♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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「クラシック反入門」よりベートーヴェン「ウェリントンの勝利」

シルヴァー・ウィークも今日が最終日。
好天の行楽日和でしょうか。
大型連休とは言え、外出先は近所のホーム・センターのみ。
家族のコザクラインコの大好物のオヤツである粟の穂の買い物です。
そのホーム・センターに行く度に誘惑が待ち構えています。
花や木々の鉢植えがいっぱいあるのです。
つい欲しくなり、買い求めずに帰るのが一苦労です。
昨日、一つの鉢植えに視線を奪われました。
     「気持ち悪いムシが付いている?!」
植物名「食虫植物」・・・さすがに買い求めずに無事帰路に。

 
先日の「クラシック反入門」(青弓社から、
今日は
   第4章「作曲家はヤバイ人?」~大作曲家の恥ずかしい過去、「ワタシだって愚作を書いています」
   より
許光俊著の ベートーヴェン『ウェリントンの勝利』 を以下引用させて頂きたいと思います。

 ベートーヴェンはフリーの作曲家でありました。
特定の貴族や教会に雇われることなく生きました。
しかし、楽聖とて仙人ではありません。
ベートーヴェンも食うために稼がなければなりませんでした。

彼は作品を完成させると、献呈先を探しました。献呈などというと、「日頃お世話になっております。恩返しに捧げさせてください」みたいなものだろうと私たちは誤解しがちですが、とんでもない、実は体のいい押し売りのようなものだったのです。
献呈される人は、お返しにそれなりの金額を払うことが暗黙のうちに、いやほとんど公然と求められていました。ベートーヴェンは確かに特定の貴族に仕えたわけではないけれど、それでも貴族の財布をあてにしている点では、ハイドンなどと変りありませんでした。 
とはいえ、作品にいくら払うかは献呈を受ける人の胸先三寸です。 なかには金を払おうとしない者もいましたし、作曲家が期待するより少額のこともありました。
ベートーヴェンはそのようなとき、心身ともにひどいダメージを被ったようです。露骨に不満になり、根に持ちました。 本人に向かって苦情を言うことさえありました。
 
 『ウェリントンの勝利』、通称『戦争交響曲』の場合、イギリス国王ジョージ四世に捧げられていますが、どういうわけかこの王様は、びた一文払おうとしませんでした。 もっとも、それも当然かもしれません、何せこの曲、ベートーヴェンが作った最大の愚作の一つというのがもっぱらの評判なのですから。 そういえば、『第九』を捧げられたプロイセン国王フリードリヒ・ヴィルヘルム三世もなかなか渋かったようです。 甘い顔を見せるとつけ込まれると思っていたのでしょうか。
 とはいえ、です。 ヒット作が必ずしも質が高いとは限らないのはみなさまご存知のとおり。 この曲は劣悪な音楽でありながら、ベートーヴェンに多大な利益をもたらしました。 いつの世でも下品なスペクタクルが大好きなのが大衆の常です。 ナポレオンが敗北した戦争を題材にしたこの作品は、ロンドンでもウィーンでもたいへんな人気を得たと伝えられています。

 ベートーヴェンの名誉のために言っておくと、こんな駄作を書こうと彼自ら思いついたわけではありませんでした。 メルツェルという男が、自分が発明した機械仕掛けのオーケストラのための音楽として、ベートーヴェンに作曲を依頼したのです。 メルツェルは、時事ネタを取り入れた音楽なら喝采間違いないと予想したのでした。 イギリス人におもねってか、イギリスの俗謡や国家も登場します。
 この曲は二つの部分でできています。 まずい第一部は小太鼓の進軍で始まる戦闘シーン。 行進曲が妙にかわいらしくオルゴールっぽい響きなのは、もともと機械仕掛けの演奏装置のために作曲されたためでしょう。 作曲家の熱意がこもっていないせいか、戦闘シーンのわりには緊迫感に欠けています。
続く第二部は勝利のシーン。 オペラ『フィデリオ』に似た、喜ばしげな音楽が奏でられます。 それにしてもベートーヴェンは「勝利」が好きですね。 ただし、『フィデリオ』同様、私には何か薄っぺらな感じがします。
 今日、コンサートでこの曲が演奏される機会はほとんどありません。 録音はいくつも存在しますが、意外に入手困難です。 現代人は、戦争の勝利というものが相当いかがわしいものであることをいくぶんたりとも理解したのでしょうか。 だったら、いいのですが。 少なくともこうした音楽が再び書かれる可能性は少ないでしょう。 なぜって、今度大戦争が起こったときには、生き残って音楽を奏でる人などほとんどいないでしょうから。

以上、引用をさせて頂きました。
私に至りましては作品が書かれた時代背景他、詳しい事を知らずに聴いていますので、このような記述を読むことで作品に対する興味も湧いてきます。
各コンテンツで著者が変りますが、
辛口あり、毒舌あり、型破りで異色の数々・・・本質ズバリ。
上記引用させていただきました許光俊氏の文体はとにかく面白いです。
許光俊氏のほかの著作も読んでみたいと思うこの頃です。

秋ですね。
例年の 食欲の秋 を返上して今年の秋は 読書の秋 に。



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Comment

コメントありがとうございます!

>burleskeさま
 
こんばんは〜。
この文章を引用してしまい「耳の痛い」思いをさせてしまってすみませんでした。
でも、burleskeさまのこちらのコメントを拝読し、ますますこの作品に興味を抱き始めました。
「1812年」は、初めて聞きました当時とても興味深く・・・そうです、大砲の音がとても新鮮で。
「ウェリントン」も小銃や大砲の音のリミックスですか、驚くほどスッカリ忘れ去ってしまって・・・面白そうですね。

>この手の曲に中身を求めるのもどうかと
とおっしゃるburleskeさまのお言葉、分かるようです。
「オーディオ的に面白い」のですよね。確かに面白そうです。
著者の許氏は、この面白さに気付いていらっしゃらない?かく言う私もでしたが。

「音」を「楽しむ」、面白く楽しく・・・の姿勢でOKなんだよ。
との思いをベートーヴェンはこの作品に込めたのでしょうか。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2009.09/23 20:28分
  • [Edit]

変なこと書いてスイマセン

「ウェリントンの勝利」好きの私にはいささか耳の痛い文章ですね。確かに薄っぺらといえばそうですが、この手の曲に中身を求めるのもどうかと。この曲、小銃や大砲の音をリミックスするのがドラティ&ミネアポリス響盤以来一般化していて、それがウリになっています。チャイコフスキーの「1812年」序曲の大砲と鐘のリミックスと双璧であります。またマゼール&バイエルン放送響盤みたいにサラウンドで冒頭の小太鼓の行進が後ろから段々近づいてくる録音もあります。今ならSACDサラウンドで四方八方から小銃を撃ってるような録音もできると思うんですけど。誰か録音してくれないですかねぇ。ともかくオーディオ的にこんなに面白くできる曲ってそんなにないと思うんですけど。ベートーヴェンは時代を先取りしすぎですね。

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