♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.142 シューベルト:「春の想い」D.686 by ディスカウ;ヴンダーリヒ

春、という感じが希薄に感じてしまう今年ですが
今日は爽やかな五月晴れ。
花たちは春を謳歌し美しい姿を今年も見せてくれています。
シューベルト歌曲春の想い」のウーラント
シューベルトの旋律がピッタリのような一日。
 
ウーラントに付曲をされたシューベルトの「春の想い」D686。
初めて耳にしてから今に至るまで
シューベルト歌曲のなかでは
一番良く聴く歌曲であり、聴きたくなる歌。

はルートヴィヒ・ウーラント
ウーラントは神童といわれたそうで
15歳でチュービンゲン大学に入学し言語学、ドイツ中世のを専攻したとのこと。
弁護士で国会議員にもなった抒情人だそうです。


                ルートヴィヒ・ウーラント

             (1787年4月26日―1862年11月13日)



春の想い」の作曲は1820年9月。
シューベルト23歳頃の作曲でしょうか。
初版は1823年4月10日にウィーンのザウアー・ウント・ライデスドルフ。
作品は2節の有節形式で
「かなりゆっくりと」との指定。
変イ長調、2/4拍子。

シューベルトはこの時期、1819年頃から1823年頃までオペラや劇音楽にも
意欲的に取り組んだとのこと。
春の想い」が作曲された1820年には
オペラでは≪双子の兄弟≫D.647
劇音楽では≪魔法の竪琴≫D.644
が上演されたそうです。

この時期を代表する歌曲では
今回、聴いた1820年の「春の想い」D.686
1823年の「水の上で歌う」D.774 「君は憩い」D.776  
そして「笑いと涙」D.777
があるそうです。


春の想い」は3年後の『美しき水車小屋の娘』に通じる
民謡調の代表的な作品とのこと。
シューベルトの三大歌曲集では
穏やかで聴いていてホッとできる『水車小屋の娘』が一番のお気に入りです。
「春の想い」も真に聴いていてホッとできる親しみ易さ
屈託のない明朗さや伸びやかさ、穏やかさが
心に染み入る調べとして伝わってきます。


いつものディスカウで。
ベスト・オブ・シューベルトからです。
1957年9月の録音だそうです。
心の奥底に一抹の不安を抱きつつも
春の息吹が何もかもを払拭してくれるような・・・。
ディスカウの歌唱からは春がもたらす希望の兆しがじみじみと伝わってくるようです。
ピアノ伴奏も簡素な旋律ながら
春の陽光が穏やかに煌めくような趣を感じさせてくれるようです。

ウーラント
シューベルトの旋律
そしてディスカウの歌唱
ピアノのムーアが、それぞれ一体となり
希望の春を告げてくれるようです。
シューベルトがこの作品に込める思いそのものでしょうか。


次はヴンダーリヒで。

            シューベルト:『美しき水車小屋の娘』
                       by
                 フリッツ・ヴンダーリヒ


              シューベルト「美しき水車小屋の娘」ヴンダーリヒ

                 フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
                 フーベルト・ギーゼン(P)

                (録音 1966年7月 ミュンヘン)


歌曲集『美しき水車小屋の娘』のオマケ(?)のように
収録されている3曲の歌曲の内の1曲です。
他の2曲は「野ばら」と「ます」。

ヴンダーリヒはお気に入りのテノールだったのですが。
ディスカウとは対照的に感じてしまいました。
確かにヴンダーリヒの歌声は美しく
ピアノのギーゼンは少々、ドラマティック。
長閑で素朴な調べには・・・残念ながら程遠いものを感じてしまいました。
オペラ・アリアでも聴いているような錯覚も。
煌びやかで、美しい「春の想い」でしょうか。


いつもの余談です。
ディスカウとパブロ・カザルスのエピソード。
ジュリアン・ロイド・ウェっバー著「パブロ・カザルス 鳥の歌」からです。

1955年のプラド音楽祭でのことだそうです。
ムーアの伴奏で歌ったディスカウカザルスはとても感激をしたとのこと。
この音楽祭でディスカウが歌ったのは『冬の旅』でしたでしょうか。
後に、カザルス
  ユリウス・メッシェルト以来
  あれほど感動した歌手はいなかった、
と語ったそうです。
ところがコンサートの後のパーティでカザルスはしきりに 
謙遜について話したそうです。
ディスカウはムーアに尋ねたとのこと。
カザルスさんは私が自惚れていると思っていらっしゃるんでしょうか?」


          わんぱぐさん:ライン、ブルーの鳥


            春の想い:Frühlingsglaube D686
             (詩:ルートヴィヒ・ウーラント)


           快い風が吹き起こる
           それは昼と夜と ざわめきそよぐ
           風はあらゆる隅で吹いている。
           おお 瑞々しい香り、おお 新しい響き!
           さあ、あわれな心よ 恐れるな!
           今やすべて すべてが移り変わるのだ。

           世界は日々美しくなっていく
           この先どうなるかなどは分からない
           だが花が終わることはないだろう
           遥か彼方の 遥か深い谷にも花は咲くのだから
           さあ あわれな心よ、苦しみを忘れろ!

                          (訳:若林氏引用)

          (原詩引用)
              
           Die linden Lufte sind erwacht,
           Sie säuseln und weben Tag und Nacht,
           Sie schaffen an allen Enden.
           O frischer Dufte, o neuer klang!
           Nun, armes Herze, sei nicht bang!
           Nun muß sich alles, alles wenden.

           Die Welt wird schöner mit jedem Tag,
           Man weiß nicht, was noch werden mag,
           Das Blühen will nicht enden;
           Es blüht das fernste, tiefste Tal:
           Nun, armes Herz, vergiss der Qual!
           Nun muß sich alles, alles wenden.


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Comment

Re: ディースカウのEMI盤、気になりますね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ヴンダーリヒでもお聴きになられたのですね。
ヴンダーリヒにも期待を抱いて聴いてみたのですが・・・。
また、今回もディスカウの素晴らしさの再認識でした。
この一年半近くシューベルトの歌曲を聴き続けてきましたが
遅まきながら、この頃になり、やっとディスカウの素晴らしさに気付いてきたように思います。
EMIの録音ばかりが中心になっているこの頃ですが
これからDGの方も聴いてみますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2012.05/14 19:13分
  • [Edit]

ディースカウのEMI盤、気になりますね

《春の想い》、ディースカウのDG盤とヴンダーリヒで聴いてみました。
ディースカウはじっくりとしみじみ聴かせてくれますね。
ヴンダーリヒの甘美な歌も魅力的ですが、ディースカウを聴いた後だと、華やかすぎとも感じられますね。
僕も《春の想い》はディースカウの方が好きてす。
EMI盤のディースカウも聴いてみたくなりました。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2012.05/14 13:12分
  • [Edit]

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