2010.02/21(Sun)

Op.29 茂木大輔著「拍手のルール」~秘伝 クラシック鑑賞術

             茂木大輔著「拍手のルール」


書籍のタイトルからクラシック・コンサートのマナー本かと思いました。
また、副題の『クラシック鑑賞術』からは、小難しい書籍かとも。
読んでみますと、本当に楽しい内容です。
確かに、茂木氏『秘伝』の鑑賞術。
ユーモアたっぷりで、ユーモアと思わずに読んでいますと「?」になります。
「?」が解けた瞬間には、思わず笑ってしまいましたり。

恥ずかしい事に、茂木氏につきましては全く知識がありませんでした。
お名前を耳にしたことくらいしか・・・。

書籍の『まえがき』に、
  本書はいわゆる「入門書」や「ガイドブック」ではないのですが、
  コンサート初心者からベテランまで、
  「へえ?}とか「ほお・・・」とか、「やっぱり」とか「ほらな」とか、
  様々に楽しみながら読んでいただけるのではないかと思っている。
と、茂木氏がお綴りになられていらっしゃいます。

この書籍のタイトルになっている第3章の「拍手のルール」では、
『個別拍手音とその表現内容‐--拍手の3元素・拍手3比例の法則』と、
いかにも堅苦しい見出しが並び・・・。
氏が世界各国での演奏旅行から記憶に残る世界の拍手について書かれた『拍手の国民性』は面白く興味津々に。
国民性として、次のように記されていらっしゃいました。
  ドイツ :音楽が解かっている、という深い拍手が特徴。
       手が大きい、ということもあるのか音程が低く、
       テンポは遅めだが密度が高いという不思議な持続間を持っている。
  ウィーン:外来の音楽に冷たいことで有名であるが/
       基本的には「音楽文化自給自足」の「ヨーロッパの京都」がウィーン。
       ドイツのオケで公演したが、ほとんど喝采なし、という印象。
  パリ  :クラシック音楽に基本的に無関心という感じだ。/
  スイス :とにかう拍手がのろい。中くらいのヤツを、とにかくいつまでもやっている。
       のんびりした国ですな。/
  イタリア:とにかく興奮している。もう演奏会の初めからいろんな叫び声が混じるし、
       口笛はブラームス交響曲の後でもさかんに飛び交う。いや楽しい。/
                         etc. etc.

読んでいて、とにかく楽しいです。
私が引用をさせていただいても、面白さはまったく伝わらないのですが。

『名曲の個人情報』とした章のなかに『曲名の不思議』について書かれていました。
真剣に読み進むうちに「?」に・・・そして笑い・・・例えば次のような。

   ハイドンの交響曲や弦楽四重奏曲のときおり付けられている「驚愕」
   「時計」「奇跡」「女王」「告別」「ロンドン」「V字」「皇帝」
   「ひばり」「はるみ」「ゆかり」などは、全部ハイドン自身の命名ではなく、
   別人が、主に整理の都合からつけたニックネームで・・・あ、一部昭和の
   歌謡曲が有線混線しましたことをお詫びします。(引用)

作品のタイトルを読んでいまして、「ひばり」の次から「?」に。
そして、笑ってしまいました。
軽妙でユーモアたっぷりの文章で終始しますので、
好きなクラシック音楽のお話を、嬉しさいっぱいで拝読しました。

肩が凝らず、楽しく読みつつ、音楽のいろいろなことが解かり、読みやすいです。
今まで親しんでいた作品についての逸話的なことも解かります。
書籍内で触れられた作品を「聴き直してみたい」
未だ、聴いていなかった作品を「聴いてみたい」
そのような気分にもさせてくれます。
書籍の帯に「知りたかった疑問にお答えします」と記載されていますが、
本当に至れり、尽くせりで長年抱いておりました疑問の答えも。
『秘伝 クラシック鑑賞術』の副題はピッタリ。
楽しいクラシック鑑賞術 です。

   読了後、茂木氏に 感謝の拍手!


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : 茂木大輔 拍手のルール クラシック鑑賞

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Comment

●こんばんは。

burleskeさま、こんばんは〜。
いつもコメントをありがとうございます。

本当に軽妙な筆致で楽しく面白く読めました。
拍手の国民性・・・アメリカを飛ばしてしまいました。
都市によって楽章ごとに律儀に拍手、とか、演奏後はすぐ手拍子とか、書かれていました。
スタンディング・オベーションも特色なのですか。感情表現豊か、明るくて良いですね〜。
茂木氏を読み終えて寂しくなってしまい、早速、茂木氏のほかの本を・・・音楽鑑賞よりも読書の時間の方が多くなりました〜読んでもすぐに忘れてしまうのですが。(*^_^*)
lumino | 2010.02.22(月) 19:46 | URL | コメント編集

●まいど、こんばんは

なかなか面白そうな書籍ですね。肩肘張らないのがいいですね。
拍手の国民性、納得できます。日本は巨匠に甘いとか、アメリカはすぐスタンディング・オベーションするなんてのはどうでしょうか?
「ひばり」の次が「はるみ」「ゆかり」はちと古すぎるような。昭和のネタですやん。できればもっと新しいネタも紹介してほしいですね。とはいえ、この書籍読んでみたくなりました。
burleske | 2010.02.21(日) 22:27 | URL | コメント編集

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