2015.05/16(Sat)

Op.284 フランク:「天使の糧」 by カレーラス

フランクの作品を聴くシリーズのようになってきました。
フランクの「ヴァイオリン・ソナタ」から始まり
前回の「交響曲 ニ短調」と続いてきました。
そして、今回は
“Panis angelicum” 邦題「天使の糧」あるいは「天使のパン」です。

この曲を初めて耳にしたのは一昔前頃に求めたディスクで
ホセ・カレーラスの歌でした。
手持ちのカレーラスのディスクの中で
最も気に入っているディスク「passion」に収録されています。
美しい旋律でとても気に入っている曲。
ですが、当時、この曲の作曲者名を確認することもなく
フランクの作曲と気付くこともなく耳を傾けていました。
今回、フランクのディスクを探していて初めて気付いた有様です。
久々振りに「天使の糧」に耳を傾けてみました。

               ホセ・カレーラス「passion」より
                     フランク:「天使の糧


                284カレーラスPassion~フランク「天使の糧」

                 ホセ・カレーラス(T)
                 ロンドン・エンジェル・オーケストラ 他

                       (録音:1995年)


作曲されたのは1872年だそうです。
「ミサ曲」イ長調作品12の中の曲とのことです。
1860年に「3声のミサ曲」の中の合唱曲として作曲し
すでに1858年に作曲されていた「荘厳ミサ曲」を1872年に改作した際に
独唱曲として追加されたのがこの「天使の糧」だそうです。
テノール独唱でオルガン、ハープ、チェロとコントラバスが伴奏とのこと。
「ミサ曲」は典礼ミサの
Kyrie ; Gloria ; Credo ; Sanctus ;Panis angelicus ; Agnus Dei
6曲から構成されているそうです。

歌詞は中世の神学者、聖人のトマス・アクィナスが聖体祝日のために書いた
讃美歌 “Sacris Solemniis”の最後の2節から取られているそうです。
この最後の2節のうちフランクは1節目だけに付曲をし2回繰り返されるとのこと。
フランクの声楽曲の中では最もよく歌われるもので
普通、シャルル・スコットの編曲により歌われるそうです。

この曲はカトリック聖歌集第527番「パニス・アンジエリクス」であることを
知りました。
すでに無縁となったカトリック教会で30余年以上使用していた
カトリック聖歌集を手にしてみました。
聖歌集ではラテン語の原題がカタカナ表記されているだけでした。
聖体賛美の曲として聖体拝領の時に歌われるものだそうです。

久々振りに聴き旋律の美しさ・・・言葉を見失ってしまいそうな美しさ。

カレーラスのこちらのディスクには
ブラームスやドヴォルザークの交響曲、ショパン、リストのピアノ曲や
アルビノーニ、モーツァルト、ベートーヴェンなどの馴染み深い旋律を
集めた歌が収録されています。
どの曲もカレーラスの歌唱で聴くと胸に迫るものを感じてしまいます。
さて、「天使の糧」ですがカレーラスの歌唱でしか聴いたことがないのです。

1節目最後の “Pauper, servus et humilis” を繰り返して歌っています。
リピートして歌われることで心に響き感銘も深まるようです。
美しく荘厳な趣が漂う調べ。
静かに奏される弦楽器の伴奏とカレーラスの真摯な歌声、歌唱。
耳を傾けていると心が浄化されるようです。
素朴で清楚な趣を湛えた心に沁み入る曲です。

フランク作曲の「ミサ曲」作品12 の一部の「天使の糧」だけでなく
「ミサ曲」の全曲を聴いてみたくなりました。
発売されているディスクを探したのですが極端に少ないようで。
いつか聴いてみたいものです。


You Tube から拝借。一応、貼ってみます。

  
      カレーラス:1995年12月クリスマス、ウィーン。ウィーン交響楽団他


  

     わんぱぐさん:小鳥と

 
              フランク「天使の糧」:Panis angelicum
                        (詩:Thomas Aquinas)

                (原詩引用)

                Panis angelicus
                fit panis hominum;
                Dat panis cœlicus
                figuris terminum:
                O res mirabilis!
                Manducat Dominum
                Pauper, servus et humilis.

                Te trina Deitas
                unaque poscimus:
                Sic nos tu visita,
                sicut te colimus;
                Per tuas semitas
                duc nos quo tendimus,
                Ad lucem quam inhabitas.
                Amen.


                天使のパンは
                人のパンとなった、
                天のパンであって 
                旧約の前表を全うした。
                ああ感嘆すべきことよ、
                貧しい者、しもべ、
                および卑しい者が 
                主を食しまつるとは。

                三位一体の神よ、
                私たちは主を奉ずる者ですから、
                願わくは私たちを
                訪れ給え。
                また主の道によって
                私たちの仰ぐところ、
                すなわち主の住み給う光に
                導き給え。
                            (カトリック聖歌集より引用)


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タグ : フランク 天使の糧 カレーラス 聖歌集

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Comment

●Re: フランクのソナタと交響曲以外は・・・

burleskeさま、コメントをありがとうございました。

フランクの「ミサ曲」、聴いてみたいですよね。
> フランクの作品は、ヴァイオリン・ソナタと交響曲はディスクの数が多いのですが、その他の作品となると、目ぼしい録音が少ないですよね
ショップ・サイトでも目下探しているのですが・・・「ミサ曲」も本当に少ないですね。
また、弦楽四重奏曲はこれからディスクを求めて聴いてみたいのですが・・・やはり少ないのですね。
burleskeさまは弦楽四重奏曲とピアノ五重奏曲はすでにお聴きになられていらっしゃるようですね。
ディスクの少なささ・・・寂しい感じもしてしまいますね。
lumino | 2015.05.17(日) 20:03 | URL | コメント編集

●フランクのソナタと交響曲以外は・・・

フランクのミサ曲は聴いたことがありません。
これは気になる作品ですね。僕も聴いてみたいです。
フランクの作品は、ヴァイオリン・ソナタと交響曲はディスクの数が多いのですが、その他の作品となると、目ぼしい録音が少ないですよね。
弦楽四重奏曲やピアノ五重奏曲など、もっといろいろな演奏で聴いてみたいですね。
burleske | 2015.05.16(土) 20:38 | URL | コメント編集

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