♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.314 ベートーヴェン:「ヴァイオリン・ソナタ第3番」 by インマゼール&シュレーダー

ベートーヴェンの作品が続いています。
先日、ブッシュ&ブッシュ四重奏団Box の収録曲の一曲で
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲で好きな「ラズモフスキー」の第3番を聴いていました。
次曲が耳に入り、「良い曲。だれの作品?」と思いジャケットに目を。
ベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ第3番でした。
演奏はブッシュ&ゼルキンです。
過去に聴いたことがある曲だったのですが・・・記憶に残っていません。
初めて聴く曲として耳に届き、惹かれる演奏に感じられました。

手持ちの他のディスクの中から3種を選んで第3番を聴き直してみました。
3種の演奏のうちで心に残ったのがインマゼールシュレーダーでした。
お気に入りのベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ全集なのですが
それにも拘らず第3番の演奏は記憶に残っていない有様。
こちらのディスクは既に廃盤になってしまっているようです。

              ベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ第3番
             ピアノとヴァイオリンのためのソナタ全集より


               314ベートーヴェン;ヴァイオリン・ソナタ第3番シュレーダー&インマゼール

                          (収録曲)

                ソナタ第5番ヘ長調Op.24『春」
                ソナタ第4番イ短調Op.23
                ソナタ第3番変ホ長調Op.12-3
                ソナタ第8番ト長調Op.30-3

        ジョス・ファン・インマゼール(Fp:コンラート・グラーフ1824年)
        ヤープ・シュレーダー(Vn:ジェフレドゥス・カッパ 1684年)

         (録音:1986年12月 ベルギー フレースハウス博物館)


        第1楽章 アレグロ・コ-・スピリート 変ホ長調 4/4拍子
        第2楽章 アダージョ・コン・モルト・エスプレシオーネ ハ長調 3/4拍子
        第3楽章 ロンド アレグロ・モルト 変ホ長調 2/4拍子


作品12の3曲は1797年から98年の間に書かれたそうです。
作品12-3のヴァイオリン・ソナタ第3番、特に第1楽章のピアノ・パートは難しいとのことで数多いヴァイオリン・ソナタのなかでも「ピアニスト殺し」の曲とされているそうです。

4歳の頃からピアノ、9歳の頃からヴァイオリンを学んきたベートーヴェン。
1792年に生地のボンからウィーンに移住をしてからも若手ピアニストとして
人気を得ていくと共にサリエリなどに師事をしヴァイオリンを学んでいたそうです。
貴族の館のサロンで弦楽四重奏のヴィオラを弾いて愉しんだりしていたとのこと。
ベートーヴェンは少年時代からヴァイオリンとヴィオラの両方を演奏できたそうです。

ベートーヴェンがこのソナタを作曲している頃に
名ヴァイオリニストのイグナツ・シュパンツィヒと交流があったそうです。
また、ベートーヴェンはシュパンツィヒからヴァイオリンを学んでいたとのこと。
シュパンツィヒとの交友関係はヴァイオリン・パートが充実したものとなっている一因として考えられるそうです。
シュパンツィヒについて寄り道を。

             314ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番Ignaz Schuppanzigh
                    Ignaz Schuppanzigh
               (1776年7月20日-1830年3月2日)

シュパンツィヒはオーストリアのヴァイオリニストで
1808年からラズモフスキー伯爵の弦楽四重奏団のリーダーを務めたそうです。
シュパンツィヒが創設したこのラズモフスキー四重奏団は
ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の多くを初演しているとのことです。
また、シューベルトにも大きな影響を与えたそうです。
因みに、シューベルトの弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」は
シュパンツィヒに献呈されているとのことです。
シュパンツィヒはベートーヴェンの協力者としてヴァイオリン・ソナタ史の流れを
変えた影の功労者としての存在だったとのことです。
ベートーヴェンとシュパンツィヒの友情はベートーヴェンの死まで続いたそうです。

ベートーヴェンの作品12に戻り
ヴァイオリン・ソナタ第3番を含み作品12の3曲は
師の一人サリエリに捧げられたそうです。


流麗なピアノとヴァイオリンの旋律で始まる第1楽章。
愛らしく口ずさみたくなる親しみやすい第1主題です。
第2主題ではヴァイオリンの調べは伸びやかな歌のように。
伸び伸びとした旋律には屈託がなく、明るさ、無邪気さも。
ピアノとヴァイオリンの無心な戯れを感じる楽章でしょうか。

第2楽章は呟くかのようにピアノが奏する主題での始まり。
主題がピアノからヴァイオリンに。
静かで美しい調べの主題に耳を奪われます。
ヴァイオリンが奏する美しさの中に
一抹の悲哀が秘められているかのようにも感じられます。
印象的なヴァイオリンが歌う歌。心に染み入ります。
再びピアノが奏でる主題には想いに耽るような穏やかさも。
静かに消え入るように終わる第2楽章。
印象に残る楽章でお気に入りになりました。

前楽章から一転して躍動的なピアノで始まる第3楽章。
明るく溌剌としたロンド主題はリズミカルで弾むような趣です。
第2主題も踊るような明るさで喜びに満ち溢れているような。
生き生きとして躍動感のある愉しい楽章。
ピアノの力強い打鍵で切れ味よく曲の終わりに。


過去に聴いていながら耳を素通りしてしまい
心に留まることのなかったこの曲。
ブッシュ&ゼルキンの演奏に出会うことがなかったら・・・
多分、今までと同じように印象に残ることのない曲だったように思います。

インマゼールシュレーダーの古楽器で聴くこの曲。
明るい曲調、華麗さも漂う旋律でありながら
モダン楽器よりも落ち着いた雰囲気が漂い好ましく感じられます。
特に印象に残るのは第2楽章。
ヴァイオリンの渋く深みのある音色、温もりのを感じさせる音色。
琴線に触れる調べ、音色です。
ヴァイオリンが歌う美しく柔和な調べに虜になってしまいました。

第3番を聴き直すキッカケになったブッシュ&ゼルキンの演奏になりますが
ブッシュのヴァイオリンの音色を聴いた時に感じたこと。
気障な表現になってしまいますが。
涙・・・時には「嬉し涙。。時には「悲しみの涙」。時には「感激の涙」。
涙に音、音楽があるとすれば・・・
もしかしたら第2楽章でヴァイオリンが歌う歌のようなもの?
などと想いを馳せたりしていました。

ベートーヴェンの初期のヴァイオリン・ソナタに
目覚めたように感じさせてくれる第3番でした。

                      
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Comment

Re: ブッシュが気に入ってしまいました

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第3番をブッシュ&ゼルキンでお聴きになられたのですね。
>音色と歌い回しにどこか懐かしい雰囲気があって
ピッタリとする言葉が見つからなかったのですがコメントを拝読して、そう、そうなんですよね。
burlsekeさまがおっしゃるように「懐かしい雰囲気」があるのですよね。
そのようなところにとても惹かれてしまいます。

ブッシュのBOXをお求めになられ、とても気に入られたようですね。
私もこのBOXはとても気に入っていて、今年出合ったディスク、BOXでは一番気に入っています。
まだ、ベートーヴェンだけしか聴いていなくて・・・シューベルト、ブラームスも楽しみに。
じっくりと時間をかけて聴き込みたく思っています。

オリジナル楽器でのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの録音は少ないそうですね。
ショップ・サイトを見てみましたら、インマゼールはミドリ・ザイラーと2007-9年に録音をしていたみたいですね。
発売は2012年7月と記載されていました。
burleskeさまがお持ちの寺神戸&ヴォデニチャロフの全集を聴いてみたくなってしまいました。

12月恒例の「第九を聴く会」も佳境に入っている頃でしょうか。
今年は誰の演奏の第九かと想像するだけで楽しくなってきます(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2015.12/13 19:19分
  • [Edit]

ブッシュが気に入ってしまいました

ベートーヴェンの初期のヴァイオリン・ソナタも、すぐに旋律が思い浮かばないのですが、聴くと魅力的で良いんですよねぇ。
ブッシュ&ゼルキンの第3番、僕も聴いてみましたが、音色と歌い回しにどこか懐かしい雰囲気があって、聴き惚れてしまいますね。
このブッシュのBOXセット、僕も最近購入したばかりなのですが、すっかり気に入ってしまいました。
シューベルトの弦楽四重奏曲第14,15番とブラームスのピアノ四重奏曲第1番も聴いてみたのですが、これも素敵な演奏でしたよ。

オリジナル楽器のベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは意外に録音が少ないみたいで、僕の持っているのは、寺神戸&ヴォデニチャロフの全集と、ゼベック&シュタイアーの第4,7番くらいです。
インマゼール&シュレーダーも聴いてみたいのですが、すでに廃盤だそうで。録音もけっこう古いみたいですし、そろそろ再録音とかしないでしょうかねぇ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2015.12/13 11:51分
  • [Edit]

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