♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.267 メンデルスゾーン:「無言歌集」 by アンドラーシュ・シフ

メンデルスゾーンの歌曲でお気に入りなのは有名な「歌の翼に」です。
歌曲の方はお気に入りなので聴く機会もありますが
歌のない方の「無言歌」はまだを耳を傾けたことがありませんでした。

シフのピアノで「無言歌」を聴いてみました。
全48曲のうち抜粋で22曲が収録されています。
聴いているとどの曲もホッとするような趣。
素敵な曲ばかりです。
無言歌」に関心を寄せることなく過ぎ去った年月を残念に思うばかりです。
是非、全曲を聴いてみたくなりました。

                  メンデルスゾーン:「無言歌集」 
                           by
                      アンドラーシュ・シフ


                 267メンデルスゾーン:無言歌集 アンドラーシュ・シフ

                          (収録曲)

                1. 海辺で 変イ長調 Op53-1
                2. 紡ぎ歌 ハ長調 Op.67 -4
                3. 浮き雲 変ホ長調 Op.53 -2
                4. 胸さわぎ ト短調 Op.53-3
                5. 五月のそよ風 ト長調Op.62-1
                6. 旅人の歌 変ロ長調 Op.85-6
                7. ヴェネツィアの舟歌 第1 ト短調 Op.19-6
                8. 慰め ホ長調 Op.30 -3
                9. さすらい人 ロ短調 Op.30-4
               10. 小川 ニ長調 Op.30-5
               11. ヴェネツィアの舟歌 第2 嬰ヘ短調 Op.30 -6
               12. 子供の小品 ト長調 Op.102-5
               13. 甘い思い出 ホ長調: Op.19-1
               14. 後悔 イ短調 Op.19-2
               15. ないしょの話 イ長調 Op.19-4
               16. 不安 嬰ヘ短調 Op.19-5
               17. 宵の明星 変ホ長調 Op.38 -1
               18. 失われた幸福 ハ短調 Op.38-2
               19. デュエット 変イ長調 Op.38-6
               20. 子守歌 ホ長調 Op.67-6
               21. 春の歌 イ長調 Op.62-69
               22. タランテラ ハ長調 Op.102-3

                     アンドラーシュ・シフ(P)

                      (録音:1986年9月)


無言歌という名称はメンデルスゾーン自身が名付けたそうです。
ロマン派の時代にピアノ小品を作曲する風潮を盛り上げたのは
シューベルトの「即興曲」「楽興の時」、そしてこのメンデルスゾーンの「無言歌」
だったとのことです。
また、当時、ピアノが一般家庭にも普及し始めたことも関係しているとのこと。

メンデルスゾーンは生涯の全創作期に渡って「無言歌」を作曲していたそうです。
尚、これらの48曲に入っていない「無言歌」は少なくとも5曲存在することが
判明しているとのこと。
この5曲は1837年から1844年に渡って作曲されたものだそうですが
曲集の中に入れられなかった理由は不明とのことです。

全48曲は6曲づつまとめられ8集に分けて出版されているそうです。
第1集 作品19(出版1832年);第2集 作品30(出版1835年)
第3集 作品38(出版1837年);第4集 作品53(出版1841年)
第5集 作品62(出版1844年);第6集 作品67(出版1845年)     
第7集 作品85(出版1851年);第8集 作品102(出版1868年)
最後の第7集と第8集はメンデルスゾーンの死後に出版されたとのことです。

48曲のうち作曲年代が分かっている曲は25曲だそうです。
最も早い時期の作品は作品19-4 で1829年9月4日。
最も遅いものは作品102-3 、5 で1845年12月12日となっているそうです。

各曲の標題について
メンデルスゾーン自身が標題を付けたものは5曲だそうです。
「ヴェネツィアの舟歌」作品19-6、作品30-6、作品62-5 の3曲と
「デュエット」作品38-6 と 「民謡」作品53-5。
以上の5曲以外の曲のタイトルに関しては
後に他の人によって付けられたものだそうです。
曲によっては異なったタイトルで呼ばれているものも少ないとのことです。

「無言歌」が作曲された1829年から1845年にかけての
メンデルスゾーンの年譜を備忘録として以下に。

1829年、メンデルスゾーン20歳。
ベルリン・ジングアカデミーのホールに於いて
「マタイ受難曲」がバッハの死後、初めてメンデルスゾーンの指揮で
演奏されたとのこと。
1835年、26歳の時にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者になる。
1841年、32歳の時、ベルリンの宮廷礼拝堂楽長に就任。
1843年、34歳、設立資金を集めライプツィヒ音楽院を開校。院長となる。
       作曲とピアノの教授にロベルト・シューマンを招聘。


寄り道?をして1847年に飛びます。

             267「無言歌」ファニー・ヘンゼル
                 1842年のファニー・ヘンゼル                   
                 Fanny Mendelssohn-Hensel
              ( 1805年11月14日 - 1847年5月14日)
         
1847年5月14日にメンデルスゾーンは訪英途上に最愛の姉であり
ピアニスト、作曲家またアマチュアの指揮者でもあったファニーの死去。
メンデルスゾーンは同年11月3日に意識を失い
翌日の11月4日にライプツィヒにて永眠。38歳。

もしも、メンデルスゾーンが38歳で人生を閉じなかったのなら
もっと多くの「無言歌」を残してくれたでしょうね。
きっと、素敵なピアノの歌だったでしょうね。

収録されている22曲を聴きどの曲にも惹かれてしまいました。
特に印象に残り、お気に入りになった曲は。
収録順から第1曲目の作品53-1「海辺で」
親しみやすく穏やかな旋律で寛ぎを感じます。
この曲の旋律が耳に入った瞬間に「無言歌」の虜に。
3曲目「浮雲」は夢見るような美しい調べ。いつまでも聴き続けていたい旋律です。
5曲目「5月のそよ風」。タイトルとは裏腹に幼い頃の想い出が浮かびます。
優しくそしてちょっぴり悲しく。
6曲目「旅人の歌」。軽やかな旋律で、足取り軽くピクニック気分になってしまいます。
第7曲「ヴェネツィアの舟歌 第1」。どこまでも、どこまでも果てしなく続く道を
歩いているような。飽きることなく、いつまでも歩き続けていたい道。
8曲目「慰め」。静かな調べです。想い出の一つ一つが
優しく包み込んでくれるようです。
11曲目「ヴェネツィアの舟歌 第2」。小川を連想するような穏やかな流れのよう。
12曲目「子供の小品」、屈託のない愛らし調べに口ずさみたくなります。
13曲目「甘い思い出」左手は走馬灯にように、右手パートが紡ぐ調べは
過ぎた日々を懐かしむかのよう。
15曲目「ないしょの話」、花園で花たちが楽しく語り合っているような。
花たちのとりとめのないお喋りでしょうか。
17曲目「宵の明星」。希望を胸に軽やかな足取りで歩み行く姿でもあるかのように。
21曲目「春の歌」。有名な旋律、心に優しい息吹が吹き込まれるようです。

1曲1曲、挙げていたら切りがありませんね。
1曲だけ好きな曲を挙げるとしたら・・・。
8曲目に収録されている「慰め」になりそうです。
次点は11曲目の「ヴェネツィアの舟歌 第2」を。
どの曲も個性的に感じられます。
そしてまた清明、清澄、そして美しい調べの数々。
曲にも増してシフのピアノから紡ぎ出される響き、その調べには
安堵感のようなものとともに清々しさが心に広がるようです。
シフのピアノが歌い紡ぐ瑞々しい無言歌 。
ピアノが歌う詩。
静かに優しく心に語りかけてくれるようなシフのピアノ。
或いは、朝陽の中で部屋に流れる時には
音符の一つ一つが愉しげに部屋を舞っているようにも感じられます。
とても、とてもお気に入りの演奏になりました。

シフの演奏で48曲の無言歌のうち22曲を聴き
是非とも、全曲を聴いてみたくなりました。
全曲が収録されているディスクを探しましたが意外にも少ないようで。
即、ディスクの注文になりそうです。

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Comment

Re: タイトルはよく耳にするのですが・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

私も「無言歌」はメンデルスゾーンの他の作品の中でも後手後手に回ってしまっていました。
最も早く入手できるショップでアルペンハイムのピアノでのディスクを注文してみましたら、もう届きました。
一枚目しか聴いていないのですが・・・シフの抜粋盤で充分な気も少ししています。
シフのディスクは抜粋されている22曲の曲の並べ方をシフが考え、各曲を別の曲としてとらえずに、あくまでも一つの大きな流れの中の1曲として演奏しているとのことでした。
曲の並べ方も重要だということを強く感じさせられましたし、確かにシフの演奏が「一つの大きな流れ」となり小品の寄せ集め(?)という印象はまったく感じられず耳に響くようです。
アルペンハイムのディスクは第1集から出版順に収録されていたのですが・・・。
アルペンハイムの演奏のまだ半分しか聴いていませんので、じっくりと聴いてみることにしますね。
「無言歌」ではバレンボイム盤が定番とのことですね。
第3集に耳を傾けているときにバレンボイムでも聴いてみたいと思いました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.12/15 20:22分
  • [Edit]

タイトルはよく耳にするのですが・・・

「無言歌」はタイトルはよく耳にするのですが、まともに聴いたことがありません。
有名な「春の歌」くらいしか馴染みがなかったりします。
一応、田部京子とギーゼキングの抜粋盤は持っているんですけど。
改めてキーゼキングを聴いてみましたが、なかなか良いですね。シフのピアノでも聴いてみたくなりました。
全曲ではバレンボイム盤が定番らしいのですが、聴いたことありません。
ホントに全曲収録のディスクは少ないですね。

  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.12/14 20:17分
  • [Edit]

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