♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.313 ベートーヴェン:「大フーガ」 by アルバン・ベルク四重奏団 他3種の演奏で

前回、ベートーヴェン弦楽四重奏曲第13番を聴き
終曲の第6楽章をオリジナルの「大フーガ」での演奏を聴きたく思っていましたところ
コメントをお寄せいただきました。
第13番の第5楽章の後に、オリジナルの終楽章「大フーガ」を演奏し
そのあとに改作された第6楽章を収録しているディスクもだいぶある、とのことでした。

コメントを拝読させていただき早速、手持ちの数種のベートーヴェン
弦楽四重奏曲全集を確認してみたところ該当する演奏として
アルバン・ベルク四重奏団によるディスクがありました。
ほとんど未聴の全集でしたので早速、第13番を聴いてみました。
第13番の第5楽章の後にベートーヴェンが意図をして書いたオリジナルの
第6楽章「大フーガ」を挟み終曲の第6楽章の順の演奏です。
聴いてみると長いですが、確かに聴き応えのある演奏でした。

大フーガ」をアルバン・ベルク四重奏団ゲヴァントハウス四重奏団
そしてA.ブッシュ指揮のブッシュ・チェンバー・プレイヤーズによる
弦楽合奏版で聴いてみました。

                   ベートーヴェン:「大フーガ
           弦楽四重奏曲全集 アルバン・ベルク四重奏団より


                313ベートーヴェンン:「大フーガ」全集アルバン・ベルク四重奏団

                        (収録曲)

               弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 Op.18-4
               弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op.130
               大フーガ 変ロ長調 Op.133

                   アルバン・ベルク四重奏団

            (録音:第13番、大フーガ 1982年6月13日-18日)


前回の弦楽四重奏曲第13番と重複する点もありますが。
1825年に作曲され、翌1826年3月21日にシュパンツィヒ四重奏団により
弦楽四重奏曲第13番、作品130の終曲、第6楽章とて演奏されたのが初演。
オリジナルの第6楽章は独立した「大フーガ」作品133 として1827年に出版され
ルドルフ大公に献呈されたとのことです。
尚、ベートーヴェン自身の編曲によるピアノ4手用の作品134 があるとのこと。

                 133大フーガManuskriptseite der Großen Fuge.
                     大フーガの原稿ページ

曲は7つの部分から構成されているそうです。
序奏部に始まり、以下、第1のフーガ、第2のフーガ、第3のフーガ
第4のフーガ、第3のフーガの再現 そして コーダ。
このフーガは741小節の巨大なフーガとのことです。
大フーガは3つの要素が主題となり
また2種類のテンポ、アレグロ と メーノ・モッソ・エ・モデラート が
交互に現れて構成されているそうです。

演奏技術は当時の弦楽四重奏団の常識を完全に無視した
桁違いの難曲だったとか。

有坂愛彦氏はこの「大フーガ」について次のように記述をされています。
 「(第13番の)第5楽章の痛々しいまでの抒情的な美しさは、晩年のベートーヴェンの思いのたけを切々とも物語る1ページとしてあまりにも名高い。
強くその悲哀を受け止めるべきものとして、彼は当初、フィナーレに異様に大きなフーガを置いたのに違いない。」

今日ではそのようなベートーヴェンの意向を汲み
フーガ付きのオリジナルの形で演奏される例も多くなっているとのことです。


嘗ては漠然と耳を傾けていた「大フーガ」ですが
今回は襟を正して(?)聴いてみました。

重厚、且つ緊張感が漂うような序奏から
第1のフーガ主題が耳に入った途端に久しく聴いていなかったこの曲ですが
疎遠だった旧知の友人に久しぶりに会ったような懐かしさを感じてしまいます。
じっくり耳を傾けているうちに嘗て抱いたこの曲に対する印象が変わってくるようでした。
こんなにも明るく愉しさを感じさせてくれる曲だったのかと。
ベートーヴェンの他の弦楽四重奏曲と同様に
この曲もまた聴き始めたら繰り返し聴きたくなる魅力に溢れているようです。


3種の演奏を聴いて。
先ずはアルバン・ベルク四重奏団の演奏では
緊張感もあり生き生きとして切れ味のよさに魅了されます。
アレグロの部分はこの四重奏団の魅力が発揮されるように感じられます。
溌剌とした明るさが生き生きと伝わってくるようで虜になる演奏のようにも。

次に聴いたお気に入りのゲヴァントハウス四重奏団
生き生きとした趣の中にも「歌」を感じさせるのが印象的です。
アルバン・ベルクの魅力がアレグロにあるとすると
ゲヴァントハウス四重奏団はテンポが メーノ・モッソ・エ・モデラート の
パートでしょうか。
柔和で穏やかな調べが美しく歌われているように感じられます。
落ち着いた気分でじっくりと聴かせてくれるように思います。

最後に耳を傾けたのはとても関心を抱いていた
フェリックス・ワインガルトナー編曲の弦楽合奏版。
コントラバスを加えた編曲になっているそうです。
前回聴いたA.ブッシュブッシュ四重奏団のBOXから
ブッシュ指揮のブッシュ・チェンバー・プレイヤーズの演奏です。
 
曲が鳴り始めた途端に緊張が走る響き。
コントラバスが追加されることで重厚さにより一層の深味が感じられるようです。
生き生きとした楽想に重厚で荘重な趣。
ゲヴァントハウス四重奏団の演奏と同じように
メーノ・モッソ・エ・モデラートのパートでの旋律が
静かな美しい調べとして耳と心に響いてきます。
印象に残る重量級の大フーガのように感じられました。

尽きることのない魅力が膨れ上がってくるベートーヴェンの弦楽四重奏曲。
このところベートーヴェンの弦楽四重奏曲に耳を傾けることが多い日々。
手持ちの全集で満足・・・をしていた筈だったのですが。
まだまだ他の演奏を聴きたい思いが沸々と湧き上がってきました。

                   
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Comment

Re: ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集、魅力的なものが多すぎて・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

前回のコメントを拝読してオリジナルの「大フーガ」付きの第13番を聴いてみましたが、確かに聴き応えがありますね。
第13番はオリジナルの「大フーガ」のままの演奏がベートーヴェンの意思を忠実に伝える演奏のように思ってしまいます。
「大フーガ」、素晴らしい作品ですね。
弦楽合奏版ではフルトヴェングラーの演奏もあるそうですので、いつか是非、聴いてみたいです。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集をたくさんお持ちでいらっしゃるのですね。
burleskeさまが今回、お挙げになられていらっしゃる全集では、イタリア、スメタナで聴いてみたい望みが。
あとはズスケ四重奏団は是非、聴いてみたいと思っています。
burleskeさまは聴き込むのにお時間が足りないのですね。
私は好みの作曲家や好みの作品ばかりを主に聴いているので・・・偏った音楽鑑賞ですね。
それでさえも時間が・・・足りないですものね。
新しいディスクを求め、新しい演奏に耳を傾けるのも音楽鑑賞人生のとても大きな(一番の?)楽しみですよね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.12/07 19:48分
  • [Edit]

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集、魅力的なものが多すぎて・・・

久しぶりにアルバン・ベルクSQの第13番と「大フーガ」を聴きましたが、やはり聴き惚れてしまいますね。
前回紹介した弦楽四重奏団以外にも、イタリア、スメタナ、ジュリアード、エマーソン、ターリヒ、ヴェーグなど、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の演奏には魅力的な録音が多くて困ってしまいます。
どの演奏もじっくりと耳を傾けてみたいのですが、なかなか時間がとれなくて、聴きこめません。
新しくディスクを購入するのを控えれば、少しは聴く時間が増えるのかもしれませんが、どうしても魅力的なディスクに目がとまってしまうのですよねぇ。
本当に困ったものです。

ちなみに、「大フーガ」の弦楽合奏版では、フルトヴェングラーも面白いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.12/06 18:31分
  • [Edit]

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