♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.279 ベートーヴェン:「弦楽四重奏曲第10番『ハープ』」 by ゲヴァントハウス四重奏団

ゲヴァントハウス四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集ばかりに
耳を傾けることが多いこの頃です。
昔々からのお気に入りの第5番と「ラズモフスキー第2番」に加え
目下お気に入りになっている第10番「ハープ」を。

第10番に限らず他の曲も
今まで聴いてきた他の演奏者では気付くことのなかったことなど
新発見(?)もありとても気に入っている演奏です。


            ベートーヴェン弦楽四重奏曲第10番 「ハープ」
                           by
                   ゲヴァントハウス弦楽四重奏団


                299ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集 ゲヴァントハウス四重奏団

                          (収録曲)
                         
           弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」作品59-2
           弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74「ハープ」


                    ゲヴァントハウス四重奏団
                   フランク・ミヒャエル・エルベン(第1Vn)
                  コンラート・ズスケ(第2Vn)
                  フォルカー・メッツ(Vla)
                  ユルンヤーコプ・ティム(Vc)

                     (録音:2002年2月)


      第1楽章 ポーコ・アダージョ―アレグロ 変ホ長調 4分の4拍子
      第2楽章 アダージョ・マ・ノン・トロッポ 変ニ長調 8分の3拍子
      第3楽章 プレスト ハ短調 4分の3拍子
      第4楽章 アレグレット・コン・ヴァリアツィオー二 変ホ長調 4分の2拍子


この作品はピアノ協奏曲第5番に続いて書かれたものだそうで
曲の完成は1809年とのことです。
ベートーヴェン39歳、「傑作の森」の最後を飾る年に完成した作品の
一つだそうです。

ベートーヴェンは作品59の「ラズモフスキー四重奏曲」の3曲を完成した後は
しばらく弦楽四重奏曲の作曲から離れていたそうです。
その間には中間期としての傑作が次々と生み出されていたとのことです。
この曲は中間期の様式が頂点を築いた後
後期を迎える段階に作曲されたものだそうです。

曲の調性である変ホ長調はこの時期のベートーヴェン
特に好んで用いたものとのこと。

曲は芸術愛好家のオーストリアの貴族、陸軍少将であり
また、ウィーンに出てきた若いベートーヴェンを最初に援助をしたロブコヴィッツ侯
献呈されたそうです。

              279ベートーヴェン弦楽四重奏曲第10番:ロブコヴィッツ侯
           Franz Joseph Maximilian von Lobkowitz
             (1772年12月7日-1816年12月15日)


第1楽章は瞑想的な趣を感じさせる序奏での始まり。
暫し続く静かな佇まいの序奏から主部に。
明朗に歌われる第1主題には流麗さも感じられるようです。
各楽器が奏するピッツィカート。
ピッツィカートは随所に現れ
この曲が「ハープ」との呼称になった所以だそうです。
伸びやかで明朗な楽章。
心を明るく照らしてくれるようです。

静かで美しい第1ヴァイオリンの調べで始まる第2楽章。
美しい歌です。悲歌でもあるかのように感じてしまいます。
歌い続けるヴァイオリン。
歌はいつしか語らいに。
そして第1ヴァイオリンに現れる新しい旋律も穏やかな美しさ。
心惹くものがあります。
黄昏の美しさと静けさを連想してしまう楽章。
第1ヴァイオリンの柔らかで温もりを感じさせる音色が紡ぎ出す歌には虜に。
楽器の対話、弦楽四重奏の魅力を感じる楽章のように思われます。

前楽章から一転して激しく始まる第3楽章。
一抹の闘争的な趣も感じてしまいます。
主題は記憶に残る印象的なものです。
楽器たちの俊敏な動き。
律動感と緊迫感はゲヴァントハウス四重奏団の演奏で聴くと
余裕を感じさせるもののようです。

アタッカで第4楽章に入り前楽章から趣が一転。
この楽章は主題と6つの変奏から成っているとのことです。
弦楽四重奏曲の終楽章に変奏曲が置かれているのは
この曲だけとのこと。
牧歌的とも感じられる主題。
心に残る第2変奏の温和な調べ。
第4変奏での柔和な調べを奏でる第1ヴァイオリンも印象的です。
第1、3、5 が動的な趣の変奏に対し
第2、4 は静的で穏やかな変奏になっているようです。
変奏の変化に聴いていて楽しさも。
忙しげなコーダを経てそのまま終曲に。

ゲヴァントハウス四重奏団で聴くベートーヴェンの弦楽四重奏曲の数々。
自然な流れ、そして爽やかさ、瑞々しさを感じさせる演奏のように感じられます。
緻密な水彩画でも見ているかのように
今までは見逃していた描写(?)に気付かされるようです。

この第10番の「ハープ」も昔から他の演奏で聴いてきたはずなのですが
今回ゲヴァントハウス四重奏団で聴き
初めて惹かれるものを感じました。
特に今迄あまり親しむことができなかった後期の作品に
魅力を感じるようになりました。

気難しそうなベートーヴェンは姿を消し
微笑むベートーヴェン、心弾ませるベートーヴェンの姿を感じるようです。
このような演奏に初めて出合い
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲が以前にも増して心惹かれるものになってきました。


                  にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

Comment

Re: お早うございます

rudolfさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。
更新が不定期になってきてしまいました。

rudolfさまは度々、こちらのゲヴァントハウス四重奏団の演奏でベートーヴェンの弦楽四重奏曲を記事になさっていらっしゃいましたね。
拝読をさせていただき、「是非、聴いてみたい」と。
すぐには求められなかったのですが・・・。
とても、とてもお気に入りの演奏、全集になりました。
後期の作品はあまり馴染むことができなかったのですが、「大フーガ」にも初めて耳を奪われたりしていました。

メンバーの第2ヴァイオリン、コンラート・ズスケはカール・ズスケの御子息だったのですね。
カール・ズスケもお気に入りのヴァイオリニストの一人なのです。
第1、第2ヴァイオリンの演奏に特に惹かれるものがあります。

ズスケ四重奏団のディスクを探してみました。
早速、カートに保存をしました。早く求められると良いのですが。

> 弦楽四重奏曲の世界は深くて広いですよ
私はまだまだ、その世界の深さ、広さの一端に触れただけのような気がします。
深さ広さを実感できることを自分に望んでしまいます。
ゲヴァントハウス四重奏団のこちらの演奏に出合うことができたのもrudolfさまのお陰です。
ありがとうございます(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.04/10 19:56分
  • [Edit]

お早うございます

luminoさま お早うございます…
お久し振りです

ベトベンのカルテットは後期を聴くことが多くて、その次は「ハープ」「セリオーソ」で、後は初期ですね
このカルテットの演奏 良いですね
昔のズスケさんのご子息も参加されているかと… 
ズスケ・カルテットの演奏も良いですよ
弦楽四重奏曲の世界は深くて広いですよ

ミ(`w´彡)
  • posted by rudolf2006
  • URL
  • 2015.04/10 08:54分
  • [Edit]

Re: 「ハープ」はあまり馴染みがないのですが・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

私もベートーヴェンの弦楽四重奏曲第10番は長い間、馴染みがない曲でした。
今回、ゲヴァントハウス四重奏団で聴き「目から鱗」でした。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の全曲が今までとは違い心に伝わってくるものがありました。

ライプツィヒ四重奏団とゲヴァントハウス四重奏団なのですが。
> ライプツィヒ・ゲヴァントハウスoのおかげで、なんか混同しちゃいそうで、ほんとにややこしいですね。
この記事を書きつつも、自分ではゲヴァントハウス四重奏団と書いているつもりが、読み返してみるとライプツィヒ四重奏団と書いてしまっていて・・・。
ビックリし慌てて訂正していました。
burleskeさまのコメントを拝読させていただきまたドキリです。
メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲なのですが、burleskeさまお気に入りのライプツィヒ四重奏団のつもりでゲヴァントハウス四重奏団の方を求めてしまいました。
このような間違いをするのは私ぐらいなもので。もう、笑いごとですよね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.04/06 20:13分
  • [Edit]

「ハープ」はあまり馴染みがないのですが・・・

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は好きですが、第10番「ハープ」はラズモフスキーの3曲や第12番以降の後期の作品に比べると、聴く機会も少なく、あまり馴染みがありません。
素敵な作品だとは思うのですけど・・・
改めてじっくりと聴いてみたいと思います。

ゲヴァントハウスQの全集は聴いたことありませんが、魅力的な演奏みたいですね。
ちなみに、僕のお気に入りのライプツィヒQは、ゲヴァントハウスQとは別の団体なので間違わないでくださいね。
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスoのおかげで、なんか混同しちゃいそうで、ほんとにややこしいですね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.04/05 21:25分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ブログ内検索