♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.151 ブラームス:5つの歌~「愛の歌」作品71-5 by ヴンダーリヒ、プライ、シュライアー

ブラームスの歌曲「愛の歌」を初めて聴いたのは
プライの歌声でかなり昔のことになります。
ですが、当時は聴きましても特に印象に残ることがなかった歌曲です。

云十年を経て、一昨年にヴンダーリヒでこの歌曲を聴くことになりました。
親しみを感じられる旋律。
ブラームスの歌曲では一番のお気に入りです。

ブラームスが付曲をしたヘルティの詩は
熱烈なラブ・ソングということで
悲しい?かな、私にとっては無縁の歌ではありますが。



                Ludwig Christoph Heinrich Hölty

             Ludwig Christoph Heinrich Hölty
                (1748.10.21-1776.9.1)



ブラームスの作品で「愛の歌」のタイトルが付いているものは
ワルツ集や重唱曲など幾つかあるようですが
作品71の 5つの歌曲 から第5曲目です。

第1曲 春は優しい恋の季節
第2曲 月に寄せて
第3曲 ひめごと
第4曲 私に行って欲しいの?
第5曲 愛の歌


作曲は1877年3月末とのことです。
この年、1877年の春はブラームスにとって「歌の春」だったそうで
作品69から作品72までの歌曲集を書いたとのこと。

この年から自作を携えて演奏旅行を頻繁に行ったそうです。
また、1877年から1879年までの夏の間
ブラームスはウィーンを離れ
ユーゴスラビア国境に近いヴェルター湖畔の保養地であるペルチャハという村に
出かけて夏を過ごしたとのことです。
風光明媚なところでブラームスは感激をしたとか。

  ヴェルター湖畔の村ペルチャハ
          オーストリアのヴェルター湖畔の村 ペルチャハ

1877年前後の年はブラームスにとっては創作の年だったのでしょうか。
前年、1876年には交響曲第1番の完成。
そして、1877年にはペルチャハに滞在中に交響曲第2番。
翌、1879年にヴァイオリン協奏曲やヴァイオリン・ソナタ第1番も
ペルチャハで稔った作品とのことです。


さて、「愛の歌」に戻りまして
ブラームスの歌曲の中では最も広く歌われるものだそうです。
このヘルティの詩には
シューベルト(D.429)やメンデルスゾーン(Op.8-1)も付曲をしているとのこと。
シューベルトの作品は是非、聴いてみたく思います。



ヴンダーリヒからです。

                ヴンダーリヒ:伝説の歌声 より

             ヴンダーリヒ:伝説の歌声

                   フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
                   Rolf Reinhard(P)
             
              (録音:1956年または1957年頃のようです)


Membramの廉価盤セットからです。
この作品に魅せられる契機を与えてくれた恩人的存在のヴンダーリヒの歌唱。
ヴンダーリヒの歌声で聴くと、この歌曲に限らず
美しい歌・・・との印象を強く受けます。
「愛の歌」では心の思いを淡々と歌い上げるかのようです。
強い思いであればある程に 切なさのようなものが伝わってくるようです。
翳りを帯びた美しくも落ち着いた「愛の歌」ではないでしょうか。
ピアノ伴奏には存在感が希薄に感じていましたが
歌が終わった後に消え入るように静かに曲を閉じるピアノがとても印象的です。



お気に入りのプライ。

              プライ:「愛の歌」

                    ヘルマン・プライ(Br)
                    レナード・ホカンソン(P)

                     (録音:Ⅰ985-86年 )

こちらのCDは廃盤になってしまっているようです。
熱烈な情熱よりも温もりを感じさせてくれるプライの歌唱に好感を抱きます。
熱烈な想いに相反する寂寥感と一抹の不安感を
穏やかな語り口のように歌い上げるプライ。
耳を傾けるごとに味わい深さを感じます。
私にとってはヴンダーリヒと同様に幾度も繰り返し聴きたくなる「愛の歌」です。


最後はシュライアーです。

               シュライアー:ブラームス歌曲集

              シュライアー:ブラームス歌曲集

                    ペーター・シュライアー(T)
                    ペーター・レーゼル(P)

             (録音:197510月-11月ドレスデン ルカ教会)


1975年の録音だそうですので、お若い頃のシュライアーの歌声。
当時の澄んだ、初々しい少年のような歌声で歌われるこの歌。
初めて耳にした時には爽やかな印象を抱いたのですが。
数回、聴いているうちに
豊かな感情表現が強烈過ぎ
そして過剰とも思えるドラマティックな歌唱。
この詩に託したブラームスの想いとは
かけ離れたものを感じます、残念ながら。
ヴンダーリヒやプライとは異質の感を抱いてしまいました。
溢れる情熱が迸り出る「愛の歌」でしょうか。


ヴンダーリヒとプライの歌声の「愛の歌」には
心の琴線に強く触れるものがあるようです。



             わんぱぐさん:ライン、ブルーの鳥


        Minnelied ; Fünf Gesänge Op.71-5 :「愛の歌」
           (詩:ルートヴィヒ・ハインリヒ・クリストフ・ヘルティ)
             

     鳥の声が優しく響いてくる
     ぼくの心を虜にした
     あの天使のように清らかな人が
     森をそぞろ歩けば

     谷も野もいっそう紅く燃え立ち
     草原もいっそう青く萌えたつ
     ぼくのあの人の指が
     五月の花を摘むところでは

     あの人がいないと ものみな死に絶え
     草も花もしおれてしまう
     春の夕映えも ぼくには
     美しとも 楽しくとも思えない

     愛しい人 可愛い人よ
     ぼくのもとを去らないでほしい
     この野にも似たぼくの心が
     楽しげに花咲いていられるように

                   (訳:荒木詳二)

    (原詩引用)


     Holder klingt der Vogelsang,
     Wenn die Engelreine,
     Die mein junges Herz bezwang
     Wandelt durch die Haine.

     Röter blühen Tal und Au,
     Grüner wird der Wasen,
     Wo die Finger meiner Frau
     Maienblumen lasen.

     Ohne sie ist alles tot,
     Welk sind Blüt' und Kräuter;
     Und kein Frühlingsabendrot
     Dünkt mir schön und heiter.

     Traute,minnigliche Frau,
     Wollest nimmer fliehen;
     Daß mein Herz,gleich dieser Au,
     Mög' in Wonne blühen!


                 にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

Comment

Re: ブラームスの歌曲も聴いてみたいのですが・・・

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

ブラームスの歌曲は私も長い間、馴染みがなかったのです。
過日、ディスカウで「マゲローネのロマンス」についてのburleskeさまの記事を
拝読させていただいてから私もディスカウで聴いてみて、
その時に初めてブラームスの歌曲を聴いたと言えるかも知れません。
「愛の歌」もヴンダーリヒで聴いた時には一枚のディスクに多数の作曲家の作品が収録されていたもので、作曲者もタイトルも知らないまま聴いていました。
後でジャケットを見て初めてブラームスの「愛の歌」と知った次第です。
ブラームスでは小学校で習った、あの有名すぎる「子守歌」は今でも好きです。
でも、歌曲は・・・やはり、シューベルトに戻ってしまいますが。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2012.07/15 19:24分
  • [Edit]

ブラームスの歌曲も聴いてみたいのですが・・・

luminoさま、こんばんは。
ブラームスの交響曲とか室内楽は好きでよく聴くのですが、
歌曲には馴染みがありません。
《マゲローネのロマンス》くらいしか聴いたことないです。
ブラームスの歌曲もいろいろ聴いてみたいのですが、
う~ん、聴きたい曲が多すぎて、全然追いつかないです(T_T)
  • posted by burleske
  • URL
  • 2012.07/14 20:11分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログ内検索