♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.257 シューベルト:「ヴァイオリン・ソナタ第1番&2番」 by  マルツィ&アントニエッティ

また、今回もマルツィのBoxからです。
シューベルトのヴァイオリン・・ソナタ第1番と2番。
嘗てゴールドベルク&ルプーでシューベルトの4曲のヴァイオリン・ソナタを聴き
第1番、2番は愛らしい曲との印象がありました。
先日、マルツィの演奏で第1、2番も素敵な演奏とのコメントをお寄せいただき
聴いてみました。

ゴールドベルク&ルプーで聴いた時とはかなり違う印象を抱きました。
ゴールドベルク&ルプーで聴いた時の愛らしい曲との印象が
マルツィで聴いてみると愛らしさだけではなく
いろいろな要素を含んだ旋律が心に伝わってくるように感じられました。
聴いてみて良かったと思います。

或る曲に耳を傾ける時
曲に自分の心を投影してしまうことが多々ある私です。
心を投影して聴くことはありますか?
作品に感情移入をして聴いてしまうと作品の本質を見落としてしまうかしら
との危惧に近い感情を抱きつつ聴いています。

             ヨハンナ・マルツィ~EMI&DG録音全集より
             シューベルトヴァイオリン・ソナタ第1、第2番


                Johanna Martzy

                        (収録曲)

                       シューベルト
              ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 D.384
              ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調 D.385

                   ヨハンナ・マルツィ(Vn)
                   ジャン・アントニエッティ(P)

               (録音:1955年11月7-13日 ベルリン
                   エレクトーラ・スタジオ)
 

                 第1番ニ長調D.384(op137-1)

          第1楽章:アレグロ・モルト ニ長調 2分の2拍子
          第2楽章:アンダンテ イ長調 2分の2拍子
          第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ ニ長調 8分の6拍子

                 第2番イ短調D.385(137-2)

          第1楽章:アレグロ・モデラート イ短調 4分の4拍子
          第2楽章:アンダンテ ヘ長調 4分の3拍子
          第3楽章:メヌエット アレグロ 二短調 
                 トリオ 変ロ長調 4分の3拍子
          第4楽章:アレグロ イ短調 4分の2拍子
                   

               257シューベルト:ヴァイオリンソナタ1813年16歳Franz Schubert
                   1813年、16歳のシューベルト


作曲は1816年。
シューベルト19歳。
第1、2、3番ともに同じ時期に書かれた作品137の3曲で
ソナチネとして知られているとのことです。
1815年に歌曲「魔王」が作曲され
3つのソナチネはエステルハージ家の音楽家庭教師としてハンガリーに行く2年前に
作曲されたそうです。
この年1816年に書かれた作品には交響曲第4番、第5番があるとのこと。

この頃のシューベルト家では家族や友人たちが集まり
家庭コンサートが催されていたそうです。
弦楽四重奏や小交響曲などを演奏して楽しんでいたとのこと。
3つのソナチネもそのような家庭コンサートの楽しみのために
作曲されたもののようです。

まとめのメモ。
1816年作曲の作品137の3曲のソナチネを
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 D.384 op.137-1
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 D.385 op.137-2
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 D.386 op.137-3

1817年作曲、ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 op.162 を
第4番として扱うこともあるとのこと。

マルツィアントニエッティで聴いた第1番と第2番。

第1番を聴いていて連想をしたのは静かな夕日。
ヴァイオリンで始まる第1楽章。
流れるようなヴァイオリンの歌。
明るくのびのびしたヴァイオリンとピアノの掛合いに耳を傾ける楽しさ。

第2楽章での清楚な調べ。
歌うヴァイオリンの簡素な調べ。
ピアノが紡ぎ出す調べも簡素で清楚な愛らしさ。
2つの楽器の愛らしく静かな二重唱でしょうか。
霞がかかっているかのような趣も感じられるようです。
お気に入りの楽章になりました。

物憂さが吹っ切れたように明るさを取り戻す第3楽章。
この楽章は各主題部が2部分に分かれているとのことです。
A-B-A-B-Aの単調なロンド形式であるものの
他の楽章に比して長大であり複雑な感じを受ける、とのことです。
実際に聴いていると2つの部分に分かれている各主題の変化には
心を惹く魅力を感じます。
弾むヴァイオリンとピアノ。
この調べを耳に、ふと幼少時を思い出してしまいます。
親しみ易い旋律。
郷愁を感じさせる調べ。
翳りを感じさせる要素は皆無で無邪気な調べ。
楽しく耳を傾けつつも何故か胸がジーンとしてしまう旋律。
愛らしく清楚な調べを感じさせつつ終わる第1番。

次に第2番です。

ピアノの調べで始まる第2番。
加わるヴァイオリンからは緊張感とも感じられる活気。
ピアノの内気な語りをヴァイオリンが先導するかのような力強さ。
ピアノからは愛らしさ
ヴァイオリンからは力強さが伝わってくるようです。
ドラマティックな趣も漂う楽章でしょうか。

第2楽章は主題と3つの変奏曲及びコーダから成っているとのことです。
ゆったりとしたピアノの調べで始まり、すぐに加わるヴァイオリン。
穏やかな歌のよう。
旋律に漂う子守歌のような優しさ。
過ぎ去った日を愛おしく想うような趣を感じます。
想いを口下手に語るような素朴なヴァイオリン。
初々しさのようなものや
懐かしさを感じさせられてしまいます。
いつまでも聴いていたお気に入りの楽章。

第3楽章で活気を取り戻すヴァイオリンとピアノに我に帰る思いに。
第4楽章で第1主題が現れヴァイオリンの優しい愁いを含んだような歌に
またまた懐かしさの虜になってしまいます。
現れる第2主題でピアノとヴァイオリンに明るさが。
流麗な趣をもって終わる第2番。


第1番、第2番ともにシューベルトの 優しい歌 を聴く想いがします。
歌心に溢れた親しみ易い調べ。
マルツィのヴァイオリンは時には雄弁に、時には力強く
時には素朴に・・・多様な表情の変化に耳を奪われ。
愛らしく紡ぎ出されるアントニエッティのピアノにも惹かれるものがあります。
マルツィ&アントニエッティで聴くシューベルト。
今回聴いた2曲からも
自然体で清楚なシューベルトの息吹を感じさせられるようです。

マルツィの演奏を聴ききつつ
ヴォルフガング・サヴァリッシュの次の言葉が思い浮かびます。

  「フランツ・シューベルト。
   この名前は私の中に、不思議な気持ちを呼び覚ます。
   言葉で言い表せないような、独特の感情だ。
   朗らかで、悲しい―悲しいのに、こんなに明るい!
   その両面が微妙に交り合う、この名状しがたい、不思議な感じ。
   晴れやかに美しくても、どこかに涙を湛えている。
   情感がいつも清潔だ。
   そう、そのロマンティシズムはいつも清潔なのだ」

                          (前田昭雄著「シューベルト」より
                          『シューベルトの不思議』W.サヴァリッシュ)

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Comment

Re: マルツィのシューベルト、良いですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

この頃、マルツィ&アントニエッティばかりの登場になってしまっていますね。
マルツィの演奏するバッハの「無伴奏」を聴きたいと思いつつ
はまだ聴くことができない有様で・・・。

burleskeさまもゴールドベルク&ルプーの演奏もお持ちとのこと。
改めてゴールドベルク&ルプーでも聴いてみようかと思います。

シューベルトの作品ではファウスト&メニコフの演奏もお気に入りとのことですね。
曲目も私のお気に入りが収録されているようで興味を持ちました。
> マルツィやゴールドベルクとは違って、洗練された現代的な演奏ですが、こういうシューベルトも良いですね
聴いて私にも違いが分かるかしら、と思いつつも是非聴いてみたくなりました。

ありがとうございます。
burleskeさまも気温差の激しい時節柄、どうぞご自愛くださいね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.09/22 19:34分
  • [Edit]

マルツィのシューベルト、良いですね

マルツィ&アントニエッティのシューベルトは、ほんとに聴いて惚れ惚れしますね。
ゴールドベルク&ルプー盤も持っていますが、こちらも良いですね。
芸術の秋に相応しい感じがしますね。
ちなみに、シューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品では、幻想曲D.934、ソナタD.574、ロンドD.895を収録したファウスト&メニコフ盤もお気に入りです。
マルツィやゴールドベルクとは違って、洗練された現代的な演奏ですが、こういうシューベルトも良いですね。

朝晩寒くなってきましたが、風邪などひかれませんよう、お体にはお気を付けくださいませ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.09/21 20:29分
  • [Edit]

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