♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.229 ブラームス:「ホルン三重奏曲」 by バリリ、コッホ & ホレチェク 

前回、ブラームスのクラリネット三重奏曲を聴いた際に
ホルン三重奏曲も良い曲とのコメントをお寄せいただきました。
早速、ホルン三重奏曲を聴いてみました。
この曲も初めて聴くブラームスの作品です。
いつものウェストミンスター・レガシーの室内楽コレクションからの一枚です。


             ブラームスホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40

                 229ブラームス:ホルン三重奏曲

                         (収録曲)
         
                ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番
                        クラリネット・ソナタ第2番
                        ホルン三重奏曲 

                     ワルター・バリリ(Vn)
                     フランツ・コッホ(Hrn)
                     フランツ・ホレチェク(P)

              (録音:1952年 ウィーン・コンツェルトハウス
                        モーツァルトザール)


           第1楽章 アンダンテ 変ホ長調 4分の2拍子 
           第2楽章 スケルツォ、アレグロ 変ホ調調 4分の3拍子 
           第3楽章 アダージョ・メスト 変ホ短調 8分の6拍子 
           第4楽章 アレグロ・コン・ブリオ 変ホ長調 8分の6拍子 


ホルン三重奏曲の作曲に着手されたのがいつ頃であるかについての
詳細は不明だそうです。
1857年から3年間のデトモルト時代にブラームスはコンサート・マスターの
バルゲールという人と知り合い
また、優れたホルン奏者アウグスト・コルデスなどともに手に入る限りの室内楽曲の
演奏をしたそうです。
ホルンの美しさに魅せられて、この曲を書く決心をしたとの推定もあるようです。

その後、暫く経った1864年に
ブラームスはバーデン・バーデンの近くに住んでいた時に
森や丘を散策しながらこの曲の霊感を得た、ということを
ブラームスの信奉者であったアルベルト・ディートリヒに伝えたとのことです。
作曲の動機については他説もあるようですが・・・。

曲の完成は1865年。
この年の2月にブラームスの母クリスティアーネが亡くなっているそうです。
第3楽章には亡き母への想いが込められているとのこと。

ブラームスの室内楽作品中でホルンを用いた作品は唯一、この曲とのことです。
ブラームスはロマン的な響きのする楽器、ホルンを少年時代から好み
母親を慰めるためにホルンを吹いた・・・そうです。

初演についても他説があるようですが。
1865年12月7日にカールスルーエにおいて
ブラームス自身のピアノ、他のパートは宮廷楽団のメンバーが担当したとのこと。


第1楽章の始まりの旋律が耳に入った瞬間から惹き付けられてしまいます。
穏やかにそして静かにヴァイオリンが奏でる第1主題。
ホルン、ピアノも牧歌的情緒を漂わせているような穏やかさ。
落ち着きのあるバリリのヴァイオリン。
美しくもあり寂寥感も漂う旋律。
時として顔を出す情熱的な調べ。
このような旋律を聴いていると
ブラームスの室内楽にはやはり長閑な春を連想します。
ですが、この曲の春にはちょっぴり 別れの寂しさ のようなものが
感じられる春でしょうか。
第2主題での暗鬱な趣の中でもヴァイオリンは清明な印象を与えてくれるようです。
静かに終わる第1楽章。

ピアノの忙しげな旋律で始まる第2楽章。
加わるヴァイオリン。
軽快で楽し気でさえあるようです。
ホルンは楽しそうに踊るかのような軽やかさ。
明快さから一転してテンポが遅くなり哀調を帯びた旋律を
奏でるホルンとヴァイオリン。
再び軽快な旋律に戻りピアノは弾み、ホルンもユーモラスに。
ヴァイオリンはのびのびと明るい旋律を。
ホルン、ヴァイオリン、ピアノの楽し気な対話や
活気を感じさせる楽章でしょうか。

第3楽章には亡き母への想いが込められているとの先入観を抱いて
聴いている所為でしょうか 葬送の楽章 のように感じてしまいます。
ピアノが重々しく悲しい歌を歌うかのように楽章が始まり
続くヴァイオリンとホルンも哀調の旋律を。
ヴァイオリンは独りごとを淡々と語り続けているようにも感じます。
静かに呟くように語りかけをするピアノ。
ホルン、ヴァイオリンもゆっくりと悲しげに歌い紡ぐ旋律。
心に染み入る調べです。
次第にヴァイオリンの音が強くなり
重々しい響きを奏でるピアノとホルン。
そして、ゆっくりと消え入るように終わるこの楽章。
ヴァイオリンの音色と調べは強く心の琴線に触れるものがあります。
美しい儚さを湛えているようなこの楽章は心に沁み入り
強く印象に残る楽章になりました。

前章とは対照的な第4楽章。
始まりのピアノの軽快な調べには光明が射しているようです。
すぐに続くヴァイオリンも軽快で明るく
別の表現をするなら、せせこましい第1主題でしょうか。
ホルンのユーモラスな趣に導かれて始まる第2主題には顔が綻ぶようです。
闊達なホルン、ピアノそしてヴァイオリンたち。
3つの楽器が力強く明るく迎える曲の終わり。


録音は古いものですが・・・音の良し悪しなどはまったく気になりません。
作品と演奏の魅力は録音年を凌駕しているように思われます。
ホルン三重奏曲は旋律が耳に入った瞬間から惹き付けられるものがあり
すっかりお気に入りの作品になりました。
バリリのヴァイオリンは肩に力が入ることなく淡々と落ち着いて
心にしみる調べを聴かせてくれるようです。
ホルンのコッホ、ピアノのホレチェクも
感情に溺れる演奏ではなく穏やかに曲想を奏しているようです。
三者は雄弁に何かを訴えかけようとすることなく
均整のとれた自然な演奏には共鳴するものがあり
心に残る作品でありディスクになりました。


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Comment

Re: ホルン・トリオ、良いですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ホルン三重奏曲、本当に良かったです。
今迄、この曲に接することなく過ぎてしまった年月が惜しいと思いますが
出合うことができて幸いでした。
すっかりお気に入りに。
ご紹介をくださり本当にありがとうございました!
クラリネット・ソナタは日を改めて耳を傾けることにしました。

バリリ、コッホ&ホレチェクの演奏しか聴いていないのですが
バリリのヴァイオリンにも、ホレチェクのピアノにも魅了されてしまいました。
burleskeさまがお気に入りのファウスト、メルニコフ&ズヴァールトの演奏でのナチュラル・ホルンの音色に関心を抱きました。
機会がありましたら是非、聴いてみたく思います。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.02/03 19:24分
  • [Edit]

ホルン・トリオ、良いですね

ホルン・トリオはブラームスの室内楽の中ではメロディーがわかりやすくて親しみやすいですよね。
バリリ、コッホ&ホレチェク盤は良いですよね。聴き惚れてしまいますね。
他の演奏では、ファウスト、メルニコフ&ズヴァールト盤がお気に入りです。ズヴァールトのナチュラル・ホルンの音色が独特で良いです。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.02/02 20:44分
  • [Edit]

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