♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.220 ブラームス:「ヴァイオリン・ソナタ第3番」  by  Y.メニューイン&H.メニューイン

3週連続でブラームスヴァイオリン・ソナタになっております。
第1番から始まり、今日は最後の第3番になりました。

ブラームスヴァイオリン・ソナタを久々振りに聴き直してみたいとの思いを抱いた
キッカケは、つい最近のことです。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲を多々の演奏者で聴く日々の中で
メニューイン;ケンぺ&ベルリン:フィルの演奏も聴いていました。
そのカプリング曲がヴァイオリン・ソナタ第3番でした。


           ブラームスヴァイオリン・ソナタ第3番 二短調 作品108

                 217メニューイン録音集

                   ユーディ・メニューイン(Vn)
                   ヘフツィバー・メニューイン(P)

                        (録音:1936年)

            第1楽章 アレグロ 二短調 4分の4拍子 
            第2楽章 アダージョ ニ長調 8分の3拍子
            第3楽章 ウン・ポーコ・プレスト・エ・コン・センティメント
                         嬰へ短調 4分の3拍子
            第4楽章 プレスト・アジタート 二短調 8分の6拍子


第3番のヴァイオリン・ソナタはトゥーン滞在中の1886年の夏に
ヴァイオリン・ソナタ第2番に続いて着手され
2年後のトゥーン滞在中の1888年、55歳の時に完成されたそうです。
スケルツォが独立して4楽章構成になっているとのこと。

ブラームスが1886年から88年にかけて夏を過ごしたトゥーン。
第1年目の1886年は楽しい幸福な時期だったとのことです。
第2年目の夏、1887年。
ブラームスは前の年の楽しさを思い出しながら5月にトゥーンに来た時に
音楽学者でハイドン研究家として有名だった親友の
カール・フェルディナント・ポール(1819-1887)の訃報に接したそうです。



                200ビルロート
                 Christian Albert Theodor Billroth
                  (1829年4月26日-1894年2月6日)
  
また、同じ頃にウィーンの外科医で音楽愛好家だった親友のビルロートが
危篤に陥ったとの知らせを受けたそうです。
ビルロートは幸いにも回復をしたそうですが
ブラームスの人生観は元通りにはならなかったとのこと。

友を通して人間の宿命を見たブラームスは内省的、諦観の感情を
作品に出すことが多くなってきたそうです。


              220フ―バイJenő Hubay von Szalatna
                   Jenő Hubay von Szalatna
                (1858年9月15日-1937年3月12日)

私的初演はトゥーン近くのベルンにいた親友の文筆家ヴィットマン宅で
行われたそうです。
演奏者等、詳細な日時は不明とのこと。
公的初演は1888年12月22日ブダペストにて
ブラームスのピアノ、ハンガリー生まれのヴァイオリニスト兼作曲家の
フ―バイによって行われたそうです。

晩年のブラームスの親しい友人であり音楽の理解者だった
ハンス・フォン・ビューローに捧げられたとのことです。



温和なピアノに乗ってヴァイオリンの調べで始まる第1楽章。
この第1主題の静かなヴァイオリンの調べには哀切が感じられますが
親しみやすく印象的な旋律で心に刻み込まれます。
華麗な旋律を聴かせてくれる第2主題のピアノ。
その華麗さにショパンを連想しつつ耳を傾け・・・。
門馬直美氏によるとこのピアノ・パートはシューマン的とのことですが。
静かな調べと時として現れる激しさ。
緊張と不安が入り混じっているような楽章。

ヴァイオリンが穏やかに抒情的な旋律を歌い出す第2楽章。
ピアノは控え目にヴァイオリンに囁きかけるかのようです。
ゆったりと静かに歌い続けるヴァイオリン。
美しい抒情性を感じさせる楽章。
単に美しさや抒情性だけではないものを感じてしまうこの楽章。
優しく包み込んでくれるような旋律です。
心に傷を負っている人間が生み出す旋律は
人の心の傷を温かく癒す力を秘めているような調べのようです。
この楽章に漂う優しさと温もりは 子守歌のように感じられます。
子守歌の優しさは悲哀と同義語のように思われますので。
とても、とてもお気に入りの楽章です。

第3楽章開始のピアノにはユーモアを感じます。
同様にヴァイオリンもまた。
このユーモラスさに対しては無理に苦痛を隠している」との見方もあるようですが。
面白く印象的なリズムに彩られた楽章。

第4楽章は終始ピアノもヴァイオリンも溌剌と躍動するようです。
元気さが溢れているように感じられます。
高揚する激しさや多様に変化する旋律の渦。
束の間の第1主題の出現にホッとするような懐かしさも感じます。
勇壮なヴァイオリンも印象的。
多々の感情が渾然一体となった楽章でしょうか。


録音は1939年とのことで音質は良好とは・・・。
聴き始めのうちは気になりましたが聴いているうちに音は二の次
まったく気にならずメニューインが醸し出す演奏に聴き入るばかりです。
ピアノも常に控え目で好感を抱きました。
他のどの演奏者よりも惹かれるものがあります。
殊更に深刻にならず淡々とした語りかけを聴くように感じました。


ブラームスのヴァイオリン・ソナタの第1番から第3番までを聴いてきて
人生の縮図を見る思いがしています。
第1番、2番が人生の春であるなら
第3番は初秋でしょうか。
ブラームス自身の心の戦いのようなものも感じます。
聴くほどに味わいのある曲であり、演奏のように思いました。


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Comment

Re: メニューインでも聴いてみたいです

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ブラームスの室内楽は本当に良いですね。
メニューインでバッハの協奏曲があるとのことで、是非聴きたくなりました。
このブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番を聴いてメニューインにも惹かれるようになりました。
ヴァイオリン協奏曲の方はケンぺ盤しか所有していないのですが(この演奏もとてもお気に入りになりました)、フルトヴェングラー盤にも関心が湧いてきました。

シューマンのピアノ五重奏曲はまだ聴いたことがなかったので
コメントを拝読させていただき早速、聴いています。
コメントをいただくことがなければ聴くことをスル―してしまっていたかも・・・。
デムス&バリリ四重奏団で聴いているのですが、ルービンシュタインのコンプリートBOXにも収録されているのですね。
聴き比べの楽しみが出てきました。
明るくて本当に親しみやすい曲ですね。
お気に入りになりました。
次回はこの曲を取り上げさせていただきたくなりました。
ご紹介をしてくださいまして本当にありがとうございました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2013.12/02 20:19分
  • [Edit]

メニューインでも聴いてみたいです

ヴァイオリン・ソナタにかぎらず、ブラームスの室内楽は聴くほどに味わいが増すように思えますね。

こちらの記事を拝読して、メニューインが聴きたくなり、バッハの協奏曲を久しぶりに聴いたのですが、なんともいえない優しさがあって良いですね。
メニューインのブラームスは、協奏曲はケンペとフルトヴェングラーで持っているのですが、ソナタは聴いたことがありません。
ちょっと聴いてみたくなりました。

ところで、ブラームス、シューベルトの室内楽の次はシューマンはいかがでしょうか?
ピアノ五重奏曲なんか親しみやすくてよいと思いますよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2013.12/01 20:47分
  • [Edit]

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