♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.322 フォーレ:「ピアノ三重奏曲」 by ボザール・トリオ

フォーレの作品に耳を傾ける時間が増えてきたこの頃です。
過日、ボザール・トリオフォーレのピアノ四重奏曲第1番を聴き気に入り
カプリング曲のピアノ三重奏曲も印象に残るものがありました。
今日はフォーレピアノ三重奏曲を。
     
                  フォーレピアノ三重奏曲
      ボザール・トリオ コンプリート・フィリップス・レコーディングスより


               318ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番 ボザール・トリオ
                         (収録曲)

              フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op.15
                    ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120

                    メナハム・プレスラー(P)
                    イシドア・コーエン(Vn)
                     ピーター・ワイリー(Vc)
                       (録音:1988年)

          第1楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ ニ短調 3/4拍子
          第2楽章:アンダンティーノ ヘ長調 4/4拍子
          第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ ニ短調 3/8拍子


作曲されたのは1922年秋から23年2月中旬にかけてだそうです。
この作品は当時のフランスのピアノ三重奏曲を代表するものとのこと。

フォーレは1924年11月に逝去されたそうですのでその9か月前に完成した曲になるでしょうか。
年齢的な絶えまない疲労に襲われつつ書いた曲とのこと。
1922年の1月から8月にかけてフォーレは創作意欲を失ってしまっていたそうです。
1924年までの最後の3年間に作曲されたのはこのピアノ三重奏曲と
弦楽四重奏曲の2曲のみとのことです。

初演は1923年5月12日、フォーレの78歳の誕生日に国民音楽協会の演奏会において行われたそうです。
フォーレは体調不良にて出席することができなかったとのことです。
パリ音楽院を卒業した若い演奏家たちでヴァイオリンはロベール・クレットリー、チェロはジャック・バッテ、ピアノがタチアナ・ド=サンセヴィッチによって行われたそうです。

尚、6月29日にエコールノルマル音楽院において
ティボーのヴァイオリン、カザルスのチェロ、コルトーのピアノにより
再演されたそうです。
フォーレはリハーサルが行われた6月21日の演奏に接することができたとのこと。

蛇足ながら、いつもの自分のメモとして。
フォーレの聴覚障害について今回初めて知りました。
1903年58歳の時に聴覚障害の兆候。1910年には悪化。
1920年75歳の時には聴覚をほとんど失う。
聴覚障害の兆候が現れた1903年にピアノ五重奏曲第1番に着手し完成。
ピアノ五重奏曲第2番は聴覚がほとんど失われていた1921年に完成。
1924年79歳のときには最後の作品弦楽四重奏曲を書き上げる。
1924年11月14日に永眠。
聴覚障害に悩まされ、また視力の衰えも加わり
フォーレは次第に孤立していったそうです。

尚、過日、お寄せいただいたコメントを拝読しフォーレの作品で
ピアノ五重奏曲、ヴァイオリン・ソナタを聴いてみたくなり
もしかしたら手持ちのディスクの中にあるかと思いを探してみたのですが・・・無し。
ディスクを求めるまでオアズケになってしまいました。
ピアノ五重奏曲第1,2番そして弦楽四重奏曲は是非とも聴いてみたい作品になりました。


              322フォーレ:ピアノ三重奏曲 フローラン・シュミット
                     Florent Schmitt
               (1870年9月28日-1958年8月17日)

フォーレはこの三重奏曲を「小さなトリオ」と呼んだそうです。
弟子でフランスの作曲家、またピア二ストとしても卓越していたフローラン・シュミットはこの曲について次のように表現しているとのことです。
 「これこそが音楽だ。そして音楽以外の何ものでもない。
 ラモーのようにほっそりとして、バッハのように澄み渡って力強く
 また穏やかに訴えかけるところはフォーレ自身だ」


初めて聴くフォーレのピアノ三重奏曲です。
この曲もお気に入りの仲間入りになりました。

ピアノの簡素な短い導入で始まる第1楽章。
すぐにチェロの穏やかな調べ。
チェロが歌うこの第1主題には郷愁、悲哀のようなものが漂っているよう。
ヴァイオリンに受け継がれピアノと3つの楽器の語り合いに。
第2主題のピアノからは素朴な語り口で。
そのうちに感情が高ぶるかのように激情的に変化。
展開部からは3つの楽器たちが淡々と歌う第1主題と第2主題。
親密に語り合いを続けるかのような調べ。
聴き始めると途中で止められない気分になってしまいます。
穏やかな流れのような楽章にあって第1主題が印象に残ります。

フォーレの作品の緩徐楽章は心のうちを密かに明かすもの、になっているそうです。
前楽章の冒頭と同じくピアノの静かな前奏で始まる第2楽章。
ピアノ、ヴァイオリン、チェロが奏する静かな調べの第1主題。
物思いに耽るような旋律。
悲哀を感じさせる雰囲気も漂っているようです。
第2主題でピアノが物想うかのように。
ピアノの歌には悲哀も漂っている感じがするようです。
ピアノからヴァイオリン、チェロに歌が移り行き曲の進行とともに深まる悲哀。
静かに語り合う楽器たちの内輪話に耳を傾けていると
旋律は空中を飛翔してるようにも感じられます。
現実世界が遠のいてゆくような錯覚を抱てしまいます。
特に変化のある楽章ではないながらも楽器たちの朴訥な語らいは
印象的で惹かれるものがあります。
静かに穏やかに迎える楽章の終わり。

第3楽章。
この楽章の主題はレオンカヴァッロの歌劇「パリアッチ」のアリア『衣装を着けろ』の中で歌われる<さらば歌、道化師よ>と類似しているそうです。
が、その指摘に対してフォーレは快く思っていなかったとのこと。
フォーレはヴェリズモ・オペラが嫌いだったとか。
機会があればレオンカバッロの「パリアッチ」を聴いてみたいものです。
第1、第2楽章とは対照的に力強く軽快な趣で始まる第3楽章。
ドラマティックな趣。忙しげなピアノ、またリズミカルな顏を見せるピアノ。
奏されるリズムはまるで切り込むような感じです。
呈示部を終えると楽器たちは生気を感じさせるように。
リズミカルなピアノ、ヴァイオリとチェロの元気溌剌とした活気のある調べ。
高揚した雰囲気のうちに迎える曲の終わり。


終楽章が活気のある趣で終わる曲にも拘らず
聴き終えた印象は「静けさ」を感じてしまいました。
第1、第2楽章が強く心に刻まれます。
また、第1、第2楽章に漂う「暗」「悲」「静」が
第3楽章で「光」に転じたようにも感じられます。

最近、フォーレの作品をボザール・トリオでばかり聴いているので
感想も同じになってしまいますが。
プレスラーのピアノの表情の豊かさをこの曲で改めて再確認。
ヴァイオリンのコーエン、チェロのワイリーからは
今迄、聴き逃していた繊細さに気付かされたように思います。
約20分の短い曲ながら三重奏曲の魅力を感じさせてくれる作品であり
演奏のように感じられました。

                   
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Comment

Re: フォーレの室内楽、まとめて聴くなら・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

フォーレの作品は初めて聴くものであっても心を惹かれるものが多いですね。
三重奏曲もまた惹かれてしまいました。
目立つ曲ではない(?)けれど心を捉えられてしまいます。
フォーレの曲では以前にもトリオ・ワンダラーの名前をお挙げになられていてトリオ・ワンダラーの演奏がお好きなのですね。
何か気になってきました。

フォーレの室内楽作品全集をご紹介くださいまして本当にありがとうございました。
ピアノ五重奏曲、ヴァイオリン・ソナタ、弦楽四重奏曲を特に聴いてみたくて、あちらのディスク、こちらのディスクとリスト・アップしていました。
が、曲がダブってしまったり・・・いっその事、フォーレ全集、フォーレ・エディションを求めるしかないかと思いあぐねていたところです。
こちらの全集にはチェロ・ソナタも収録されているようですね。嬉しい限りです。
ちょうど明日からポイントが10倍になるようですので、早速注文したいと思います。
ありがとうございました。注文をする前からすでに聴くのが楽しみになってきました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2016.02/15 19:54分
  • [Edit]

フォーレの室内楽、まとめて聴くなら・・・

フォーレのピアノ三重奏曲は比較的短いですが、味わい深くて聴き応えかありますよね。
ボザール・トリオもお気に入りの演奏ですが、最近購入したトリオ・ワンダラー盤も良かったです。

フォーレのピアノ五重奏曲やヴァイオリン・ソナタ、弦楽四重奏曲をまとめて聴くのなら、カプソン兄弟、ダルベルト、アンゲリッシュ、エベーヌ四重奏団の室内楽作品全集が演奏も良くて、値段も安く、お買い得だと思いますよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2016.02/14 17:37分
  • [Edit]

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