♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.295 チャイコフスキー:「交響曲第1番:冬の日の幻想」 by フェドセーエフ&モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団

早くも8月。酷暑の毎日。
曲のタイトルから涼しさを連想されるものがないかと・・・。
思い当ったのがチャイコフスキー交響曲第1番『冬の日の幻想』。
長年敬遠をしていたチャイコフスキーの交響曲。
年明けに聴いたチャイコフキーの交響曲第5番が突破口になり
チャイコフスキーの交響曲を聴き進み・・・中断をしたままでした。

曲のタイトルが『冬の日の幻想』・・・涼しげではあっても
チャイコフスキーの交響曲には暑さとは別の「熱さ」がありますね。
チャイコフスキーの熱さに好感を抱くようになってきました。

フェドセーエフモスクワ放送チャイコフスキー交響楽団で聴いてみました。

                チャイコフスキー・エディションより
                 交響曲第1番:『冬の日の幻想』


                 295チャイコフスキー・エディション

                         (収録曲)

              交響曲第1番:『冬の日の幻想』 ト短調Op.13
              序曲『1812年』(ギブソン&LPO)

                ウラディミール・フェドセーエフ指揮
                モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団

                       (録音:1998年)


    第1楽章:『冬の旅の幻想』 アレグロ・トランクイロ ト短調 2/4拍子
    第2楽章:『陰気な土地、霧の土地』 アダージョ・カンタービレ・マ・ノン・トロッッポ
                                   変ホ長調4/4拍子
    第3楽章:スケルツォ アレグロ・スケルツァンド・ジョコーソ ハ短調 3/8拍子
    第4楽章:フィナーレ アンダンテ・ルグーブル ト短調 4/4拍子


作曲されたのは1866年の3月から6月頃だそうです。
1865年にペテルブルク音楽院を卒業したチャイコフスキーは
1866年9月にニコライ・ルビンシュテインにより新設されたモスクワ音楽院の
教授として迎えられたそうです。
音楽院の開校までの間、チャイコフスキーはニコライに勧められ
この交響曲を書いたとのことです。

チャイコフスキー自身が付けた副題『冬の日の幻想』
第1楽章の標題『冬の日の幻想』
第2楽章の標題『陰気な土地、霧の土地』
これらの標題は暗示的なものであり
自然主義的な冬のイメージの音楽化ではなく
チャイコフスキーが具体的にどのような事柄を念頭において作曲したのか
については不明だそうです。

書き上げたこの作品を恩師のアントン・ルビンシュテインと
旧知のニコライ・ザレンバ(1821-79年)に見せたところ
2人からは冷たい評価を受けた、と伝えられているそうです。
酷評を受けたチャイコフスキーは楽譜に手を加えた第2稿を再び2人に
見せたそうですが反応は厳しいものだったとのこと。
1874年に第3稿として改訂。
この第3稿の改訂版が今日演奏されているものだそうです。
曲はモスクワ音楽院院長ニコライ・ルビンシュテインに捧げられたとのこと。

            295(272) Nikolai Grigoryevich Rubinstein
              Nikolai Grigorjewitsch Rubinstein
              (1835年6月2日 - 1881年3月23日)


初演は部分的に取り上げられ
1866年12月、第2楽章がモスクワで
1867年2月に第3楽章がサンクトペテルブルクでの演奏会に於いて
それぞれ演奏されたそうです。
全曲の初演は1868年2月にチャイコフスキーの親友で
A.ルビンシュテインの弟、ニコライ・ルビンシュテインの指揮で
ロシア音楽協会モスクワ支部の演奏会に於いて行われたそうです。
結果は大成功だったとのこと。


第1楽章始めのフルート、バス―ンが奏でる旋律から魅了されるようです。
この第1主題はロシア風の主題ということです。
旋律に漂う郷愁を感じます。
この楽章で印象的なのがしばしば現れる低音弦がピッツィカートで
リズムを刻むところでしょうか。
分厚いオーケストラの響きや高揚感も印象に残ります。

弦の静かな旋律で始まる第2楽章。
幻想的な趣が感じられるようです。
オーボエが登場し第1主題を奏するオーボエの調べも心を打ちます。
オーボエに花を添えるかのようなクラリネットの清明な響きが印象的。
フルートの奏する第2主題。
弦楽器で美しく穏やかに奏される旋律も心に沁みます。
コーダでホルンが奏する主題の美しさ。
幻想的に穏やかな調べを奏する弦楽器。
穏やかに終わる第2楽章。
この楽章に漂う美しさに惹かれます。

第3楽章はピアノ・ソナタ作品80を転用しているそうです。
木管の明朗な始まり。
軽やかな主題を奏でるヴァイオリン。
木管と弦の軽妙な応答を経て
中間部で弦の美しい調べに和むようです。
楽器たちに耳を傾けていると流麗に舞踏をしているような雰囲気も。 
コーダでティンパ二が打ち続けられ力強さを感じさせつつ閉じられる楽章

第4楽章の主題は1861年のカザンにおける学生運動で歌い出された一種の
大衆歌を利用したものだそうです。
民謡「咲け、小さき花よ」の旋律に基づいており
この楽章全体の中心の主題になっているとのことです。
バス―ンの暗い響きで始まる第4楽章。
主題を奏するヴァイオリンは暗澹とした雰囲気を
漂わせる導入を経て現れるバス―ンの力強さ。
一気呵成。息をつかせないようです。
一瞬、静かな弱音になり次第に速度を上げて突入するコーダ。
ティンパ二、バス―ンと低音弦から力強い覇気を感じます。
闘争的とも感じられる力強さでしょうか。
漲る力と勇壮な趣。
高々と吹奏されるトランペット。そして打ち鳴らされるシンバル。
強く打ち鳴らされるティンパニと力強い金管楽器で閉じられる楽章。
チャイコフスキーの他の交響曲からも感じられる勝利の歌を聴くようです。


凄い音楽。凄い演奏・・・と、またまた溜め息です。

数ヶ月前に初めてこの曲を某指揮者&オーケストラで聴いたのですが
演奏から受ける印象がまったく違います。
その演奏を聴いた時には、やたらと金管楽器が騒々しく
音楽が誇張され作為的な印象を受けてしまいました。
以来、あまり良い印象を抱いていなかった第1番。

今回フェドセーエフモスクワ放送チャイコフスキー交響楽団で聴き
完全にこの曲の虜になってしまいました。
誇張もなくすべてが自然に感じられます。
美しい旋律、咆哮する楽器たちの力強さも自然体。
素晴らしい曲・・・と、痛感をする演奏でした。

モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団
とにかく音も素晴らしいの一言。
音の広がり、厚みのある響き。楽器間の見通しの良さ。
ディスクを聴いているとは感じられないほどでした。
演奏が終わっても余韻が消えません。
繰り返し聴いてみたい演奏になりました。

                 にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

Comment

Re: タイトルだけは・・・

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

> 涼しげな作品なら、グリーグとかシベリウスの方がよいかも。
そう言えば、5月に清涼感を、ということでグリーグの「抒情小曲集」を記事になさっていらっしゃいましたね。
当時の記事を読み返させていただきました。
グリーグの他にはシベリウス・・・久し振りにシベリウスも聴いてみたくなりました。

> チャイコフスキーの1,2,3番の交響曲は民俗的なので、ロシア系の指揮者の演奏の方がしっくりくるのかもしれませんね。
初めて第1番を聴いたのはお気に入りの指揮者&オーケストラだったのですがドイツ系でした。
作品の傾向や演奏者の出身地を考慮する必要があったのですね。
burleskeさまのお気に入りの演奏でロストロポーヴィチとゲルギエフ。
チャイコフスキーの交響曲は他の作曲家の交響曲よりも演奏者による違いがハッキリしているように感じられるのですが・・・どうなのでしょうね。
すっかり気に入った第1番ですので機会がありましたらロストロポーヴィチとゲルギエフでも聴いてみたく思います。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.08/04 20:11分
  • [Edit]

タイトルだけは・・・

「冬の日の幻想」、タイトルだけは涼しそうですが、実際聴くとあまり涼しげな感じはしませんよねぇ。
涼しげな作品なら、グリーグとかシベリウスの方がよいかも。

「冬の日の幻想」、僕のお気に入りはロストロポーヴィチ&ロンドン・フィルとゲルギエフ&ロンドン響です。
チャイコフスキーの1,2,3番の交響曲は民俗的なので、ロシア系の指揮者の演奏の方がしっくりくるのかもしれませんね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.08/03 20:48分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ブログ内検索

*翻訳*