♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.260 ブラームス:「交響曲第3番」 by クーべリック&ウィーン・フィル

ブラームス交響曲第3番の第3楽章。
例の有名な旋律がふと脳裏に浮かび第3番を聴いてみたくなりました。

アバド&ベルリン・フィル
クーべリックウィーン・フィル
の2種の演奏で聴き始めてみました。
今まではこの第3番を聴いても特に感じられなかった「歌」。
アバド&ベルリン・フィルで聴き初めて「歌」を感じました。
自分勝手に名付けた「歌の交響曲」。
抒情性豊かに美しい歌を聴かせてくれるアバド。
では、クーべリックは?と関心を抱いて耳を傾けてみました。
感情の起伏を抒情とともに聴かせてくれるようなクーべリック
どちらも好みの演奏です。
繰り返し聴いてみたくなるクーべリックウィーン・フィルの演奏で
綴ってみたいと思います。

                ブラームス交響曲全集より
                        第3番 ヘ長調 作品90
                         by
                クーべリックウィーン・フィル


                260クーべリック:ブラームス交響曲全集~第3番

                 ラファエル・クーべリック指揮
                 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

                (録音:1957年9月28-9日 
                    ウィーン ゾフィエンザール)

           第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ ヘ長調 4分の6拍子
           第2楽章:アンダンテ ハ長調4 分の4拍子
           第3楽章:ポーコ・アレグレット ハ短調 8分の3拍子
           第4楽章:アレグロ ヘ短調ーヘ長調 2分の2拍子


作曲は交響曲第2番を作曲してから6年後
ブラームス50歳の1883年の夏から秋にかけて書かれたそうです。
ウィーンに住んでいたブラームス
1883年5月にウィスバーデンへ避暑に行き
10月2日にウィーンに帰ったそうです。
作曲はウィスバーデンに滞在していた数ヶ月間に書かれたようで
ウィーンに帰った頃にはほとんど完成していたそうです。
ブラームスとしては珍しく短期間の間に完成された曲とのこと。

初演は作曲された年の1883年12月2日にウィーンの音楽協会ホール
フィルハーモニーの第2回演奏会において
ハンガリー生まれの指揮者ハンス・リヒターの指揮で行われたとのことです。

              260Hans Richter
                      Hans Richter 
                (1843年4月4日-1916年12月5日)

この初演の際に指揮をしたリヒターは
ベートーヴェンの交響曲第3番になぞらえて
この曲をブラームスの「英雄」と呼んだそうです。
ここでの英雄について門馬直衛氏は
「戦場の勇士ではなく征服者でもなく、ただ強い意力の人である」と。
氏はベートーヴェンとブラームスの英雄を対比的に記述されています。
興味深いものでしたので引用を。

ベートーヴェンでは
 「理想のためにどこまでも雄々しく戦って敵対者を克服するのであって、
 その闘争のためには全精力を集中する」   

対して、ブラームスは
 「ただ一人で頑強に雄々しく立っていて戦うこともあるが、
  同時に夢を追い、愛を想うのである。
  腰を据えて辺りを睨み、時には猛然攻撃をするが、すぐ休んで息をつき、
  遂には自分から諦めてしまうのである。
  その間には絶えず孤独になって寂しい中から心を込めて歌い続けるのである。
  この交響曲第3番は、もし『英雄』と言われるにしても著しく抒情的で孤独である」

この曲には3つ特徴があるそうです。
1、明快なこと。
2、楽想が新鮮で奔放なこと。
3.展開よりも主題または楽想の呈示ということに主力を注いでいる。
これらの特徴を持っているこの曲は最初から好評を博したとのことです。
ブラームスの大作の中で最も決定的な成功を得たそうです。
この曲でブラームスは交響曲作者として世界的名声を博したとのことです。


勇壮な趣で始まる第1楽章。
基本動機となっている音型は へ―変イーへ という上昇の形で
ドイツ語式では F-As-F になるそうです。
ブラームスの友人であり伝記作者のカルベックによると
この音型はブラームスが若い頃から好んで口にしていた
“Frei aber froh”「自由に、しかし喜ばしく」の3つの単語の頭文字から
取られたそうです。
この基本動機は第1楽章224小節中に60回現れて
全体の基調を成しているとのこと。
動機は大きく上昇し迫力があり、強烈であるので英雄的に感じられ
英雄動機と言われているそうです。
またその他の楽章にも用いられ全曲を統一しているとのこと。
力強い精神力を感じさせる覇気ある第1主題。
対照的にクラリネットが奏し始める第2主題の愛らしさが印象的。
夢見るような調べが続き。
情熱、力強さや愛らしさ、多々の感情に彩られた歌を感じさせる楽章。
楽章の終わりは重々しく暗い響きと調べで。

安穏とした調べに始まる第2楽章。
第1楽章での多々の感情が影を潜めたように
穏やかさに包まれているようです。
その穏やかさから寂寥が漂う調べに。
時には暗く寒々とした趣も伝わってくるようです。
あくまでも穏やかさに満たされた旋律。
静かな平安の歌の楽章でしょうか。

第3楽章の始まりは例の有名な旋律です。
甘美な調べ。記憶に刻み込まれる旋律。
甘美さから柔和な明るさを感じさせる調べに。
再び初めの甘美な調べを奏するホルン。
抒情的な美しい調べで終わるこの楽章。
甘美な歌の楽章でしょうか。

重く緊張ある旋律で始まる第4楽章。
突如、強く響き渡るトロンボーン。
第2主題が現れ勝利を感じさせるような旋律です。
闘争と喜びが現れては消えてゆくように調べが進み
次第に明朗な旋律に。
曲の終わりでは歓喜に満たされた輝かしさを感じさせられるようです。
輝かしい歌の楽章でしょうか。

クーべリックの2種あるブラームス交響曲全集より
こちらはステレオ初期のウィーン・フィルとの録音になるそうです。
後の1970年代に録音されたバイエルン放送響との演奏も聴きたく思いつつ
未だディスクには手が出ない状態です。

ウィーン・フィルと録音をした時にクーべリックは
40歳代になったばかりだったそうです。
楽想に込められた感情の起伏が生き生きと、瑞々しさと共に伝わってくるようです。
抒情性も豊かに盛り込まれているように感じられる演奏です。
特に第4楽章では気迫や緊張が生き生きとして感じられるようです。
この曲に勝手に名付けた「歌の交響曲」。
クーべリック&ウィーン・フィルは戦いと抒情性が違和感なく融和する
生き生きとした「歌の交響曲」のように感じられます。

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Comment

Re: 「歌の交響曲」、良いですね

burleskeさま、こんばんは。

以前、burleskeさまの記事でクーべリックのブラームス交響曲全集(バイエルン放送響)を拝読して是非、聴きたいと思いました。
が、価格の安い旧全集を求めてみました。
聴いてみると、良いのですよね、若き日のクーべリックも。
このブラームスの第3番を聴き、そしてburleskeさまのコメントで
>「歌の交響曲」というイメージにはバイエルンとの新盤の方が合っているかも。
とのことで、やはりバイエルン放送響で是非とも聴いてみたくなりました。
burleskeさまのお気に入りの演奏の中では
シャイーそしてジュリーニに関心を抱きました。
機会がありましたらこちらも聴いてみたく思います。

このクーべリックのブラームス全集もそうなのですが
burlekeさまがお寄せくださる情報にて最近では
タワーレコードばかりで購入するようになりました。
タワーは店舗にも交通の便がよく、今月は2回店舗に足を向けることができました。
人生の思い出(大げさな表現ですが)、本当に一生の思い出を心に抱きしめてディスクを求めてきました。
大切な、大切な宝物のディスクたちになりました。
タワーとの出会いはburleskeさまのお陰です。
本当にありがとうございます。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.10/27 19:57分
  • [Edit]

「歌の交響曲」、良いですね

ブラームスの第3番が「歌の交響曲」というのは、なるほど似つかわしいかもしれませんね。
クベリック盤は新旧両方ともそれぞれの魅力があって気に入っています。「歌の交響曲」というイメージにはバイエルンとの新盤の方が合っているかも。
他に、シューリヒト、ヨッフム、ジュリーニもお気に入りです。
最近の演奏ではシャイーも歌心があって良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.10/26 20:38分
  • [Edit]

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