2014.11/23(Sun)

Op.264 シベリウス:「ヴァイオリン協奏曲」 by フランチェスカッティ;バーンスタイン&ニューヨーク・フィル

いつもディスクを求める時には迷ってしまうのですが
BOXになると殊更に迷います。
いろいろ考え、迷い、独り言をしつつ・・・とても楽しい時間。
そのようにいつもと同じ経緯を辿り・・・手元に届いたのが
バーンスタインの協奏曲と管弦楽曲の全録音が収録された
レナード・バーンスタイン・エディションです 。

この数カ月来、ブラームスのヴァイオリン協奏曲をいろいろな
演奏で聴いてきました。
その中の一枚のディスク。
クレーメルとバーンスタイン&ウィーン・フィルの 
1982年9月ウィーン・コンツェルトハウスでのライヴレコーディングを聴き
強い印象を受けたのが運のツキだったようです。
その演奏を聴いていなければバーンスタイン・エディションを手にすることは
なかったようにも思います。

BOXが届き大好きな(大好きになった)ブラームスのヴァイオリン協奏曲
聴くつもりでディスクを取り出したものの、あとでゆっくり、じっくり耳を傾けることに。
カプリングになっているシベリウスヴァイオリン協奏曲を先に聴いてみました。
シベリウスで早々にストップをしてしまいました。
シベリウスばかりを繰り返し聴いて・・・・。
なかなかブラームスに移ることができない状態です。

シベリウスヴァイオリン協奏曲は数年前に他の演奏者で初めて聴きました。
特別、お気に入りの曲にはならなかったのですが
今回、改めて聴き・・・「こんなに良い曲だった?」と独り言です。
時を経て改めて聴いてみると曲に対する印象がとても変わることに
自分自身の事ながら驚いています。
前置きが長くなってきました。

               レナード・バーンスタイン・エディション
                 協奏曲&管弦楽曲全録音より
                 シベリウスヴァイオリン協奏曲


                264レナード・バーンスタイン・エディション

                        (収録曲)

              ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.77
              シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47

                 ジノ・フランチェスカッティ(Vn)
                 バーンスタイン&ニューヨーク・フィル

              (録音:シベリウスヴァイオリン協奏曲
                           1963年1月15日)

          第1楽章:アレグロ・モデラート ニ短調 2分の2拍子
          第2楽章:アダージョ・ディ・モルト 変ロ長調 4分の4拍子
          第3楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ ニ長調 4分の3拍子


作曲されたのは1903年、シベリウス38歳の時だそうです。
1903年、初稿での初演の後1905年に
シベリウスはブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴いたことが発端となり
この曲の改訂をしたとのことです。
推敲を重ねて2年後の1905年に改訂されて今日の型になったそうです。
この時期の代表作として他に「悲しきワルツ」作品47があるとのこと。

門倉一朗氏によると
第2交響曲と第3交響曲の間に作られたこのヴァイオリン協奏曲は
後に見られるシベリウス独自の語法を十分に確立していないものの
萌芽は随所に現れている、とのことです。

また、シベリウスは若い頃にヴァイオリニストを志したとのことで
この曲でも楽器の能力を充分に駆使した華やかな演奏効果にも
欠けるものはない、とのことです。

              264Robert Kajanus
                      Robert Kajanus
               (1856年12月2日-1933年7月6日)

この作品を作曲した当時、シベリウスは1899年作曲の交響詩「フィンランディア」
などによってすでに独自の地位を築いていたそうです。
ヘルシンキ、ライプツィヒそしてパリで音楽を学んだ指揮者の
ロベルト・カヤヌスとヘルシンキ管弦楽団と共に
ヨーロッパ各地を演奏旅行しシベリウスの名声は国際的に認められる
ようになったとのこと。

1903年の初稿での初演は1904年にヘルシンキにおいて
ヴィクトル・ノヴァチェクのヴァイオリン、シベリウス自身の指揮で
行われたとのことです。
1905年に改作された改訂稿の初演は
同年1905年10月19日にベルリンに於いて
リヒャルト・シュトラウスの指揮
ヴァイオリン独奏はヨアヒム弦楽四重奏団の
一員であったカルル・ハリール(1859-1909)によって行われたそうです。


第1楽章の始まりは弦が小刻みに奏する中を
すぐに独奏ヴァイオリンが奏でる第1主題.。
曲の開始から琴線に触れる旋律に虜状態です。
暫し続く哀愁を帯びた独奏ヴァイオリンの調べ。
短いカデンツァノ部分では哀愁から華やかな旋律に。
そして暫し姿を消す独奏ヴァイオリン。
交響曲を想わせるオーケストラの重厚な響きとスケール感が
雄大な雰囲気を醸し出しているようです。
ゆったりと木管が奏する中、再び語り始める独奏ヴァイオリンは
暗く重々しい調べで。
オーケストラのトゥッティに移り沈黙をする独奏ヴァイオリン。
勇壮に闊歩するような趣のオーケストラ。
独奏ヴァイオリンのカデンツァでは花が舞うような華麗さ。
楽章の終わりに現れる主題。
落ち着いた調べを聴かせる独奏ヴァオリンとオーケストラ。
次第に力強くなるオーケストラ、そして加わるティパンニ。
勇壮な旋律の極みでしょうか。
速度が上がる独奏ヴァイオリンとオーケストラ。
躍動的なリズム。
突き進むような力を感じさせつつ終わる第1楽章。

クラリネットの優しい調べで始まる第2楽章。
独奏ヴァイオリンが現れて歌う主題の柔和で静かな調べ。
夢見るような旋律です。
夢から覚めるかのようオーケストラの登場での盛り上がり。
再び現れる独奏ヴァイオリンが奏する高揚する旋律を経て
穏やかさを取り戻す独奏ヴァイオリン。
オーケストラと独奏ヴァイオリンの暫しの語らい。
ヴァイオリンがゆったりと噛みしめるかのように調べを刻みつつ
静かに迎える楽章の終わり。

低音弦とティンパ二の印象的なリズムに始まる第3楽章。
このオスティナート・リズムが楽章全体を支配しているようで
曲の始まりから耳をそばだててしまいます。
第1主題を奏する独奏ヴァイオリンは活力を感じさせるようです。
リズムがコントラバスに移り舞曲を感じさせるリズミカルな第2主題。
ヴァイオリン群の切れの良いリズム。
力強いトゥッティを経て再び独奏ヴァイオリンの登場。
雄弁に華麗に活躍する独奏ヴァイオリン。
高揚するオーケストラ。高まる緊張感。
息を呑む思いです。
楽章に活気を与え覇気を感じさせるリズム。
華麗さと乱舞するようなリズムが生命を与えているようです。
このオスティナート・リズムが消え高揚感を漂わせつつ迎える曲の終わり。


曲が終わっても独特なリズムが暫し脳裏から離れません。
陽気な趣と緊張感、相反する2つの要素を感じる不思議なリズム。
第1楽章の哀愁と交響曲的なスケールの大きさ
夢見るような第2楽章
第3楽章でのエネルギッシュさ。
いずれの楽章も印象に残るものです。

今迄、バーンスタインのディスクを求めることはほとんどありませんでした。
前述をしたクレーメル、ウィーン・フィルとのブラームスの
ヴァイオリン協奏曲を聴きバーンスタインに対するイメージが
かなり変わってきました。
その演奏と同様にシベリウスのヴァイオリン協奏曲も
じっくりと耳を傾けることができるように感じられました。
肝心なフランチェスカッティを忘れるところでした。
どのような曲にも関わらず安心をして耳を傾けられるようです。

さあ、これでカプリングされているフランチェスカッティニューヨーク・フィル
念願のブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴き始められそうです。

こちらの80枚セットには曲目は目にしていても聴いたことがない作品が多く
収録されています。
苦手な作曲家の作品には尻込みをしてしまい
食わず嫌い が多い私にとっての未聴の作品との出合いも楽しみです。
初めて聴くことになる数多くの作品に挑戦してみたく思います。
果たして初めて耳にする曲の数々ですが、どうなることでしょうか。

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タグ : シベリウス ヴァイオリン協奏曲 フランチェスカッティ バーンスタイン ニューヨーク・フィル

19:42  |  シベリウス  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●Re: シベリウスの協奏曲、大好きです

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

クレーメル&バーンスタインのブラームスヴァイオリン協奏曲はお気に入りとのことですね。
本当にこの演奏を聴かなければ、たぶんバーンスタインBOXに手を出すこともないままだったと思います。
私にとっては恩人のようなディスクです。

バーンスタイン&ウィーン・フィルのブラームス交響曲全集も良いとのことですね。
ディスクを持っていないのですが・・・何となく「良さ」を想像しています。
是非、聴いてみたいです。
この次はバーンスタインのシンフォニー・エディションに食指が・・・。

今回の記事は主人公がシベリウスなのか、ブラームス、バーンスタインなのかゴチャゴチャしてしまいましたが。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲はurleskeさまが大好きな作品だったのですね。
やっと今回、バーンスタインとフランチェスカッティのお陰でこの曲の凄さに初めて気付かされました。
愛聴されているのはハイフェッツ、オイストラフ、ヌヴ―(初めて聞く名前)、ハーン、ツィンマーマンとのことですね。
オイストラフが気になって、この曲のディスクを探してみました。
オイストラフとハイフェッツのディスクが出てきました。
大好きなメニューインも。他にも・・・。
でもまったく聴いていないディスクたちでした。
初めてシベリウスのヴァイオリン協奏曲(邦人女性ヴァイオリニストでした)を聴いてピンと来るものがなく、以来この作品に耳を傾けることなく年月が経ってしまいました。
これから、一つ一つの演奏を聴いてみることにしますね。

フランチェスカッティになりますが、burleskeさま、木曽のあばら屋さまも12月発売の2枚組を楽しみにお待ちになっていらっしゃるのですね。
チャイコフスキー、メンデルスゾーン、ブルッフ、ラロのスペイン協奏曲が収録されているようで・・・私も聴いてみたくなってきました。
lumino | 2014.11.25(火) 19:30 | URL | コメント編集

●シベリウスの協奏曲、大好きです

クレーメル&バーンスタインのブラームスの協奏曲は僕もお気に入りです。
バーンスタイン&ウィーン・フィルのブラームスの交響曲全集も良いですよ。

シベリウスのヴァイオリン協奏曲は僕の大好きな作品なんですが、フランチェスカッティ盤はまだ聴いたことがありません。
木曽のあばら家様と同じく、来月発売の盤を購入したいと思います。ちなみにこのディスクには前から聴きたいと思っていたラロのスペイン交響曲も収録されているので楽しみです。

フランチェスカッティはチャイコフスキー、メンデルスゾーン、サン=ンスの協奏曲がお気に入りです。

シベリウスの協奏曲なら、ハイフェッツ、オイストラフ、ヌヴー、ハーン、ツィンマーマンを愛聴しています。
burleske | 2014.11.24(月) 20:18 | URL | コメント編集

●Re: フランチェスカッティのシベリウス!

木曽のあばら屋さま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

フランチェスカッティが大好きなヴァイオリニストとのことで
多くの演奏をお聴きになられていらっしゃることと思います。
私が初めて聴いたフランチェスカッティのディスクは最近のことで
ブラームスのヴァイオリン協奏曲(エルネスト・ブール&フライブルクSWR響)でした。
そしてバーンスタイン&ニューヨーク・フィルとの演奏になります。
ブラームスでは柔和で美しく、とでもいうような演奏が気に入りました。
シベリウスではエネルギーの爆発のような凄い演奏に固唾を呑む思いでした。
ヴァイオリン奏法の技術的なことは解らないのですが
シベリウスのこの曲は高度なテクニックを要する難曲とのことですが
フランチェスカッティには序の口でしょうか。
フランチェスカッティには関心を抱いていますので
今後も他の作品の演奏も聴いてみたいと思っています。

来月のフランチェスカッティのディスクの発売、楽しみですよね。
期待を裏切らない演奏かと思っておりますが・・・。
lumino | 2014.11.24(月) 20:00 | URL | コメント編集

●フランチェスカッティのシベリウス!

こんにちは。はじめまして。
フランチェスカッティは大好きなヴァイオリニストですが、
シベリウスは聴いたことがなかったので激しく興味をそそられました。
80枚セットはちょっとアレなので検索しましたら、この演奏、来月ソニーから2枚組の国内盤で出るみたいですね。
そちらを注文させていただきます。

ラテンな艶のある音、色気たっぷりロマンティック、優雅でやや能天気な演奏で定評あるフランチェスカッティが、
青く冷たい炎がメラメラ燃えているような緊張みなぎる極寒シベリウスをどのように弾いているのか、楽しみです。
木曽のあばら屋 | 2014.11.23(日) 22:18 | URL | コメント編集

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