♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op,171 ヴェルディ:歌劇「リゴレット」全曲 by シャイー&ボローニャ市立劇場管弦楽団;パヴァロッティ;ヌッチ 他

前回のヴェルディ・エディションより「トロヴァトーレ」に続いて
ヴェルディ中期オペラの三大傑作の一つ
16作目になる「リゴレット」を聴いてみました。

今迄、有名なアリア≪風の中の羽根のように≫や
≪あれか、これか≫しか聴いたことがなく全曲は初めて聴きました。
有名なアリアだけを聴くよりも全曲を聴いてみて
新たな面白さなどを感じ始めました。
悲劇とのことなのですが筋書きは別として
音楽として聴いていて喜劇を聴いているような楽しいひと時でした。


原作であるヴィクトル・ユーゴーの「王はお楽しみ」は
1832年パリ、コメディ・フランセーズで初演されたそうです。
16世紀、フランス王として1515年に即位をしたフランソワ1世(1494年9月12日~1547年3月31日)を題材とした実話とのこと。
初演翌日には上演禁止になったそうです。
ヴェルディは場所をパリからイタリアのマントヴァに
タイトルを「リゴレット」に変更したりして上演の許可を取り付けたそうです。
ヴェルディの名声を全世界に高めた傑作とのことです。


前回同様、ヴェルディ・エディションからです。

            ヴェルディ:歌劇「リゴレット」全曲

            ヴェルディ・エディション

           マントーヴァ公爵:ルチアーノ・パヴァロッティ(T)
           リゴレット:レオ・ヌッチ(Br)
           ジルダ:ジューン・アンダーソン(S)
           スパラフチーレ:ニコライ・ギャウロフ(Br)
           マッダレーナ:シャーリー・ヴァーレット(Ms) 他

              リッカルド・シャイー指揮
              ボローニャ市立歌劇場管弦楽団
              ボローニャ市立歌劇場合唱団

             (録音:1989年6-7月 ボローニャ)




声楽陣は「トロヴァトーレ」でのパヴァロッティとヌッチが重複し
マントヴァ公爵役がパヴァロッティ
リゴレット役はレオ・ヌッチです。
ソリストは他の御方で聴きたい、というのが正直なところですが。


【作曲】1850-1年
【初演】1851年3月1日 ヴェネツィア・フィニーチェ座
    日本での初演は大正7年に東京浅草駒形劇場とのこと。
【原作】ヴィクトル・ユーゴーの戯曲「逸楽の王」又は「王はお楽しみ」
【台本】フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(1810年5月18日-1876年3月5日)
【時と場所】16世紀頃 イタリアのマントヴァおよびその近郊
【構成】3幕の悲劇
【上演時間】約2時間
【主な登場人物】
 リゴレット:マントヴァ公爵の寵臣である道化師
 ジルダ:リゴレットの娘
 マントヴァ公爵:好色な領主
 スパラフチーレ:殺し屋
 マッダレーナ:スパラフチーレの妹

 【あらすじ】

  第1幕:マントーヴァ公爵家の豪華な広間

 マントーヴァ公爵の宮廷では舞踏会が開かれている。
 公爵はアリア≪あれか、これか≫を歌いチュプラーノ伯爵夫人を誘惑する。
 公爵に仕える道化師リゴレットは毒舌を吐いては周りの人の顰蹙を買っている。
 そこに公爵に娘を弄ばれて激怒したモンテローネ伯爵が現れ
 リゴレットは伯爵をからかう。
 伯爵は「父親の怒りというものがお前にも解るようになる」と呪いをかける。

 リゴレットはモンテローネ伯爵の呪いを気にしながら
 帰路途中に殺し屋スパラフチーレに出会う。
 リゴレットが家に帰ると一人娘ジルダが待っている。
 彼は人目を避けて郊外でひっそりと美しい娘を育ててきた。
 ジルダの母はすでにこの世にはいない。

 リゴレットが外に出ると、公爵が中庭に忍び込んでくる。
 そしてジルダに愛を打ち明ける。
 ジルダは彼が教会で出会う若者であることに気付く。
 公爵は自分の名はグァルティエル・マルデで貧しい学生
 だと名乗り立ち去る。
 世間知らずのジルダはそれを信用する。
 彼が帰った後、すっかり公爵に恋をしてしまったジルダ。

 一人になったジルダが歌うアリア≪慕わしい人の名は≫。
 そこに宮廷の廷臣たちが現れリゴレットをからかうつもりで
 彼の娘とは知らずにジルダを誘拐してしまう。


  第2幕:公爵家の宮廷の中

 公爵はジルダが誘拐されたと聞き落胆する。
 そこに廷臣たちがジルダを連れてきたという知らせに公爵は喜び別室に行く。
 ジルダの行方を追ってリゴレットが放心状態で現れる。
 娘が宮廷に拉致されていると考えたリゴレット。
 娘を思う悲痛なアリア≪悪魔め、鬼め≫を歌う。

 やがてジルダが泣きながら部屋に入って来る。
 ジルダは父リゴレットに教会で会った若者への恋心を告白し
 昨夜の出来事を話す。
 リゴレットは娘を凌辱した公爵への復讐を誓う。

  
   第3幕:ミンチョにある殺し屋スパラフチーレのあばら屋、あいまい宿

 リゴレットは未だに公爵を愛しているジルダに彼を諦めさせようと
 宿の中を覗かせる。
 宿の中では公爵がアリア≪女心の歌≫を歌い
 殺し屋スパラフチーレの妹マッダレーナを誘惑し始める。
 ジルダは公爵の本性を知るが恋心は消えない。
 リゴレットはジルダに男装をして逃げるように命じ
 スパラフチーレに公爵の殺害を依頼する。
 殺し屋が準備を始めると妹マッダレーナは公爵を殺さないよう願い
 身代わりに宿を訪ねてきた男を殺そうと相談する。
 それを覗いて見ていたジルダは自分が身代わりになることを決意して
 宿に入り犠牲となる。

 死体を収めた袋を取りに来たリゴレットだが
 宿の中から公爵の鼻歌が聞こえるので
 袋を開けてみると、それは男装をした瀕死のジルダだった。
 ジルダは父より先に死ぬ不孝を詫び、短い生涯を終える。
                           (幕)


印象に残った曲は、またもや有名な曲の羅列になりますが。

●第1幕第1場でのマントヴァ公爵のバラード≪あれか、これか≫
馴染み深い歌です。
或る評論家先生によると
「アリア集では小唄調のために敬遠されがち」とのことですが。

マントヴァ公爵がリゴレットを相手に宮廷に集まった女性たちを品定めする歌。

 「あれも、これも私を取り巻く女性たちな皆よく見える
  だが私はみんなに私の心を与える。
  今日の頬笑みは明日は他の人。
  一人に心中立てなど馬鹿げたこと
  自由を欲しないものなど愛せるものか。
  亭主がどんなに妬こうと だれが何と言おうと
  私は美しい人さえ見ればやめない」

マントバ伯爵役のパヴァロッティが歌うこの曲。
輝がやかしく、豊かな抑揚をもって軽快に弾むように歌われ
パヴァロッティのための歌のようにも感じてしまいます。
明るく楽しい、ご機嫌な歌ですね。


●第1幕第2場でのジルダのアリア≪慕わしい人の名≫
感動をして印象に残ったアリアというよりは
正反対の意味で印象に残ってしまいました。

中庭に忍び込んできたマントヴァ公爵が
「私の名はグァルティエル・マルデ、貧しい学生です」と名乗って立ち去った後
一人になり、純情な少女ジルダが次に逢うときを夢見て初恋の想いを歌うアリア。
有名なアリアだそうですが初めて聴きました。
ジルダ役のジューン・アンダーソンも初めてです。

全曲を通して一度聴いた時には美しい調べに
美しいアンダーソンの声で歌われ
このオペラでは一番、美しいアリアとの印象を抱きましたが。

このアリアが気になり繰り返し聴いているうちに
喜劇での滑稽なアリアのように感じてきました。
ソプラノが笑いを誘う場面でコロラトゥーラの真似をして
歌っている姿を連想してしまいました。
ましてや神経を集中して耳を傾けても言葉はまったく聴き取ることができないのですから
歌詞など、有っても無くても同様の歌唱・・・。
美しい歌との初めての印象は何処へやら
不可思議なアリアの思いを強くしました。


●第2幕のリゴレットのアリア≪悪魔よ、鬼め≫
「トロヴァトーレ」でのルーナ伯爵役のレオ・ヌッチは存在感が薄く
また歌唱も抑揚に乏しい平坦さを感じてしまいました。
現役のヴェルディ・バリトンの第一人者と評する専門家(?)もいるようですが
このアリア≪悪魔よ、鬼め≫でも少し物足りなさも・・・。
歌唱は立派かと思うのですが感情が伝わってこないのです。
アリア自体は気に入りました。

誘拐された娘のジルダの行方を捜し宮中に現れたリゴレットが
廷臣たちへの怒り、憤りを込めて歌うこの曲。
娘を思い案じる窮極の父性愛を感じさせられるようです。


●第3幕、マントヴァ公爵≪風の中の羽根のように≫
「リゴレット」の初演翌日には街中に広まったという有名な歌ですね。
日本でも浅草オペラの昔にバラエティ・ショウのように改編上演されたとのことで
人気があり流行り親しまれたものだったそうです。

兵隊に変装をしてスパラフチーレの宿に彼の妹のマッダレーナを
目当てにやって来たマントヴァ公爵が歌うこの曲。
第1幕の≪あれか、これか≫と同様にパヴァロッティの声質等が生かされる歌でしょうか。
聴いているだけで心楽しくなります。
多くのテノールが歌っているので機会があれば聴き比べをしてみたく思います。


声楽陣よりもオーケストラ・パートが面白く感じられ
オーケストラに耳が行ってしまう「リゴレット」でした。


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Comment

Re: パヴァロッティ、良いですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

シャイー&ウィーン・フィル、パヴァロッティでのDVDをお持ちなのですね。
DVDは5本の指にも入らないくらいしか持っていなくて。
パヴァロッティのマントヴァ公爵は本当にはまり役ですよね。
聴いていてご機嫌でとても楽しいですね。

藤原義江の「女心の歌」があるのですか。
解説本を読んでいて日本語での「女心の歌」について書かれていまして
興味を引かれていたところでした。
興味津々になってきました。
聴いてみたいものですね。

burleskeさまにとってはイタリア・オペラは「あまり・・・」のようでしたが
本当にいろいろとお聴きになられていらっしゃるのですね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2012.12/09 19:47分
  • [Edit]

パヴァロッティ、良いですね

luminoさま、こんばんは。

リゴレットはシャイー指揮でマントヴァ公爵をパヴァロッティが歌ったDVDを持っています。
こちらは1981年の収録で、オケはウィーン・フィルです。
パヴァロッティのマントヴァ公爵は良いですね。はまり役じゃないでしょうか。

「女ごころの歌」は藤原義江が昭和5年に日本語で歌った録音のCDがあって、これは面白いです。
20年くらい前のディスクですが、浅草オペラの雰囲気がうかがい知れて良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2012.12/08 21:00分
  • [Edit]

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特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
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