♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.280 シューベルト:「楽興の時」(全6曲) by アンドラーシュ・シフ

昨年10月にシフのピアノでシューベルトのピアノ作品集より
「4つの即興曲」 D899 を取り上げてから早くも半年が経ってしまいました。
久し振りにシューベルトのピアノ小品を聴いています。
今日は「楽興の時」を。

         シューベルト~ピアノ作品集より「楽興の時」D.780

                 259シューベルト:ピアノ作品集「楽興の時」シフ

                     (収録曲 ディスク1より)
        
              ハンガリー風のメロディー ロ短調 D817
              4つの即興曲 D899
              6つのドイツ舞曲 D820
              楽興の時 D780
              グラーツのギャロップ ハ長調 D925

                   アンドラーシュ・シフ(P)

             (録音:1990年 ウィーン
                 ムジークフェライン・モーツァルト・ザール)


          第1番 モデラートハ長調 4分の3拍子
          第2番 アンダンティーノ 変イ長調 8分の9拍子
          第3番 アレグロ・モデラート ヘ短調 4分の2拍子
          第4番 モデラート 嬰ハ短調 4分の2拍子
          第5番 アレグロ ヴィヴァーチェ ヘ短調 4分の2拍子
          第6番 アレグレット 変イ長調 4分の3拍子


作曲年については自筆譜が消失しているため定かではないそうです。
推定として1823年から最晩年1828年の間に作曲されたとのことです。

初版譜の出版は1828年春にウィーンのM.J.ライデスドルフ社から
2分冊で出版されたそうです。
楽興の時」という呼称はシューベルトが付けたものではなく
出版社が「楽興の時」(Six Momens musicals)と付けて出版したとのこと。

「楽興の時」も「即興曲集」とともにシューベルトの個性が
遺憾なく発揮されてる作品だそうです。
また「即興曲」に比し規模は小さいながらも
楽想、構成は「即興曲」よりも軽快な即興性に満ちているとのことです。


6曲の「楽興の時」のうち
誰もが知る有名な第3番はしばしば耳にする機会がありました。
ですが他の5曲にじっくりと耳を傾けるのは初めてです。

第1番の愛らしく優雅さも漂う親しみ易い旋律に始まり
夢幻的で物思うような雰囲気を感じる第2番。
低声部での始まり何か重さを感じさせるような主題。
この主題は印象的です。
呟きのように語り歌い始めるピアノ。
その美しさには悲哀も漂うかのように。
第1番同様に三連符が印象的に心に刻まれます。

第3番は24小節の短さだそうです。
初版では「ロシア風歌曲」と題されたとのこと。
主題の愛くるしさ、屈託のない調べ。
口ずさみたくなる親しみ易さ。
そしてホッとする調べ。

第4番では面白いリズムに耳を奪われます。
三部形式とのことで第1部のスタッカートが印象的です。
リズムが耳を楽しませてくれる曲でしょうか。
鍵盤の上を自由に指が戯れている情景を想像してしまいます。

第5番では趣が変わり情熱的な力強さも感じられるようです。
111小節からなっている曲だそうです。
中間部の24小節のみが8分音符で
他はシューベルトお気に入りの行進曲風のリズム ♩♫ タン・タ・タ という
ダクチュル音型とのことです。
一貫してダクチュル音型が大活躍するこの曲。
生気が漲っているようです。

第6番は他曲と趣を異にしているように感じられます。
荘重な趣さえ感じさせる曲の始まりの旋律。
そのうちにピアノは美しい歌をゆったりと歌い始め。
この曲からは田園の長閑さを感じさせられるようです。

1曲寄り道を。
第6番の次、ディスク1 の最後に収録されている「グラーツのギャロップ」D.925。
いつかどこかで耳にした・・・ような曲。
シフの演奏では2分7秒の短い曲です。
作曲は1827年とのこと。
この年の9月にシューベルトはパハラ一家の招きで友人のイェンガーと
グラーツを訪れたそうです。
その滞在中に作曲された曲とのこと。
とても明るく楽天的。


6曲の「楽興の時」には
お気に入りの「4つの即興曲」D.899  のように強く心に残るものがないのですが・・・。
「楽興の時」からは寛ぎ和みを感じるようです。
ホッと一息・・・コーヒー・タイムのひと時でしょうか。
心の中に爽やかな風が吹き抜けて行った後のように
清々しい気分になるようです。

シフの演奏はいつも同じことを書いていますが
安堵感、慈しむように音を紡ぎ出す温もりを感じます。

尚、第1番に関してはリヒテルの演奏(Richter:Complete Decca,Philips & DG Recordings より)で聴くことができました。
1958年2月のブルガリア、ソフィアでのライヴ録音です。
切れ味のよいピアニズムで生き生きとした印象を受けます。
音色の明るさが曲に色彩感を与えているようにも聴こえます。
シフが愛用をしているピアノはベーゼンドルファーと記憶していますが
音色の違いによっても曲から受ける印象がかなり異なるようで・・・。

対照的な演奏を聴かせてくれるこの御二人のピアニスト。
シフが穏やかな春の日射しを感じさせる演奏であるなら
リヒテルは春から夏に移行をする初夏の日射しのようにも感じられます。
ともに得がたい魅力を感じる演奏です。

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Comment

Re: 「楽興の時」は・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

「楽興の時」は、そうなんですよね~。私も同じくピアノ・ソナタのオマケのように感じてしまって。
「4つの即興曲」D.899 の方はとても気に入っているのですが。

シフの2014年の録音が発売になるのですか!?
早速検索してみました。
フォルテピアノでの演奏とのことで興味津々です。
ご予約をされたそうですね。4月21日、発売日は明後日ですね。
もうすぐ聴くことができますね、楽しみですよね。
ピアノフォルテでのシューベルトを私も聴いてみたいです。
情報をありがとうございました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.04/19 19:41分
  • [Edit]

「楽興の時」は・・・

「楽興の時」は、「即興曲」と比べてもあまりじっくりと聴く機会が少ないですね。
どうもピアノ・ソナタのオマケのような感じで・・・
でも、改めて聴くと素敵な作品ですよね。
内田、ピリスも良いですが、ケンプの落ち着いた温かみのある演奏が気に入っています。

シフの「楽興の時」は、2014年に新しく再録音した盤が来週発売になります。第18番と21番のソナタと即興曲も収録されています。
もちろん予約してしまいました。
今から聴くのが楽しみです。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.04/18 21:12分
  • [Edit]

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