♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.312 ベートーヴェン:「弦楽四重奏曲第13番」 by ブッシュ四重奏団

音楽ブログを拝読させていただいたり
またお寄せいただくコメントを拝読しては
「是非、聴いてみたい!」との想いを抱くことが多々あります。

いつもお邪魔をさせていただいている音楽ブログを拝読し
初めて知ったのがアドルフ・ブッシュでありブッシュ四重奏団です。
半年ほど前に初めて求めたアドルフ・ブッシュのディスクはブラームスでした。
ヴァイオリン協奏曲(ミュンヒ&バーゼルO.)と二重協奏曲のカプリングでした。
ヴァイオリン協奏曲は愛聴盤の仲間入りをしています。

四重奏団としては初めて聴くブッシュ四重奏団です。
ベートーヴェン弦楽四重奏曲がとても身近に感じられ
耳を傾ける時間が多くなっている昨今。
ディスクが届いて以来、毎日のように聴いているベートーヴェン
弦楽四重奏曲第13番を。


                ベートーヴェン弦楽四重奏曲第13番
         アドルフ・ブッシュ&ブッシュ四重奏団 ワーナー録音全集より

             311:ベートーヴェンSQ第13 ブッシュ四重奏団
                          (収録曲)

           ベートーヴェン弦楽四重奏曲第11番Op.95「セリオーソ」
                     弦楽四重奏曲第13番Op.130
                     「大フーガ」Op.133(ワインガルトナー編)

                       ブッシュ四重奏団
                Adolf Bush ; GÖsta Andereason (Vn)
                Karl Doktor(Vla) ; Herman Bush(Vc)

                  (録音:1941年6月 ニューヨーク)


      第1楽章 アダージョ・マ・ノン・トロッポ 変ロ長調 3/4拍子
      第2楽章 プレスト 変ロ短調 2/2拍子
      第3楽章 アンダンテ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ 変ニ長調 4/4拍子
      第4楽章 アラ・ダンツァ・テデスカ アレグロ・アッサイ イ長調 3/8拍子
      第5楽章 カヴァティーナ 
            アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォ 変ロ長調 3/4拍子
      第6楽章 アレグロ 変ロ長調 2/4拍子


作曲は1825年に
ペテルブルクの音楽愛好家で自身が熟練したチェロ奏者でもあった
ニコラス・ガリツィン侯爵より複数の弦楽四重奏曲を依頼されて書かれたそうです。
弦楽四重奏曲を3曲書きガリツィン侯爵に捧げられたとのことです。
この3曲を「ガリツィン四重奏曲」と呼ぶこともあるそうです。

              132ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 ガリツィン侯爵
                Nikolai Borissowitsch Golizyn
              (1794年12月19日-1886年11月3日)

これらの3曲は
作品127 第12番
作品130 第13番
作品132 第15番
第13番は3曲の中では最後に完成した作品とのことですが
出版順に従い第13番となっているそうです。

曲の構成は
作品127が通常の4楽章
作品132が5楽章
作品130が6楽章になっており
楽章の数が一つづつ増えていく形になっているそうです。

この曲が完成した際、第6楽章に置かれたフーガは巨大なもので
1826年の初演の時には概ね好評だったそうです。
が、長大なフーガは一部に不評があり
周囲の忠告や、楽譜の売れ行きを懸念した出版社アルタリアの意向などにより
ベートーヴェンはフーガに代わる新しい終曲を書くことになったとのことです。
新たに書かれた終曲、第6楽章は1826年9月から11月にかけて書かれたそうです。
弦楽四重奏曲第16番とともにベートーヴェンの最後の作品となったそうです。

終曲の装いを新たにして完成した第13番はベートーヴェンの死の直後に
初演、出版されたとのことです。
周知の事ながらオリジナルの終曲は「大フーガ」作品133 は
独立した作品として出版されたとのこと。

初演は終曲がオリジナルの形で1826年3月21日にウィーンに於いて
シュパンツィヒ弦楽重奏団により行われたそうです。


荘厳な趣の序奏で始まる第1楽章。
穏やかで重々しい序奏ですが気持ちが解されるような調べです。
序奏が終わり一転して第1ヴァイオリンが奏する躍動的な旋律。
明るさを感じる主題です。
楽器たちは楽しげな雰囲気を醸し出しているようです。
第2主題が現れ美しさも顔を覗かせ。
楽章内で一区切りのように数回現れる序奏が印象的です。
生き生きと溌剌とした楽章でしょうか。

第2楽章の始まりは軽快で速く忙しげに動き回る楽器たち。
楽しげな旋律。舞曲でも聴いているようです。
躍動感とともに終わる2分に満たない短い楽章。

第3楽章は短い序奏の後に現れる第1主題。
軽やかで親しみを感じます。
しばしば耳にするような旋律です。何かのテーマ曲だったのでしょうか。
第2主題も軽快。
軽やかに跳ねるような趣で愛らしさも漂っているようです。
耳を傾けていると身体が自然にリズムに乗っているような楽しい楽章。

優雅な旋律で始まる第4楽章。
ドイツ風舞曲のレントラーが用いられているそうです。
軽快に優雅な雰囲気で流れて行く楽章。

静かに始まる第5楽章。
ベートーヴェン自身が会心の作としていたそうです。
第1ヴァイオリンが奏でる1主題の優美さ。
ヴァイオリンはゆったりと抒情的な歌を歌っているように。
時の流れを悠として美しく語り続けるような第1ヴァイオリンの調べが
心に染み入ります。
第1ヴァイオリンに寄り添うように奏される他の楽器たちの調べも
心に残ります。
静かに閉じられるこの楽章。

明快な第1ヴァイオリンが奏する旋律で始まる第6楽章。
第1主題のヴァイオリンがヴィオラのスタッカートに乗り
奏される明るく軽やかな旋律。
第3楽章の愉悦の雰囲気を思い出します。
コーダで第1主題が明るく伸びやかに奏され歯切れよく迎える曲の終わりに。


耳を傾けていて楽しい曲です。
これらの曲を書いていた時期にはベートーヴェン自身は重篤な腸炎を
患い、また甥のカールを巡り家庭問題も凄まじい状態であったそうです。
このような私生活の時期にも関わらず曲想に溢れている明るさ。
印象に残るのは楽章中で趣を異にする第5楽章です。

初めて耳にするブッシュ四重奏団の演奏。
メンバーの一人一人が心から楽しみつつ演奏をしている情景を
連想してしまいます。
爽快さを感じる演奏でしょうか。

第6楽章については
ベートーヴェンが意に反して(?)改作した演奏でなく
機会があればオリジナルの演奏も是非、聴いてみたと思い始めました。
このディスクにはワインガルトナー編曲の「大フーガ」も収録されており
これからまた、じっくりと耳を傾けてみたく思います。
ベートーヴェンの他にシューベルト、ブラームスJ.S.バッハなど
お気に入りの作曲家が目白押しです。
時間をかけてじっくりと聴いてみたいBoxになりました。

最後にアドルフ・ブッシュのメモとしてショップの記事を引用させていただきます。
「アドルフ・ブッシュ[1891-1952]は、兄フリッツ[1890-1951]が指揮者、弟ヘルマン[1897-1975]がチェリストというブッシュ三兄弟の二男。3歳からヴァイオリン学習を始め、11歳でケルン音楽院に入学、1912年、ブラームスのヴァイオリン協奏曲でソリストとしてデビューし、同年、ウィーン・コンツェルトフェライン四重奏団を結成、さらにウィーン・コンツェルトフェライ管弦楽団の首席奏者となり、翌1913年にザルツブルク音楽祭の前身であるSalzburger Musikfestに出演しています(ちなみに現在のザルツブルク音楽祭はSalzburger Festspiele)。
ソロ、室内楽、オケ奏者として実績を重ねたブッシュは、1917年、26歳でベルリン高等音楽院の教授に就任、1919年、ブッシュ弦楽四重奏団を結成しています。
その後、1921年に18歳のルドルフ・ゼルキン[1903-1991]とブランデンブルク協奏曲第5番で初共演、大成功を収め、以後、ヨーロッパ各地での室内楽の公演を中心に評価を高めて行きます。
しかし1926年、ナチ党がヒトラーの独裁体制となると、翌年、ブッシュはゼルキンがユダヤ系だったこともあり、共にスイスのバーゼルに移住、演奏活動を継続しますが、1939年、第二次世界大戦が始まると家族やカルテットのメンバーとアメリカに移住、1952年6月9日に亡くなるまでアメリカを拠点に演奏活動をおこないます。」
(以上、引用を)

                   
関連記事

Comment

Re: お早うございます…

rudolfさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。最近、読み逃げばかりでm(__)m

rudolfさまのブログを拝読させていただいて知ったこちらのBOXでベートーヴェンの弦楽四重奏曲から聴き始めています。
また、貴ブログでお取り挙げになられていた弦楽合奏の「大フーガ」はとても聴きたかった曲です。
初めて弦楽合奏で聴く「大フーガ」、共鳴しました・・・と言いつつも
いつも自分自身に問いかけてしまうことがあります。
演奏を表面的に聴いているのではないかと・・・。

いろいろな演奏を聴いて、戻りたくなる演奏・・・rudolfさまにとってはブッシュなのですね。
>厳しい演奏ですが、そこに戻りたいと思わせるものがあるのかもしれません
rudolfさまは音楽を慰め、単なる趣味としてではなく真剣に真摯に向き合っているような・・・。
自分にとって、音楽とは・・・ふと、柄にもなく考えています。

こちらのBOXの16枚、大切にじっくりと聴いていきたいと思っています。
A.ブッシュ、ブッシュ四重奏団に出会うことができ幸いに感じています(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.12/07 20:10分
  • [Edit]

お早うございます…

luminoさま
お早うございます…

コメントが遅くなりました
ブッシュ四重奏団の演奏
このBOXで音が相当に良くなっているように思います

もうかなり前の演奏ですが、今なお模範となっている演奏ではないかなと思っています、色々な演奏を聴いてきましたが、ふとブッシュの演奏に戻ります
厳しい演奏ですが、そこに戻りたいと思わせるものがあるのかもしれません

ミ(`w´彡)
  • posted by rudolf2006
  • URL
  • 2015.12/07 09:49分
  • [Edit]

Re: 大フーガを続けて聴くと・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

第13番はお好きな作品なのですね。
ブッシュ四重奏団の演奏もお聴きになられていらっしゃったのですね。
ブッシュ四重奏団に出会うことができて嬉しさを感じています。

>オリジナルの終楽章の「大フーガ」ですが、これを第5楽章の後に演奏して、そのあとに第6楽章を収録しているディスクもけっこうあります
手持ちのディスクは「大フーガ」は別扱いの演奏ばかりだったような・・・確認してみました。
アルバン・ベルク四重奏団(全集、1983年録音)の演奏がburleskeさまがコメントにお書きくださった順序の演奏になっているみたいですね。
先月、届いた全集で聴き始めているのですが第13番はまだ聴いていないのです。
早速、聴いてみますね。
>続けて聴くと、かなり聴き応えがあって、ちょっと疲れるかもしれませんね
長いフーガで当時、初演を聴いた聴衆の心境を味わうことができるかもしれませんね。
楽しみに耳を傾けてみることにします。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.11/30 20:00分
  • [Edit]

大フーガを続けて聴くと・・・

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番は僕も好きな作品です。
アルバン・ベルク、ブタペスト、ラサール、アマデウス、東京、タカーチ等どれも聴き応えがあって素敵な演奏です。
ブッシュQの演奏も持っていますが、これも素敵な演奏で、聴き惚れてしまいますよね。

オリジナルの終楽章の「大フーガ」ですが、これを第5楽章の後に演奏して、そのあとに第6楽章を収録しているディスクもけっこうあります。
ラサールSQ盤も第5楽章の次に『大フーガ』、そのあとに第6楽章の順に収録されています。
続けて聴くと、かなり聴き応えがあって、ちょっと疲れるかもしれませんね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.11/29 19:45分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ブログ内検索

*翻訳*