♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.168 ブラームス:ニ重協奏曲 by ティボー;カザルス&バルセロナ・パウ・カザルス・オーケストラ

気になる作品でありながら耳を傾けることもなく
年月が過ぎ去ってしまう曲が多々あります。
そのような作品の一つがブラームスの二重協奏曲です。

最古の音源になるそうですがカザルス・トリオの1929年録音
コルトー指揮、ティボー、カザルスで聴いてみました。

この二重協奏曲はブラームスの第五番目の交響曲になるはずだったそうで
シンフォニックさや所々に垣間見られる
親しみの感じられる愛らしい調べに惹かれるものもあります。


           カザルス:コンプリートEMIレコーディングス
                    ブラームス:
          ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
                  イ短調 Op.102


              カザルス.コンプリートEMIレコーディングス

               ジャック・ティボー(Vn)
               パプロ・カザルス(Vc)
               アルフレッド・コルトー指揮
               バルセロナ・パウ・カザルス・オーケストラ

             (録音:1929年5月10-11日 バルセロナ)


          第1楽章 アレグロ イ短調 4/4拍子
          第2楽章 アンダンテ ニ長調 3/4拍子
          第3楽章 ヴィヴァーチェ・ノン・トロッポ イ短調 2/4拍子



ブラームスは1886-8年の夏をスイスのトウンで過ごしたそうです。
1887年にウィーンを発ったブラームスはイタリアを旅行し5月中旬にトウンに到着。
トウン滞在中の7月頃にブラームスは構想をしていた交響曲第5番を
二重協奏曲に変更したようです。
その理由は、当時、ブラームスとヨーゼフ・ヨアヒムの間に生じた不和を
解消するために本来の交響曲の構想をヴァイオリン協奏曲風に作曲をしたとのこと。
ブラームスの8番目の、そして最後の管弦楽作品になるそうです。

7月19日には、ブラームスはヨアヒムに書簡を出し
ヨアヒムも好意を伝えたそうです。
この二重協奏曲が功を発し二人の不和は解消に向かったようです。

 
                      ヨーゼフ・ヨアヒム
              Joseph Joachim
                      Joseph Joachim
                 (1831年1月28日-1907年8月15日)



                      ヨアヒム四重奏団
               Joachim-Quartett
                Robert Hausmann, Joseph Joachim,
                Emanuel Wirth, Carl Halir



この作品でブラームスは
 管弦楽総奏部が独奏楽器群に対立している17-8世紀の
 合奏協奏曲のスタイルを近代的な精神で復活しよう
と考えたそうです。
独奏楽器にはヴァイオリンとチェロ
そしてこの二つの楽器には高度の技巧を要求しているとのことです。

二重協奏曲の構想が新しいものであったので
ブラームスはヨアヒムを始めクララ・シューマや
ブラームスの作品の出版では、その8割を引き受けていたジムロック社の
ジムロック他にも意見を求めたそうです。

ブラームス自身 及び ヨアヒムやクララ・シューマンも
この作品については心配もあったようです。
クララ・シューマンは日記に次のように綴っているとのこと。


 「私には、チェロとヴァイオリンを独奏楽器にまとめるのは
  必ずしもいいことだとは思わない。
  そして、また楽器にとっても光彩がないから、
  協奏曲が将来性を持つとは信じられない。
  これは作曲者にとっては極めて興味のある曲だろうが、
  彼の他の多くの作品におけるほどには、この曲には新鮮な温和は筆致がない」


彼らの心配が杞憂であったが如くに
初演以来、構成の珍しさも手伝って暫くの間
各地で盛んに音楽会のプログラムを飾ったそうです。

前後しますが、全曲が完成したのは1887年8月初めだったとのことです。

初演は1887年10月18日。ブラームスの希望でケルンに於いて。
指揮者はブラームス、独奏者ヴァイオリンがヨアヒム
チェロは後にヨアヒム四重奏団のメンバーになったローベルト・ハウスマン。

私的初演としては1887年9月21および22日に
バーデン・バーデンのクララ・シューマン宅で。
ブラームスのピアノ、ヨアヒムとハウスマンの独奏だったそうです。
出版は1888年6月。ジムロック社より。


力強く始まる第1楽章のシンフォニックさも魅力ながら
垣間見られる軽快な楽しさが心に残ります。
第2楽章での穏やかさや独奏ヴァイオリンとチェロの寂寥感漂う旋律
また愛らしい調べの語り合い。
お気に入りの楽章です。
第3楽章は約340小節ある中で管弦楽だけのパートは
全小節の六分の一ほど、とのこと。
始まりは愛らしい趣のある主題で親しみを抱きます。
続く旋律も民族風で心に残る楽章です。
愛らしい調べを耳にして
ブラームスに対する親近感も深まるようです。


コルトーの指揮は初めて聴きました、と言うより
コルトーが指揮をされていたことすら知らなかったのですが。
また、記憶の片隅にあったカザルスの
 「私はこれまでチェロを弾くだけでもこんなにも幸せだったんだ。
 だとしたら、あらゆる楽器の素晴らしさを、オーケストラを丸ごとそっくり
 自分のものにできたら、一体どうなってしまうだろうね!」
との言葉に思いを馳せつつ
1920年にカザルスが結成をしたバルセロナ・パウ・カザルス・オーケストラに
関心を抱いていましたので機会があれば演奏を
聴いてみたいものと願っていました。

所々にノイズもあるものの、1929年の録音とは感じられません。
古色蒼然とした趣に、味わい深さを感じたり惹かれるものがあります。

こちらの演奏を聴きつつ
かつては「高音質」の文字が脳裏を支配していたのですが
いつしか「高音質」に対しての魅力が薄れてきました。
人間変われば変わるもの?
単なる老化現象で耳が悪くなってきただけかもしれませんね。

ヴァイオリン、チェロそしてオーケストラ
いずれも突出することなく均整のとれた演奏で
いつまでも聴いていたいと思わせるものです。
期待を裏切らない演奏のように思いました。
他に手元にある他の2種の演奏者でも聴いてみましたが・・・。
やはり現在の愛聴盤はカザルス・トリオの演奏です。



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Comment

Re: 二重協奏曲は良いですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

昔の、SP時代の音源が気に入るようになりました。
仰るように、演奏者の魅力が伝わってくるものがあるのですね。
温もりのようなものがあって、とても惹かれます。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2012.11/18 19:48分
  • [Edit]

二重協奏曲は良いですね

ブラームスの二重協奏曲は昔よく聴いていたのですが、最近はあまり聴いていません。
昔はバーンスタイン指揮、クレーメル&マイスキーのLDをよく観ていました。
カザルス&ティボー、コルトー盤は聴いたことありません。
カザルスの指揮は無骨な所が好きなのですが、コルトーの指揮は聴いたことがないですね。
コルトーの指揮も聴いてみたいですね。
SP時代の録音には、古さを超越して演奏者の魅力が伝わってくるものがありますね。

  • posted by burleske
  • URL
  • 2012.11/17 20:25分
  • [Edit]

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