♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.251 J.S.バッハ:「イギリス組曲」(全6曲) by グールド

兼ねてから気になっていたJ.S.バッハの「イギリス組曲」。
私にとってはバッハの音楽がまだまだ敷居の高い時に
イギリス組曲」の第3番を聴きたくディスクを求めたのは一昔以上前です。
レオンハルのチェンバロ演奏でした。
聴いてみたかった第3番でしたが当時は聴いても・・・???
第3番以外の5曲に対しても・・・??? ばかり。
まったく曲の良さも理解することができず
感性を動かされることもなく
印象に残るものがない作品でした。

さて、バッハにやっとやっと目覚めた昨今。
一曲でも多くバッハの作品を聴いてみたい
できるならすべての作品(宗教曲は例外)を聴いてみたい
と望むようになったこの頃。
バッハの音楽が流れない日は一日たりともない昨今に。

改めて聴き直してみたくなった「イギリス組曲」。
レオンハルト以外でこの作品のディスクで手元にあるのは
唯一、グールドバッハ・エディションに収録されている演奏です。
グールドのピアノで聴いてみました。

初めてこの曲を聴いていから長い年月を経て
やはり、「バッハは良いな~」と
独り言をしている「イギリス組曲」になりました。


              グレン・グールド~バッハ・エディションより
                    「イギリス組曲」全6曲


                250イギリス組曲:グレン・グールド~バッハ・エディション


                  イギリス組曲第1番 BWV 806
                  イギリス組曲第2番 BWV 807
                  イギリス組曲第3番 BWV 808
                  イギリス組曲第4番 BWV 809
                  イギリス組曲第5番 BWV 810
                  イギリス組曲第6番 BWV 811
 
                     グレン・グールド(P)

                 (録音:1971,73-76年 トロント
                     イートンズ・オーディトリアム)


6曲のクラヴィーア用に書かれた「イギリス組曲」の
作曲時期に関しては明確には分からないそうですが
1717年から1723年のケーテン時代のうちで
1772年以前とのことだそうです。

「イギリス組曲」との呼称はバッハ自身が付けたものではなく
18世紀の終わりに与えられた名称とのことです。
命名の由来については不明だそうですが
明瞭な事として門馬直美氏は次の点を挙げていらっしゃいます。

①バッハのクラヴィーアの組曲としては珍しく各組曲の始めに
 当時のイギリスの組曲の様式に従い前奏曲が置かれている
②ヘンデルがイギリス滞在中の1720年に書いた「組曲」イ長調と
 バッハの「第1番」イ長調とが同じ調性であり
 始めに前奏曲を持つことの他に類似性を示していること
③バッハの第1番の曲の前奏曲がイギリスの作曲家パーセルのトッカータ
 及びイギリスで活躍していたフランスの作曲家デュポールのジーグの主題と
 それぞれ同一の主題を使用していること
④「イギリス組曲」が「フランス組曲」その他と比べて規模が大きく壮大で
 感情的にも徹底しており、フランス的或いはイタリア的よりもイギリス的で
 同時にドイツ的な傾向を持っていることなどが認められる

尚、この組曲は或るイギリス人の注文により作曲されたとも言われているそうで
バッハの息子、クリスティアン・バッハの写譜にも
そのように記されているとのことです。


「イギリス組曲」の一曲一曲が魅力的であり
気に入った曲を挙げることに迷うばかりです。
敢えて挙げるとすれば 第1番、2番、6番 になるでしょうか。
最初と最後、第1番と第6番だけに絞り込んでの感想を。


第1番:イ長調 BWV806
プレリュードの穏やかな調べに聴き始めた瞬間から耳を欹ててしまいます。
昔、聴いた時にはまったく素通りをしてしまったものですが。
次のアルマンドでは華やかな調べに変身。
続くクーラントでますます惹き込まれます。
このクーラントには第1と第2の2つがあるそうです。
第2のクーラントは第1よりも装飾が豊かで華やかとのこと。
演奏をする際には演奏者の意志で第1、第2の
どちらか一つのクーラントを演奏をしても良いそうです。
グールドは第1と第2の両方を演奏しているようです。
グールドの演奏で聴くクーラントは愛らしく感じられます。
素朴な印象も受け親しみを抱きます。
ホッと和ませてくれる調べとして響いてくるようです。
次のドゥブルも第1と第2があるとのことです。
ドゥブルの第1と第2はクーラント第2の変奏になっているとのこと。
ドゥブルはクーラント第2を演奏した場合にはドゥブルも2つのうち
どちらか1つだけ演奏しても良いという説があるとのこと。
因みにバッハはドゥブル第1、第2の後にクーラントの第1を
再び演奏したそうです。
グールドはドゥブルも第1、第2を演奏。
クーラント第2の変奏とのことでドゥブルもクーラント同様に
愛らしく親しみを感じます。
この第1番のクーラントとドゥブルを聴き
すっかり「イギリス組曲」に魅了されてしまいました。
続くサラバンド
クーラントとドゥブルの趣から一転して
サラバンドらしく厳かな調べに。
ピアノが朴訥として呟いているかのような印象を受けます。
お気に入りのサラバンドです。
バッハはこの旋律を後に「クリスマス・オラトリオ」の子守唄にも使用したそうです。
次に来るブーレ。
このブーレも第1と第2の2つがあるとのことです。
ともに軽快で明るく活気を感じさせられます。
曲の締め括りのジーグ
陽気な雰囲気を感じるジーグです。
右手と左手のパートが愉快な会話をしているような趣を感じるようです。


第6番:二短調 BWV811
静かに始まるプレリュード。
物想いに耽るかのような趣が漂い
その調べと共に心に多種の想いが浮かんでは消えて行くようです。
惹かれる調べです。
途中から速度がアレグロになり軽快で生き生きとし
流麗さも漂っているかのようです。
続くアルマンドは2つの主題を持つとのことです。
分散和音と哀愁のある旋律が印象的なアルマンド
次のクーラントでは恰も呟いているような右手パートがとても印象的。
そして次のサラバンドでは即興的な印象も受けます。
続くドゥブルはサラバンドの和声を維持し
音符を加えたようなものになっているそうです。
淡々と呟いているような調べに惹かれるものがあります。
次に続くガヴォット。
このガボットには第1と第2があるそうです。
ガヴォット第1は主調の二短調で
ガヴォット第2は同じく主調のニ長調になっているとのこと。
ガヴォット第1からは素朴な印象
対照的に第2では生き生きした趣が。
何かのテーマソングだったのでしょうか。
耳に馴染んでいるような旋律。
親しみやすく素朴で愛らしい歌のようです。
口ずさみたくなる親しみを感じます。
ともにお気に入りのガヴォットになりました。
最後のジーグ
トッカータ的な面を持つジーグとのことで
6つの組曲の中で最も印象的なものがあります。
各曲を繰り返し聴くうちに次第に心を大きく占領し始めてきた第6番。
この第6番が最もお気に入りになってきました。


グールドのピアノから伝わる愛らしさ。
愛らしく素朴な「イギリス組曲」でしょうか。
どの曲も多種多様な歌を感じさせてくれる演奏かと思います。

「イギリス組曲」の第1番にすっかり魅了され
6曲を聴いているひと時は時間が穏やかに流れ行くようです。
繰り返し聴いていても飽きない魅力。
聴き込めば聴き込むほどに惹き込まれる魅力ある音楽。
それが現在の私にとってはJ.S.バッハの音楽でしょうか。

「フランス組曲」の全曲(P.ガブリーロフ)を最近聴き
お気に入りになりました。
続いて十数年振りに聴き直してみた「イギリス組曲」も
愛すべきバッハの音楽の一つに仲間入りをしました。

お気に入りの「フランス組曲」と「イギリス組曲」。
でも、やっぱり 「フランス組曲」の方が・・・好き、です。

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Comment

Re: やはりバッハの鍵盤作品はピアノの方が・・・

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

レオンハルト盤で「イギリス組曲」お持ちだったのですね。
> どうもバッハの鍵盤作品はチェンバロで聴くよりピアノで聴く方が馴染みやすいみたいです。
そうだったんですね。
「平均律」も「イギリス組曲」も初めて聴いたのがチェンバロでした。
「平均律」など挫折、挫折の繰り返しで・・・。
ピアノで初めて「平均律」を聴いてからは激変しました。
burleskeさまが仰る通り、ピアノで聴く方が馴染みやすい、ということを実感しました。

「イギリス組曲」もヒューイット盤をお持ちとのこと。
ヒューイットでは「平均律」も聴きたいと思いつつ・・・。
コメントを拝読させていただきリヒテルの「平均律」には強く感銘を受けたこともあり
「イギリス組曲」も是非、聴いてみたく思います。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.07/22 19:36分
  • [Edit]

やはりバッハの鍵盤作品はピアノの方が・・・

「イギリス組曲」、僕もレオンハルト盤とグールド盤持っていますが、やはりグールド盤の方が聴いていて面白く感じますね。
どうもバッハの鍵盤作品はチェンバロで聴くよりピアノで聴く方が馴染みやすいみたいです。
「イギリス組曲」全曲では、他にヒューイット盤も持っていますが、これもなかなか素敵な演奏だと思いますよ。
あと、リヒテルで第3,4,6番を持っているのですが、これも良いですね。「平均律」もそうですが、リヒテルのバッハには独特の魅力がありますね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.07/21 20:09分
  • [Edit]

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