♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.254 ブラームス:「眠りの精」 by エーリッヒ・クンツ;パウリク&ウィーン国立歌劇場管弦楽団

69回目の原爆忌が廻ってきました。
8月6日 広島 午前8時15分
8月9日 長崎 午前11時2分
いろいろな思いが渦巻いています。
言葉にできるのは、ただ一言。 
祈り。

とてもとても懐かしいエーリッヒ・クンツです。
クンツが歌う「ドイツ愛唱歌集」。
しばしば耳する有名な曲や、初めて聴く曲など
一曲一曲にクンツの多彩な魅力が集結したディスクのように思われます。

こちらのディスクより
過日はシューベルトの「笑いと涙」を取り上げましたが
今日はブラームスの「眠りの精」を中心に。
2曲収録されているブラームスの曲では「セレナード」も
軽やかで明るく耳を奪われています。

中古で求めたこのディスク。515円也、でした。
エーリッヒ・クンツの名前が目に留まり
懐かしさから収録曲目を確認せずに即、求めてしまいました。

素晴らしいディスクだと思っているのですが
どのショップ・サイトを見ても現在は取り扱いがなく残念に思います。
今年、出合ったディスクでは一番の宝物になりそうです。
毎夜、毎夜、耳を傾ける時間が一日のうちで極上のひと時です。


               エーリッヒ・クンツ:ドイツ愛唱歌集より
                    ブラームス:「眠りの精


                252シューベルト「笑いと涙」エーリッヒ・クンツ

                        (収録曲)                   

                 1 シューマン:二人のてき弾兵
                 2 ブラームス眠りの精
                 3 シューベルト:笑いと涙
                 4 リスト:愛の夢
                 5 レーガー:マリアの子守歌
                 6 シューベルト:音楽に寄す
                 7 シューマン:くるみの木
                 8 ベートーヴェン:自然における神の栄光
                 9 ジルヒャー:ローレライ
                10 リスト:ローレライ
                11 モーツァルト:すみれ
                12 ベートーヴェン: 君を愛す
                13 ヴォルフ:主顕祭
                14 ヴォルフ: 眠れる幼な児イエス
                15 ブラームス:セレナーデ
                16 シューベルト:シルヴィアに寄す

                   エーリッヒ・クンツ(Bar)
                   アントン・パウリク指揮
                   ウィーン国立歌劇場管弦楽団
                   (オーケストラ編曲:ロベルト・ショールム)



ブラームスの「眠りの精」は
1858年に発表、出版された4節の有節歌曲とのことです。
ブラームスがシューマンの子供たちに捧げた曲だそうです。

              254ブラームス「眠りの精」Die Kinder der Schumanns,
               (シューマンの子供達 1853年の写真
               左からルートヴィヒ、エリーゼ、フェリックス、
               マリー、フェルディナンド、ユージェニー)


旋律は元来、カトリック教会の古いクリスマス聖歌に基づいているそうです。
この聖歌が大衆に愛好され民謡化したとのこと。
ドイツの作家、詩人、作曲家そして民謡研究者でもあった
アントン・ツッカールマーリオがこの聖歌を改訂し
自己の曲集である「ドイツ民謡集」に収めたとのことです。

          235ブラームス「眠りの精」Anton Wilhelm Florentin von Zuccalmaglio
            Anton Wilhelm Florentin von Zuccalmaglio
                (1803年4月12日-1869年3月23日)


ブラームスはツッカールマーリオの「ドイツ民謡集」から旋律を取り
童謡風にピアノ伴奏を付けたもので
「ピアノ伴奏をもつ民謡童話集」の第4番が
この「眠りの精」とのことです。

眠りの精というのは就寝前の子供の眼に砂を振り撒いて
子供を眠くするという伝説から由来しているそうです。
直訳では「砂の小人」に意味になるとのこと。


              254ブラームス「眠りの精」Erich Kunz
                       Erich Kunz
               (1909年5月20日 - 1995年9月8日)  

ウィーン生まれのオペラ歌手エーリッヒ・クンツ
モーツァルトを得意とするそうで
「フィガロの結婚」のフィガロ
「魔笛」のパパゲーノ
などのブッファ役が当たり芸になっているそうです。

こちらのディスクでは本来のピアノ伴奏ではなく
オーケストラ伴奏で一味違うものを感じます。
西野茂雄氏は解説に次のように記述されています。

「彼(クンツ)は民謡的なものと芸術歌曲との接点に立って
歌曲をより身近なものにすることに大きな関心を持っているように見える。
伴奏をオーケストラにすることによって曲の持つ情感を色彩的に強化しているのも
その目的に沿ったものであろう。」

「眠りの精」は4節の民謡詩とのことですが
クンツは第2節をカットして歌っているようです。

とにかく愛らしい曲。
クンツの歌声も温もりがあり優しく、優しく。
  「眠りの精」って、こんなに良い曲だった?と
心の中で呟きなが耳を傾け
あまりにも優しい調べ、歌声に意味もなく(?)涙ぐみそうになってしまいます。

もう一曲収録されているブラームスの歌曲「セレナード」作品106-1。
1886年、クーグラーの詩に付曲されたものだそうです。
軽やかで爽やかな曲。
「眠りの精」とともにお気に入りになりました。

収録曲、一曲一曲が心に残ります。
1曲目のシューマンの「二人のてき弾兵」は
昔々、縁のなかった歌曲の世界の扉を開いてくれた曲。
求めたLPで耳にしたのもクンツの歌でした。

シューマンの「くるみの木」の柔和でしなやかな調べ。
モーツァルトの「すみれ」の愛らしさ。
有名なジルヒャーの「ローレライ」。
情感豊かな歌唱で聴かせてくれるクンツ。
初めて耳にするリストの「ローレライ」はジルヒャーとは対照的に
ドラマティックな歌唱で。
13曲目のヴォルフ「主顕祭」ではユーモラスたっぷりのクンツ。
同一人物の歌かと思うほどの豹変ぶりが可笑しく
笑みがこぼれるようです。
クンツの本領発揮の歌でしょうか。
前後しますが、ベートーベンの「君を愛す」。
ベートーヴェンの歌曲では一番のお気に入りです。
しっとりと和みの歌唱で魅了されるばかりです。
同じくベートーヴェンの「自然における神の栄光」では
重厚な声、厳かで力強い歌唱で聴かせてくれるクンツ。
最後になってしまいましたが
大好きなシューベルトの「音楽に寄す」では
心に染み入る歌唱でじっくりと聴かせてくれます。
「シルヴィア」では軽快な歌声を。


一曲一曲、耳を傾け
クンツの変幻自在な歌唱には驚きを感じてしまいます。
曲によってはバス・バリトンとも感じられ
厳かな声の響きにも魅了されるものがあります。
発音がとても明瞭・・・バリトンでは最も聴き取り易さを感じさせられます。
歌声からは素朴さも・・・。
プライの歌唱から受けるものと同じような雰囲気を感じられるようです。

このディスクを聴き、兼々、入手したいと思っていたクンツの
「ドイツ学生の歌 大全集」をますます聴きたくなりました。
ショップ・サイトを探しても販売終了、入手不可とのことで残念です。
復刻されることを切望してしまいます。
また、中古探しの旅に?

時を忘れてさせてくれる16曲。
楽しい気分にさせてくれるクンツ。
このディスクも座右のディスクとして常に手元に置くことになりそうです。


     わんぱぐさん:鳥のライン

                   「眠りの精」(民謡詩)

        月に照らされて お花はとうにお寝んね、
        茎のてっぺんで お頭をこっくりこ。
        花をつけた木もゆらゆら 夢心地にささやく。
        ねんね、ねんね、ねんねよ、可愛い坊や。

       (ディスクでは2節目はカットされていますが・・・)
        小鳥たちはお日さまの光の中で 
        とても優しく歌ってるね。
        麦畑の中にある小さなお家に おやすみしに行ったよ
        ねんね、ねんね・・・

        眠りの精がそっとやって来て お窓の中をのぞきこむ
        まだねんねしたがらない子供がどっかにいやしないかと。
        そんな子を彼が見つけると お目目の中に砂を振りかける。
        ねんね、ねんね・・・・

        眠りの精がお部屋を出ると うちの坊やはすやすやおねんね、
        きょろきょろお目目を はや固く閉じて・・・
        あしたになればそのお目目が 無邪気に輝いて私を迎える。
        ねんね、ねんね・・・・

                                 (訳:西野茂雄 第2節以外)

        (詩引用)

        Die Blümelein sie schlafen
        Schon längst im Mondenschein,
        Sie nicken mit den Köpfen
        Auf ihren Stengelein.
         Es rüttelt sich der Blütenbaum,
        Es säuselt wie im Traum:
         Schlafe, schlafe, schlaf du, mein Kindelein!

        Die Vögelein sie sangen
        So süß im Sonnenschein,
        Sie sind zur Ruh gegangen
        In ihre Nestchen klein.
         Das Heimchen in dem Ährengrund,
        Es tut allein sich kund:
         Schlafe, schlafe, schlaf du, mein Kindelein!

        Sandmännchen kommt geschlichen
        Und guckt durchs Fensterlein,
        Ob irgend noch ein Liebchen
        Nicht mag zu Bette sein.
         Und wo er nur ein Kindchen fand,
        Streut er ihm in die Augen Sand.
         Schlafe, schlafe, schlaf du, mein Kindelein!

        Sandmännchen aus dem Zimmer,
        Es schläft mein Herzchen fein,
        Es ist gar fest verschlossen
        Schon sein Guckäugelein.
         Es leuchtet morgen mir Willkomm
        Das Äugelein so fromm!
         Schlafe, schlafe, schlaf du, meine Kindelein!


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