♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.28 ワーグナー「さまよえるオランダ人」 by カイルベルトとクナッパーツブッシュ

             クナッパーツブッシュの「オランダ人」
              ワグナー「さまよえるオランダ人」クナッパーツブッシュ
              オランダ人:ヘルマン・ウーデ(Br)
              ダーラント:ルートヴィヒ・ウェーバー(Bs)  
              ゼンタ :アストリッド・ヴァルナイ(S)
              エリック :ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
              水夫 :ヨゼフ・トラクセル(T)
              ハンス・クナッパーツブッシュ
              バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
             
              (1955年7月22日 
               バイロイト祝祭劇場でのライヴ モノラル録音)
                    


                 miho


先日、ワーグナーの「ニーベルンクの指環」(ティーレマン)を聴きまして以来、
遥か昔を回顧しつつ、ワーグナーに捕らわれる日々になりました。

数十年振りに取り出しましたLP「さまよえるオランダ人」、カイルベルト盤。
そして、いつかは聴いてみたかった念願のクナッパーツブッシュの「オランダ人」。
クナッパーツブッシュは先日、幸いにもミュージック・バードでOAされました。

第3幕、有名な《水夫の合唱》は聴いていまして心が躍り、お気に入りの合唱でした。
アリアなり合唱なりが気に入りますと、全曲を聴かなくては気が済まなくなります。
このパターンは昔も今も変らないようです。
という訳で、当時、《水夫の合唱》だけでなく「オランダ人」全曲のLP探しをしまして、
店頭で出合いましたのがカイルベルト盤でした。
当時、限定プレス盤の「ロンドン・オペラ名盤1300シリーズ」として発売されていました。
LP3枚組みの廉価盤でしたので、対訳は無し、を覚悟して入手。
カイルベルトのお名前も初めて目にした当時でした。
キャストたちの名前も知ってか、知らずか・・・。
早い話、「オランダ人」であれば、当時は 誰でも、何でも良かった訳で。 
そのような昔の思い出のLPです。

オペラ鑑賞の片腕である、虎の巻 の登場です。
忘れ去ってしまった「オランダ人」の自分の覚書として以下に。

【作曲】:1841年
【初演】:1843年1月2日 ザクセン宮廷劇場(ワーグナー指揮)
    (日本初演:1966年、日生劇場
          マゼール指揮、ベルリン・ドイツ・オペラ来日公演)
【原作】:ハインリヒ・ハイネの未完小説
          「フォン・シュナーベレヴォプスキー氏の回想記」
【台本】:作曲者自身
【主な登場人物】
     オランダ人=幽霊船の船長
     ダーラント=ノルウェーの船長
     ゼンタ=ダーラントの娘
     エリック=猟師、ゼンタの婚約者
【物語】
   (第1幕)
 長い航海からの帰途、嵐を避けて立ち寄った港で、ノルウェー船長ダーラントは、血のように赤い帆を張ったオランダ船と出会う。
髪も髭も黒い、青ざめた顔のオランダ人船長は、悪魔の呪いを受けて永遠に海をさまよう宿命をもっていた。
ただ、7年に一度上陸を許され、生涯の貞節を誓う乙女に巡り会ったとき、その呪いは解けるのである。
彼が大量の財宝を携えていることを知ったダーラントは、自分の娘ゼンタを彼の妻にしようと申し出、故郷の港へ案内するのだった。
   (第2幕)
 ダーラントの留守宅にいるゼンタは、すでにこのオランダ人の悲劇的な宿命を知っている。
そして、自分こそ彼を救う唯一の女性なのだと宣言し、一同を驚愕させるのである。
間もなくオランダ人が訪れてきた。二人の運命の出会い。
オランダ人は、誓いを破れば彼女を襲う運命をあらかじめ話した上で、彼女に愛を求める。
ゼンタは永遠の愛を彼に誓った。
   (第3幕)
 港では、陽気に騒ぐノルウェーの水夫と娘たち。
だが、隣に停泊するオランダ船の不気味な静寂が彼らを次第に恐怖に陥れていく。
ゼンタを深く愛する猟師エリックは、彼女の並外れた行動を気遣い、昔の二人の愛を思い出すよう説得する。
物陰でこの話を聞いていたオランダ人は絶望した。
彼女も所詮は自分を裏切ったこれまでの女と同じだ、と思い込むのである。
彼を乗せた船が出航していく。
その時、ゼンタは彼を追って海に身を投げる。
こうして、彼女の真の愛により、オランダ人は永遠の呪いからやっと救われるのであった。
    


LPでのカイルベルト盤とOAされましたクナッパーツブッシュ盤。
このお二人に依る「オランダ人」は1955年、バイロイト音楽祭での収録とのことです。
この年のバイロイトでは、本来「オランダ人」は、
カイルベルトが指揮することになっていたそうですが、
クナパーツブッシュが「僕にも《オランダ人》を振らせて」と言ったのかどうか、
クナパーツブッシュ氏の申し入れで、
前半の1955年7月22、30、8月2日をクナッパーツブッシュ。
後半、8月7、15、19日がカイルベルトの指揮になったそうです。


             カイルベルトの「オランダ人」(現行のCD)
             ワーグナー「さまよえるオランダ人」カイルベルト


カイルベルト盤のキャストたちですが、
エリック役がクナッパーツブッシュ盤ではヴィントガッセンが、
カイルベルト盤ではルドルフ・ルスティヒになり、
その他はクナッパーツブッシュ盤と同じキャストとのこと。

カイルベルト盤はDGのステレオ・ライヴ録音。
クナーパーツブッシュ盤はモノラル録音。

カイルベルト盤は、昔のLPながらもクナパーツブッシュ盤を凌駕しているようです。
音質だけではなく、演奏自体も・・・と思います。

序曲、ニ短調のアレグロ・コン・ブリオ。
悲劇的且つ陰鬱な荒々しさの序曲からの緊張感が何とも・・・。
カイルベルト盤からは 陰鬱的な荒々しさがしっかりと伝わるようです。
一方、クナパーツブッシュ・・・表面的なようにも。
第1幕の導入部に於けるオーケストラが奏でる嵐が激しく吹きすさぶ夜“嵐のモチーフ”で、
弦のトレモロは・・・不気味に響き渡り、情景が思い浮かぶようです。
中間抜きでフィナーレに飛びまして、抑揚感豊かなカイルベルト。
終始、カイルベルトは聴いていて のめり込んでしまいます。
緊張感、躍動感、抑揚感、とても劇的な「オランダ人」。
音楽が写実的に伝わってくるようです。
クナッパーツブッシュにかなり期待をしていたのですが・・・。
期待はずれ と言うのではなく 感性に合っているのがカイルベルト盤だったようです。

カイルベルト盤は幾度も聴き返してみたいものになりました。
昔、昔、の あの日と同じ感動 が蘇ってくる嬉しさ。
アナログ・レコードの宿命のノイズですらが、懐かしくなります。
移ろい行く時の流れは、初めてカイルベルト盤を聴きました日より、
何もかも、すべてが変ってしまいましたが、感動 は同じ。
いえ、当時よりも増しているくらいです。
オーディオが変った所為? 自分が変った?
時を経ても変らないのは 音楽が与えてくれる感動 だけのようにも思えます。

カイルベルトの陰にすっかり隠れてしまったクナッツパーツブッシュですが、
クナッパーツブッシュの方の魅力は一つ、キャストでエリック役がヴィントガッセン
カイルベルトの「オランダ人」にも、ヴィントガッセンでしたら・・・最高でした。
カイルベルトでは、この年1955年の《神々の黄昏》の別キャスト盤(ブリュンヒルデ役がマルタ・メードル)をお取り挙げになられていらっしゃる御方のブログを拝読しました。
素晴らしい演奏で虜になられていらっしゃると。
是非、聴きたい《黄昏》になりました。
目下、カイルベルト以外のワーグナーが眼に入らなくなってしまいました。


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Comment

burleskeさま、こんばんは。

burleskeさま、こんばんは〜。
コメントをいつも本当にありがとうございます。

とにかく長いですよね、ワーグナーは。
いざ鑑賞するエンジンが掛かってしまうと・・・そうなのですよね、今度はストップが効かなくなりますし・・・音楽の魔ですよね〜。
もう二度とワーグナーに縁はないと思っていたのですが、すっかりハマり込んでしまいました。

クナッパーツブッシュの「指環」の方もCD所有なさっていらっしゃるのですね。e-343
「パルジファル」は、逆にまだマトモには聴いていないのです。
いつかは、聴いてみたいと思います。

演奏時間も長いですし、ワーグナー作品は殊更にCD入手も私の身分ではこれまた大変です〜。
でも、カイルベルトでは「指環」他、いろいろなCDを聴いてみたい気持ちでいっぱいになりました。(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.02/18 19:45分
  • [Edit]

こんばんは~

カイルベルトのワーグナーは聴いたことないんですよねぇ。
luminoさんの記事を拝読してると、カイルベルトの「オランダ人」と「指環」が聴きたくなってしまいました。
でも実はショルティとクナッパーツブッシュの「指環」、まだ全曲聴いてなかったりして。まずはそれから聴かなあきまへんですよねぇ。

クナッパーツブッシュは昔聴いた「パルシファル」がなんだかよくわからないながら凄かったです。これももう一度聴きなおしてみたいです。
でも長いからなぁ~  なかなかワーグナーの全曲は聴きはじめるまでが大変なんですよねぇ。聴きだすとハマるんですけど。

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