♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.227 ブラームス:歌曲「雨の歌」 by ディースカウ&デムス

2ケ月ほど前にブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」を聴き
元になった歌曲の「雨の歌」も是非聴いてみたいと思いつつ年が明けました。
発売されているディスクが少ないようですが
幸いディースカウのディスクに出合いましたので求めてみました。

ブラームス歌曲はあまり聴く機会がないのですが
一番のお気に入りは「5つの歌曲」からの1曲「愛の歌」Op.71-5 です。
さて、この「雨の歌」は・・・関心を抱きつつ聴いてみました。

                    ブラームス歌曲集より

                 227ブラームス歌曲集:ディースカウ&デムス

                          (収録曲)

                  歌曲集『4つの厳粛な歌』 op.121
                  夏の夕べ op.85-1
                  月光 op.85-2
                  春には愛が息づいている op.71-1
                  航海 op.96-4
                  すべての花が op.96-3
                  死は冷たい夜 op.96-1
                  四十歳で op.94-1
                  愛する影よ、登り来たれ op.94-2 
                  わが心は重く op.94-3
                  家もなければ、故郷も op.94-5
                  秋の感情 op.48-7
                  古き恋 op.72-1
                  たそがれる夕べ op.49-5
                  懐郷Ⅱ op.63-8
                  教会の墓地で op.105-4
                  消沈 op.72-4
                  雨の歌 op.59-3
                  残響 op.59-4
                  春の歌 op.85-5
                  湖上にて op.59-2
                  野の寂しさ op.86-2

             ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br.)
             イェルク・デムス(P)

                  (録音:1957-58年)



過日、ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ第1番」にて記した内容と重複する箇所もありますが。
備忘録的に再び。

詩はブラームスと同郷の詩人であり作家のクラウス・グロート。
雨の日には幼い頃を思い出す、との内容の詩「雨の歌」。
その詩に付曲をして1873年のクララの誕生日に贈った歌曲だそうです。


              227Klaus Groth
                       Klaus Groth
                (1819年4月24日-1899年6月1日)


雨の歌」は「8つの歌曲と歌」作品59の3曲目になるとのことです。
 第1曲 黄昏は天から下り
 第2曲 湖上で
 第3曲 雨の歌
 第4曲 余韻
 第5曲 アグネス
 第6曲 さようなら、さようなら
 第7曲 私の傷ついた心
 第8曲 お前の青い瞳


1879年に作曲されたヴァイオリン・ソナタ第1番の第3楽章冒頭に
織り込まれている「雨の歌」の旋律。

クララの誕生日に贈った歌曲であるとともに
シューマン夫妻の末子でブラームスが名付け親であったフェリックスのエピソードも。
フェリックスは病弱だったそうで病床にあった彼を見舞う手紙に
フェリックスがヴァイオリンを嗜んでいたことに因みヴァイオリン・ソナタ第1番の
第2楽章冒頭を引用した手紙でクララを慰労したそうです。
ですが、翌年2月16日にフェリックスは亡くなったとのこと。
ヴァイオリン・ソナタ第1番はその年の秋に完成。
その第3楽章に織り込まれた「雨の歌」の旋律を聴いたクララは
「天国に持って行きたい」との言葉を。


念願だったブラームスの歌曲「雨の歌」を初めて聴いて。
ブラームスの歌曲で一番のお気に入りである「愛の歌」のような
親しみやすさはないものの
心に染み入る詩でありディースカウの歌唱のように感じられます。

ゆっくりと静かに歌い始められる第1節。
遠い子ども時代を回想する如く語りかけるように歌うディースカウ
第2節の後半からテンポが速くなり力強さが加わり軽快な趣も。
そして第5節では今迄、抑えられていた感情が表出されるかのように
強い歌唱で聴かせるディースカウ
印象深いのは第7節で優しく語りかけるかのような歌声です。
第8節の最後 "Mit dem frommen Kindergrauen”の部分を
そっと優しくリピートして・・・静かに歌の終わり。
歌が終わっても暫くは歌の余韻が心を占めていました。

録音をされたのはディースカウが33歳頃でしょうか。
耳に馴染んでいる声より高く硬質であるような気がします。
第7節8節のディースカウの歌唱には
最も強く訴えかけてくるものがあるように感じられました。
歌声に耳を傾けつつ・・・ムーアのピアノ伴奏で聴いてみたかった
との思いを抱いてしまいました。
また、この録音以外にも聴いてみたく思っていたところ
幸いにもYou Tubeにバレンボイムとの演奏がありました。

         

ダニエル・バレンボイム(P)
D.F=ディースカウ(Br.)
こちらの「雨の歌」を聴き、前述のデイースカウ&デムスよりお気に入りになりました。
ディースカウ&バレンボイムで1980年前後に録音された「雨の歌」が
あったようなのですが、その時の演奏でしょうか。
ディースカウの歌唱はデムスの伴奏に比し声質にも柔らかさがあり
表現がより一層、緻密で豊になっているように感じられました。
バレンボイムもディースカウの歌声に寄り添うような演奏で
とても好感を抱くことのできる「雨の歌」のように感じます。


     わんぱぐさん:小鳥と

              雨の歌:Regenlied Op.53-9
                (詩:クラウス:グロート)

             雨よ降れ、そして私が子供の頃に、
             雨が砂の中で泡立つ時に、
             その時に見た夢を
             再び現わしておくれ!

             鬱陶しい夏の暑さが
             新鮮な涼しさを物憂げに争うとき、
             そして輝く木の葉が露に濡れ、
             苗床の青さが濃くなるとき。

             小川には裸足で立つことは
             何と気持ちの良いことか!
             そして草原に歩み入って
             清水を両手で掬うのだ。

             あるいは熱い両の頬を
             冷たい雫で冷やさせる。
             そして新しく生まれた香りある風を
             幼い胸に当てさせる。

             濡れた花が露を滴らすように
             心は息づき開いている。
             香りに酔える花のように、
             天の露にぬれている。

             すべての滴りは冷たく震え、
             心臓の鼓動にまでしみこむ。
             天地創造の聖なる息吹が
             隠れたる生にも浸み込む。

             雨よ降れ、私たちが子供の時に
             戸口で歌った古い歌を
             目覚ましておくれ!
             外では雨滴が高なっていたあの時に!

             あの雨の、濡れた甘いざわめきを
             私は再び聴きたいのだ。
             稚い子供の恐怖感のうちに、
             私の魂を雨で潤したいのだ。

                           (訳:渡辺護)

             (詩引用)

              Walle,Regen,walle nieder,
             Wecke mir die Träume wieder,
             Die ich in der Kindheit träumte,
             Wenn das Naß im Sande schäumte!

             Wenn die matte Sommerschwüle
             Lässig stritt mit frischer Kühle,
             Und die blanken Blätter tauten,
             Und die Saaten dunkler blauten.

             Welche Wonne,in dem Fließen
             Dann zu stehn mit nackten Füßen,
             An dem Grase hin zu streifen
             Und den Schaum mit Händen greifen.

             Oder mit den heißen Wangen
             Kalte Tropfen aufzufangen,
             Und den neuerwachten Düften
             Seine Kinderbrust zu lüften!

             Wie die Kelche,die da troffen,
             Stand die Seele atmend offen,
             Wie die Blumen,düftertrunken,
             In dem Himmelstau versunken.

             Schauernd kühlte jeder Trop fen
             Tief bis an des Herzens Klopfen,
             Und der Schöpfung heilig Weben
             Drang bis ins verborgne Leben.

             Walle,Regen,walle nieder,
             Wecke meine alten Lieder,
             Die wir in der Türe sangen,
             Wenn die Tropfen draußen klangen!

             Möchte ihnen wieder lauschen,
             Ihrem süßen,feuchten Rauschen,
             Meine Seele sanft betauen
             Mit dem frommen Kindergrauen.


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Re: ブラームスの歌曲は・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ブラームスの歌曲は、まだまだ良さを分かっていないのですよ。
記事にも書いた「愛の歌」だけは好きなのですが・・・。
「雨の歌」もヴァイオリン・ソナタ第1番を聴くことがなかったのなら
この歌曲の方も聴かなかったのではないかと・・・。
このディスクに収録されている曲では、未だ「雨の歌」しか聴いていない有様です。
ブラームスの室内楽は好きになってきたのですが
どうも、歌曲に関しては、ニガテの範疇で・・・。
これからもブラームスの歌曲を聴いてゆきたいと思っているのですが。
いつか、歌曲の良さにも気付く時が来ることを夢見て。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.01/20 20:05分
  • [Edit]

ブラームスの歌曲は・・・

ブラームスの歌曲は《美しきマゲローネのロマンス》くらいしか聴いたことがありません。
《雨の歌》のディスクも持っていませんが、ブラームスの歌曲もなかなか良いですね。
機会があれば聴いてみたいのですが、なかなかそこまで手が回りそうにないですねぇ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.01/19 20:00分
  • [Edit]

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