♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.214 シューマン:「ヴァイオリン協奏曲」 by ツェトマイアー;エッシェンバッハ&フィルハーモニア管弦楽団

最近、ブラームスヴァイオリン協奏曲のディスクを収集(?)する日々になっています。
カプリング曲としてシューマンヴァイオリン協奏曲を知りました。
聴いてみると思いのほか惹かれるものがありました。
ジョシュア・ベルとドホナー二&クリーブランド
ツェトマイアーとエッシェンバッハ&フィルハーモニアの演奏で聴くことができました。
ベルの演奏も好感をいだきましたが
きょうはツェトマイアーの演奏の方になります。


ベルの演奏で初めて聴いた時にはこの作品について何の知識も持つことなく
耳を傾けて即、お気に入りになりました。
後で作品について多々知りました。
もし、鑑賞をする前に知っていたら・・・聴く時にこの作品に先入観が入っていたかも。

そもそも、シューマンの作品を聴くことはほとんどありません。
ピアノ協奏曲と数曲の歌曲だけしか聴いたことがない有様。
ともあれ、この曲に出合えたことも結果的に嬉しいことでした。


             シューマンヴァイオリン協奏曲 二短調         
 
                214シューマン


                  トーマス・ツェトマイアー(Vn)
                  クリストフ・エッシェンバッハ指揮
                  フィルハーモニア管弦楽団

               (録音:1988年12月 
                   ロンドン、アビー・ロード・スタジオ)


        第1楽章「力強く、あまり速すぎない速度で」二短調 4分の4拍子
        第2楽章「ゆるやかに」変ホ長調 4分の4拍子
        第3楽章「いきいきと、しかし急速でなく」ニ長調 4分の3拍子



1853年9月下旬に書き始め10月1日に完成したそうです。
この頃はシューマンの病が悪化していた時期だったとのことで
周囲の人たちを心配させたこともあったとか。
病状が落ち着いている時には作曲に精を出していたそうです。
シューマン、1856年7月に逝去。
このヴァイオリン協奏曲が最後の大作となったそうです。

シューマンがヴァイオリン協奏曲を作曲するにあたり
大きな存在になった2人の人物がいたとのことです。
一人はフェルディナント・ダーフィット。
そして嘗てはダーフィットの弟子であったヴァイオリンの大家ヨアヒム


              214シューマン:ヴァイオリン協奏曲
                Ferdinand Ernst Victor Carl David
                (1810年1月20日-1873年7月19日)

ダーフィットはライプツィヒのゲヴァントハウスでコンサート・マスターを務め
作曲家でもあったそうです。
1850年頃、シューマンにヴァイオリン協奏曲の作曲を最初に提案したとのこと。

そして2人目はヨーゼフ・ヨアヒム
1853年春、デュセルドルフの音楽祭でヨアヒムがべートーヴェンの
「ヴァイオリン協奏曲」を演奏したそうです。
その演奏を聴いたシューマンは大きな感銘を受けたとのことです。
ヨアヒムはシューマンに次のように言ったとか。
 
  「ベートーヴェンの先例に倣って、あなたも演奏家たちのために
   財宝の穴の奥から作品を光のもとに出してください」

ヨアヒムからの依頼でヴァイオリン協奏曲の作曲に着手されたそうです。

この作品についてシューマンの日記に以下のようなメモ(?)があるそうです。
1853年9月21日「ヴァイオリンのための曲を書き始めた」
翌日に「用意が整った」
10月1日には「ヴァイオリン協奏曲は完成。ブラームスが訪れる。(天才だ)」
この日にシューマンとブラームスが初めて出会ったとのことです。
そして10月3日「管弦楽化を終了」


シューマンはこの曲の初演をデュセルドルフの管弦楽団とヨアヒムのヴァイオリンで
行われることを希望したそうです。
ですがヨアヒムは1853年10月7日にシューマンから楽譜を送られていたにも関わらず
演奏会で取り上げることをしなかったとのこと。
ヨアヒムの死後、シューマンから送られた楽譜は
ベルリンのプロイセン国立図書館に移管されていたそうです。

シューマンの死後もシューマンの周囲の人たちは作品を公にしようとはしなかったそうです。
シューマンの作品全集が出版される際にも妻クララ、ブラームス、ヨアヒムも
この曲を全集から除外したとのことです。
理由は不明で、作曲されてから80年以上演奏されることがなかったそうです。

初演と出版が行われたのは1937年のナチス政権下だったとのことです。
1937年にヘルマン・シュプリンガーが草稿を図書館から見つけ出し
パリの雑誌「音楽評論」のシューマン特集号に発表したそうです。
同年6月13日にゲオルク・シューネマンが図書館の草稿とヨアヒムの写し
及びピアノ・スコアとを参照しながら改訂し総譜を出版するに至ったとのこと。

                         ダラーニ
                  215シューマン:ヴァイオリン協奏曲Jelly d'Aranyi
                       Jelly d'Aranyi
                 (1893年5月30日-1966年3月30日)

初演は翌年、2月16日ロンドンで行われたそうです。
ヨアヒムを大伯父とするハンガリーの女性ヴァイオリニスト
イェリー・ダラーニ(1895-1966)が演奏したとのことです。

初演については紆余曲折があるようですが
メニューインがアメリカで初演をしようとした際にナチ政権の妨害により
1937年11月にゲオルク・クーレンカンプのヴァイオリン独奏(ベーム&ベルリン・フィル)でベルリンで初演をさせたとのことも。



第1楽章の開始から堂々とした風格、スケールの大きさ。
重厚な交響曲のようにも感じられます。
独奏ヴァイオリンに華々しい活躍はなく地味な存在でしょうか。
ツェトマイアーのヴァイオリンの音色も渋く、いぶし銀のように伝わります。
オーケストラの力強さが魅力的に感じられます。

この作品が完成された翌年の1854年2月にシューマンは
「天使がインスピレーションをくれた」と、一つの旋律を書きとめたそうです。
それを主題としてピアノ曲「天使の主題による変奏曲」を書き始めたとのこと。
その旋律がこの作品の第2楽章とのことです。

詩情を感じる第2楽章。
瞑想的、幻想的でもあり、耳を傾けていると妙に気持ちが落ち着くようです。
旋律から海原のうねりや
鳥が翼を大きく羽ばたかせて飛翔する姿を連想してしまいました。
印象的な楽章として心に残ります。

第2楽章に心を捕らわれ瞑想的(妄想的?)な気分になっていると
アタッカで迎える第3楽章。
歌うようなヴァイオリンに耳を奪われます。
明るい雰囲気が漂い・・・楽しい気分にも。
メリハリのあるオーケストラも活き活きと感じられます。
ヴァイオリンとクラリネットが愉快そうに対話をしている個所は特に印象的。
また優雅に舞うようなヴァイオリンの調べ。
力強さ、軽快な明るさに愛らしさも感じられお気に入りの楽章になりました。


初めて聴いたシューマンのヴァイオリン協奏曲でしたが
予想に反して好感の持てる作品でした。
長年、心が拒否を続けていたシューマン。
聴かず嫌い?になっていたのかもしれませんね。
この作品のオーケストラ・パートを聴いていて
今迄、関心を抱くことができなかったシューマンの交響曲にも
是非、耳を傾けてみたくなりました。


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Comment

Re: シューマンのヴァイオリン協奏曲とは、渋いですね

bureskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ベル&ドホナーニ盤はburleskeさまもお持ちとのことで初めてシューマンの「ヴァイオリン協奏曲」を聴いたのがベル&ドホナー二盤でした。
ベルもオーケストラの演奏もツェトマイヤー&エッシェンバッハ盤に比べるととても明るい印象を受けました。
その明るさが気に入ったのですが。
ツェトマイヤー&エッシェンバッハの方はヴァイオリンが安心して聴いていられる気がしました。
> メリハリの効いたクレーメル&アーノンクール盤も面白いです。
一度、機会がありましたら聴いてみたく思います。特に第3楽章を。

シューマンの交響曲はburleskeさまがお挙げくださいましたディスクの中で一番聴いてみたいのがクレンペラーです。
クレンペラーでシューマンの交響曲の世界に足を踏み入れることになりそうです。
楽しみになってきました。
チェロ協奏曲も追ってディスクを求めたいと思います。
やっとやっと、シューマンの世界が開けかけてきたようです。遅すぎますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.10/21 19:41分
  • [Edit]

シューマンのヴァイオリン協奏曲とは、渋いですね

シューマンのヴァイオリン協奏曲とは、また渋い選曲ですね。
交響曲やチェロ協奏曲の方が親しみやすいかも知れませんよ。
ベル&ドホナーニ盤は持っていますが、ツェトマイヤー&エッシェンバッハ盤は聴いたことありません。なかなか良さそうですね。
メリハリの効いたクレーメル&アーノンクール盤も面白いです。

ちなみに交響曲全集はクーベリック、サヴァリッシュ、クレンペラー、それにピリオド奏法を取り入れたダウスゴー盤がお気に入りです。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.10/20 20:38分
  • [Edit]

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