♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.242 J.S.バッハ:「フーガの技法」BWV1080 ミュンヒンガー&シュトゥットガルト室内管弦楽団;エマーソン四重奏団 他

前回、バッハの「音楽の捧げもの」とのカプリング曲で「フーガの技法」を
聴いてみました。
演奏は前回同様、ミュンヒンガーシュトゥットガルト室内管弦楽団です。
また、他の演奏でも聴きたいと思い
エマーソン四重奏団の弦楽四重奏版と
フレットワークの6つのヴィオラ・ダ・ガンバ演奏のディスクを聴いてみました。
好奇心を強く抱いたフレットワークの演奏を一番先に聴いたのですが
長らく保留状態が続いていた「フーガの技法」です。

                   フーガの技法800×
              1751年初版のタイトルページ
                       

フーガの技法」の着手は1747年後半、バッハ62歳のときになるそうです。
「音楽の捧げもの」でフリードリヒ2世が出したテーマにより
一つのテーマをいろいろに使い多くの曲をまとめることに
バッハは興味を持ったとのことです。
「音楽の捧げもの」が完成し、直ちにこの作品を書き始めたそうです。

バッハはこの曲集の製版には携わったそうですが
出版に携わることができずに亡くなってしまったとのことです。
バッハの子息のフリーデマンは
急いで出版したにも関わらずに曲集の売れ行きは皆無に近かったそうで
慌てたフリーデマンは手を尽くしたものの
銅板を地金の値段で売り飛ばして結着を付けたとのことです。


         242フーガの技法Anfang des Contrapunctus I)
                      コントラプンクトゥス 1


前回の「音楽の捧げもの」と同様に
アンナ・マグダレーナ・バッハ著「バッハの思い出」(山下肇訳、講談社学術文庫)より
フーガの技法についての記述を引用させていただきます。
また、また長くなりそうです。

「この作品(「音楽の捧げもの」)に続くものとして、おそらくこれによって刺激されたためでございましょうか、ゼバスティアンはフーガの特別な大家として、その音楽生活の輝かしい王冠でもある、比類のない『フーガの技法』を書きました。
それはもう、わたくしごときのとやかくあげつらい説明などすることお許されない、深い学問的業績でございます。
 けれども、わたくしはゼバスティアンが友人とこの作品について話しておりますとき、よく傾聴し得おりましたので、これの意義と価値はよく承知しております。
この作の礼讃者の人は、あるとき『実際に有益な卓越した作品だ』と言い、また他の一人は、『この、フーガの技法 という作品は、現代の一般には高級すぎるものだ』と申しました。
この『フーガの技法』は、ゼバスティアンが音楽の形式で書いたあらゆる作品の中でも最もすばらしいものですが、そこに書かれている天才と霊感と知識と能力の渾然たる強大な蘊蓄は、よほど練達の音楽家でなければ、すべてを見抜くことのできないほどのもので、事実この作品はそれほどに学問的なものでございます。
 この作品の基調と気分は、厳粛な、宗教的なものです。
ゼバスティアンは一生の間そうであったのですが、死に近づくにつれて、ますますこの深い地金は彼の人柄にはっきり現れてきました。
よく彼はルッターの言葉をひいて
『音楽はこよなき慰めなり。そは心を爽快にし、平和に憩わしむ』と
申しておりましたが、
彼ほどにこの言葉の真理であることを実証し、また自ら深く感じていた人もありますまい。
 彼は死の近づくのを聞きつけながら、なお『フーガの技法』の仕事に従っておりました。
彼がこの世のあらゆる仕事から免れて天に召されました時には、すでにこの大部分が彼の監督下で銅板にに刻まれておりました。
銅版の仕事は彼がいなくても完成されましたが、編者のうっかりした不注意や怠慢のために不完全なものもできました。
『フーガの技法』とは縁もゆかりもない、大変長くて未完成の優秀なフーガがその一例ですが、それもゼバスティアンが亡くなって自ら完成できなかったばかりに起こったことです。
このフーガは特別不思議な魅力をもっており、またゼバスティアンの名字バッハBach の4文字が、譜として弾いてみて一つのメロディを生むことを発見しているだけに、なおさら面白いのでございます。
私たちがみなこのことを発見しましても、ただこのメロディの名前を冠した人が音楽において何を意味していたかということを考えるばかりでございましょう。
この音符のメロディを、彼はこのフーガの3つの主題の最後のところで利用しておりますが、このすばらしい仕事を完成するだけの時間はもはや彼に与えられなかったのでございます。
 幾世紀にもわたって音楽と結ばれ、ゼバスティアンに至って大輪の花を開いた、このバッハという名前の文字に、対位法的な曲を付することに興味を持って、ゼバスティアンはこのフーガを書いたのでしたが、それはまた、彼がこれまで全力を尽くして愛してきたこの芸術に対する最後の貢献でもあったのでした。(略)」

マグダレーナが綴るバッハの人生の旅路の終わりを読みつつ
涙腺が緩みかけてしまいます。
バッハの音楽とともにバッハの人となり、にも惹かれ始めました。


さて、今回、3種の演奏を聴き
ミュンヒンガーのオーケストラ版とエマーソン四重奏団の演奏に惹かれます。
作品の中で印象に残るものは第8曲の3声による3主題のフーガで
興味深く聴いています。

                     
                「フーガの技法」フレットワーク

一番初めに聴いたフレットワーク。
6つのビオラ・ダ・ガンバでの演奏とのことで好奇心を抱いて入手したのですが。
最終フーガは未完のままの演奏とのことです。
購入者のレヴューを読むとすべてが高評価なのですが
私にとってはあまり変化がなく、単調な印象を受けてしまいました。
この時期の気候の良さに聴いていてついウトウトと・・・。
ということは耳に心地よい演奏との証なのでしょうか。


                241バッハ;「音楽の捧げもの」ミュンヒンガー

                  カール・ミュンヒンガー指揮
                  シュトゥットガルト室内管弦楽団
                      (録音:195年)

ミュンヒンガーシュトゥットガルト室内管弦楽団では
「音楽の捧げもの」と同様に格調高く、時には厳しくも
この作品の音楽美を感じさせられるようです。



                「フーガの技法:エマーソン四重奏団
                
                    エマーソン四重奏団
             (録音:2003年1月27日-2月4日 ニューヨーク)

エマーソン四重奏団もまた耳を奪われる演奏を聴かせてくれます。
明瞭な旋律、溌剌とした音の運びには
厳粛でありながらも清々しい趣が漂っているようです。

不思議な魅力を秘めた「フーガの技法」
飽きることなく耳を傾けている今宵です。

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Comment

Re: エマーソン盤は僕もお気に入りです

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

エマーソンの演奏は、やはりお気に入りなのですね。
良いですよね、エマーソンは。
ミュンヒンガー盤とともにお気に入りです。
オルガンでの演奏も良さそうですね。
フレットワークの演奏を聴いていて、時々、オルガン演奏のようにも聞こえてしまいました。
でも、ヴィオラ・ダ・ガンバがオルガン演奏のように聞えることなどないですよね?

コメントを拝読させていただきベルリン古楽アカデミーの「フーガの技法」にもかなり関心が湧いてきました。
>《フーガの技法》は使用楽器の違いを聴き比べるのも楽しいですね。
この作品も気に入りましたので私もいろいろな使用楽器での演奏を聴いてみたくなりました。
ベルリン古楽アカデミーは是非、聴いてみたいと思います。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.05/20 19:39分
  • [Edit]

エマーソン盤は僕もお気に入りです

エマーソンの《フーガの技法》は僕もお気に入りです。
明瞭で美しく、堅苦しくならないのが良いですね。
ヴァルヒャのオルガンでの演奏も厳粛で格調高くて、気に入っています。
他には、ベルリン古楽アカデミーが、フーガごとにチェンバロ、弦楽合奏、管楽合奏などと器楽編成を変えて演奏していて面白いです。
《フーガの技法》は使用楽器の違いを聴き比べるのも楽しいですね。






























































































































































































































































































  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.05/19 19:09分
  • [Edit]

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