですね?
やはり良いですよね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2011.05/16 19:52分
  • [Edit]

聴き比べは面白いですよね

luminoさま、こんばんは。
歌曲の聴き比べ良いですねぇ。
まだディースカウ以外はヴンダーリヒくらいしかシューベルトの歌曲を聴いていませんが、プライやシュライアーも気になりますね。
僕も聴いてみたいと思います。
  • posted by bulreske
  • URL
  • 2011.05/15 23:20分
  • [Edit]

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