♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.212 シューベルト:「ピアノ・ソナタ第21番」 by ルービンシュタイン

前回、ピアノ・ソナタは苦手なジャンル、と綴ったばかりですが。
苦手意識を少しづす解消してくれているシューベルトピアノ・ソナタ
前回、ワルター・クリーンのピアノで聴いた第20番。
そして今回はルービンシュタインのピアノで第21番を聴いてみました。

第21番を聴くことにためらいがありました。
最後のピアノ・ソナタということで・・・辞世 との言葉が思い浮かんでしまい。
シューベルト自身はこの曲を作曲した時、2か月足らず後の11月19日に
死を迎えるなどとは予想もしていなかったのでしょうが。
前年の3月29日に尊敬するベートーヴェンの葬儀に参列したシューベルト
その葬儀から僅か8か月後の11月21日にはシューベルト自身の葬儀。
シューベルトの音楽を聴きつつ・・・多々、思いを馳せてしまいます。

遺作の第21番のピアノ・ソナタ
聴いてみて、心から良かったと思っています。
この曲を聴かずにいたら、たぶん後悔をしていたかも。
きっと後悔をしていました。

       シューベルトピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
                       by
     ルービンシュタイン~コンプリート・アルバム・コレクションより


               ルービンシュタイン コンプリート・アルバム・コレクション

               アルトゥール・ルービンシュタイン(P)

                     (録音:1969年)

         第1楽章 モルト・モデラート 変ロ長調 4分の4拍子
         第2楽章 アンダンテ・ソステヌート 嬰ハ短調 4分の3拍子 
         第3楽章 スケルツォ アレグロ・ヴィヴァーチェ・
                       コン・デリカッツァ 変ロ長調 4分の3拍子
         第4楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ 変ロ長調 4分の2拍子


シューベルトの遺作となった後期ピアノ・ソナタの最後の曲。
1828年9月26日に完成したそうです。
第21番についてはドイツの画家でイラストレーターであった
ワルター・ゲオルギー(1871年4月10日-1924年6月17日)が自身の著書で
次のように記述されているとのことです。

 「シューベルトのピアノ作品中、王冠の煌めいているのは
  何よりも『変ロ長調ソナタ』であり
  ベートーヴェン以後に書かれた最も美しいソナタである」


ベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴いて美しいと感じた作品は
強いて挙げれば有名な第8番「悲愴」でしょうか。
と言いつつも全ピアノ・ソナタを聴いてはいないのですが。

シューベルトの第21番のピアノ・ソナタには
心から美しいと感じ入るものがありました。
前回聴いた第20番もまた美しい曲との印象を受けましたが。


第1楽章の旋律が流れ出た瞬間に耳を奪われてしまいました。
心に染み入る歌に溢れ
美しく穏やかで抒情的な旋律。
またシューベルト特有の親しみやすい旋律。
郷愁の想いに駆られる調べ。
美しい旋律に涙腺が緩むようで、ふと忘却の境地に入りかけましたり。
旋律の虜になっていると急に低音部にトリルの出現。
一瞬我に返るものの、またもや旋律の虜に。
とにかく美しい穏やかさを湛えた楽章に終始釘付けにされておりました。

ゆったりと始まり寂寥を感じさせ第1楽章同様に美しい第2楽章。
本当に本当に美しい主題。
親しみも感じます。
ゆったりと、静かに奏でられるこの楽章。
多々の思いを馳せつつ、この楽章に耳を。
美しさ=寂しさ、悲しさ 私にはマイナスの言葉ばかりが浮かんでしまいます。
ですが聴いていて気分が暗くなることもなく
逆に心が浄化されるような気がします。
あくまで 純粋で美しい調べ と表現すればよいのでしょうか。

第1、第2楽章とは一転する第3楽章。
快活、軽快な旋律。
活き活きとした生命を感じさせる楽章のように思えます。
喜びに弾むようなピアノの調べが印象的です。

第3楽章が明朗な軽快さであるのなら
第4楽章は可憐な趣のある軽快さでしょうか。
可憐でリズミカルな主題。
優美に躍動するピアノ。
あたかも喜ぶかのように跳ね踊っているようにも伝わります。
静かで穏やかな美しさを湛えている第1、第2楽章
対極的な第3、4楽章でのリズミカルな明るさ。

大のお気に入りになった第1楽章と第2楽章。
昔からのお気に入りの作曲家はベートーヴェンです。
しかしピアノ・ソナタに関しては
私には聴いていて疲弊しまう作品が多いのです。
ピアノ・ソナタ作品への苦手意識の元凶はベートーヴェン?

シューベルトのピアノ・ソナタにはそのような杞憂が必要ないようです。
ソナタ作品では、まだまだ聴いた曲は数少ないのですが
聴いてみて本当に良かった・・・と、思える作品ばかりです。
シューベルトのピアノ・ソナタであるのなら
今後もいろいろなピアニストで聴き続けてゆきたいと思うようになりました。


シューベルトの最後の3曲つのピアノソナタについて
感銘を受けた前田昭雄氏の文章を引用させていただきます。

「3曲にはシューベルトの最も内面的な自己が表現される。
 シューベルトは終生、ピアノに向かって音楽した人だから
 音楽し作曲する姿はいつもピアノに向かっている。
 最後のピアノ・ソナタで私たちを打つものは
 音楽をする徹底した純真さであろう。
 ここで追及されているのは、名声でも名誉でもなく、
 公に演奏されたり、楽譜として出版されたりすることでもなく、
 ただ内面からの要求に発するピアノに向かっての行為なのだ。」


                  にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

Comment

Re: 第21番は大好きです

burleskeさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。

第21番、とてもとても良い曲だったのですね。
後期3代ソナタの中で一番のお気に入りとのことで、私も同様になりました。
第1楽章での提示部での繰り返しのトリルなのですが。
まったく知らずに聴いておりました。

>ルービンシュタインは繰り返しを行っていないので、この移行部のトリルは演奏されていません
とのことで、移行部のトリルも聴きたくなってきました。
目下、シューベルトのピアノ・ソナタ全集でケンプを検討中です。
ケンプは繰り返しを行っているとのことで移行部のトリルも聴くことができますね。
過日、ワルター・クリーンのシューベルトのピアノ・ソナタ全集第3巻の件にて
burleske様から頂きました情報にてタワー・レコードに注文をしたいと思っており
ケンプでの全集盤もありましたので一緒に求めることにしました。

気合が必要になりそう、とのことですがリヒテルには関心がありますので聴いてみたくなりました。
burleskeさまがお挙げくださいました邦人の演奏(特に田部京子)も聴きたいですし・・・。
先日からブラームスのヴァイオリン協奏曲のCD収集を始め出し
シューベルトのピアノ・ソナタ第21番もCD収集癖になりそうです。

いつもアドヴァイスや情報を本当にありがとうございます。
音楽鑑賞の日々、楽しさが増してきました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.10/06 19:59分
  • [Edit]

第21番は大好きです

シューベルトの後期三大ソナタのなかでも第21番が一番のお気に入りです。
これも、ケンプ、ブレンデル、内田光子、田部京子、高橋アキ、ポリーニなどを愛聴しています。

第1楽章の低音のトリルは印象的ですよね。
第1楽章には提示部の繰り返しがあって、繰り返しの前の移行部にこのトリルがでてきて、更に印象を深くするのですが、繰り返しを行っていない演奏では、この移行部は聴くことができません。
残念ながらルービンシュタインは繰り返しを行っていないので、この移行部のトリルは演奏されていません。
できれば繰り返しを行っている演奏も聴いてみてください。
ブレンデルも繰り返しを行っていませんが、ケンプやポリーニ、ゼルキン、それに日本人の三人は繰り返しを行っています。
それ以外では、リヒテルの演奏が繰り返しも行っていて、凄いのですが、ちょっと重くて深すぎかも。
聴くのにかなり気合いが必要になるかもしれませんよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.10/06 17:55分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ブログ内検索