2014.07/12(Sat)

Op.250 モーツァルト:「セレナード第13番;アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 by ターリヒ四重奏団

つい先日、ブログ仲間の御方の記事を拝読させていただき
今年はターリヒ四重奏団結成50周年であり
その記念盤が発売されていることを知りました。
50周年記念盤の一枚から
カリヴォダの弦楽四重奏曲をお取り挙げになられていらっしゃいました。
初めてカリヴォダという作曲家を知ることができました。

ターリヒ四重奏団結成50周年記念盤には食指が動くものが多くありました。
特にモーツァルトセレナード第13番には懐かしさが。
カリヴォダとともにモーツァルトも入手してみました。
懐かしい作品であり懐かしい想い出の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。

あまりにも有名なモーツァルトの曲。
今迄、オーケストラで聴く機会が多く
初めて私宅に来たのはワルター&コロンビア交響楽団のLPでした。
このLPも昔々のことで思い出深い一枚です。
豊かな音に魅了されたものでした。
音楽を聴く、と言うよりも音を聴いて楽しんでいたような。
確かワルター盤では5楽章構成だったとの記憶があるのですが・・・。

さて、今回はターリヒ四重奏団
初めて弦楽四重奏団で聴く「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。
期待以上の演奏でお気に入りになりました。

                 モーツァルトセレナード第13番
                「アイネ・クライネ・ナハトムジーク
                          by
                      ターリヒ四重奏団


                250モーツァルト;「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」ターリヒ

                        (収録曲)
                       モーツァルト

                セレナード第13番 
                      「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525
                アダージョとフーガ ハ短調 K.546
                ディヴェルティメント ニ長調 K.136
                ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137
                ディヴェルティメント ヘ長調 K.138                          

                   (ターリヒ四重奏団メンバー)

                 ペートル・メシエルール(1st.Vn)
                 ウラディミール・ブカチュ(2nd.Vn)
                 ヤン・ターリヒ・シニア(Vla)
                 エヴジェン・ラッタイ(vc)

                     (録音:1977年6月)

            第1楽章 アレグロ ト長調 4分の4拍子
            第2楽章ロマンツェ アンダンテ ハ長調 2分の2拍子
            第3楽章 メヌエット アレグレット ト長調 4分の3拍子
            第4楽章 ロンド アレグロ ト長調 2分の2拍子


曲の完成は1787年8月10日とのことですので
モーツァルト31歳でしょうか。
前年の1786年5月にブルク劇場で初演された「フィガロの結婚」の成功により
1787年にプラハに招かれたそうです。
5月28日にはモーツァルトの父が死去したとのこと。
10月には「ドン・ジョヴァン二」がプラハで初演され大成功を収めたそうです。
グルックの死に伴ってモーツァルトに宮廷作曲家の称号が与えられた年でも
あったそうです。
因みに翌年の1788年には
6月に交響曲第39番
7月に交響曲第40番
8月に交響曲第41番が完成したとのことです。

セレナード第13番はオペラ「ドン・ジョヴァン二」第2幕の作曲に
取り掛かっていた頃に完成されたそうです。
作曲の経緯については不明だそうですが
この曲は他のセレナードと同様に何かの機会のために
作曲されたものと推定されるとのことです。

標題の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は
モーツァルトの自作品目録の記載に由来するとのことです。
モーツァルトの死後出版された初版では
ドイツ語の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」という標題を用いずに
セレナード」となっているとのことです。

楽章構成についてですが
モーツァルトの自作品目録には
「アレグロ、メヌエットとトリオ、ロマンツェ、メヌエットとトリオ、フィナーレからなる」と
記述されているとのことです。
作曲時には「アレグロ」と「ロマンツェ」の間に「メヌエットとトリオ」を置き
セレナードの原則通りの5楽章構成をとっていたものと思われるそうです。
また、モーツァルトが自筆譜に付した枚数番号から
自筆譜は本来8枚からなるものであったそうですが
その後、初版の時にはすでに第3枚目が失われたしまったことが
明らかになったとのこと。
この消失した部分にもう1つの「メヌエットとトリオ」が書かれていたと
推定されるそうです。

出版は1827年頃
楽器編成はヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。
尚、編成については各パート1名による弦楽五重奏 或いは
各パート複数の弦楽合奏なのかは明らかではないとの記述も目に付きました。

  250モーツァルト、セレナード第13番自筆譜
                  モーツァルトの自筆

第1楽章の曲が流れ出した途端に感じる楽しい爽快さ。
第1主題は対照的な2つの部分から成るそうです。
前半は分散和音を素材とし、後半はトリルの装飾。
この第1主題を構成している素材は曲全体を構成している主要なものであり
全楽章を通して活躍している、とのことです。
楽しく力強い曲の始まりです。
ターリヒ四重奏団の音の厚さとでも言うのでしょうか
重量感を感じます。
演奏はあくまで爽やかでスッキリしているようです。

穏やかで流麗なヴァイオリンの調べで始まる第2楽章。
中間部になり小刻みに奏でられる旋律には
今までの流麗さが失せ緊張を帯びた趣が。
やがて緊張感から解放されるように冒頭の主題に。
再び戻る穏やかな弦たちの会話。
会話が静かに、そして囁くようになり
迎える第2楽章の終わり。

愛らしく明快なリズムで始まる第3楽章。
ヴァイオリンが歌い出す優しく美しい歌。
漂う優雅な趣はまるで夢を見ているかのように感じられるようです。
短い演奏時間ながらも心に寛ぎと和みをもたらしてくれる愛らしい楽章。

アレグロの速い旋律で始まる第4楽章。
第1楽章のように爽快で生き生きとした息吹きを感じさせれます。
ロンド主題も愛らしく軽やかに踊るかのような調べ。
切り刻むようなチェロのリズムが印象的です。
闊達な印象で締めくくられる終曲。


オーケストラの演奏で耳に焼き付いているセレナード第13番。
ターリヒ四重奏団の演奏に耳を傾け
馴染み親しんでいた「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が
変身をしたかのように耳に届いてきました。
今迄以上に愛らしさ、爽やかさ、そして親しみが感じられるようです。
あまりにも耳に馴染み過ぎていた曲。
それとなく耳を傾けてしまうことが多かった曲ですが
新たな「音楽」に出合えたような喜びも感じています。

この演奏を聴きつつターリヒ四重奏団にも惹かれるようになりました。
ブログ仲間の御方々の記事を通して
いろいろな作品やディスクを知り
改めてブログの存在に感謝の気持ちを抱いています。

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タグ : モーツァルト セレナード アイネ・クライネ・ナハトムジーク ターリヒ四重奏団

19:58  |  モーツァルト  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●Re: やっぱり「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は良いですねぇ

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

burleskeさまの記事を拝読させていただきターリヒ四重奏団で
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴ことができました。
四重奏での演奏がお気に入りになりました。
じっくりと聴かせてくれる、そのような演奏のようにも感じられました。

> ポピュラー名曲すぎて、いまさら聴くのが気恥ずかしいような気もしますが
そうですよねぇ。ベートーヴェンの交響曲第5番のような気恥かしさかも、ですね。
今回、じっくり耳を傾けてみて、本当に良い曲だと認識を新たにしました。
本当に、名曲、ですね。

あと、ターリヒ四重奏団でのカリヴォダの弦楽四重奏曲ですが
第3番も気に入りました。
ターリヒ四重奏団の結成50周年盤 及び
知らなかった作曲家カリヴォダの作品に出合うことができたのも
burleskeさまの記事のお陰です。
ありがとうございました。
lumino | 2014.07.14(月) 20:07 | URL | コメント編集

●やっぱり「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は良いですねぇ

ターリヒQ、気に入っていただけたみたいで、なによりです。
この「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、良いですよねぇ。
弦楽合奏も良いですが、四重奏版で聴くと新鮮な感じがしますね。
四重奏版の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は他にアマデウスSQ盤もお気に入りです。
弦楽合奏だと、やはりワルターとかベームとか往年の巨匠の演奏が良いですね。
ポピュラー名曲すぎて、いまさら聴くのが気恥ずかしいような気もしますが、改めて聴くと、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」って名曲ですよねぇ。
burleske | 2014.07.13(日) 20:45 | URL | コメント編集

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