♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.173 シューベルト:「流れ」D.693 by ディースカウ;シェーファー

昨年の初めよりシューベルトの歌曲を聴き続けている月日です
後、10日足らずで早くも2012年が終わりを迎える頃になりました。
今年出合ったシューベルト歌曲の中で
最も 美しい歌 との印象を抱いたのが「流れ」D.693 です。

詩は前回の「鳥」D.691 、「少年」D.692 と同じく
フリードリヒ・フォン・シュレーゲル。
作曲も同じく1820年3月のようです。

「流れ」もディースカウ&ムーアで初めて聴きました。
とくかく美しい調べ。
特にピアノ・パートの比類ない美しさ・・・言葉にすることが私には難しいほどです。

シュレーゲルの詩「流れ」の第1節にも心を打たれました。

 「歌は素晴らしい弦のざわめきを通して
  なんて綺麗にうねり流れてゆくのだろう
  歌は自らまた戻ってくる
  その調べが次々と変わっても
  聞く人が新たに魅了されて耳を澄まし続けるように」


年末のこの時期にシューベルトのこの曲「流れ」を聴いていると
今年一年に限らず通り過ぎた多くの年月
過ぎ去った 喜びや悲しみ が脳裏に鮮明に浮かび上がります。
すべては走馬灯のように
また、すべてが一生を回顧するかのような想いに駆られてしまいました。

 
シュレーゲルの詩も
付曲をしたシューベルトの旋律にも
限りない美しさを感じさせられます。

前回同様に2種のシューベルト歌曲全集からです。

            ディースカウ:シューベルト歌曲全集

              シューベルト歌曲全集byディスカウ

                  ジェラルド・ムーア(P)
                  D.F=ディースカウ(Br)

                 (録音:1969年 ベルリン)


いつもの事ながら詩句を心で噛みしめながら歌っているディースカウ。
穏やかな歌唱の中にも主張や強調が感じられるようです。
詩節の間でのムーアのピアノが殊更に美しい旋律を聴かせてくれ
すっかりこの曲の虜になってしまいました。
ディースカウ&ムーアで聴く「流れ」をリピートにセットをして
この曲だけを聴き続けていました。
4分少々の歌ですがリピートを解除をするまでに
飽くことなく10数回聴き続けておりました。


次に聴いたのが「シューベルト歌曲全集~60名の歌手たち」より
クリスティアン・シェーファーのソプラノです。

           シューベルト歌曲全集~60名の歌手たち

              シューベルト歌曲全集~60名の歌手たち

                 グレアム・ジョンソン(P)
                 クリスティアン・シェーファー(S)


初めてシェーファーで聴いた時には
あまり感じ入るものがありませんでした。
聴き込むうちにシェーファーの落ち着きと気品のあるソプラノで
歌われる「流れ」もまたディースカウ同様に虜にさせれらます。
シェーファーでは静けさの中から生まれ出る歌とでも言うのでしょうか。
感情を内に秘めつつ静かに清らかに歌い紡がれる 「流れ」でしょうか。
ジョンソンのピアノからは愛くるしさのようなものも感じられます。


ディースカウの歌う「流れ」が一瞬、一瞬を想うものであるなら
シェーファーの「流れ」は一筋の 静かな小川のせせらぎのようです。
御二方の歌は表裏一体のように感じられますが
共に惹き付けて止まない魅力を抱きました。

昨年初頭に出合ったシューベルトの思い出深い「万霊節の連祷」D.343及び
今回、年末に出合った「流れ」は
私にとってはシューベルト歌曲の中でも大のお気に入りの仲間になりました。


            わんぱぐさん:ライン、ブルーの鳥


               流れ:Der Fluß D.693
           (詩:フリードリヒ・フォン・シュレーゲル)

         歌は素晴らしい弦のざわめきを通して
         なんて綺麗にうねり流れてゆくのだろう
         歌は自らまた戻ってくる
         その調べが次々と変わっても
         聞く人が新たに魅了されて耳を澄まし続けるように

         そのように たゆまずに流れてゆく
         銀色の流れは 蛇のようにうねりながら
         揺れる茂みを抜けて
         茂みはうっとりと魅了されている
         川面に新たに自分の姿を見出したために

         丘と真っ白な雪が
         静かに揺れながら溶け合おうとする所
         遠くですでに疲れた星々が
         青い深遠から昇っている時
         太陽は酩酊とした目を下へと向ける

         そうして すべての存在は子供のような気持ちで
         その輪郭を仄かに輝かせ
         それによって 優しい神々の善意に
         美へと選ばれ
         クリスタルの水面では 束の間の花々が咲き続ける

                             (訳:若林氏 引用)

         (原詩引用)

         Wie rein Gesang sich windet
         Durch wunderbarer Saitenspiele Rauschen,
         Er selbst sich wiederfindet,
         Wie auch die Weisen tauschen,
         Daß neu entzückt die Hörer ewig lauschen,

         So fließet mir gediegen
         Die Silbermasse, schlangengleich gewunden,
         Durch Büsche, die sich wiegen
         Vom Zauber süß gebunden,
         Weil sie im Spiegel neu sich selbst gefunden;

         Wo Hügel sich so gerne
         Und helle Wolken leise schwankend seigen,
         Wenn fern schon matte Sterne
         Aus blauer Tiefe steigen,
         Der Sonne trunkne Augen abwärts neigen.

         So schimmern alle Wesen
         Den Umriß nach im kindlichen Gemüte,
         Durch das zur Schonheit erlesen
         Durch milder Götter Güte
         In dem Kristall bewahrt die flücht’ge Blüte.


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Comment

Re: 《流れ》って、美しい曲ですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ディースカウとムーアのこの曲、本当に美しいですよね。
ヤノヴィッツのCDをお持ちなのですね。
ご感想を拝読して、シェーファーに共通するものを感じました。
ソプラノで聴く「流れ」は旋律の美しさが殊更に引き出されているような気がしますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2012.12/23 19:19分
  • [Edit]

《流れ》って、美しい曲ですね

《流れ》も初めて聴く曲ですが、美しい旋律ですね。
ディースカウ&ムーア盤は、しみじみと、心に訴えかけてくるようです。
探してみたらヤノヴィッツ&ゲイジ盤もあったので、聴いてみました。
こちらの方はゆったりとしたテンポで、流れに身を任せているような雰囲気ですね。歌声の響きの美しさが素敵です。
ほんとに、シューベルトの歌曲って魅力的ですね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2012.12/23 16:00分
  • [Edit]

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