♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.240 ブラームス:「交響曲第2番」 by アバド&ベルリン・フィル

前回、ブラームスのセレナード第2番を
アバドベルリン・フィルで聴きアバドの軌跡を辿ってみたくなり
ブラームス交響曲第2番を聴いてみました。
アバドのザ・シンフォニー・エディションからです。
今日はアバドの軌跡を辿るシリーズ第1弾? になるのでしょうか。


            クラウディオ・アバド:ザ・シンフォニー・エディションより
                    ブラームス交響曲第2番


                  240:クラウディオ・アバド ザ・シンフォニー・エディション

                          (収録曲)
             
                    アルト・ラプソディ
                    交響曲第2番:ニ長調 作品73

                    クラウディオ・アバド指揮
                    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

                        (録音:1988年9月)


           第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ ニ長調 4分の3拍子
           第2楽章 アダージョ・ノン・トロッポ ロ長調 4分の4拍子
           第3楽章 アレグレット・グラツィオーソ(クアジ・アンダンティーノ)
                              ト長調 4分の3拍子
           第4楽章 アレグロ・コン・スピーリト ニ長調 2分の2拍子



作曲は1877年に
交響曲第1番を書き上げて間もなく着手したそうです。
1877年7月にヴェルター湖畔の静かな森に包まれたペルチャッハにて着手し
同年の9月にバーデン・バーデンの近くのリヒテンタールで完成したとのことです。
過日の記述と重複するかと思いますが
ペルチャッハの風光明媚さにブラームス
 
  「ここは最高に滑らしい。湖と森、その向こうには
   蒼い山並みと煌めく純白の雪」

と、感激をしたとのことです。
 
1877年から79年までに、夏を3回ペルチャッハで過ごし
鄙びた美しさを心ゆくまで楽しみ創作の筆を進めたとのことです。
交響曲第2番はべルチャッハ滞在の最大の収穫、とのこと。
ブラームスにとっては例外的な僅か4ヶ月足らずの速さで完成したそうです。

ブラームス伝の著者、二ーマンは
この曲をブラームスの「田園交響曲」と見立てたそうです。
但し、ベートーヴェンの田園交響曲のような自然描写はなく
田園を賛美しているわけでもなく
ただ、温かく喜ばしい気分に富んでいるというだけ、とのこと。
田園的な楽しさは曲を書いた場所のペルチャッハやリヒテンタールの
静かな田舎の風光に影響されていると推測されるようです。

初演は1877年12月30日、ウィーンでフィルハーモニーの第4回演奏会において
ハンス・リヒターの指揮で行われたそうです。


この作品の第2楽章以下の始めに記述されている門馬直美氏の解説が
印象に残りましたので引用を。

第2楽章については
「この楽章はだ1楽章の喜ばしさに対して起した疑問である。
 作曲者はここで、この喜びがいつまで続くかと自分に問い、
 孤独の寂しさに沈む。
 然し、それは疑惑を誇張したり寂しさに泣いたりするようなことなく、
 寧ろ心をできるだけ抑えて、平気を装っているのであるが、
 それだけにそこに漂ううら侘しさは胸に迫るものがある。」

第3楽章については
「第2楽章で深い思いに沈んだ作曲者は第3楽章では無邪気に楽しく喜ぶ。」

第4楽章については
「第3楽章で慎ましく喜んだ作曲者は、それだけでは満足できなくなって
 最終楽章では存分に歓呼する」



ゆったりと始まる第1楽章。
この楽章についてクレッチマールは
「沈みゆく太陽が崇高で真剣な光を投じる楽しい風景」と評したそうです。
チェロの重厚な響き
そして木管楽器たちもゆったりと奏でる第1主題。
静かに刻まれる調べ。
柔和で美しく郷愁を感じさせるような旋律に惹かれます。
この主題を聴き嘗て第2番を聴いた時の忘れかけていた想い出が甦るようです。
懐かしい心の古里に誘ってくれるような調べが心に染み入ります。
柔和さから次第に高揚するかのような旋律も束の間
再び優しい調べに。
明るい喜びが感じられる反面
対照的に仄暗い趣を帯びた一抹の寂寥感も漂っているようです。
喜びや希望、寂寥感などが微妙に入り混じった楽章でしょうか。

チェロで始まる第2楽章。
美しく荘重な趣も感じられます。
寂寥感が漂う重々しさも。
第2主題が現れ木管楽器が奏する愛らしく明るい旋律に心が和むようです。
再び寂しさが顔を出すようで、それが次第に高揚感を伴うように。
一転して第3主題の出現で静かな調べに。
前楽章同様に多々の感情が混合した楽章でしょうか。
一貫してチェロからは重々しく寂しく暗い想いが感じられるようです。
消え入るように終わるこの楽章。

第3楽章は旋律が親しみやすいとのことで
初演当時から人気がありアンコールされることが多かったそうです。
中心主題のオーボエの素朴で親しみが感じられる軽やかな旋律に始まるこの楽章。
弦のピツィカートに乗ってオーボエは穏やかに。
急転して速度を速めて弦の目まぐるしく踊るような旋律。
現れる木管との楽しげな語り合い。
親しみのある主題が現れると
旧友に出逢ったかのような懐かしい想いになります。
懐かしい想いに浸りつつ耳を傾けているるうちに
静かに迎える楽章の終わり。

第4楽章の開始は柔和な趣で始まるものの
それも束の間。
全合奏で歓喜を歌い上げるかのように。
力強く足踏みをして喜びを謳歌している姿のように思い浮かびます。
次に現れる第2主題は穏やかに始まるものの
この主題もまた全合奏になり歓喜の歌声に。
一瞬ティンパニとトランペットが加わり輝かしい喜びに。
「静」と「歓喜」が交互に姿を現すような楽章。
冷静さと活き活きとして力強い歓喜が混在しているような楽章でしょうか。
翳りのない闊達な旋律には力強い生命力を感じます。
人生、花盛り・・・のように終わるこの曲。


初めてアバドで聴いたブラームスの交響曲第2番。
アバドがベルリン・フィルの芸術監督に就任する前後に録音されたものだそうです。
アバド&ベルリン・フィルのブラームスのセレナード第2番でも感じたことですが
この曲でも楽想が豊かに伝わってくる演奏のように感じられました。
決して感情過多になることなく
温もりようなものが感じられる演奏でしょうか。
第4楽章では一気呵成に漲るような演奏に息を呑み。
曲が終了した時には素晴らしさに溜め息をついてしまいました。

過日、ブログ仲間の御方の記事を拝読させていただき求めた
クーべリック&ウィーン・フィルの演奏でも聴いてみました。
こちらもアバド同様にお気に入りの演奏になりました。

アバドの軌跡を辿りたい・・・との想いを抱き
アバド・ザ・シンフォニー・エディションを求めて第1歩を踏み出し始めました。
このBOXセットで淡い期待をしているのがマーラー交響曲全集です。
初めて手にするマーラーの交響曲全集になります。
いまだに苦手意識を拭いきれないマーラー。
一度はマーラーの作品の鑑賞を諦めたものでした。
が、やはり諦めきれず。
期待を抱いておりますが、どうなることでしょうか。


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Comment

Re: アバドのブラームスもマーラーもお気に入りです

burlskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

アバドの演奏するブラームスの交響曲第2番、本当に良いですね。
まだ第2番だけしか聴いていなくて、お気に入りの第1番他も聴いてみたいのですが。
聴いてみたく思う曲ばかりで、追い付きません。

burleskeさまがアバド追悼としてモールァルトの交響曲集をおとりあげになられていらっしゃった記事が心に残って、聴いてみたい演奏でした。
こちらの、アバドのシンフォニー・エディションでやっと聴くことができました。
昨日、初めてモーツァルトの交響曲第39.40番を聴いてみました。
オーケストラ・モーツァルトはピリオド・アプローチとのことで
聴き慣れたお気に入りの第40番も今迄聴いた演奏とは違い
小ぶり(?)な感じもしましたが、スッキリしていて爽やかな感じで良いですね。

肝心のマーラー・・・楽しみ半分、気後れ半分で、まだ聴いていないのですが。
> アバドのマーラーは響きが美しくて、あまりアクが強くないので、馴染みやすいかもしれませんね。
とのコメントを拝読して、楽しみになってきました。
このBOXの収録曲のすべてが興味津々です。
burleskeさまの記事を拝読していなかったら、このBOXを求めることなく未だ迷っていたかと思います。
素晴らしいディスクたちに出合えたようです。ありがとうございます。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.05/06 19:55分
  • [Edit]

アバドのブラームスもマーラーもお気に入りです

アバドは知的ですが明るく温かみもある所が良いですね。
このブラームスの第2番は僕もお気に入りの演奏です。

アバドのマーラーは響きが美しくて、あまりアクが強くないので、馴染みやすいかもしれませんね。
アバド・シンフォニー・エディションに収録されているマーラーの全集はベルリン・フィルとのもののようですが、それ以前にシカゴ響とウィーン・フィルで録音したマーラーの演奏の方がアバドらしくて面白いかも知れません。
演奏の完成度や円熟味と言う点ではベルリン・フィルとの方が上だと思われますけど。
僕はどちらの演奏も気に入っています。
アバド&ベルリン・フィルのマーラー、気に入って頂けますでしょうか?
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.05/05 20:07分
  • [Edit]

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