2015.08/08(Sat)

Op.296 シューベルト:「ヴァイオリンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック」 byヤンケ; ジンマン&チューリヒ・トーンハレO.

前々回に続いてシューベルトのヴァイオリンのための協奏曲の小品です。
シューベルトが残した次の3つのヴァイオリンのための小品。

 ヴァイオリンのための小協奏曲(コンツェルトシュトゥック)D.345
 ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンドD.438
 ヴァイオリンと管弦楽のためのポロネーズD.580

先日聴いた「ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンド」D.438 が気に入り
弦楽合奏版、オーケストラ版も聴きたいと思っていました。
ショップ・サイトでディスクを探していた際に理想的な一枚に出合いました。

ヴァイオリン、アンドレアス・ヤンケ そして ジンマンチューリヒ・トーンハレO.
ディスクです。
上記の3つの小品に耳を傾けることができました。


   シューベルト:ヴァイオリンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック
                        by
               ジンマンチューリヒ・トーンハレO.


                 296シューベルト:ヴァイオリンのための小品集ジンマン&チューリヒ.トーンハレO.

                        (収録曲)

         交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
         ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D.438
         ヴァイオリンと管弦楽のためのポロネーズ 変ロ長調 D.580
         ヴァイオリンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック ニ長調 D.345

                 アンドレアス・ヤンケ(Vn)
                 デイヴィッド・ジンマン指揮
                 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団

              (録音:2011年5月 チューリヒ トーンハレ)


前々回に綴ったことと重複する個所がありますが。
作曲は1816年。
この年にはヴァイオリン曲が幾つも作曲され
すべて瑞々しい感覚と情感、そしてモーツァルトの精神に溢れているそうです。

これらの3つのヴァイオリンのための小品は
シューベルト家の弦楽四重奏ではヴァイオリンを受け持ち
ヴァイオリンを嗜んだシューベルトの兄、フェルディナントのために
作曲されたと推測されるそうです。

兄フェルディナントは1839年に弟フランツを回想して
次のように記述しているとのことです。
「(シューベルトはフェルディナントのために)五重奏の序曲、ヴァイオリン協奏曲、祝賀カンタータなどを作曲した。」

フェルディナントが上述している「ヴァイオリン協奏曲」が
「ヴァイオリンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック」であるという確証はない
とのことですがフェルディナントの何らかの祝い事の際に
演奏されたと考えられるそうです。


曲はアダージョとロンドから成っているとのこと。
アダージョ:ニ長調 4/4拍子
ロンド:アレグロ ニ長調 2/4拍子 


曲は力強さを伴いつつ全合奏で始まり
間もなく続くロンドに。
独奏ヴァイオリンが奏で始める静かで優美な旋律。
軽快なリズムに転じてヴァイオリンは明朗な旋律を奏し
力強く寄り添うオーケストラ。
独奏ヴァイオリンの流麗で踊るかのような明るさと軽快さ。
旋律の美しさと親しみ易い曲調。
愛らしく華麗な曲。
旋律の美しさに惹かれつつも聴いていて愉しい気分なってきます。
モーツァルトのヴァイオリン協奏曲を聴いているような錯覚も。


尚、先日聴いた「ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンド」D.438 を
今回、オーケストラ版で聴き、曲から受ける印象が変わりました。
オーケストラ版では弦楽四重奏版よりも独奏ヴァイオリンが引き立つ感じが
するようです。
弦楽四重奏版の方が曲が少々重く感じられ
オーケストラ版ではすっきりとしているようで好感を抱きました。

今回初めて耳にした「ヴァイオリンと管弦楽のためのポロネーズ 」 D.580 は
1817年に作曲されたそうです。
軽快な独奏ヴァイオリンとオーケストラで始まり
オーケストラに引き立てられ優美に歌う独奏ヴァイオリン。
舞踏会の優雅で愉しい雰囲気に包まれるようです。


ジンマンチューリヒ・トーンハレO. が演奏するヴァイオリンのための
3つの小品。
3曲とも似たような曲調でホッと寛ぎの気分、愉しい気分になります。
また、アンドレアス・ヤンケのヴァイオリンの繊細さ、優美さが印象に残ります。

ブックレットに記載された各曲の演奏時間は
「ロンド」が14分38秒
ポロネーズ」5分57秒
コンツェルトシュトゥック」10分10秒 
とても短い曲ばかりですが、シューベルト特有の「美」が凝縮されているように
感じられますし
屈託も翳りも感じさせないシューベルトの若い日の内面を見る思いがします。
3曲ともディスクのオマケ的(?)で
シューベルトの作品の中での存在感は薄いものかも知れません。
ですが私にとっては愛すべき曲たちになりました。
今のところはヤンケ;ジンマンチューリヒ・トーンハレO. のこのディスクが
愛聴盤になっています。

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タグ : シューベルト コンツェルトシュトゥック ロンド ポロネーズ アンドレアス・ヤンケ ジンマン チューリヒ・トーンハレO.

19:37  |  シューベルト  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●Re: コンチェルトシュトックも愛らしくて良いですね

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

クレーメル&ヨーロッパ室内O. のディスクには D.345、580、438 の3曲が収録されていたのですね。
「コンツチェルトシュトゥック」「ポロネーズ」も本当に愛らしい曲ですよね。
先日の「ロンド」D.438 はラルキブデッリの弦楽四重奏版でお聴きになることができたようですね。
ラルキブデッリの古楽器での演奏の方も良さそうですね。
私が初めに気に入った弦楽四重奏版の「ロンド」を改めてジンマンで聴きお気に入りになりました。
ジンマン&トーンハレはモダン楽器で古楽奏法でしたよね。
シューベルトの小品には古楽器の演奏が相性が良いのでしょうか。

ジンマンですが、シューベルトの交響曲全集を録音しているとのことですね。
早速、ショップ・サイトに。
是非、交響曲全集も聴いてみたくなりました。
と言いつつ、こちらの3つの小品が収録されているディスクのメイン曲(?)の「未完成」はまだ聴いていないのですが。
早速、聴いてみることにしますね。
lumino | 2015.08.10(月) 20:09 | URL | コメント編集

●コンチェルトシュトックも愛らしくて良いですね

D.345のコンチェルトシュトックとD.580のポロネーズもクレーメル&ヨーロッパ室内管の録音を持っていますが、こちらもD.438のロンド同様、愛らしくて素敵な作品ですね。

D.438のロンドは、ヴァイオリンと弦楽四重奏版がラルキブデッリの録音であったので、早速聴いてみたのですが、こちらの方がクレーメル盤よりもお気に入りになりました。

ジンマンは交響曲全集も録音していて、そちらも気になるのですが、聴いたことがありません。機会があれば聴いてみたいですね。
burleske | 2015.08.09(日) 17:07 | URL | コメント編集

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