♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.266 モーツァルト:「ピアノ協奏曲第17番」 by バーンスタイン(P&指揮)&コロンビア交響楽団

バーンスタインエディションを聴き続けている今日この頃です。
収録曲に次第に興味が湧いてきてお気に入りのBOXになってきました。
このBOXより前回はモーツァルトピアノ協奏曲第15番を
バーンスタインの弾き振りで聴きすっかりお気に入りになりました。
今回は第15番とのカプリングになっている第17番を。
第15番同様にバーンスタインの弾き振りです。
第15番の録音は1956年5月7日
第17番は、その3日前の5月4日に録音されているようです。


              レナード・バーンスタインエディション
                   協奏曲&管弦楽曲全録音より
                 モーツァルトピアノ協奏曲第17番


                 264レナード・バーンスタイン・エディション

                         (収録曲)

                        モーツァルト
            
                 ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K.450
                 ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453

                  レナード・バーンスタイン(P&指揮)
                  コロンビア交響楽団
 
                  (録音:1956年5月7日
                     ニューヨーク コロンビア・スタジオ)
                             

              第1楽章:アレグロ ト長調 4分の4拍子
              第2楽章:アンダンテ ハ長調 4分の3拍子
              第3楽章:アレグレット ト長調 2分の2拍子


1784年に作曲されミーツァルトが「大協奏曲」と呼んだ3つのピアノ協奏曲のうちの
一曲で1784年4月に完成したそうです。
この年、1784年から85年にかけて
モーツァルトにピアノと作曲を師事していた弟子の
バルバラ・フォン・プロイヤーのために書かれた曲とのことです。
彼女はウィーン駐在のザルツブルク宮廷連絡官の
ゴットフリート・イグナーツ・フォン・プロイヤーの令嬢だそうです。

モーツァルトが父に宛てた4月10日付の書簡には
「ぼくは今日もまた、ブロイヤー嬢のために新しい協奏曲を完成しました」
と記されているそうです。
が、モーツァルトの自作品目録には完成は4月12日になっているとのこと。

この曲に纏わるエピソードが微笑ましく興味を惹かれました。

        266モーツァルトSturnus vulgaris
                     ホシムクドリ

モーツァルトは1784年に現金出納帳を付け始めたそうです。
5月17日の欄に
 「ムクドリ、34クローネ、素敵だった!」との記述とともに
旋律が記入されているとのことです。
モーツァルトはこの旋律を一家の成員として新たに加わったムクドリの
歌声の中に聞き取ったそうです。
第3楽章に「魔笛」のパパゲーノのアリアによく似た旋律が現れ
その旋律のことだそうです。
モーツァルトが飼っていたムクドリはヨーロッパ原産のホシムクドリとか。
ムクドリより少し小さいそうです。
このホシムクドリはモーツァルトのもとで3年ほど生き
1787年6月に死んだとのこと。
ホシムクドリの死に一篇の追悼詩が捧げられたそうです。

モーツァルトはこの曲に愛着を抱いていたそうで
1784年5月25日付の父宛の書簡にピアノ協奏曲第14番と第17番について
次のように綴っているとのことです。
  「変ホ長調とト長調の協奏曲は、ぼくと曲を書いてあげたブロイヤー嬢以外には
  誰も所有していません」

この曲に関する磯山雅氏の次の記述が心に残りました。
  「虹のような色調の変化に身を委ねて行くうちに、
  われわれはモーツァルトの『優しさ』が
  いつしか心いっぱいに沁み渡っているのに気付く」

初演は1784年6月13日に記録上ではデープリングのブロイヤー邸において
バルバラのピアノで演奏されたとのことですが
作曲後、間もない時期にモールツァルト自身のピアノで初演されたものと
推測されるようです。


第1楽章の始まりの旋律が流れ出した瞬間から
素朴で愛らしい旋律に心も耳も惹き込まれます。
その弾むような第1主題の生き生きとした調べ。
次第に力度が強くなるオーケストラ。
なかなかピアノが登場しません。
2分を過ぎた頃、やっと主人公のピアノが登場。
第1主題を奏するピアノ。
とても愛らしい趣。
続いて第2主題を歌い出すピアノ。
木管との語り合には愛らしさに美しさが加味される旋律には
夢見心地になってしまうようです。
暫くしてピアノの調べに感じられる翳り。
展開部に入り波を想わせるピアノのパッセージが印象的。
オーケストラが奏する第1主題と第2主題を経て
カデンツァに。
第1主題で始まるカデンツァ。
呟くように調べを紡ぐピアノ。
次第に速度を上げて強くなりカデンツァの終り。
オーケストラで閉められる第1楽章。
因みにカデンツァの自筆譜はこの第1楽章のみベルリン国立図書館所蔵とのこと。

弦の調べで柔和に始まる第2楽章。
自由な変奏曲になっているそうです。
序奏は5小節で5回繰り返されるとのことです。
この序奏に漂う長閑さ柔和な趣は寛ぎの調べでしょうか。
特に木管の穏やかな調べが心に触れます。
変奏部に入りゆっくりと語りだすピアノ。
突如、情熱的に変身するピアノ。
再びゆったりとした歩みに。
前楽章の愛らしさはピアノから消え去り
思い詰めたような印象をピアノから受けてしまいます。
瞑想的な雰囲気で語るピアノに暫し捕らわれます。
木管の響きがこの楽章に柔和さを与えているような。
カデンツァは18小節とのことで
囁くかのように小さく静かに音を紡ぎ出すピアノ。
カデンツァを経て静かにオーケストラとの対話をしつつ
穏やかに楽章の終りに。

第3楽章は変奏曲形式とのことです。
オペラ風な雰囲気を漂わせての始まり。
オーケストラが奏する軽やかな旋律。
ここで「魔笛」のパパゲーノのアリアに似た旋律が。
軽やかで素朴な調べ。
第1変奏では主人公のピアノが奏する軽やかで爽やかなな旋律。
第2変奏はフルートの登場でピアノが力度を高めて弾むようです。
木管とピアノが長閑な歌を聴かせてくれる第3変奏。
第4変奏の始まりは静かに。大らかなオーケストラ。
一方、ピアノは雄弁、饒舌でしょうか。
第5変奏でのオーケストラとピアノの活力を感じさせる旋律。
交響曲のような雰囲気も。
曲の終わりはフィナーレと記されているそうで
快速で覇気のあるオーケストと躍動するピアノ。
活力に満ち溢れ高揚感を伴いつつ曲の終りに。


第15番と17番を聴き曲に対する個人的な印象は
第15番では、あどけなさの残る「中学生」が
第17番で「高校生」になったような・・・そのような感じがするようです。

バーンスタインのピアノは第3楽章で息を呑む思いで
耳をそばだててしまいました。
第1楽章での柔和で愛らしいピアノ。
第2楽章での瞑想的な雰囲気を感じたピアノ・パート。
この第17番では多彩な表情を示すピアノでしょうか。
この作品を聴いてバーンスタインのピアニズムに
新たな威力のようなものを感じました。

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Comment

Re: 第17番だと思っていたら・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

>モーツァルトのピアノ協奏曲は名演が多いので、聴きだすと止まらなくなってしまいますね。
本当に聴きだすと止まらなくなりますね。
どの作品も素敵ですし・・・。
今でも、聴いていて何番か分からずに聴いていたりすることがある始末です。
過日のburleskeさまのコメントの件で番号の訂正をありがとうございました。
勘違いは私の特技のようなもので、私など勘違いしていることすら気付かないことも・・・救いようがないですね。

まだカサドシュやゼルキン、ポリーニも内田も聴いたことがなくて・・・。
LP時代には全集ではへブラーで、CDでの全集はエンゲル&ハーガーで入手したものの10年以上経ってもほとんど聴いていない状態でした。
1曲づつ、取り敢えずエンゲルで聴き始めているところです。
burleskeさまのお気に入りの演奏を、いつか聴いてみたいと思っています。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2014.12/07 19:44分
  • [Edit]

第17番だと思っていたら・・・

前回のコメントでモーツァルトのピアノ協奏曲第9番と第17番がお気に入りと書いたのですが、すいません、勘違いをしていました。
僕のお気に入りは第9番と第19番でした。
こちらの記事を拝読して第17番を聴き始めたのですが、なぜかあまりなじみのないフレーズで・・・
おかしいなと思って第19番を聴いたら、こちらの方がお馴染みの作品でした。
どうもボケるのには早すぎる年のはずなんですけど・・・

第17番も素敵な作品ですね。この作品もお気に入りになりました。
カサドシュ&セルとゼルキン&アバドの演奏で愛聴しています。

ちなみに第19番はカサドシュ、ゼルキンの他にポリーニ&ベームと内田&クリーブランド管もお気に入りです。

モーツァルトのピアノ協奏曲は名演が多いので、聴きだすと止まらなくなってしまいますね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2014.12/07 13:51分
  • [Edit]

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