♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.207 シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」 by レヴァイン;ベルリン・フィル&ウィーン・フィルのメンバー

シューベルトの作品の中でも大のお気に入りの作品でありながら
じっくりと耳を傾けることなく過ぎ去った久しい年月。
ピアノ五重奏曲「ます」です。
この曲はいつ聴いても心を軽くして楽しくさせてくれる力がありますね。
昔々、LPでエッシェンバッハのピアノ他の演奏が愛聴盤になっていました。

久々振りにじっくりと聴いてみたくなりました。
演奏はピアノがジェームス・レヴァイン
そしてベルリン・フィルとウィーン・フィルのメンバーだそうです。
超廉価盤です。


           シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 D.667 「ます」

                 207

                    ジェイムズ・レヴァイン(P)
                    ゲルハルト・ヘッツェル(Vn)
                    ヴォルフラム・クリスト(Vla)
                    ゲオルク・ファウスト(Vc)
                    アロイス・ポッシュ(Cb)

                  (録音:1990年8月 オーストリア 
                   アーバーゼー、聖コンラート教会)


            第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ イ長調 4分の4拍子
            第2楽章:アンダンテ ヘ長調 4分の3拍子
            第3楽章:スケルツォ プレスト イ長調 4分の3拍子
            第4楽章:アンダンティーノ ニ長調 4分の2拍子
            第5楽章:アレグロ・ジュスト イ長調 4分の2拍子



作曲年については自筆譜が消失しているとのことで特定できる史料はなく
推定される作曲年は1819年、もしくは1823年、1825年の説があるようです。


1819年の夏、22歳のシューベルトは友人で歌手のフォーグルに誘われ
フォーグルの故郷である上オーストリアの町シュタイアーを初めて訪れたそうです。
7月13日から9月半ばまで滞在とのこと。
ウィーンの西方にあるシュタイアーはリンツからも遠くなく
緑豊かで風光明媚なところだそうです。
この地でシューベルトは美しい自然に囲まれ恵まれた夏を過ごしたとのこと。

脱線をしてシュタイアーの旅を。
You Tube の動画を拝借しました。

   

現在でも素敵な町。
このような所でシューベルトはこのピアノ五重奏曲を作曲したことに
暫し想いを馳せていました。

尚、ヨハン・ミヒャエル・フォーグル(1768-1840年)についてですが
1818年頃にショーバーを通じてシューベルトと知り合い
シューベルトの音楽に魅了されたそうです。
シューベルトの歌曲を歌いシューベルトの名を世に広めたり
友人としてシューベルトに援助もしていたそうです。
この年、1819年にオペラ「双子の兄弟」の作曲を斡旋したのもフォーグル。
またシュタイアーではシューベルトに多くの音楽愛好家を紹介し
家庭で音楽する機会もあったそうです。

シューベルトはフォーグルと上オーストリアに3回旅をしたとのこと。
これらの旅はシューベルトの生涯と創作に陽光を投げかているそうです。

シュタイアーの滞在期間中の7月から9月半ばまで
鉱山業者のシルヴェスター・パウムガルトナーに厚遇されたとのことです。
パウムガルトナーはチェロを演奏し彼の家でも音楽の集いが催されたそうです。
このパウムガルトナーの依頼で作曲されたのがピアノ五重奏曲とのこと。

この頃はシューベルトの人生の中でも最も幸福だった時期になるそうです。
シュタイアーの美しい自然に包まれた中で構想されたこの作品。
微塵の陰りもなく溌剌と息づく青春の謳歌のようにも感じられます。

初演は不詳ながら、曲の依頼者であったパウムガルトナー宅で
この年末に行われたとの推測もあるようです。

出版は1829年。
シューベルトの死の翌年にウィーンのヨーゼフ・ツェル二―社より。

楽器編成は一般のピアノ五重奏曲ではピアノと弦楽四重奏であるのに対し
この作品はピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロおよびコントラバス
の編成になっているとのこと。


第1楽章でのピアノが軽快な愛らしさで語りかけ
爽やかな音色を聴かせてくれるヴァイオリン。
楽し気な呼応をしているようです。
第2楽章のヴィオラとチェロが奏でる第2主題が印象的です。
ピアノと弦楽器の落ち着いた対話でしょうか。
シューベルトらしい抒情性を感じさせられる楽章です。
第3楽章は開始から軽快で活力を感じさせられ
転じて穏やかに歌い出される第4楽章。
第4楽章は主題と5つの変奏で構成されているそうです。
主題はこの作品のタイトル「ます」の由来になった歌曲「ます」の旋律で
あることは有名。
変奏でのピアノには耳を奪われたり
緊迫感や力強さも感じつつも再びゆったりとした主題に。
物思わしげなチェロの調べを経て主題の明るさに心が救われるようです。
活き活きとした第5楽章は聴いていて心身ともに新たにされるような気がします。


レヴァインのピアノ演奏は初めて耳にするものでした。
聴いていて心地良いピアニズム。
流れるように音符を紡いでゆく姿が目に浮かぶようです。
弦楽器の各楽器も明瞭に聴き取ることができ曲想がよく伝わってくるようです。
この作品に抱いているイメージにピッタリのピアノであり弦楽器たち。
溌剌と漲る躍動感。
前向きで明るい希望に満ち溢れているような
活き活きとした演奏でとても好感を抱きます。
レヴァインも他の奏者たちも楽しみつつ演奏をされていられるように感じられます。

エッシェンバッハのピアノでのLPばかりを愛聴していましたので
他の演奏に特別期待するものはありませんでした。
聴いてみてレヴァインのピアノでもお気に入りになりました。

このディスクのカプリング「死と乙女」は今迄耳にしても
共感するものはほとんどありませんでした。
ですが、こちらのハーゲン四重奏団の演奏を聴きハッとするものがありました。
惹き付けられる演奏です。
もう少し聴き込んでからこの曲についてまとめてみたくなりました。
ピアノ五重奏曲とは対照的なシューベルトの心を見る想いを抱きつつ
耳を傾けています。


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Comment

Re: やっぱりシューベルトの室内楽はよいですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

レヴァイン=指揮者として頭に刻み込まれていたのですが
レヴァインのピアノは想像以上に良かったですよ。機会がありましたら、是非!
burleskeさまの愛聴盤の中でインマゼール&ビルスマ、古楽器でこの曲を聴いてみたくなりました。

幸いにもパドゥラ=スコダのピアノで2種の演奏を聴くことができました。
ウェストミンスター・レガシーに2種収録されていました。
1950年録音はウィーン・コンツェルトハウス四重奏団
1958年録音がバリリ四重奏団との演奏でした。
レヴァインの演奏と聴き比べをしてみたのですが・・・。
1950年の録音はburleskeさまのおっしゃるようにウィーン情緒がありますね。
1958年の録音は楽しめる演奏というよりも初めは考えさせられる(?)ような演奏でした。
聴いているうちに味のある演奏になってきましたが。

久しく聴いていなかった作品を聴いてみるとまた新たな発見もあるみたいな・・・。
ますます、この曲がお気に入りになってきました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.09/01 20:09分
  • [Edit]

やっぱりシューベルトの室内楽はよいですね

レヴァインは指揮者として有名ですが、ピアノも達者みたいてすね。
レヴァインのピアノは聴いたことがないのてすが、機会があれば聴いてみたいですね。
《ます》はブレンデル&クリーブランドSQ、インマゼール&ビルスマ他、田部京子&カルミナSQ盤などを愛聴しています。
おそらくluminoさまのお持ちのウェストミンスター室内楽BOXにも収録されているパドゥラ=スコダ&ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団盤も持っているのですが、こちらは永らく聴いていません。
たぶんウィーン情緒溢れる名演だったと思います。
改めて聴き直してみますね。

ハーゲンSQの《死と乙女》は刺激的な名演で、僕も気に入ってます。こういうシューベルトも良いですね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.09/01 19:09分
  • [Edit]

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