♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.102 シューベルト:「海の静けさ」D216 by シュライアー;ディスカウ 

梅雨が明けました。
昨日までの曇天から一転して朝から太陽が燦々です。
窓から見える木の葉が陽光を受けてキラキラしています。
夏は大好きなな季節なのですが・・・。

震災から明日で4カ月。
原発復旧現場に携わる御方々が、熱さをご心配をされていた夏。
防護服に手袋。
連日、復旧作業中に熱中症になられ搬送される御方々の情報が目に留まります。
エアコン設備のない避難所生活・・・。
原発事故の影響で自ら命を絶たれた御方々・・・。
マスコミ報道で映し出される人々の笑顔に隠れた御方々の存在こそが
心に刻み込まれます。
すべてが地獄絵のように思われてしまいます。
いつもお邪魔をさせていただいておりますブログを拝読させていただき
心に残っておりますこと。
原発を「怪物」と表現されていらっしゃいましたお言葉です。
この「怪物」からは、人間のみならず生命あるもの全ての尊厳を無視した地獄絵が
正に今、この地上にあることを教えられました。



今日はシューベルト「海の静けさ」D216 です。

何とも暗く、闇の中の「海に静けさ」を想像してしまいます。
不気味なものが潜んでいるかのような、沈黙する海を連想します。

「海の静けさ」、今回もゲーテです。
「海の静けさ」と「愉しい航路」は組になっているとのこと。
ゲーテはシシリー島への船旅の印象を、この2つのに描いているそうです。
1795年以前の作
こちらのに作曲された2人の作曲家。
ベートーヴェンはカンタータ「静かな海と楽しい航海」として作曲し
ゲーテに捧げたそうです。
少年時代のメンデルスゾーンに会ったゲーテは神童メンデルスゾーンがお気に入りになったとか。
メンデルスゾーンは1830年に演奏会用序曲として作曲したとのことです。
前者は過去に聴いたのですが、記憶にありません。
後者は未聴です。

シューベルトは前部に付曲。
作曲1815年6月20日。
ハ長調、2分の2拍子 “Sehr langsam" 「非常にゆっくりと」。

一貫した全音符が「非常にゆっくり」と旋律を奏でます。
抑揚がほとんど感じられず、淡々とした旋律が
静寂を醸し出しているようです。
広大な海には風もなく、あるのは静寂のみ。
の中に息づく不安感も旋律からも伝わってきます・・・。
恐ろしいくらいの現実感を伴って。
シューベルトの旋律にはゲーテが生かされているように思います。

いつものようにディスカウシュライアーで聴いてみました。
情景描写が直情的に伝わり、船乗りの不安感や悲壮感が
聴いている心に乗り移るようなディスカウの歌唱。
不気味な闇夜の海を連想してしまいます。

シュライアーの歌唱には過剰な表現がなく
いつもの事ながら、好感を抱いて耳を傾けてしまいます。
静寂、沈黙する海の情景が思い浮かぶようです。
ディスカウから感じられるものが、闇夜の海 としますと
シュライアーからは日が射しつつも 静寂に満ちた海 でしょうか。
この作品を聴きつつ思いましたのは
シュライアーという人は言葉を大切に思いを込めて、
慈しみかのように旋律に乗せて歌う人と、改めて感じ入りました。

以下、「海の静けさ」及び追加的に「楽しい航海」を引用させていただきます。


   風と樹と空と

          海の静けさ:Meeres Stille D216

      深き静けさ、 水にあり、
      凪て動かず、わたつ海。
      あまりに凪げる海面を
      眺むる舟人の憂い顔。
      風の来たらん方もなく、
      死にもや絶えし静けさよ!
      果てしも知らぬ海原に
      立つ波もなし見る限り。
  

   風と樹と空と

           楽しい航海(幸ある船路):Glückliche Fahrt

       霧裂けて
       空明るみ
       風の神、
       障りの結ばれを解く。
       風そよぎ出で
       舟人は勇み立つ。
       急げ、いざ急げ!
       波は分かたれ、
       近付くや遠方、
       早や陸の見ゆるよ!

               (以上、高橋健二氏訳より引用)

                   
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Comment

Re: シュライアー、聴きました

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

シュライアー、聴きになられたのですねe-343
お気に入りになられましたそうで、とても嬉しくなってしまいました。
burleskeさまがお聴きになられましたシュライアーのディスクでは
「恋人に近くに」が一番のお気に入りになっています。
シュライアーで聴きまして、美しい旋律が何倍にも美しく耳に伝わりました。

> 自然な柔らかい感じで心に浸み込んできますね。
本当に!そうなのですよね!

「海の静けさ」・・・ディスカウに関してはburleskeさまと同感です。
私も聴いていて 疲れ を感じてしまいました。
ですが、シュライアーですと疲れとは無縁で・・・。

私も、もっと多くのシュライアーの歌曲を聴きたい思いでいっぱいです。
シュライアーの名前を見つけますと、ついCDを求めてしまいます。
シュライアーで他の歌曲をお聴きになられ、
ご推薦のディスクがありましたら、ご紹介いただけますことをm(__)m
  • posted by lumino
  • URL
  • 2011.07/11 20:02分
  • [Edit]

シュライアー、聴きました

シュライアーのシューベルト聴きました。
自然な柔らかい感じで心に浸み込んできますね。
響きとメロディが美しく、気に入りました。シュライアーは良いですね。
ディースカウはシューベルトと真剣勝負しているみたいで、緊張感がありますね。
《海の静けさ》は聴いていて怖くなるほどです。これはこれで凄いですけど、なんか聴いていて疲れてくると言うか・・・

シュライアーの他の歌曲も聴いてみたくなりましたv-198
  • posted by bulreske
  • URL
  • 2011.07/11 13:27分
  • [Edit]

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