♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.306 フォーレ:「ピアノ四重奏曲第2番」 by ロン、ティポー、ヴィユー&フルニエ

昔のトラウマから聴くことを避けていた作曲家がフォーレです。
ブックレットの収録曲を眺めていたらフォーレの「ピアノ四重奏曲第2番」が
目に付きました。
フォーレにも拘らず、いつになく、どのような曲かしら?と興味が湧いてきました。
好奇心に駆られトラウマは一歩退いたようです。

                  フォーレ:ピアノ四重奏曲題2番
                 フルニエ EMIレコーディングスより

                 (289)ドヴォルザーク:ピエール・フルニエEMIレコーディングス

                         (収録曲)
 
                ピアノ四重奏曲第2番 ト短調 Op.45
                ロマンス イ長調 Op.69
                エレジー Op.24
                子守歌 Op.16  他

            マルグリット・ロン(P);ジャック・ティボー(Vn)
            モーリス・ヴィユー(Vla);ピエール・フルニエ(Vc)

                   (録音:1940年5月10日 パリ)


            第1楽章:アレグロ・モルト・モデラート ト短調 4/4拍子
            第2楽章:アレグロ・モルト ハ短調 6/8拍子
            第3楽章:アダージョ・ノン・トロッポ 変ホ長調 9/8拍子
            第4楽章:アレグロ・モルト ト短調 3/4拍子


作曲されたのは1885年から1886年、フォーレ41歳の時にかけて
書かれたと推定されるそうです。
「レクィエム」と並行して作曲されたとのこと。
この「ピアノ四重奏曲第2番」と「レクィエム」はフォーレの中期の
代表作品になるそうです。

1885年7月25日にフォーレが40歳の時、特に愛情を抱いていた父親の
トゥッサン=オノレを失ったそうです。
父親の死が「レクィエム」を生む動機となった、と伝えられているとのこと。
矢代秋雄氏によると、このピアノ四重奏曲も同じ動機から書かれたであろう、
との推測の記述も目に付きました。

第3楽章冒頭、ピアノとヴィオラの呟きは弔鐘と悲歌である、と言
われているとのことです。
第3楽章いについては
フォーレ自身が記した書簡に、幼い時に渓谷で耳にした微かな鐘の音の
思い出によるもの、とのことです。

フォーレは1885年に室内楽に多くの傑作(ヴァイオリン・ソナタ第1番 及び 
ピアノ四重奏曲第1番)を書いたということにより
アカデミー・デ・ボザールからシャルティエ賞を受けているそうです。
矢代秋雄氏によると受賞によりフォーレは更に良いものを作曲するべく張り切り
ピアノ四重奏曲第2番に取り組んだと推察されても良いのでは
と記述をされています。

初演は1887年1月22日(23日の説も)、国民音楽協会の演奏会にて
行われたそうです。
ヴァイオリンはギョーム・レミー、ヴィオラはルイ・ファン=ヴェフェルジュム
チェロ、ジュール・デルサール。
そしてピアノはフォーレ自身の演奏だったとのことです。


第1楽章は川のせせらぎのようなピアノで始まり
すぐに奏され始める弦楽器たちの歌。
第1主題のこの調べには郷愁を誘う趣を感じます。
初めて耳にする旋律でありながら懐かしさでいっぱいに。
第2主題には愛らしさと寂寥の混じり合った雰囲気が感じれるようです。
この主題も第1主題とともに印象的。
ヴィオラとチェロが奏する第3主題の美しい調べ。
ピアノは弦楽器たちを陰でで支えるように簡潔な伴奏を。
ピアノが時々、紡ぎ出す美しい調べに惹かれます。
曲が進み音力が強まり5つの楽器からは力強く
迸る情熱のような趣を感じます。
音力が元に戻り楽章の終わりに現れる第1主題。
楽器たちの伸び伸びとした語らいを聴くようです。
静かに閉じられる楽章。

独特のリズムで始まる第2楽章。
激しさを秘めたような雰囲気が漂っているようにも感じられます。
ピアノの速い動きに弦のピッツィカートが印象的。
縦横に現れる特色のあるリズム。
動的で印象的な楽章です。
弦が切り込むかのように閉じられる第2楽章。

ピアノの重々しい響きで始まる第3楽章。
ヴィオラが呟くように歌う主題。
第1楽章で感じた郷愁が再び心に甦ります。
優しく夢見るようなピアノ、幻想的な趣の弦楽器たちの静かな歌。
一時高揚し、再来する静かな語らい。
活躍するピアノと弦楽器たちの調べが美しく交差しているようです。
弦楽器たちがそれぞれの想いを抱きつつ織りなす旋律に耳を奪われます。
静かに呟くように迎える楽章の終わり。

動的なピアノと弦楽器たちで始まる第4楽章。
前3つの楽章と異なる趣を感じます。
大胆に変身をするピアノ。
切り刻まれるような旋律。
流動的で荒々しさも感じられるようです。
束の間、現れる美しい調べ。
明快に力強く閉じられる曲。


この曲を聴き進むうちにフォーレに抱いていたトラウマを忘れ去り
じっと聴き入ってしまいました。
初めて耳にする曲にも拘らず郷愁を呼び覚まされ
懐かしさが広がります。
フォーレ・・・聴いてみて本当に良かったと痛感しています。

録音は1940年とのことで、やはり音質に古さは否めないようです。
が、年代的な古色蒼然とした響きもこの曲には合っているような
気もしています。

演奏者でピアノのマルグリット・ロン そして ヴィオラのモーリス・ヴィユーは
初めて目にする名前です。

                 306Marguerite Long
                     Marguerite Long
              (1874年11月13日-1966年2月13日)

ピアノのロン、ヴァイオリンのティボー。
お二人の名前を繋げると、コンクールの名前が。
かのロン=ティボー国際コンクールは1943年にこの二人の共同で開催され
現在に至っていることを今更ながらに知りました。

ロンのピアノは表情豊かに楽想を紡ぎ出しているように感じられます。
ティボーのヴァイオリンの美音からは繊細な心情が伝わってくるようです。
4人、4つの楽器が同等に足並みの揃った演奏を聴かせてくれるように
感じられました。

云十年の間、抱き続けてしまっていたフォーレの作品に対するトラウマが
この曲を機に退散をしたようです。
フォーレ・・・今後も耳を傾けてみたい作曲家になったように思います。

                   
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Comment

Re: フォーレはレクイエムが有名ですが・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

フォーレの名前さえ未知の昔々に「レクィエム」を求めたのです。
求めた時に一回だけ聴き、以来、聴きたい気持ちはあるのに、どうしても聴くことができずの云十年でした。
でも、これからは「レクィエム」にも耳を傾けることができそうです。

フォーレの室内楽作品をお挙げくださってありがとうございます。
お挙げくださった作品を全部聴いてみたいくらいです。
特にチェロ・ソナタは一番に聴いてみたいです。手持ちのディスクの何処かに収録されていると良いのですが。フォーレの曲を探してみることにします。

ピアノ四重奏曲第2番はいろいろな演奏でお聴きになられていらっしゃるのですね。
ロンとティボーの演奏、思わぬ掘り出し物が見つかったとのことで・・・いかがでしたでしょう。

フォーレの他の作品、これから楽しみになってきました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.10/19 20:09分
  • [Edit]

フォーレはレクイエムが有名ですが・・・

フォーレはレクイエムが有名ですが、室内楽も名曲揃いですね。
ピアノ四重奏曲の他に、ヴァイオリン・ソナタ第1,2番、チェロ・ソナタ第1,2番、ピアノ三重奏曲、弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲第1,2番も良いですよ。

ピアノ四重奏曲第2番は、アンゲリッシュ、カプソン兄弟他と、ユボー、モンブラン、ルキアン、ナヴァラの演奏が気に入っています。
luminoさまの記事を拝読して、ロンとティボーの演奏も是非聴いてみたいと思っていたら、なんとロンのディスクのセットに収録されていました。今まで聴き逃していたのですが、早速聴いてみたいと思います。
こちらの記事を拝読していなければ、気が付かないままでした。
また、思わぬ掘り出し物が見つかったみたいで、ありがとうございます。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.10/18 20:10分
  • [Edit]

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