♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.211 シューベルト:「ピアノ・ソナタ第20番」 by ワルター・クリーン

苦手なジャンルにピアノ・ソナタがあります。
お気に入りの作曲家のシューベルトでさえピアノ・ソナタに関しては
今春、やっとスタートラインに。

今春になって初めて求めたシューベルトピアノ・ソナタのディスク。
ワルター・クリーンの演奏で全曲を聴きたく、分売での全3巻にしました。
第3巻は在庫がなく日数も掛かり、取り敢えず第1,2巻を求め
第3巻は後日になどと、のんびり構えていました。
さて、ここで後悔をする羽目に。
気付いた時には第3巻のみがショップ・サイトに 廃盤、絶版、重版未定 との表示。
残念、残念です。
分売は今後購入を避ける方が無難かと思い始めました。

すでに入手をしてあった第1、2巻は
まだ第2巻しか聴いていないままに夏が過ぎ秋を迎えてしまいました。
第2巻の収録曲で特に気に入ったのは第13番でした。
今回はお寄せいただきましたコメントを拝読して
シューベルト最後の3曲のピアノソナタを聴いてみたくなりました。
第2巻より改めて第20番をじっくり聴き直してみました。
今春、初めて聴いた時よりも繰り返し聴くうちに心に染み入るものもありました。


           シューベルトピアノ・ソナタ第20番 ホ長調 D.959
                        by
                    ワルター・クリーン
     

                 211 ソナタ全集第2巻クリーン

               シューベルトピアノ・ソナタ全集」より第2巻            
    
                  ピアノ・ソナタ第1番ホ長調 D.157
                  ピアノ・ソナタ第2番ハ長調 D.279
                  ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D.664
                  ピアノ・ソナタ第14番イ短調 D.784
                  ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 D.850
                  ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959

                      (録音:1971-1973年)

             第1楽章 アレグロ イ長調 4分の4拍子
             第2楽章 アンダンティーノ 嬰へ短調 8分の3拍子
             第3楽章 スケルツォ アレグ・ヴィヴァーチェ イ長調 4分の3拍子
             第4楽章 ロンド アレグレット イ長調 4分の4拍子


作曲はシューベルトの死の直前の1828年9月だそうです。
この9月に作曲され遺作となった3曲のピアノ・ソナタは
第19番 ハ短調 D.958 
第20番 イ長調 D.959 
第21番 変ロ長調 D.960
以上の3曲とのことです。

この年の5月に体調の異変に気付いたシューベルトは
兄のフェルディナントの家に移り住み
この3曲のピアノ・ソナタを作曲したそうです。

ウィーンのディアベッリ社が「シューベルト最後の作品、3つの大ソナタ」と題し
シューマンに献呈されたとのこと。

当時はピアノ・ソナタを作曲し出版することも一流の作曲家を目指すための
関門だったそうです。
その関門を通るべくシューベルトは1815年頃からピアノ・ソナタを
書き始めたとのことです。

平野昭氏の記述を引用させていただきます。

 「シューベルトのピアノ・ソナタの険しい道は、古典的な模倣から始まり
  その模範から離脱しようと苦悩し、自らの湧き出る楽想を受け入れる器を
  試行錯誤を繰り返しながら模索する歴史であった。」


今回、聴いた第20番は3曲のピアノ・ソナタ遺作の第2曲目。
1819年に作曲された「ピアノ・ソナタイ長調」に対してこの曲は
「大きなイ長調」と呼ばれることがあるそうです。
この2曲のイ長調のピアノ・ソナタは演奏される機会が多く
いつの間にか定着したニックネームになった由(他説もあるようですが)。

自筆スケッチはウィーン市立図書館所蔵。
このスケッチには次曲、第21番第1楽章のスケッチも一部含まれているそうです。
自筆決定稿はスイス在住のマリー・フレールシャイム夫人が
歌曲の「ます」と共に所蔵しているとのことです。

初版の出版は1828年ディアベッリ社。


第1楽章の開始で感じたのは、ジャズでも聴いているみたい・・・との印象でした。
シューベルトの作品だと知らずに聴いていたとすれば
他の作曲家の曲と勘違いをしてしまいそうです。
そのような勘違いをするのは私ぐらいだと思いますが。
律動感があり、自由闊達な印象を受けます。
どうしてもシューベルトに結びつかない楽章に戸惑いつつ耳を傾けていました。

第2楽章になりシューベルトに出会えたような気分に。
3部形式とのことです。
第1部ではゆったりと・・・寂寥感が漂う旋律が心に染み入ります。
第2部では趣が異なり重々しく響き渡る低音域。
ピアノの響きはまるで地鳴りのようにも耳に伝わります。
華麗な調べと強靭さ そしてまた壮絶な趣が絡み合っている楽章でしょうか。
クリーンはお気に入りのピアニストの一人なのですが
クリーンのピアニズムに初めて感じ入るものもありました。

第3楽章の開始では右手のスタッカートはユーモラスとも感じられます。
気分が明るくなります。
このスケルツォに救われるような思いを抱きます。

第4楽章の開始の旋律が耳に入った瞬間にシューベルトの歌曲を思い出しました。
1826年に作曲された「春に」D.882 です。
シューベルトの歌曲の中では3本の指に入る大のお気に入りの「春に」。
あの親しみ易く温もりのある旋律
一度聴いたら虜になってしまう旋律
飽きることなく聴き続けたい気分にさせる歌曲。
この第4楽章の主題が「春に」によく似ているようにも感じられるのですが・・・
どうでしょうか?
繰り返し現れるこの主題を聴いていると寛ぎを感じます。
穏やかで温もりがあり、素朴な親しみが感じられます。
クリーンのピアノも愛らしく 時には 力強く 
そして時には流麗に 歌っているようです。
この楽章になり、やっとシューベルトの曲を聴いている実感が湧いてきました。

この作品では第2楽章と第4楽章がお気に入りになりました。
特に第4楽章を繰り返し聴いております。
今回、半年振りに改めて第20番を聴き直し
初めて聴いた時より一層の魅力を感じました。


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Comment

Re: つぎはいよいよ第21番ですか?

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

クリーンのシューベルト、ピアノ・ソナタの第3巻ですがお調べくださったのですね。
ありがとうございます。
タワーでは滅多に購入することがなく(かつてburleskeさまが教えてくださったハイドンの交響曲全集だけを求めただけで)・・・早速、タワー・レコードのサイトを見てみました。
入手は諦めておりましたが、取り寄せであっても是非、入手したくカートに入れてきました。

シューベルトの最後のピアノ・ソナタ3曲は尻込みをする気持ちもあったのですが
コメントをいただき聴いてみましたら、第20番本当に良かったです。
第4楽章ですが・・・ブラームスの交響曲第1番第4楽章の主題にも似ているとのことで、これからになりますが聴いてみますね。

第21番、早速ルービンシュタインで聴き始めてみました。
第20番以上に第1楽章の冒頭を聴いた瞬間から感銘を受けています。
ルービンシュタインの演奏、とても気に入りました。
ありがとうございました。

シューベルトの後期三大ソナタでburleskeさまのお勧めの中より
ケンプで聴いてみたく思います。
高橋アキ、田部京子ではまだ一度も演奏を聴いたことがなく内田光子はベートーヴェンの協奏曲だけしか聴いたことがないという、お粗末さです。
機会がありましたら田部京子でシューベルトを聴いてみたいですね。

クリーンの第3巻、ルービンシュタインの第21番の情報を本当にありがとうございました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.09/30 19:57分
  • [Edit]

つぎはいよいよ第21番ですか?

ワルター・クリーンのシューベルトのソナタの第3巻、タワーレコードではお取り寄せになっていたので、注文したら入手できるかも知れませんよ。

ピアノ・ソナタ第20番の第2楽章は僕もお気に入りです。
なんか琴線に触れるんですよね。
第4楽章冒頭、たしかに「春に」に似てますね。ブラームスの交響曲第1番第4楽章の主題にも似てると思うのですが、いかかでしょうか?

シューベルトの後期三大ソナタは、ケンプ、ブレンデル、ポリーニ、内田光子などがお薦めですが、高橋アキも僕のお気に入りです。
田部京子もなかなか良いです。
日本人と相性が良いのでしょうか?

ちなみに、第21番のソナタはルービンシュタイン・コンプリート・コレクションに収録されているので、こちらも聴いてみてください。
これも味わい深くて良い演奏だと思いますよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.09/29 20:55分
  • [Edit]

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