♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.218 ブラームス:「ヴァイオリン・ソナタ第1番 雨の歌」 by シェリング&ルービンシュタイン

つくづく「ブラームスは、やはり良いな~」・・・と思うようになってきた昨今です。
今迄、じっくりと耳を傾けたとは言えない聴き方をしていたヴァイオリン・ソナタ
改めて第1番からじっくり耳を傾け聴き直してみることにしました。

シェリングのヴァイオリン。
ピアノはルービンシュタインです。

          ブラームスヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 作品78

                218ブラームス

                 ヘンリク・シェリング(Vn)
                 アルトゥール・ルービンシュタイン(P)

                    (録音:1960年12月28日)


         第1楽章:ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ ト長調 4分の6拍子
         第2楽章:アダージョ 変ホ長調 4分の2拍子
         第3楽章:アレグロ・モルト・モデラートト短調 4分の4拍子


以前、ブラームスの作品の時に綴った内容と重複しますが
ブラームスは1877年から79年まで毎年夏をオーストリアのヴェルター湖畔にある
ペルチャッハに滞在して作曲をしていたそうです。
このヴァイオリン・ソナタ第1番はペルチャッハ滞在中の1879年に
書き上げられた作品とのことです。

ブラームスヴァイオリン・ソナタを出版したのは40歳を過ぎていたとか。
この第1番は実際には第5番目のヴァイオリン・ソナタになるそうです。

この作品の通称になっている「雨の歌」。
第3楽章冒頭に織り込まれたその旋律は
クラウス・グロースの詩にブラームスが付曲をした歌曲「雨の歌」とのこと。
雨の歌」は1873年のクララの誕生日にブラームスが贈った歌曲であり
また、シューマン夫妻の末子フェリックスを見舞う手紙に
ブラームスは第2楽章を引用したそうです。
それが第3楽章でも回想されているとのこと。
この曲を聴いたクララの言葉は「天国に持って行きたい」というものだったそうです。

私的初演は1879年夏にブラームス自身のピアノ
ヨアヒムのヴァイオリンで行われたそうです。
公開初演は1879年11月29日。
ブラームスがペルチャッハからウィーンに戻り開催した演奏会に於いて。
ピアノはブラームス。
ヴァイオリンは不明のようですがヨアヒム或いは
ブラームスの推薦でヨアヒムに会い彼の前でこの曲を演奏した有能な
少女ヴァイオリニストのアマーリエ・ゾルタートと推定されるようです。
公開初演については他説もあるようです。
どちらが正しいのでしょうか。


             
                218ブラームス「雨の歌」
                         Klaus Groth
                 (1819年4月24日-1899年6月1日)

前後しますが、ドイツの詩人で作家のクラウス・グロートを
1856年にクララがブラームスに紹介したと推定されるようです。
ブラームスは当時23歳。
ブラームスはグロートの詩に付曲した4つの歌曲を
1873年のクララの誕生日に贈ったとのことです。
その4つの歌曲のうちの一曲が「雨の歌」。
因みに4曲は
雨の歌]op.59-3
「名残」op.59-4
「僕の傷ついた心は求める」op.59-7
「君の青い瞳」op.59-8
とのことです。



第1楽章のヴァイオリンとピアノの親しみやすい始まりが耳に快い第1主題。
懐かしいような、優しいような旋律で心に染み入るようです。
ヴァイオリンが活き活きと奏でられる活気のある第2主題。
高揚してくると俄然と頑張りを発揮するピアノ。
ピアノのルービンシュタインの頑張りが少々、気になります。
ヴァイオリンの伴奏のはずなのですが、ヴァイオリンを凌ぐ音量?
ともあれ、長閑で爽やかな感じが漂い
親しみやすくとても気に入りの楽章です。

静かなピアノの調べで始まる第2楽章。
加わるヴァイオリンの哀愁を帯びた調べ。
力の入るピアノの伴奏とヴァイオリン。
そして射す光明に哀愁が消えるのも束の間。
暗く陰鬱で哀愁が支配するような楽章。
逝去したシューマンの死の影で覆われていると解釈する人もいるそうです。
第1楽章の親しみ易さが影を消してしまったかのようですが
暗さの中にも慈しみのような趣も感じられるようです。
そして静かに楽章の終わり。
繰り返し聴いているとブラームスの心に近付くことができるような
気がしてくる楽章です。
ですが、それは単なる錯覚でしょうか?思い入れでしょうか?

ヴァイオリンの旋律で始まる第3楽章。
この旋律の由来は曲の通称にもなっているクラウス・グロートの詩への
付曲になる歌曲「雨の歌」とのことです。
親しみやすい旋律ではないのですが妙に耳に焼き付くような印象的な調べです。
ピアノが波を連想させるような伴奏に
歌い続けるかのようなヴァイオリン。
ピアノもヴァイオリンも淡々と歌い語り合っているようです。
聴き入ってしまい・・・気付くと終曲に。


改めてヴァイオリン・ソナタ第2番、第3番にも
じっくりと耳を傾けてみたいと思います。
そして、まだ聴いたことがないブラームスの歌曲「雨の歌」。
第3楽章を繰り返し聴いているうちに「雨の歌」を聴いてみたくなりました。


嘗てはブラームスのヴァイオリン・ソナタを聴いて 良い曲 とは感じつつも
それ以上のものはありませんでした。
今回、聴き直してみて以前とはまったく違う作品を聴いているような。
確かに演奏者は嘗て聴いていたものとは違うのですが。
今回は深く共鳴するものがありました。
このような違いを感じる自分に「?」を抱きつつ
そのような自分に対する 答 のように思われる文章がありました。
ベルリン・フィルのクラリネット奏者であったカール・ライスターの
記述より抜粋をして引用させていただきます。

 「ブラームスは、その音楽を理解するために長い時の流れを
  必要とする作曲家であると思います。
  彼の音楽が表現している内容は、自分の人生を通して体験しなければ
  理解できないような要素を多く含んでいるからです。(割愛)
  私は今49歳ですが、20歳の頃にブラームスの音楽とその人生を
  理解していたとはとても思えません。
  ブラームスの想いや、人生に対処する独特な姿勢、そしてさらに
  それらがどのように作品に反映しているかなどは
  人生経験の乏しい20歳くらいの年齢では
  ほとんど解することができないと思います。
  ブラームスの音楽に対する理解は、年齢とともに変わってきます。
  そしてまた、年齢と共に違った愛し方をするようになるでしょう」


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Comment

Re: やはりブラームスは年齢を重ねないと・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ブラームスの室内楽と、それを鑑賞する年齢には関係があるようですね。
年を重ねてこそ魅力を感じられる作品・・・良いものですね。

以前にburleskeさまがヴラームスのヴァイオリン・ソナタについて記事になさっていらっしゃいましたことが記憶の中にありました。
只今、当時のburleskeさまの記事を改めて拝読してまいりました。
ムター&オーキスのリサイタルをお聴きにいらしゃった時の記事だったのですね。
3年半前・・・拝読していて懐かしくなりました。
burleskeさまがお気に入りのムター&オーキスの全集を聴きたくなってきました。
シュナーダーハンでも聴いてみたい思いが。
第2番と第3番のオイストラフ&リヒテルも興味があります。
お挙げくださいました演奏、全部を聴いてみたくなってしまいました。
暫くの間、ブラームスのヴァイオリン・ソナタとのお付き合いが続きそうです。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.11/17 19:54分
  • [Edit]

やはりブラームスは年齢を重ねないと・・・

ブラームスの室内楽は、やはりそれなりの年齢を重ねないと、聴いても面白くないのかも知れませんね。
僕もブラームスの室内楽を楽しみだしたのは最近になってからです。
シェリング&ルービンシュタインのソナタは名演ですが、たしかに主導権を握っているのはルービンシュタインかも知れませんね。
ソナタ全集では、ムター&オーキス、シュナイダーハン&ゼーマンがお気に入りです。
第2番と第3番だけなら、オイストラフ&リヒテルも良いですよ。
第1番と第3番のデ・ヴィート&フィッシャー盤も名演らしいのですが、こちらは聴いたことがありません。機会があれば聴いてみたいと思います。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.11/17 18:58分
  • [Edit]

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